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映画『モネ・ゲーム』あらすじネタバレ結末と感想

映画『モネ・ゲーム』の概要:コリン・ファース主演の絵画犯罪コメディ。共演はキャメロン・ディアス、アラン・リックマン。印象派画家モネの贋作で、金持ちをだませるか?ジョエル&イーサン・コーエン兄弟脚本の2012年米国映画。

映画『モネ・ゲーム』 作品情報

モネ・ゲーム

  • 製作年:2012年
  • 上映時間:90分
  • ジャンル:コメディ
  • 監督:マイケル・ホフマン
  • キャスト:コリン・ファース、キャメロン・ディアス、アラン・リックマン、トム・コートネイ etc

映画『モネ・ゲーム』 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

映画『モネ・ゲーム』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『モネ・ゲーム』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『モネ・ゲーム』 あらすじ【起・承】

学芸員のハリー・ディーン(コリン・ファース)は、モネの贋作を本物だと偽り、詐欺をたくらむ。相棒のネルソン大佐(トム・コートネイ)にモネの2点の絵「積みわら(夜明け)」と「積みわら(夕暮れ)」を描かせた。

テキサス州。ウェスト・オブ・ペコス大会。ハリーたちは、ロデオをする女性P・J・プズナウスキー(キャメロン・ディアス)と出会う。彼女にモネの絵の所有者になってもらい、絵の前で記念写真を撮った。

ハリーは、P・Jを詐欺に誘い、祖父が所有していた絵だと説明するように言った。ロンドンに出てきたP・Jは、ハリーと共に実業家でモネの絵画コレクターのライオネル・シャバンダー(アラン・リックマン)に会う。

ライオネルは、ハリーたちの話を疑い、簡単には信じない。”この写真を撮ったのは、テキサス州のトレーラー・ハウスだろ。本物じゃないね!”と。しかし、明るいP・Jを気に入ったようだ。

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映画『モネ・ゲーム』 結末・ラスト(ネタバレ)

ハリーは、本物らしく見せるため、P・Jを高級ホテル「サボイ」に宿泊させた。ライオネルにパーティに誘われたP・Jは、おしゃれをしてゆくが、その席には新しい鑑定士ザイデンベイバー(スタンリー・トゥッチ)がいた。

ライオネルから、ハリーを解雇すると聞いたP・J。この計画は上手くゆかないだろうとハリーに伝えます。しかし、ハリーはあきらめていなかった。

ところが、高級ホテル「サボイ」で、彼好みの明朝時代の壺を見つけ、思わず盗んでしまう。そのためにホテルの倉庫から出られなくなり、あげくの果てにズボンを木に引っかけ、地上に落としてしまう。

なおも壺をあきらめきれないハリーだったが、ホテルマンに見つけられ、壺を持っていかれてしまった。散々な目に遭うハリーに、P・Jは、”計画は終わりよ。私達はライオネルのように全てを持っているわけじゃない。無理して自分を変えなくていいのよ。”と言われます。

ライオネルに招待された別荘でのパーティ。日本人のタカガワたちも招待されていた。ハリーも正装して駆けつけ、2枚のモネの贋作を別荘に運んだ。別荘のセキュリティシステムは特殊で、不審な人物がいると分かれば、ライオンが放たれる仕組みになっていた。

ライオンの姿を見たハリーは心臓が止まりそうになるが、P・Jがライオンを縛り上げて無事だった。ハリーとP・Jの前に、ライオネルと鑑定士ザイデンベイバーが現れ、モネの鑑定をすることに。

鑑定士ザイデンベイバーが、本物だと認めると、ハリーはその鑑定に異議を唱えた。ハリーが、モネの絵を拭くと、”イギリス女王の顔”が描かれているではないか!ライオネルは、ハリーを再び雇うと言ったが、ハリーは断ります。

こうして、詐欺の計画は終わった。本物の絵はというと、既にハリーがすり替えた後だった。空港で、日本人のタカガワたちと再会。彼らに本物の絵を取り戻したお礼とスイス銀行への入金を伝えられた。

一方、ライオネルは裸でワインを飲みながら、モネの絵画を見つめていた。

映画『モネ・ゲーム』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『モネ・ゲーム』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

