映画『鋼鉄の雨』の概要:北朝鮮内で起きたクーデターにより、朝鮮半島のみならず世界が一触即発の状態に陥った。第二次世界大戦級の戦争を阻止するべく、影ながら奔走した二人のチョルウの奮闘を追う一作。
映画『鋼鉄の雨』の作品情報
上映時間:139分
ジャンル:アクション、ヒューマンドラマ
監督:ヤン・ウソク
キャスト:チョン・ウソン、クァク・ドウォン、キム・ガプス、チョ・ウジン etc
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映画『鋼鉄の雨』の登場人物(キャスト)
- オム・チョルウ(チョン・ウソン)
- 北朝鮮の元工作員。重い病気を抱え現役を退いていたが、内戦を防ぐために重要な任務を任される。母国への忠誠心が強く、家族にも厳しく接する男性。
- クァク・チョルウ(クァク・トウォン)
- 韓国の大統領秘書官。各国の政府関係者と通じており、情報精査能力を高く買われている。偶然にも北朝鮮から身を寄せたオムと出会い、交流を重ねながら共に母国を守ろうと画策する。
映画『鋼鉄の雨』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『鋼鉄の雨』のあらすじ【起】
平壌の市場で薬を処方してもらおうととある倉庫へ向かったオム。そこに待ち構えていたのは偵察総局長・リハンである。反逆者によるクーデターに関して探りを入れるように依頼するためであった。偵察総局を離れてしばらく経つオムを使うことで内戦を防ごうとしていたのである。一方で韓国内でも北朝鮮の動きは少しずつ噂として広まっていた。実力者である大統領秘書官・クァクの耳にもその噂は届き、政界の動きを勘繰り始めたのである。
幼い一人娘にも「南朝鮮」のものには触れないよう厳しく教育をするオム。当然リハンからの任務を受け、家族の元を離れるのだった。翌日、司令された通り中国企業の開所式が行われる開城に向かったオムだが、ターゲットのパクは現れなかった。しかし多くの国民が集まる開城を目掛け、空爆を受けたのである。
何とか逃げ切ったオムだが、現場では生存者を狙いクーデターの実行犯たちが銃を向け始めた。アメリカの仕業に見せかけ北朝鮮の1号と呼ばれる委員長の命を狙っていたのである。騒動を聞きつけ中国大使館の者たちは軍事境界線を越え南へと車を走らせる。咄嗟に委員長を救ったオムはその流れに乗り車を走らせるのだった。韓国の大統領にもこの情報は伝わり、避難した者たちの受け入れ許可が降ろされるのだった。
映画『鋼鉄の雨』のあらすじ【承】
世の中では一連の流れが北朝鮮によるアメリカへの「先制攻撃」だと報道された。韓国にたどり着きとある産婦人科に駆けつけたオムは、緊迫した状況であることを伝え何とか委員長は一命を取り留めた。しかし、産婦人科医は不安から「北朝鮮の大統領が来ている」と通報してしまう。そんな中、「委員長の死」はクーデターの成功となってしまうため、オムには人手が来るまで委員長を守るという重要任務を与えられるのだった。
産婦人科医の通報を知り、クァクは病院へ駆けつけた。オムと対面し、北朝鮮が宣戦布告したことを伝え冷静な判断を煽るのだった。一方で韓国政府はアメリカに協力を仰ぎ、閣議を進めていた。核を保有しているかもしれない北朝鮮の脅威を前に、判断を急ぐ大統領にクァクから吉報が届く。「北朝鮮の1号を重篤状態で確保」と。
クァクら韓国政府関係者に保護されたオム。初めて触れる南の文化に目を見張る。クァクもまた、母国への強い忠誠心を一時も忘れないオムに感化されるのだった。
映画『鋼鉄の雨』のあらすじ【転】
