映画『ミート・ザ・ペアレンツ2』の概要:前作の「ミート・ザ・ペアレンツ」で婚約したパムとグレッグ。いよいよ両家の親が顔合わせすることになるのだが、パムの父は元CIAの秘密工作員、グレッグの父は主夫で母はセックス・セラピストだった!豪華キャストによる痛快コメディ映画。
映画『ミート・ザ・ペアレンツ2』 作品情報
- 製作年:2004年
- 上映時間:115分
- ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ、ラブストーリー
- 監督:ジェイ・ローチ
- キャスト:ロバート・デ・ニーロ、ベン・スティラー、ダスティン・ホフマン、バーブラ・ストライサンド etc
映画『ミート・ザ・ペアレンツ2』 評価
- 点数:75点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『ミート・ザ・ペアレンツ2』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ミート・ザ・ペアレンツ2』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ミート・ザ・ペアレンツ2』 あらすじ【起・承】
看護師のゲイロード“グレッグ”・フォッカー(ベン・ステイラー)は婚約者のパメラ・“パム”・バーンズ(テリー・ポロ)との結婚を間近に控えていた。今週末にはフロリダにあるグレッグの実家で両家の顔合わせをすることになっており、グレッグは戦々恐々としていた。
パムの父親・ジャック(ロバート・デ・ニーロ)は元CIAの捜査官をしていた堅物で、人の秘密を暴くプロだ。父は弁護士、母は医者だと説明していたが、実は父のバーニー(ダスティ・ホフマン)はグレッグが生まれてから主夫をしており、母のロズ(バーブラ・ストライサンド)は高齢者向けのセックス・セラピストをしていた。
グレッグとパムはバーンズ家でジャックとその妻・ディナ(ブライス・ダナー)そしてジャックが溺愛中の孫(パムの甥)リトル・ジャック、愛猫ジンクスと合流し、ジャックが購入した特注のRV車でフロリダへ向かう。道中でグレッグはジャックから“育った環境を見たら行く末がわかる”とダメ出しされる。
開放的で下ネタ満載のフォッカー家の歓迎ぶりをジャックは快くは思わないが、ディナのとりなしで我慢する。しかしバーニーとロズが愛犬のモーゼを連れてRV車に来たことで、ジンクスと大騒ぎとなり、バーニーは車内のトイレを破壊してしまう。
家に残っていたパムはグレッグに妊娠の報告をする。妊娠は喜ばしいことだったが、堅物のジャックに知られると大変なことになるので、結婚式の日取りを早めてハネムーン・ベイビーができたことにしようと2人は相談する。
グレッグは夕食の席で式の日取りの話をしようとするが、両親は元メイドのイザベルがグレッグの初体験の相手だと暴露したり、ジャックと子育て方法でもめたりしてそれどころではない。自然体のフォッカー家を見せようとしないグレッグと頭の固いジャックに、バーニーは怒りを募らせる。
映画『ミート・ザ・ペアレンツ2』 結末・ラスト(ネタバレ)
翌日、グレッグがリトル・ジャックの子守をして、残るメンバーは街へ出かける。バーニーはジャックの車の修理をイザベルの息子ホルヘに頼む。ホルヘは現在15歳で婚外子だった。グレッグによく似ているホルヘを見て、ジャックは彼がグレッグの隠し子ではないかと疑い始める。
一方、グレッグは泣き止まないリトル・ジャックに困り果てていた。ジャックの実践しているスパルタ方式ではどうにもならず、彼の言いつけに背いてリトル・ジャックを抱き上げたりテレビを見せたりしてしまう。さらに賢いリトル・ジャックは、グレッグが発した「クソ野郎」という言葉を覚え、連呼し始める。
家に帰ってきたジャックは孫のハチャメチャな様子を見てついに爆発し、これがきっかけでジャックとフォッカー夫妻も衝突する。ジャックはパムに結婚を取りやめるよう言うが、パムの意思は固かった。
夜、盛大な婚約パーティー会場にはジャックに呼び出されたホルヘの姿があった。ジャックは彼をグレッグの隠し子だと確信して、2人を対面させる。“知らなかった”というグレッグにジャックは自白剤を注射し、おかしくなったグレッグは舞台の上でパムの妊娠のことまで白状してしまう。
