映画『ラストサマー2』の概要:1997年に製作された「ラストサマー」の続編で、主演は前作に続きジェニファー・ラブ・ヒューイット。監督はダニー・キャノン。続編には2006年に製作された「ラストサマー3」がある。
映画『ラストサマー2』 作品情報
- 製作年:1998年
- 上映時間:101分
- ジャンル:サスペンス、ホラー、ミステリー
- 監督:ダニー・キャノン
- キャスト:ジェニファー・ラヴ・ヒューイット、フレディ・プリンゼ・Jr、ブランディ、メキー・ファイファー etc
映画『ラストサマー2』 評価
- 点数:60点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★☆☆☆
[miho21]
映画『ラストサマー2』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ラストサマー2』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ラストサマー2』 あらすじ【起・承】
カギ爪男ベン・ウィリスに殺されそうになってから1年。
ジュリーはベンの悪夢にうなされ続け、勉強も手につかなくなっていた。
7月4日の独立記念日を一緒に過ごそうと、彼氏レイが訪ねてくるが、一緒に田舎に戻るには覚悟が足りないジュリーと険悪なムードに。
親友カーラがラジオのクイズでバハマ旅行を当て、一緒に行くことになったジュリーはレイを誘うが断られてしまう。
彼はジュリーにプロポーズするつもりで、サプライズでジュリーの元を訪れようとする。
その道中、死んだはずのベンに襲われてしまうレイ。
何も知らないジュリーは、カーラと彼氏タイ、ジュリーに気があるウィルの4人でバハマに向かうことに。
豪華なホテルや美しいビーチにはしゃぐ4人だったが、独立記念日のためにシーズンオフ、唯一島の外に出る交通手段の船も嵐で止まるだろうと宣言されてしまう。
その日の夜、ジュリーの目の前に再び「一年前に何があったかを知っている」という脅迫文が。
そして嵐に備えていた世話係の前に、漁師のコートにカギ爪の殺人鬼、ベン・ウィルソンが現れて彼の命を奪うと、ホテルの従業員を次々に殺害していく。
ジュリーはクローゼットの中に遺体を発見するが、目を離した隙に死体は消え、彼女ははベンの再来を直感する。
しかし電話は不通、嵐のせいで船も出せずに島に閉じ込められた状態になってしまう。
その頃、病院に運ばれ目を覚ましたレイは、病院を抜け出しジュリーに危険を知らせようとしていた。
映画『ラストサマー2』 結末・ラスト(ネタバレ)
翌日、落ち込むジュリーを励まそうとするカーラーは2人でホテル内の散策を提案するが、ジュリーは殺されそうになり、カーラは掃除係の遺体を発見。
ウィルとタイも、プール係のタイタスの死体を見つけて緊急事態だと悟る。
しかしホテルのマネージャーも死に、最後の外部との連絡手段の無線機も破壊されてしまう。
一方、ジュリーへの婚約指輪を質に入れ、銃を買ったレイはジュリーの元へ急いでいた。
ホテルのスタッフの一人、老人エステスがブードゥー教の信者だとわかり怪しむ4人だったが、彼は犯人ではなかった。
そして、ホテルはかつてのベン・ウィリスの職場だったと教え、息子と娘スージーの存在、ベンに殺されたと噂の妻の話をする。
クイズさえも、自分をおびき出すための罠だったと気がつくジュリー。
食料貯蔵庫に隠れていたバーテンダーのナンシーと合流するが、そこにベンが現れタイを殺害。
ウィルに助けられる3人だったが、彼はベンの息子で、父と共に殺人を犯していたとわかる。
ナンシーはベンに殺され、ベンとウィル親子に殺されそうになるジュリーの前に、レイが助けに現れる。
レイの機転でベンは息子ウィルを間違えて殺害、ベン自身もジュリーが撃った銃弾に倒れた。
そしてベンの手から生き延びたカーラと再会し、悪夢は終わった。
ジュリーとレイは一緒に暮らし始めるが、再び不穏な影が・・・
映画『ラストサマー2』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ラストサマー2』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
前作とのつなぎ方が微妙なストーリー
前作のラストでは、シャワールームの中からかぎ爪の殺人鬼ベンが飛び出してきて終わりだったが、本作ではその部分も含めて辻褄が合わないストーリーになってしまっている。
監督、脚本などのスタッフが変わったせいかもしれないが、ベンの娘スージーの墓がバハマにあったり、妻を殺害した容疑を引っ張り出すなど、大雑把な設定が多い。
カギ爪の男の正体は前作でベンだと判明しているし、遺体も見つからなかった描写があったので、ベンが犯人だとわかりきっているところで息子ウィルも殺人鬼だったという意外な展開は面白い。
暗いシェルターの中で、手をつないでいる相手がわからないというカーラの言動も、いかにもホラーという展開。
しかしブードゥー教を使うエステスを登場させた意味がわからないし、いかにも怪しげな「ブードゥー教」というホラーにありがちな言葉を出しただけで終わっている。
B級スラッシャー映画へ
ホラー、スリラー映画から、B級スラッシャー映画に変化した本作。
前作よりも健康的な顔色になり、大人の色気を出し始めたジェニファー・ラブ・ヒューイット演じるジュリーが、再びこれでもかと叫ぶのは見もの。
また、自分の名前が刻まれた墓穴に倒れたベンに銃弾を放ちながら「地獄に落ちろ!」と言い放つシーンには、スッキリさせられる。
ホラー映画に多く出演しているジェフリー・コムズが演じた、ホテルマネージャーの怪しげな雰囲気は、生かし切れていない。
嵐で島から出られなくなるという設定をうまく使えておらず、逃げ場がなくなるような見せ場や、緊張感が無いまま終わるのにはガッカリ。
ラストシーンは前作のオチを引き継ぎたかったのだろうが、ベンは何発も銃弾を受けていたので、さすがにないだろうとあきれ返ってしまう。
これを観ると、ブラジルの首都はリオデジャネイロではないとしっかり記憶できます。
1でもたくさん殺されましたが、2でも関係ないはずのキャラクターたちが容赦なく殺されます。今作の特徴は、すぐに死にそうなレイの意外なしぶとさ、ホテルのマネージャーの怪しさ、なぜか登場した息子ウィルです。
息子や家族の設定は後付けの感じが否めず、2なのに1からの続きものという感じがしないので、ツッコミを入れず何も考えずに観る作品です。(女性 30代)
映画『ラストサマー2』 まとめ
よく見ると、ツッコミどころだらけの本作。
前作では「スクリーム」に似てはいたが、正統派のホラー、スリラー映画として成り立っていたが、本作ではB級スラッシャー映画へと変貌。
ラジオのクイズに当たったプレゼントでバハマ旅行という展開だが、ブラジルの首都を間違えているのに正解にされた時点で、わかる人には罠だとわかってしまうのがもったいない。
4人の秘密と誓い合った事故の話を、ジュリーが周囲に打ち明けているような設定も残念。
前作に続き、主演のジェニファー・ラブ・ヒューイット、彼氏レイ役のフレディ・プリンゼ・Jr、殺人鬼ベン役のミューズ・ワトソンがしっかり出演しているのはいい。
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