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映画『ゴッドファーザー』あらすじネタバレ結末と感想

映画『ゴッドファーザー』の概要:マリオ・プーゾの同名小説をフランシス・フォード・コッポラ監督が映画化した不朽の名作。1972年公開。公開から40年以上を経た現在でも多くの映画ファンに支持され、映画関係者からの評価も高い。

映画『ゴッドファーザー』 作品情報

ゴッドファーザー

  • 製作年:1972年
  • 上映時間:175分
  • ジャンル:フィルムノワール、ヒューマンドラマ
  • 監督:フランシス・フォード・コッポラ
  • キャスト:マーロン・ブランド、アル・パチーノ、ジェームズ・カーン、ジョン・カザール etc

映画『ゴッドファーザー』 評価

  • 点数:100点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★★

[miho21]

映画『ゴッドファーザー』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『ゴッドファーザー』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『ゴッドファーザー』 あらすじ【起・承】

1945年ニューヨーク。イタリア系アメリカ人ドン・ビト・コルレオーネ(マーロン・ブランド)の屋敷では、娘コニーの盛大な結婚式が行われていた。

ドンはマフィアの五大ファミリーのうちの一つコルレオーネ家を取り仕切っているボスで、長男ソニーと次男フレドは父の仕事を手伝っていたが、三男マイケル(アル・パチーノ)だけはこの仕事を嫌い軍隊に入っていた。
孤児だったドイツ系のトムは、コルレオーネ家で息子同様に育ててもらい、今は弁護士となってファミリーの相談役をしていた。

マイケルは彼女のケイ(ダイアン・キートン)を連れ久しぶりに帰ってきて、みんなにケイを紹介し、ケイに自分の家が特別であることを説明する。

この社会でのドンの信頼は絶大で、ドンは政治家とのつながりも強かった。
そんなドンのもとに麻薬の密売人であるソロッツォから、麻薬ビジネスへの誘いがくる。しかし、ドンは麻薬を嫌い、その申し出を断る。

ドンはソロッツォのバックにタッタリアファミリーがついていることを知り、部下のルカを使って探りを入れようとする。
しかし、ルカはタッタリアとソロッツォによって殺される。
そしてドンも襲撃を受け危篤状態となる。

クリスマスの夜、それを知ったマイケルはすぐ家に帰るが、ファミリー間の抗争は免れない状況になっていた。

ドンの見舞いに訪れたマイケルは病院の様子がおかしいことを察し、自らドンを守る。
その際、ソロッツォに買われていたマクラスキー警部に顔面を殴られ負傷する。

ソニーがタッタリアの息子を殺してしまい事態はますます悪化していく。
そんな中、ソロッツォからマイケルと話がしたいという申し出があり、その場にマクラスキー警部も来るとマイケルは予想する。
マイケルは自らその場で2人を殺すと言い出しみんなを驚かせるが、その意志は固かった。

そして計画通りマイケルは2人を射殺し、シチリアへ高飛びする。

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映画『ゴッドファーザー』 結末・ラスト(ネタバレ)

ファミリー間の抗争が激化する中、ドンはようやく退院する。
ドンはトムからマイケルや抗争の話を聞き、胸を痛める。

マイケルはシチリアで、ドンの古い友人であるトマシーノの世話になっていた。
アポロニアという美しい女性に一目惚れしたマイケルは、アポロニアと結婚する。

一方、コニーはファミリーへ入れてもらえないことに苛立つ夫のカルロから激しい暴力を受けていた。それを知ったソニーは、路上でカルロに激しい暴行を加える。

再び暴力を受けたコニーから助けを求められたソニーは1人で車に乗って家を飛び出す。しかしこれは罠で、ソニーは待ち受けていた殺し屋たちによって蜂の巣にされる。

シチリアでは、マイケル暗殺のために仕掛けられた爆弾によってアポロニアが爆死する。

ドンは事態収束のため五大ファミリーのボスを集め会議を開く。
ドンはタッタリアと和解し、麻薬密売に協力する交換条件としてマイケルの身の安全を保障させる。そして、黒幕はバルジーニだと見抜く。