翌朝、怒り心頭のジャックはディナとパムを連れて帰ろうとするが2人は言うことを聞かない。ジャックは一人で意地を張り、リトル・ジャックと帰ってしまう。
グレッグとバーニーはジャックの後を追い、スピード違反で逮捕される。そしてジャックの元にはCIAから“DNA鑑定の結果、グレッグとホルヘは親子ではない”という連絡が入る。自分の間違いを反省したジャックは、フォッカー家へ戻る途中でグレッグたちを助けようとして一緒に逮捕される。しかしロズのセックス・セラピーを受けている判事のおかげで3人はすぐに釈放してもらえる。
1週間後、グレッグとパムはそのままフロリダで幸せな結婚式を挙げる。セックスレス気味だったバーンズ夫妻もロズのセラピーのおかげでラブラブとなり、両家はすっかり打ち解ける。
映画『ミート・ザ・ペアレンツ2』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ミート・ザ・ペアレンツ2』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
バーニーとジャックの共通点
グレッグの両親は性に対して異常に開放的で、その愛情表現は濃厚だ。発言やサイケなファッションセンスからヒッピー系のラブ&ピースな夫婦という印象を受ける。特に夫のバーニーは競争を嫌う博愛主義者で、そういう自分の生き方に誇りを持っている。
一方パムの父・ジャックは元CIAの秘密工作員。つまりジャックは国家公認の凄腕のスパイだったわけで、権威主義者的な傾向にある。グレッグに対してもかなり威圧的だ。
全く正反対に見えるバーニーとジャックだが、実は2人には共通点がある。それは2人とも家族を心底愛している父親であるということ。
バーニーの愛情表現はストレートでわかりやすいが、ジャックの愛情も決してバーニーに負けてはいない。息子のため主夫になったバーニーと、孫のために偽オッパイで自ら授乳するジャックは甲乙つけがたい親バカ、ジジバカぶりだ。ジャックは今でもパムのことが可愛くてしょうがないからこそ、彼女の結婚に慎重になってしまう。ジャックの行きすぎた行動も娘の幸せを願う父親の気持ちが根底にあるのがわかるから憎む気になれない。
そのあたりのさじ加減、特にジャックの人物像の作り方はとても上手い。デ・ニーロの演じるジャックのような父親は、個人的には大好きだ。
賢すぎる可愛い脇役たち
それにしても、リトル・ジャック役の子役の賢さはどうだろう。多分1歳半くらいだと思うが、自分の求められていることを全て把握し、しっかり演技しているように見える。一体どういう演技指導をしているのか、撮影方法に秘密があるのか、または子役が本物の天才なのか。この小さな脇役のことが気になってしょうがない。
さらにジャックの愛猫ジンクスとバーニーの愛犬モーゼもかなりの芸達者で、こんなにもキュートで賢い脇役たちとの撮影は想像するだけで楽しそうだ。
映画『ミート・ザ・ペアレンツ2』 まとめ
アメリカらしいコメディで下ネタも多いが、それほど下品でお下劣な感じはしない。下ネタを連発するグレッグの両親にダスティ.ホフマンとバーブラ・ストライサンドという超実力派がキャスティングされているので、チープにならずに済んでいる。特にバーブラ・ストライサンドには性的なものより女性としての包容力を感じるところがいい。
小さな脇役たちも含めてキャスティングが面白い。個人的にはグレッグの初体験の相手であるイザベルを演じたアラナ・ユーバックのコテコテさが気に入った。
それから小ネタも好きだ。リトル.ジャックの見ているテレビがアル・パチーノ主演の「スカー・フェイス」だったり、「Puff The Magic Dragon」のメロディを奏でる RV車のクラクションなど、細かいところがツボに入る。
全く何も考えずに明るい気持ちになれるコメディで、あ〜アメリカだな〜という感じ。
関連作品
次作 ミート・ザ・ペアレンツ3
前作 ミート・ザ・ペアレンツ
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