この記事では、映画『黙秘』のあらすじをネタバレありで解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『黙秘』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『黙秘』 作品情報

- 製作年:1995年
- 上映時間:131分
- ジャンル:サスペンス、ミステリー
- 監督:テイラー・ハックフォード
- キャスト:キャシー・ベイツ、ジェニファー・ジェイソン・リー、ジュディ・パーフィット、クリストファー・プラマー etc
映画『黙秘』 評価
- 点数:80点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『黙秘』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『黙秘』のあらすじを紹介します。
ニューヨークの新聞社で働くセリーナの元に、母ドロレス・クレイボーンが、地元の大富豪の老婆ヴェラを殺害した容疑で逮捕されたと連絡が入り、数日の予定で帰郷する。
ヴェラは気難しい老婆として有名だったのにもかかわらず、家政婦のドロレスに莫大な遺産を残しており、ドロレスがヴェラに凶器を向けている場面も目撃されていたが、ドロレスは無実を主張していた。
生まれ育った家で、セリーナは幼い日の自分と、行方不明になった父ジョーの事を思い出していた。
ジョーとドロレスは仲の良い夫婦ではなかったが、無邪気なセリーナはジョーによく懐いていた。
家は貧しく、昔からドロレスはヴェラの家で働いていた。
ジョーが働かず日常的に暴力を振るう夫だと知ったヴェラは、皆既日食の日、ドロレスに特別に休みを与えた。
そしてその日、ドロレスはジョーを井戸に突き落として殺害していた。
その後、セリーナが自立してからもヴェラの元で働いていたドロレス。
2人の間には友情が芽生えていたが、ヴェラは痴呆症が進んでおり、誤って階段から落ちてしまった。
そして、もう自分は助からないだろうから、ドロレスに楽にしてくれと頼んだのだ。
しかしドロレスは手に持った凶器を振り下ろすことが出来ず、ヴェラはそのまま他界したのだ。
真相を知ったセリーナは島から出るフェリーに乗るが、自分がジョーから虐待を受けていて、それを忘れていた自分に気がつく。
慌ててドロレスの元に戻ったセリーナは母の無実を主張し、母と娘は20年という月日を経て和解した。
映画『黙秘』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『黙秘』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
CG技術に頼らずに作った20年という年月
スティーヴン・キング原作の映画”ミザリー”の熱狂的ファン、アニー役で有名女優になったキャシー・ベイツが、再びスティーヴン・キング原作の映像化作品で主演を張った作品。
DV夫から逃れるため、性的虐待を受ける娘を守るために、皆既日食の日に古井戸に突き落として殺人を犯すという母親を演じた。
20年前の記憶の中の明るい日々、現在の寂れてしまった薄暗い日々のメリハリがしっかりされていて、過去の回想シーンと現在のシーンがすぐに入れ替わる作中でも、どっちだろうと思うことなくストーリーに集中できる。
ドロレス役のキャシー・ベイツの演技力はやはり素晴らしく、凝った特種メイクをすることも無く、やつれてしまった現在と、20年前の若い頃を演じ分けている。
1995年という年代を考慮しても、皆既日食の太陽を映したシーンをはじめ映像技術に凝った感じが無く、合成された場面はどうしても安っぽく見える。
ヒット作・ミザリーの貢献者キャシー・ベイツのためのドロレス
原作があるからだろうがストーリーの基礎はしっかりしており、”ミザリーのキャシー・ベイツ”という名前に頼るだけでなく、彼女の演技力が十分に発揮されている。
そもそもこの原作は、スティーヴン・キングがキャシー・ベイツをイメージして書いた小説であるのだ。
ヴェラの屋敷で介護をしているシーンでは、棚の飾られたブタの置物など”ミザリーネタ”があり、ミザリーを見ている場合は楽しめるシーンもある。
詳しくは触れられないのだが、ヴェラ自身も横暴な夫を殺害しており、同情からドロレスにジョー殺害を示唆しているのだが、最後には親友であり親子のような親しい関係になっているのが救われる。
残念なのが題名であり、原題は「ドロレス・クレイボーン」なのだが、邦題では「黙秘」という味気ないものに変更されている。
映画全体を見ても、「黙秘」という題名は不釣合いだろう。
ドロレスが雇い主を殺したのではないかと疑われる現在の事件と、過去に夫を崖から突き落とした真相が交錯する構成が見事。娘セレーナとの確執の根底に、父親による性的虐待があったと明かされる場面は衝撃的だった。ドロレスが娘を守るために夫を殺害したという事実が明らかになるにつれ、単なる犯罪サスペンスではなく母の愛の物語へと変わっていく。静かながら強烈な余韻を残す作品。 (30代 男性)
母親として観ると、ドロレスの選択の重さに胸が締めつけられた。暴力的な夫から娘を守るため、あえて事故に見せかけて殺す決断は簡単に肯定できないが、彼女の孤独と覚悟は痛いほど伝わる。皆既日食の中での対峙は象徴的で印象深い。娘との誤解が解けていく終盤は涙が止まらなかった。 (40代 女性)
