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映画『恋する惑星』あらすじとネタバレ感想

映画『恋する惑星』の概要:1995年公開の香港映画。90年代を代表する香港の映像作家ウォン・カーウァイが香港の重慶マンションを舞台に2組のカップルの出会いを巡る物語を斬新な映像美で撮影した話題作。

映画『恋する惑星』 作品情報

恋する惑星

  • 製作年:1994年
  • 上映時間:101分
  • ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
  • 監督:ウォン・カーウァイ
  • キャスト:トニー・レオン、フェイ・ウォン、ブリジット・リン、金城武 etc

映画『恋する惑星』 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★☆☆☆

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映画『恋する惑星』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『恋する惑星』のあらすじを紹介します。

刑事223号(金城武)は雑踏の中で金髪が美しいサングラスの女性とすれ違った。
「その時彼女との距離は0・5ミリー57時間後、僕は彼女に恋をした」
物語の舞台重慶マンションは無国籍地帯。
その金髪女性はドラッグ・ディーラー。密入国者のインド人に麻薬を運ばせる仕事をしていた。

ある日啓徳空港へ向かった女はそこにインド人の姿が無く、裏切られたことを知る。
命を狙われた女は偶然入ったバーで刑事223号と出会い、ホテルへ。
恋人にふられていた刑事223号は次に出会った女性に恋をすると決めていた。
しかし女は疲れ果てホテルにつくなり爆睡。

翌朝は刑事223号の誕生日だった。
ポケベルにはすでに姿を消した女からのバースデイコールが。
女は裏切ったインド人を殺害し、金髪とサングラスを脱ぎ捨て去っていくのだった。
刑事223号は飲食店で新入りの娘フェイとすれ違う。
「その時彼女との距離は0・1ミリ。6時間後、彼女は別の男に恋をした」
店の常連の刑事633号(トニー・レオン)はCAの恋人と別れたばかり。
元彼女は店の主人に刑事633号に渡してくれと頼まれていた手紙をフェイに持っていくよう頼んだ。
中を開けてしまったフェイは、そこに手紙と鍵があることを見つける。
フェイは刑事の部屋に内緒で入り込んでは模様替えをしていく。
恋人と別れたショックで幻想が見えているのかと思う刑事。

そして遂に鉢合わせ。
次にあったときに店でデートに誘う刑事だったが、待ち合わせの店にこない彼女。
店の主人が渡してきたフェイからの手紙は1年後の日付の航空券。
1年後飲食店の前にたつフェイ。
店の主人は刑事だった。
こうして再会した2人だったのだ。

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映画『恋する惑星』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『恋する惑星』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

好みが別れる感覚・雰囲気映画

それまでの香港映画のイメージを一新したといっても過言では無い作品。
カンフーやコメディが多い中、敢えてふわふわ恋愛ものに挑んだ監督のセンスは中々である。
ただ内容の作りは奇才に憧れているおしゃれな人が作った作品というイメージ。
海外のハイセンスな歌手が自分の感覚を盛り込んだファッショナブルなPVを見ているような感じで、かなりはっきり好き嫌いが別れるのでは?
特に前半と後半の境目をつけたこともわからない。
物語の繋がりがいまいち謎なので、頭が混乱してしまう人もいるかもしれない。
ふわふわした恋愛感をうまく映像にしているものの、具体的ではないので雰囲気美人な映画といえる。
この手の映画が好きだと言う人は理解している映画通かおしゃれを気取りたいミニシアター通にしか思えない。
香港映画を新しくしたと言う点では貢献している映画と言える。

今も昔も旬なキャスティング

前半は金城武、後半はトニー・レオンと今も人気を無くしていない俳優をキャスティングしている作品。
物語の内容は断然トニー・レオンが出ている後半の方が面白くわかりやすい。
しかし俳優としては金城武の方が人気があるようだ。
オムニバス形式の割にはストーリーに繋がりがないので、どちらかだけを見ても面白いだろう。
二人とも刑事であるが全く事件など起こらない辺りも不思議な設定ではあるが、キャスティングの豪華さからそんな些細なことは大して気にならない。
格好良いだけでは無く実力の伴っている俳優を起用したからこその映画であると言えるだろう。


ここでは酷評されているようだけど、日本での香港映画ブームに貢献した1本ではあろう。そして中国返還の影がちらつく前のある限られた時期の香港という街には、今となっては架空の街と同じような魅力があると思うし、ウォン・カーウァイのいくつかの映画はその雰囲気を閉じ込めているのが楽しいのだ。様々な言語を話す人々が通り過ぎていく街そのものが主役と思えば大抵の不満点の説明には十分だし、街を観るため視聴を繰り返せる。
でもこれ、不法侵入だよね(笑)。(男性 40代)


今の感覚でいえば、めちゃくちゃエモいです。雰囲気はもちろん、ファッションやヘアスタイル、街並みの至る所がお洒落で、スタイリッシュで映画なのに1つのアートを見ているような気持ちになりました。
金城武とトニー・レオン。二人の刑事が違うところで繰り広げていくストーリーは物凄く感覚的に描かれているので、物語をはっきり説明して欲しい人にとっては難解かも知れません。
あまり深く考えすぎずに、芸術作品として見るのも面白いかもしれないです。(女性 30代)


香港を舞台とした2つの短編ストーリー。香港の蒸し暑さを感じさせる空気と、おしゃれな雰囲気の漂う作品である。
前半は若き頃の金城武が出演しており、「恋をした」という表現があるものの、内容としては恋愛的な明確な描写はなくうやむやである。
後半は飲食店で働くフェイが、恋人と別れて落ち込んでいる刑事の部屋に忍び込んで勝手に模様替えをするという、不気味だがどこか可愛げのある姿を描いている。
内容を深く考えずにセンスや雰囲気を味わうと楽しめる作品だと思える。(女性 30代)

映画『恋する惑星』 まとめ

いつの時代もオシャレで感覚の鋭い映画と言うものは雰囲気で人気が出る傾向がある。
例えばフランスやイタリア映画などにはありがちで、少々薄暗がりの映像にハイセンスな小物、どこか現実味を帯びていない世界観が何ともお洒落に映る気がするのであろう。
まるで自分がどこかのハイセンスな映画通にでもなったような感覚に陥るのかもしれない。
そこが最大の魅力である。
この年代の香港映画には斬新で驚かされた作品が本作。
映画はやったもん勝ち。
物語の内容がどうであれ、最初にこのジャンルに取り組んだことは映画界では間違いなく功績を残しているのである。
少なくとも現在でも香港の人気映画といえば?という質問があがればランクインすることが多いということは周知の事実である。

みんなの感想・レビュー

  1. 伊藤ミドリ より:

    フェイウォンは可愛いが、『夢中人』の曲を聞くたび、この映画を思い出すことになるのは残念。ハッキリ言うと観なきゃ良かった。