ニューヨークに戻ったマイケルは、数年後、再会したケイと家庭を持つ。

ドンはボスの席をマイケルに譲り、マイケルの相談役となる。
長年、ドンのもとで働いてきたクレメンザとテッシオはマイケルのやり方が理解できず、バルジーニに潰される危機を感じていた。

マイケルはラスベガスに拠点を移す計画を立てており、フレドの面倒を見てくれていたベガスの大物モー・グリーンに会う。マイケルは、モーに強引な取引を持ちかけ、モーを激怒させる。

ドンはマイケルに長年の経験で培った知恵を伝授し、ある日の午後、トマト畑で倒れ、ついに他界する。

ドンの葬儀の日、テッシオが裏切り者だと見抜いたマイケルは壮大な暗殺計画の実行を決意する。

コニーの息子の洗礼式の日、五大ファミリーのボス(バルジーニ、タッタリア、クネオ、ストラッチ)そしてベガスのモー・グリーンもマイケルの手下たちによって殺される。
さらにソニー殺害の手引きをしたコニーの夫カルロと裏切り者のテッシオまで、マイケルは一網打尽にする。

後日、夫がマイケルの指示で殺されたと知ったコニーは錯乱状態でマイケルを責める。
ケイはそれが事実なのかマイケルを問いただすが、マイケルは事実ではないと嘘をつく。
マイケルの力は強大となり、ケイはそんな夫に不安を覚え始める。

映画『ゴッドファーザー』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ゴッドファーザー』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

いきなり見せつけられる圧倒感

この映画の凄さを語るのは難しいがとにかくこの映画は何から何まで一流で、それは冒頭からいきなり始まる。

暗闇の中、葬儀屋ボナセーラの語りから始まる冒頭のシーン。
ボナセーラのアップからカメラはゆっくり引いていき、マーロン・ブランド演じるドン・ビト・コルレオーネの後ろ姿のシルエットが徐々に現れる。
3分が経過した頃、ようやく観客はタキシードに身を包んだマフィアの大物ドン・ビト・コルレオーネの顔を目にすることを許され、その威厳に満ちた男の姿に魅了される。

この結婚式のシークエンスで、巧妙にファミリーの表と裏が描かれ、同時に数多い登場人物の相関関係とその人柄が理解できるようになっている。

よくできているなんて言葉では生ぬるい、圧倒的な物語の始まり方だ。

ドン・ビト・コルレオーネとマーロン・ブランド

ドンの一番の魅力は家長として家族から信頼され愛されているという点だろう。
物語後半で、ファミリーは大黒柱のドンを失い急速にぬくもりを失っていくように見える。
私たちも観客も、ドンがいなくなってしまったことに深い喪失感と心細さを感じる。
ドンがいるだけで私たちはなぜか“ドンがいてくれたら大丈夫”と安心できる。ドンの威厳と包容力を慕うファミリーのように、いつの間にかドンを慕っているのだ。

ドンという男を作り出した原作者のマリオ・プーゾは執筆中からマーロン・ブランドにドンの姿を重ねていたらしい。コッポラもまたマーロン・ブランドの出演を切望していた。
そして、この映画を観た人はみんな“マーロン・ブランド以外のドンなんてありえない”と感じるだろう。
ドンを演じるマーロン・ブランドは、この映画そのものをドンのような大きな包容力で包み込んでいるように見える。


この重厚感や貫禄は他のどの作品も超えることは無いだろうなと直感した。あの音楽が流れたときは、その世界に浸っているんだと思わせてくれる特別感ある映画だ。

邦画の新作ヤクザ映画を二本観ていて、正義と暴力は裏社会に置いては切り離せないものなんだと、どこかアメリカンギャングやマフィアにも通ずるものがあると感じた。その中で、友情だとか血縁をベースにしない家族愛などが時には表社会のそれよりも濃くて深い愛情があると気づくので、ギャング達に惹かれるのかもしれない。(女性 20代)