ミステリーとして始まりながら、次第に家族の物語へと重心が移る展開が秀逸。ドロレスが長年抱えてきた秘密と、娘の心の傷が重なり合う。夫の虐待が明かされる場面は重く、観ていて辛いが必要な描写だと感じた。ラストで母娘が和解する姿に救われる。重厚なドラマ。 (50代 男性)
女性の人生の過酷さを描いた作品だと思う。家政婦として働き続け、家庭では暴力に耐え、さらに疑いの目を向けられるドロレスの姿は切実。皆既日食の日に夫を崖へ追い詰める場面は緊張感に満ちている。娘が真実を知り、母を理解する瞬間は感動的だった。 (30代 女性)
若い世代としては、セレーナの視点に共感した。母を憎みながらも、過去の記憶が曖昧なまま苦しむ姿がリアル。父親の虐待の記憶が蘇る場面は衝撃的で、母の行動の意味がようやく理解できる。単なる犯人探しではなく、心の傷を描く物語だった。 (20代 男性)
ドロレスという女性の強さと孤独が胸に残る。夫殺しの真相が明らかになるにつれ、彼女の沈黙の意味が理解できる構成が巧み。娘との関係修復がゆっくりと描かれ、感情が丁寧に積み重ねられていく。サスペンスと人間ドラマが高い次元で融合した名作。 (60代 男性)
女性同士の確執と再生が軸になっている点が印象的。ドロレスがすべてを背負い込み、娘を守るために沈黙を選んだ理由が切ない。過去の暴力の描写は重いが、物語に説得力を与えている。最後に母娘が寄り添う姿に深い安堵を覚えた。 (40代 女性)
サスペンスとしての緊張感もありつつ、社会的テーマも内包している。家庭内暴力や性的虐待といった問題を真正面から描き、被害者の沈黙の重みを伝える。ドロレスの決断は法的には罪でも、母としての愛の表れだと感じた。観終わった後に考えさせられる作品。 (50代 男性)
ミステリー好きとして観始めたが、想像以上に心理描写が深かった。皆既日食というモチーフが過去の闇を象徴しているようで印象的。娘が真実に向き合う終盤は感情が大きく揺さぶられた。静かながら力強い女性の物語。 (20代 女性)
年齢を重ねた今観ると、ドロレスの人生の重みがより伝わる。沈黙は弱さではなく、守るための選択だったのだと感じた。夫を崖から突き落とす場面は衝撃的だが、その背景にある絶望を思うと複雑な気持ちになる。母娘の再生を描くラストが心に残る。 (70代 男性)
映画『黙秘』を見た人におすすめの映画5選
ミスティック・リバー
この映画を一言で表すと?
過去の傷が現在を引き裂く、重厚なヒューマンサスペンス。
どんな話?
少女殺害事件をきっかけに、幼なじみの三人の男たちの過去が浮かび上がる。子ども時代の悲劇がそれぞれの人生に影を落とし、疑念と怒りが交錯していく。真実に近づくほどに悲劇が深まる、緊張感あふれるドラマ。
ここがおすすめ!
過去のトラウマと現在の事件を交差させる構成は『黙秘』と共通。登場人物の心理を丁寧に掘り下げ、単なる犯人探しに終わらない深みがある。重厚な余韻を味わいたい人に最適。
フローズン・リバー
この映画を一言で表すと?
貧困と母性が交錯する、静かで力強い人間ドラマ。
どんな話?
生活に困窮する母親が、生き延びるために危険な密入国ビジネスに手を染める。寒冷地の厳しい自然と社会の壁に立ち向かいながら、子どもを守ろうとする姿が描かれる。緊迫感とリアリティに満ちた物語。
ここがおすすめ!
母が子を守るために罪と向き合う姿は『黙秘』と強く響き合う。派手さはないが、人物の葛藤が胸を打つ。女性の強さと孤独を描く重厚なドラマを求める人におすすめ。
告発のとき
この映画を一言で表すと?
真実を追う父の執念が闇を暴く社会派サスペンス。
どんな話?
帰還兵の息子が殺害され、父は軍の隠蔽を疑い独自に調査を始める。真相に迫るにつれ、戦争の後遺症と組織の闇が浮き彫りになる。家族の絆と正義の追求が交錯する重い物語。
ここがおすすめ!
家族を守るために真実と向き合う構図は『黙秘』と共通。過去の出来事が現在に影響する展開も見応えがある。社会問題を背景にした骨太なドラマが好きな人に。
ガール・オン・ザ・トレイン
この映画を一言で表すと?
記憶の断片が真実を揺らす、心理ミステリー。
どんな話?
毎日同じ家を車窓から眺めていた女性が、ある日失踪事件に巻き込まれる。断片的な記憶と不確かな視点が交錯し、真実が二転三転する。登場人物それぞれの秘密が絡み合うサスペンス。
ここがおすすめ!
過去の出来事と現在の疑惑が重なり、心理描写が鍵を握る点で『黙秘』と通じる。女性の視点から描かれる緊張感が魅力で、最後まで目が離せない展開が楽しめる。
シャッター アイランド
この映画を一言で表すと?
心の闇と真実が交錯する、衝撃のミステリー。
どんな話?
孤島の精神病院で起きた失踪事件を捜査する連邦保安官。だが調査を進めるうちに、自らの記憶や現実感が揺らぎ始める。閉ざされた空間で繰り広げられる心理戦が緊迫感を高める。
ここがおすすめ!
過去の記憶と罪が物語の核心を握る点は『黙秘』と共鳴する。重層的な構成と衝撃的なラストが強烈な印象を残す。心理的緊張感を味わいたい人にぴったりの一作。



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