オムの司令官であるリハンとの接触を試みるクァク。しかし、クーデターの実行犯たちは先回りしていた。クーデターの首謀者であるパクの最期を看取ったオムだが、クァクをかばって重傷を負ってしまう。朝鮮半島の崩壊を防ぐためにも戦争は避けるべきだと、クァクは大統領へ報告をした。しかし、現大統領は先制攻撃を目論んでいる。民族統一を目標とする次期大統領と意見が割れてしまい、決断には至らないのだった。
療養のため病院に居るオムは多くの臓器にガンが転移していることが発覚した。オムは相当な痛みを抱えながら過ごしていたと知り、クァクは覚悟を目の当たりにする。自国の政府関係者のみならず北朝鮮の動向を握る国につくという中国、北朝鮮をものにしたいアメリカと各国の思惑に挟まれるクァク。クーデターはパクの指導の元ではなく軍事が仕組んだものではないかと思考を巡らせるのだった。
宣戦布告を取り下げさせれば戦争は回避できると考えるクァク。しかし北朝鮮内では核爆弾の爆破装置軌道に向けて動き出していた。暗号化キーの一つである委員長の時計を北朝鮮に持って帰るよう、オムに新たな指令が下されるのだった。
映画『鋼鉄の雨』の結末・ラスト(ネタバレ)
クーデター犯のターゲットはオムたちが居る軍病院に絞られた。激しい銃撃戦となるも、オムは委員長の命を守るべく体を酷使する。クァクの機転のおかげで委員長の命は救われた。オムは自らが犠牲になる覚悟で、委員長の時計を母国へ持ち帰りその場所を爆破するようにクァクへ依頼するのだった。
北朝鮮では日本をターゲットに核実験が行われた。事態の悪化を察し、オムの依頼で「委員長の訃報」を関係各国へ流したクァク。委員長は病院を移り再手術に待機しているという真相は一部にしか明かさなかった。北朝鮮までクァクに送ってもらったオムは、事態が収拾したら残した妻と娘にプレゼントを送ってほしいとメモを託した。「北のチョルウ」の勇敢な背中を見送ったクァクは再会を願うのだった。
GPSを仕込んだ時計はオムの所在地を指示した。同時に、クァクは大統領に攻撃命令を煽らなければならない。首謀者以外の同志を逃がそうと奮起したオムだが、不運にも攻め立てられ母国の軍地基地に命をうずめる。国家に疎まれる関係性でありながら絆を深めた同志の雄姿を浮かべ、クァクは涙をこらえるのだった。
オムの遺言を叶えるべく、クァクはオムの妻と娘に会いに行った。韓国は大統領が変わり、南北統一に向けて新たな動きが見え始める。国民に平和を保障するためクァクも動き出すのだった。
映画『鋼鉄の雨』の感想・評価・レビュー
骨太であり、繊細な韓国製サスペンスアクションであった。きっかけはクーデターという政治的な色を置きつつ、「二人のチョルウ」というキャッチーな設定がぐっと興味を惹かせる。
北朝鮮の宣戦布告により緊張感は高まり、2時間を超える作品ながらあっという間にエンディングを迎えてしまった。朝鮮半島間の問題では済まない「最悪のシナリオ」は現に明日起こるかもしれない。映画「弁護人」でも現実とフィクションのつなぎ方が実に秀逸であったヤン・ウソクの作品には今後も注目していきたいと思える一作であった。(MIHOシネマ編集部)
チョン・ウソンの美しく整ったお顔が沢山見られる今作。彼の代表作と言えば『私の頭の中の消しゴム』でしょうか。その甘いマスクは日本の俳優で言うと藤木直人や福山雅治などと例えられ、日本でもかなり人気の俳優。
そんな彼が北朝鮮の元工作員を演じているのですが、愛国心がとにかく凄いです。実際も北朝鮮の人は国を心から愛しているのだろうなと錯覚してしまうような圧を感じ、彼の演技力の高さは流石でした。ストーリーは少し難しいですが迫力がある作品なので、しっかり満足出来るでしょう。(女性 30代)
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