映画『ラブ★コン』の概要:『ラブ★コン』は、中原アヤの同名人気コミックの実写映画。170センチを超える身長の女子・小泉リサと、159センチの男子・大谷敦士、身長にコンプレックスを抱える2人のラブ・コメディ作品。
映画『ラブ★コン』 作品情報
- 製作年:2006年
- 上映時間:100分
- ジャンル:コメディ、ラブストーリー、青春
- 監督:石川北二
- キャスト:藤澤恵麻、小池徹平、玉置成実、山崎雄介 etc
映画『ラブ★コン』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★★★
[miho21]
映画『ラブ★コン』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ラブ★コン』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ラブ★コン』 あらすじ【起・承】
大坂の舞戸高校に通う小泉リサは、身長が170センチを超える「デカ女」。過去にデカすぎる身長で失恋した経験もあり、身長がコンプレックスだった。
同じく舞戸高校に通う大谷敦士は身長が159センチしかない「チビ男」。リサとは対照的で、入学した時からお互いを「デカ女」「チビ」と罵り合う関係で、周囲もそのでこぼこコンビを面白がり、漫才コンビのように扱うのだった。
こうして反発し合い、顔を合わせれば口喧嘩ばかりしている2人だったが、ある時お互いが同じマイナーバンドの大ファンであることを知る。クリスマスライブに2人で出かけたことをきっかけに、リサは少しずつ大谷に惹かれていく。元カノとの約束を蹴ってまでリサを優先する大谷に、想いは膨れ上がっていく。
しかし大谷は鈍感で全くリサの気持ちに気付く様子はないし、リサの方でも身長のコンプレックスが邪魔してなかなか想いを伝えられない。
高2の夏、リサはとうとう大谷に告白するが、大谷にはそれを冗談だと受け取られ、ショックを受ける。そのままショックを引きずり迎えた文化祭で、様子がおかしいリサを見て大谷はあの告白が本気だったことを知る。
映画『ラブ★コン』 結末・ラスト(ネタバレ)
大谷が返事を保留にしている間に修学旅行の日がやってきた。気まずいはずの2人だが、示し合わせたように遅刻をし、2人きりで北海道を周る羽目になる。
しかし観光する中で以前のノリを取り戻し、リサはもう付き合えなくてもいいと感じる。しかし、先に大谷から「今まで通りの関係でいたい」と言われ、改めて本人からふられる形となってショックを受ける。
高3になり、傷心のリサを癒したのは新しく赴任してきた教師だった。英語担当のイケメン教師・舞竹国海は、リサがはまっている恋愛ゲームのキャラクターにそっくりなのだ。
リサは舞竹のファンクラブに入り、狂ったように舞い上がる。
大谷はそんなリサの変化が面白くない。そんな舞竹が大谷の所属するバスケ部の顧問になり、苛立つ一方だった。
ついに大谷と舞竹がバスケで勝負することになった。舞竹のファンクラブに入っているリサは当然舞竹を応援するが、コテンパンにやられる大谷を見て舞竹の応援に身が入らず、大谷に声援を送ってしまう。リサの声を聞いた大谷は最後の最後にダンクシュートを決める。
今回の件で大谷はリサへの気持ちに気付く。そしてリサも改めて大谷への想いの強さを思い知り、2人はお互いの気持ちを確認するのだった。
映画『ラブ★コン』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ラブ★コン』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ラブ・コメとしてならこの馬鹿馬鹿しさもあり
原作は王道のラブ・コメでありながら、他の少女漫画にはない面白さがある作品。実写映画化すると、漫画なら自然に受け入れられるギャグ要素もちょっと受け付けないことが多いのだが、この作品ではその振り切れたコメディが良かった。
カラフルでポップなセットもちょっとやりすぎなくらいなのだが、雰囲気に合っていて良かった。
谷原章介演じる舞竹国海なんて、「こんな奴いるわけない」と思うほどとんでもないキャラクターで、原作を知らない人はこれが映画オリジナルキャラクターと思うほど。そういうことからわかるように、もう漫画『ラブ★コン』の実写映画としてではなく、一個の独立した映画として世界を創り上げ、成り立っているのだ。
主演2人が完璧
原作では172センチと156センチだったが、映画では170センチと159センチに設定が変更されている。それくらいの差は仕方ないとして、これほどキャラクターにドンピシャな俳優はいない、と思える配役だった。
特に大谷役の小池徹平に関しては、文句のつけようもない。
藤澤恵麻はモデル出身でスタイルも良く身長はまさにピッタリ。原作では変顔を連発するリサを演じるのはどうかと思うくらい可愛らしい見た目なのに、いい意味で予想を裏切る演技で驚いた。
漫画のキャラクターを実写で演じるのはかなり難しく、ほとんどの作品ではどこか違和感を覚えることが多いのだが、この作品に関してはそれが全くなかった。
映画『ラブ★コン』 まとめ
王道ラブ・ストーリーとして楽しめて、さらに笑える作品だった。原作に頼り切ることなく、映画オリジナルキャラクターを次々登場させたのも良かった点だ。ムツゴロウさんに温水洋一、田中要次、南海キャンディーズなどなど。
こうした作品の実写化は、下手するととんでもない失敗作になりかねないのだが、他の少女漫画原作の実写映画とは違ってとことん「フィクションらしさ」を追求したことで、よくありがちな作りものと現実とのギャップを感じさせなかったのが良かった。
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