名優アラン・リックマンのイメージ崩壊!だけど、楽しい犯罪コメディ

渋い演技と存在感。「ハリーポッター」シリーズのスネイプ先生が忘れられない!
今年1月に69歳で亡くなられた、名優アラン・リックマンの作品を追ってみたい。

1988年に「ダイ・ハード」の悪役でデビュー。紳士然としているところから、悪役には見えなかったが、その存在感に驚いた人も多いだろう。

その後も、「ロビン・フッド」(91)などで悪役を演じているが、個人的には「いつか晴れた日に」(95)で魅せた、マリアンヌへ一途に愛を注ぐブランドン大佐役が素敵だった。

また、「パフューム ある人殺しの物語」(06)の商人リシ役など娘を思う優しい父親を演じていたのが懐かしい。悪役から、優しい父親役まで幅広く演じ、役のイメージにとらわれないところが魅力だった。

そんな作品の中で、本作「モネ・ゲーム」のライオネル役は奇抜です!裸好きという設定なので、会社や別荘でも裸で過ごしていると思われています。

彼は裸でいても、いやらしくなく楽しんでいるように見えます。そんなコミカルな演技が最後まで面白い!スネイプ先生のイメージだけで、アラン・リックマンを見ていると本当にびっくりしますよ。

最近では監督としても活躍し、「ヴェルサイユの宮廷庭師」(15)を発表。ルイ14世役で出演もしています。彼の遺作は、「アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅」(16)での声の出演です。前作からのファンはお楽しみに!

ジョエル&イーサン・コーエン兄弟、笑いの破壊力!

代表作「ファーゴ」(96)や「ノーカントリー」(07)で、ユーモアと会話の妙、個性的な登場人物など独特なコーエン世界を作り上げた映画監督です。

本作では、脚本家として参加していますが、その笑いの破壊力といったら!面白すぎます。本作は、1966年の「泥棒貴族」を現代風にリメイクしています。

特に、コリン・ファース演じるハリーが、サボイホテルで繰り広げる珍騒動のシーン。壺を盗もうとして、ズボンを失くすといった表現など古風なドタバタ感がいい!

また日本人に対する扱いがひどいのも笑いのポイントかも。外国人には、もしかしたら日本人はこんな風におバカに見えているのかもしれません。でも、怒ってはダメですよ。

最後まで観れば、日本人に対する扱いもすっきりしますから。本作には、そんな憎めないキャラクターがいっぱい。名優アラン・リックマンをここまで変態にするの?という声も聞こえてきそうだけど、そこはお金持ちへの風刺が効いているんです!

欲を言えば、イギリス流のブラック・ジョークが入っていれば完璧かも!カウ・ガールP・J役のキャメロン・ディアスもキュートです。


私の大好きな俳優であるコリン・ファースの作品の一つです。
『キングスマン』を観た方は知っていると思いますが、『モネ・ゲーム』でもいい意味で間抜けっぷりを発揮しています。もちろん最後はかっこよく挽回してくれますが、終始キャメロン・ディアスの自由奔放な演技に振り回されるのは可愛く思います。
コリン・ファースの悪知恵はよく考えられていて、いつもの秀才ぶりはありますがどうしてもから回ってしまう姿も一緒にご覧ください。(男性 20代)


コリン・ファースとキャメロン・ディアス、そしてアラン・リックマンというビッグがつくスターたちによるコミカルなストーリーにクスクスと笑わせられました。とてもおもしろい作品なのですが、この俳優陣が演じていなければ、B級映画にもなりかねないような作風でもあるので、俳優の重要性を改めて突きつけられます。ところどころに日本というキーワードが出てくるので、海外から見た日本はこういう感じなのかと不思議な気分にもさせられます。(女性 20代)

映画『モネ・ゲーム』 まとめ

劇中に描かれるモネの絵画2作は、映画オリジナルの作品だという。ここでも、観客を見事にだましています。そんな”だまされる”という快感を味わえるのが本作の魅力。

名優アラン・リックマンと初共演のコリン・ファース。2人の個性のぶつかり合いが新鮮で、古典的なドタバタ劇に笑っちゃう。誰かが死ぬとか傷つくことがない物語っていいなぁ。

特に今年の1月に亡くなられた、名優アラン・リックマンの演技に注目したい。「ハリーポッター」シリーズのスネイプ先生は、怖くて厳しい先生でした。ところが、本作では、180度違うお茶目な裸好きのおっさんが観られます!

そんなコミカルな魅力を引き出した、脚本家のジョエル&イーサン・コーエン兄弟に感謝したい。ただ日本人の描き方には不満が残ると思うが、最後に笑って許そう。

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