映画『ミート・ザ・ペアレンツ3』の概要:妻の父親は元 CIAの凄腕のスパイで、婿は義父から常に監視されていた。ロバート・デ・ニーロが堅物の頑固親父を演じたコメディ「ミート・ザ・ペアレンツ」シリーズの3作目。2010年公開のアメリカ映画。
映画『ミート・ザ・ペアレンツ3』 作品情報
- 製作年:2010年
- 上映時間:98分
- ジャンル:コメディ
- 監督:ポール・ワイツ
- キャスト:ロバート・デ・ニーロ、ベン・スティラー、オーウェン・ウィルソン、ブライス・ダナー etc
映画『ミート・ザ・ペアレンツ3』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『ミート・ザ・ペアレンツ3』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ミート・ザ・ペアレンツ3』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ミート・ザ・ペアレンツ3』 あらすじ【起・承】
ゲイロード“グレッグ”・フォッカー(ベン・スティラー)は無事にパム(テリー・ポロ)と結婚し、もうすぐ5歳になる双子の父親になっていた。仕事でも外科の看護師主任に昇進し、多忙な日々を送っている。
医者のボブと結婚したパムの姉デビーはボブの浮気が原因で離婚し、母親のディナ(ブライス・ダナー)はデビーのところへ向かう。父親のジャック・バーンズ(ロバート・デ・ニーロ)は怒りとストレスで心臓発作を起こすが、自力で応急処置をして事なきを得る。
ジャックは自分が死んだ後の心配をし始め、由緒あるバーンズ家の家長をグレッグに決め、彼に“ゴッドフォッカー”の称号を与える。グレッグはすっかりその気になって家長らしく振舞うが、なかなか思うようにはいかない。
双子の誕生日が近づき、バーンズ夫妻はシカゴのフォッカー家へやってくる。そこへパムの昔の恋人であるケヴィン(オーウェン・ウィルソン)も姿を見せる。パムに馴れ馴れしく接してくるケヴィンにグレッグは対抗意識を燃やす。ケヴィンは天然気味だが金持ちで行動力もあり、ジャックにも信頼されていた。
映画『ミート・ザ・ペアレンツ3』 結末・ラスト(ネタバレ)
グレッグは製薬会社の営業でやってきたアンディ・ガルシア(ジェシカ・アルバ)に気に入られ、何かとつきまとわれていた。ボブの一件で疑心暗鬼になっていたジャックはグレッグがアンディと浮気をしているのではないかと疑い始める。
双子の誕生日パーティーは建築中の新居の庭で行う予定だったが整備が間に合わず、ケヴィンがタイムシェアをしている広大な屋敷の庭ですることになる。ジャックはグレッグよりも頼りになるケヴィンの方がパムの夫としてふさわしいと考え、パムにケヴィンを勧めてみる。これを聞いてグレッグの怒りは爆発し、その夜は家に帰らなかった。
新居にいたグレッグをアンディが訪ねてきて、2人は酒を飲み始める。アンディは泥酔し、グレッグに猛アタックしてくる。ディナに諭され反省したジャックはグレッグに謝ろうと新居を訪れ、家の中で抱き合っている2人を見てしまう。
双子の誕生日。グレッグの父バーニー(ダスティ・ホフマン)と母ロズ(バーブラ・ストライサンド)も姿を見せ、盛大なパーティーが始まる。グレッグはジャックと仲直りしようとするがいきなりジャックに殴られ、そのまま取っ組み合いになる。しかしジャックが心臓発作で倒れてしまい、グレッグは適切な処置をしてジャックを救う。グレッグの浮気疑惑も解け、2人は仲直りをする。
4ヵ月後のクリスマス。グレッグの新居には一同が顔を揃え、和気藹々と楽しい夜を過ごしていた。
映画『ミート・ザ・ペアレンツ3』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ミート・ザ・ペアレンツ3』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ゴッドフォッカー
はっきり言ってストーリー展開はひどいのだが、時々挟み込まれる小ネタは笑える。グレッグを誘惑してくる女の名前が“アンディ・ガルシア”って。アンディ・ガルシアといえばキューバ系のかなり男臭い俳優だ。彼の顔がパッと思い浮かぶ人なら“額がMの形で…”というグレッグのセリフに思わず吹き出してしまうはず。
さらにジャックがグレッグのことを“ゴッドフォッカー”と呼ぶ。これは当然「ゴッドファーザー」のもじりであり、映像の雰囲気までそれっぽくなる。ジャックを演じたロバート・デ・ニーロは「ゴッドファーザー パート2」で若き日のビトー・コルレオーネを演じアカデミー助演男優賞を手にしている。ちなみにアンディ・ガルシアは「ゴッドファーザー パート3」でアル・パチーノが演じたマイケル・コルレオーネの後継者を演じているので、今回はこのシリーズを意識したのだろう。
そういえば本作も一応ファミリーの話であり、バーンズ家の後継者問題で頭を悩ませるジャックはある意味ビトー・コルレオーネのようでもある。内容があまりにバカバカしいので、そんな見方をする人は少ないだろうが…。
成長したグレッグと愛
最初からこのシリーズを見ている人はお気づきだと思うが、グレッグは明らかに強くなっている。以前は常にジャックの顔色を伺い、気の毒になるほど気を使っていたグレッグが、パムと正式に結婚して父親になったことで随分と頼もしくなった。逆にジャックのスパイ能力は衰えを見せ、グレッグを尾行してもすぐに気づかれてしまう。ジャックが世代交代を考えるのも無理はない。
グレッグとジャックはなんだかんだ言っても気が合っている。ゲイのカップルに間違えられるほどなのだから、周囲からは仲睦まじい2人に見えるのだろう。パムもグレッグの両親が大好きでうまくやっているし、グレッグもパムの両親を大切に考えている。グレッグもパムも過剰なくらいに愛されて育ってきたことが人への優しさに繋がっている。どんなにアホらしくても私が何となくこのシリーズに惹かれるのは“とにかく愛でしょう!”というホットさが好きだから。下ネタは満載だが、私には微笑ましいと思える範囲内だ。
映画『ミート・ザ・ペアレンツ3』 まとめ
3作続いたこのシリーズもおそらくここで終わりだろう。前回も今回も映画としての総合評価は決して高くはないが、ついつい見てしまう魅力はある。そういうわけで、もし次があるなら私は見る。
キャスティングの豪華さは相変わらずで、絵的にはとても華がある。何となく重たい気分の時はこういうバカバカしいコメディ映画に助けられたりする。小さなことで暗くなっている自分までアホらしくなってくるのだ。ついでにロズのテレビ番組「夜はロズにお任セックス」まで見られたら、もっとリラックスできそうだ。このタイトルは笑った。
関連作品
前作 ミート・ザ・ペアレンツ2
みんなの感想・レビュー