映画『ロスト・アイズ』の概要:「ロスト・アイズ」(原題:Los Ojos de Julia)は、2010年のスペイン映画。監督はギリェム・モラレス。製作に「パンズ・ラビリンス」、「永遠のこどもたち」のギレルモ・デル・トロ。主演は「永遠のこどもたち」のベレン・ルエダ。共演者はルイス・オマール、パブロ・デルキ、フランセスク・オレーリャ、ジョアン・ダルマウ、ボリス・ルイス、フリア・グティエレス・カバなど。
映画『ロスト・アイズ』 作品情報
- 製作年:2010年
- 上映時間:112分
- ジャンル:アクション
- 監督:ギリェム・モラレス
- キャスト:ベレン・ルエダ、ルイス・オマール、パブロ・デルキ、フランセスク・オレーリャ etc
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映画『ロスト・アイズ』 評価
- 点数:50点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★☆☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★☆☆☆
- 設定:★★☆☆☆
[miho21]
映画『ロスト・アイズ』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『ロスト・アイズ』のあらすじを紹介します。
ある雨の夜、1年前に失明し角膜手術を終えたばかりの双子の姉、サラ(ベレン・ルエダ)が地下室で首を吊り死亡する。姉の異変を直感的に察知した双児の妹、フリア(ベレン・ルエダ、二役)は、夫のイサク(ルイス・オマール)と共にサラの家に駆けつけその遺体を発見する。死因に納得できないフリアはイサクの反対を押し切り、姉の死の謎を探ることを決意する。そしてサラが極めて孤独だったことが判明し、付き合っていたのは近くに住む発達障害の女性と全盲の老婦人に、福祉団体の全盲の女性たちだけだった。フリアがそれらの人々から事情を聞き込む中、背後で不審な男がフリオの様子を窺っており、逃げた男を彼女は追跡するがとり逃してしまう。やがてフリオは姉と同じ症状が出始め一時的な失明に至る。フリオは姉の恋人の線を追いながら再び何者かの影を感じ、夫と共に姉の家からホテルに移る。どこの誰に尋ねても手掛かりが掴めぬまま行き詰まったフリオに、姉の恋人を知るというホテルで雑用をしていたクレスプロという老人が現れ、彼は姉といた男は透明人間だったと言う。そして再びその背後に潜んで盗み聞きしていた男の影を、フリオは追ったがまたしても逃げられる。その後、犯人はバスタブに浸かっていたクレスプロを感電死させた。そしてフリオの捜査が行き詰まる中、夫のイサクはサラの家で、彼女と同じように首を吊った死体で発見される。
失意の中でフリオは完全に失明したが、ドナーが現れサラを担当した医師が執刀しオペは成功する。包帯は1週間外すことが出来ず、術後のフリオは姉の家で過ごすことに決め、そこには看護人のイバン(パブロ・デルキ)が介添人で訪れる。目の包帯から解放されるまで4日。そんな中、再び誰かの気配を感じ、悪夢にうなされたフリオはイバンに救援を求める。そしてイバンのアパートでフリオが静かに時を過ごすのも束の間に、様々に起こる奇妙な出来事と共に、過去の事件の全貌が浮き彫りにされ始める。
映画『ロスト・アイズ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ロスト・アイズ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ミステリー系サスペンスとは絵面が違う
ギレルモ・デル・トロ制作のサスペンス。全盲の双子の姉が自殺した真意を確かめるために、妹が事件の真相を追求して行きながら、姉と同じように病気で目が不自由になり、姉を殺したと思われる犯人に付け狙われるというストーリー。監督は初メガホンらしいので何とも評価出来にくい部分もあるが、ギレルモ・デル・トロ制作のサスペンスというのは初体験であった、なんというかヒッチコックの「サイコ」を思い出すような内容であるが、「サイコ」を観ている人にはあまり衝撃を感じないかも知れない。最初から伏線は引かれてあり、シナリオも充分に練られているのであるが、カメラワークに少し物足りなさを感じる部分がある。どういう訳か驚かそうとしている場面であまり驚きを感じないのである。監督が若いせいなのかも知れないが、あまりミステリーとかサスペンスのタッチではないような感じがあり、多分ギレルモ・デル・トロという人は基本的にダークファンタジー系の人なのではないだろうか。
シナリオの良さが活かされていない感がある
シナリオは悪くない。何が悪いわけでもないのだがイマイチ的な部分が残るのは、やはりカメラワークと演出だろうか。展開も少々チグハグなところがあり、ミステリー的な追い込み方はしているのだが、クライマックスの緊迫感が薄かった。背筋が凍るような話も含まれているので、鳥肌が立つような描き方はできた筈だ。しいて言えば「羊たちの沈黙」のような表現が出来れば、かなりのインパクトが残せたシナリオだった気がしないでもない。
映画『ロスト・アイズ』 まとめ
結局、何を見せたかったのかが不明な点がある。ホラーならそういった部分も納得できるが”ミステリー”としては、犯人の心の闇というものが描き切れていない部分が多い。異常性癖の犯人像が描かれている部分もあるのだが、その場面は「セブン」を思い出した。「サイコ」と「セブン」の模倣というイメージが無意識に定着されたのかも知れず、両方とも観ている人にはインパクトは感じないだろう。目の不自由な人の描き方も道徳的な観点で感心できるものではない。リアリズムというものをはき違えたように見える。というところで表現力の欠如という結論に達した。
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