多くの映画ファンに愛され続けている今作ですが、マフィアの世界をテーマにしていることもあり面白いのかなと不安に思っていましたが、なんで今まで見なかったのだろうと後悔するほど面白くて一気に大好きな作品になりました。
マフィアと言うと私たち一般人とは無縁の別世界の人間というようなイメージでしたが、ドンを慕うファミリーたちを見ているうちに、私もその一員になったような気持ちで「ドンがいれば大丈夫」なんて根拠の無い安心感を感じてしまいました。(女性 30代)


これはただのギャング映画ではなくドキュメンタリーに近いものがある。
ギャングとは程遠い存在なのに、男としての誇り、人としての強さのようなものが学べる。
有名だが、ゴッドファーザーには数々の名言が生まれる。
個人的に刺さった名言は、「生まれながらに偉大な者はいない。偉大に成長したから偉大なんだ。」というマリオ・プーゾの言葉。
確かに才能は存在する。しかし初めからその者が才能に気づいていたのではない。開花するルートを歩んだから見つけたのだ。(男性 20代)

映画『ゴッドファーザー』 まとめ

すごい映画というのは、たまたまテレビで途中のシーンから見始めてもついつい見入ってしまうような強い引力を持っている。
この映画がまさにそれで、その魅力はとても語りつくせない。

フランシス・フォード・コッポラ監督とプロデューサーやスタッフたちは、何度も製作中止の危機を迎え、大変な苦労の末、本作を完成させたという。
困難にめげず、この映画を世に出してくれた全ての人に私たち観客は感謝すべきだろう。

本作のような映画はそう簡単には生まれない。
こんな映画を一本撮れたら死んでもいいと思っている監督は多いのではないだろうか。
全てにおいて奇跡のようなできばえの映画なので、何はともあれ観るべきだ。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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ヒューマンドラマ映画フィルム・ノワール映画

みんなの感想・レビュー

  1. M より:

    トムの処遇についてですが、ドンの死後はファミリーの相談役に戻っています。

    ビトがマイケルにドンの席を譲った時、ファミリーの幹部(トム、クレメンザ、テッシオ)は、「忠誠を誓ったビトの意向だから、一応マイケルをドンとして認めよう」というニュアンスでした。トムは長年ビトの相談役を務め、ファミリーの内部事情を全て把握しています。クレメンザとテッシオは、コルレオーネ・ファミリーがマフィア組織になる前から、ビトと組んでいた筋金入りの側近です。そんな彼らにとって、マフィアとして経験の浅いマイケルは、まだまだ頼りない2代目にすぎません。バルジーニやタッタリアといった他のファミリーのボスたちも、マイケルがトップになったコルレオーネなら潰せると見て、虎視眈々とその機会を狙っています。

    マイケルとビトはその空気をいち早く察知し、ファミリーの敵と裏切り者を一網打尽にする計画を慎重に進めていきます。この計画は、ビトが死ぬまで2人だけの秘密でした。映画のラストで繰り広げられる壮大な暗殺計画を成功させるためには、どこまでも慎重な姿勢と周到な準備が必要だったのです。そして、あの暗殺計画は、単にファミリーを守るためというより、マイケルが真のゴッドファーザーとして認められるために必要なものでした。実はビト以上にマフィアのボス向きだったマイケルは、この計画を極秘にすることで、側近たちの忠誠心も試しています。その試験に合格したのがトムとクレメンザ、そして残念ながら不合格になったのがテッシオでした。

    他にも細かいことを言うと、トムが外された理由は色々とあります。トムがシシリー人でないことも関係していますし、計画が失敗した時の保険という意味もあります。トムも当初は困惑していますが、彼は非常に賢い男なので、すぐにマイケルとビトの真意を読み取り、彼らの意向に沿うように動いています。ビトの死後、葬儀の場でマイケルとトムがテッシオの裏切りについて話している
    シーンからも、トムがマイケルの相談役として認められたことが伺えます。

    映画だけではわかりにくい面もあるので、こういった複雑な駆け引きに興味がある方は、マリオ・プーゾの原作小説を読むのもオススメですよ!

  2. リンカオすきです より:

    トムは、マイケルに相談役を外されたが、ドン死後は?