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映画『ホームレス中学生』あらすじネタバレ結末と感想

映画『ホームレス中学生』の概要:ベストセラーとなったお笑い芸人の田村裕(麒麟)による自叙伝を古厩智之監督が映画化。中学生の裕は突然ホームレスとなるが、人々の善意と兄弟の絆でその苦境を乗り越えていく。2008年公開の日本映画。

映画『ホームレス中学生』 作品情報

ホームレス中学生

  • 製作年:2008年
  • 上映時間:116分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、青春、コメディ
  • 監督:古厩智之
  • キャスト:小池徹平、西野亮廣、池脇千鶴、イッセー尾形 etc

映画『ホームレス中学生』 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『ホームレス中学生』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『ホームレス中学生』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『ホームレス中学生』 あらすじ【起・承】

大阪の北摂方面に暮らす中学生の田村裕(小池徹平)は夏休みの前日に父親・一郎(イッセー尾形)の借金が原因で突然自宅を差し押さえられる。父は裕と大学生の研一(西野亮廣)と高校生の幸子(池脇千鶴)に一家の解散を告げて去っていく。

裕は友達の家に行くと嘘をつき、巨大なうんこそっくりのすべり台がある通称「巻き糞公園」でホームレス生活を始める。しかしこの生活は予想以上に大変だった。研一のバイト先へ行けば何か食べさせてもらえたが、度々行くと嘘がバレてしまうため、裕は1人で過酷な日々を耐える。

当初は裕のことを「うんこのオバケ」と呼んで迫害していた子供たちも、しばらくすると裕を「うんこの神様」と崇めるようになる。しかし裕の空腹は限界に達し、ついに級友の川井(柄本時生)に事情を打ち明け、川井家でご飯を食べさせてもらう。川井の父親(宇崎竜童)と母親(田中裕子)は事情を聞き、川井家に裕を置いてくれる。

川井の両親は研一と幸子にも会い、3人のことを親身に考えてくれる。民生委員の西村スミ子(いしだあゆみ)たちと資金を出し合って借家を借りてくれ、兄弟で一緒に暮らせるよう、いろいろと心を砕いてくれる。

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映画『ホームレス中学生』 結末・ラスト(ネタバレ)

兄弟は貧しいながらもようやく落ち着いた暮らしを取り戻す。研一は長男として兄弟をまとめ、幸子や裕の将来もしっかりと考えていた。

そんな時、お世話になったスミ子が突然亡くなってしまう。幼い頃に大好きな母親(古手川祐子)と死別した裕は、頑張っていればいつか母親が帰ってくると信じてきた。しかしスミ子の死に接して2度と母親には会えないのだと思い知った裕は、生きる気力を失くす。

裕が学校をサボっていることを知った研一は、裕を厳しく叱る。裕は憂鬱な気分のまま幸子と喧嘩をし、その勢いで家出をする。自転車で兵庫県の海沿いの町まで来た裕は警察に補導され、翌日研一が裕を迎えに来る。

裕は帰りに入った牛丼屋で、母が帰って来ないなら自分も死にたいと研一に打ち明ける。それを聞いた研一は、自分も苦しいが3人一緒だから頑張れるんだと裕を怒る。

研一は“家に帰るか帰らないかは自分で決めろ”と言って、裕と別れる。憂鬱が晴れた裕は自転車を飛ばして家へ帰る。食卓の上には幸子の“おかえり”というメモとおにぎりが置いてあった。

19歳になった裕は母が笑ってくれたように人を笑わせ続けたいと願い、お笑いの道を歩んでいた。自分を助けてくれた多くの人に感謝しつつ、裕は舞台に立つのだった。

映画『ホームレス中学生』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ホームレス中学生』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

なぜ裕は1人で頑張ろうとしたのか

昭和初期の日本ならともかく、1990年代の日本でホームレスとして公園で寝泊まりしていた中学生がいたことにまずは驚く。夏休みの一時期だけとはいえ、電気もトイレもない公園で過ごすのは大変なことだ。しかもずっと空腹と孤独に耐えなければいけない。

裕は泣き言も言わず、限界までこの環境で生きようとする。兄や姉に迷惑をかけたくないとはいえ、なぜ彼はここまで頑張るのだろうと不思議だったのだが、頑張れば死んだ母親が帰ってきてくれると信じていたなんて…。全く予想外だった。確かにそう考えていたなら、いろいろと納得できる。映画内ではその理由に少々違和感を感じたが、実際の中学生男子とはそのくらいピュアなのかもしれない。

脇をかためる豪華キャストたち

田中裕子、いしだあゆみ、宇崎竜童、イッセー尾形、古手川祐子など、本作の脇をかためるキャストの顔ぶれはかなり豪華だ。しかしそんなベテラン勢を完全に食っていたのが、裕とうんこ型すべり台を取り合う大阪のガキ軍団。役名がわからないので大将格の子供を小デブ君と名付けたい。この小デブ君のナイスキャラぶりは最高。小デブ君の手下も演技とは思えないナチュラルな泣きっぷりで、爆笑させてもらった。さらに「うんこの神様への手紙」とりんごのお供え物には大笑いした。こういう子供のバカ可愛さって大好きだ。しかも彼らの大阪弁はベテラン勢よりも自然で、この物語になじんでいる。

そして短いワンシーンの出演だったが、鳩にパンの耳をやるおじいさんを演じた2代目笑福亭松之助師匠の存在も印象に残る。おじいさんが裕の事情を察して黙ってパンの耳を置いていくというこのシーンは、ペーソス溢れるとてもいいシーンだった。


麒麟の田村の自叙伝の映画化ということは知っていた。見た感想としては可も不可もなく、それなりの映画という感想。その理由はこの映画が事実を映画化しているという売り込みしていること。これがフィクションと言われていたら、余計なノイズなしに楽しめた。

事実だとしたら、「こんなことあるかな」という話が多すぎる。仮に本当にあったとするなら、要所要所の気になる点の補足をしてもらえないと気になってしまって集中できない。というように自分は細かな点が気になってしまって駄目だった。小池徹平は頑張っていた。(男性 30代)


「どこまで実話だろう」と思わずにはいられない。
仮に両親が揃って他界、というのであれば美談になりえたかもしれない。しかし父親が五体満足ならば、子供を放置する父親には腹が立つ。そこまで父親は追い込まれていたという話だろうか。だとすれば、そういう人に助けの手が延べられる社会が必要な気がしてならない。子供達にしても最終的には周囲の大人たちの手が差し伸べられるが、もっと早く助けを求められる世の中だったら、と思うばかりだ。
逆にこれが完全にフィクションであれば、普通に楽しい1本だった。(男性 40代)

映画『ホームレス中学生』 まとめ

人々の人情に助けられ、兄弟の絆で苦境を乗り越えていく物語は感動的だ。兄と姉を演じた西野亮廣、池脇千鶴も良かったし、小池徹平も好感の持てる主人公だったのだが…。麒麟の田村にしてはルックスがあまりにも綺麗すぎるので、「猿」とか「うんこ」というキーワードに無理を感じてしまう。野糞をしても垢まみれでも臭そうに見えない小池徹平が、少々気の毒だった。

帰る家があって普通の暮らしができることのありがたさがよくわかるので、何でも当たり前だと思っているわがままな子供に見せるといいかもしれない。そういう教育的価値のある作品だ。

みんなの感想・レビュー

  1. 無双セイバー より:

    警察の台詞はなんですか?