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映画『マネーボール』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『マネーボール』の概要:アスレチックスの実在のゼネラルマネージャー、ビリー・ビーンの球団育成の姿を描く。アメリカの貧乏な弱小球団が周囲の批判を受けながらも独自の統計学的理論を使って常勝球団へ進化していく。

映画『マネーボール』の作品情報

マネーボール

製作年:2011年
上映時間:133分
ジャンル:ヒューマンドラマ、伝記、スポーツ
監督:ベネット・ミラー
キャスト:ブラッド・ピット、ジョナ・ヒル、フィリップ・シーモア・ホフマン、ロビン・ライト etc

映画『マネーボール』の登場人物(キャスト)

ビリー・ビーン(ブラッド・ピット)
アスレチックスのゼネラルマネージャー。かつては超高校級選手としてドラフト1巡目指名を受けていたスター候補生だった。その莫大な報酬に目がくらみ、名門大学の奨学生の権利を放棄してプロ入りするが結果が出せず引退した過去を持つ。それから二度と金で人生を左右されないと決意している。
ピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)
インディアンスの元スタッフ。イェール大学卒業のインテリでもある。様々な統計から客観的に選手を評価する『セイバー・メトリクス』理論を用いて選手を評価している。その理論を見込まれてインディアンスから、ビリーのいるアスレチックスへと引き抜かれる。

映画『マネーボール』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『マネーボール』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『マネーボール』のあらすじ【起】

かつてニューヨーク・メッツからドラフト1位指名を受け、その将来を有望視されていたビリー・ビーンはプロ入りするも成果が出ず、若くして引退し、アスレチックスのゼネラルマネージャーに就任してスカウトマンに転身する。

ビリーのいるアスレチックスは資金難に陥っており、彼の就任直後にはチームの主力選手3名が他球団へと移籍してしまう。当然、引き留めるだけの資金も、新たにスター選手を獲得できるだけの資金もチームには無かった。

ある日ビリーはインディアンスとのトレード交渉の場で、交渉のジャッジをしていたピーター・ブランドに出会う。ピーターはイェール大学出身の非常に賢い男だった。ピーターは他のスカウトマンとは異なり、統計から選手を評価する独自の理論でスカウト活動をしていた。ビーンはピーターの理論に興味が湧き、自分の補佐役としてピーターをアスレチックスへと引き抜くことにする。

ビーンはピーターの理論を用いて、他球団のスカウトから見向きもされずに埋もれている有能な選手の発掘を開始する。

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映画『マネーボール』のあらすじ【承】

二人は少ない予算の中、他球団に所属する評価の低い選手に目を向ける。そして、ピーターの理論に基づき、たとえ何でも器用にこなせる万能選手でなくとも、なにか突出した能力があればスカウトしていく方針を打ち立てた。

結果としてビーンは、素行不良の選手、怪我により投球できなくなった元キャッチャー、年老いてしまったかつてのスター選手をスカウトする。ビーンは彼らのスカウトを会議で報告する。それぞれ異なる特徴を持つ選手たちであるが、彼ら3人の共通点はその出塁率の高さであった。ビーンは周囲の反対を押し切ってこの3人をチームに移籍させる。

ビーンはシーズン開幕に向けて、ピーターの出した統計でのチーム分析を行う。それによりチームに所属する各選手たちの得手不得手が浮き彫りになった。ビーンはこの分析データに基づいて選手を適材適所で配置するよう監督へ指示するが、ピーターの理論に半信半疑な監督や選手たちはビーンの指示に批判的で、非協力的だった。

映画『マネーボール』のあらすじ【転】

シーズンが開幕するも、監督はビーンの指示に従わず連敗を重ねてしまう。その結果、主力選手の移籍を許し、低評価の選手の獲得を行っていたビーンにバッシングが集中する。ビーンはピーターの助言を受け、さらなる強硬手段でチームの意識を根本から改革していくことにする。

まずは不真面目な選手や、使えない選手をトレードに出し、引退勧告を行った。そして彼らの代わりに、理論上必要な選手を起用し、選手全員にピーターのチーム分析の結果を習得させていった。次第にこれまであまり選手と関わりを持とうとしなかったビリーにも変化が現れ始め、これまでの選手経験を活かした選手指導も自ら行うようになっていった。すると徐々に才能が開花し始め、チームは連勝を重ねるようになった。

そしてチームはいよいよ20連勝という歴史的な大記録をかけた試合に挑む。試合はアスレチックス優勢で順調に進んでいったが、惜しくも終盤で追いつかれてしまう。監督は投球できない元キャッチャーを代打に指名する。彼もまたビリーに見込まれた選手であった。彼は見事にホームランを打ち、チームを勝利に導く。こうして貧しい弱小球団だったアスレチックスは20連勝という歴史的な大記録を打ち出したのであった。

映画『マネーボール』の結末・ラスト(ネタバレ)

その後、残念ながらチームはトーナメント途中で敗退し、ワールドチャンピオンとはならなかった。周囲も一時はその快進撃に熱狂していたものの、再びビーンの理論の不確実性を批判し始めた。

そしてシーズンオフのある日、ビリーはゼネラルマネージャーとしての実績を買われて、かの有名なレッドソックスから史上最多額でオファーを受ける。自分の理論を理解してくれる環境で、潤沢な資金のもと、この理論がどこまで通用するかを試すことができる絶好のチャンスだった。

あまりの金額の大きさに驚いたビーンはピーターに相談すると、ピーターはその金額はあれだけの低予算でここまで強いチームを築き上げてきたビーンの価値そのものであると言ってくれた。それでもビーンはかつて莫大な報酬と栄光を夢見て敗れたプロ野球選手時代のことが払拭できず悩んでいた。悩むビーンにピーターはある映像を見せる。映像には鈍足のバッターが実はホームランを打っていたのに、勘違いをして一塁に戻っていく姿が映っていた。それは自分が思っている以上にすごいことを成し遂げたのだとビリーを諭すようでもあった。

それでもビーンは、二度と人生を金で左右されないと決意していたプロ野球選手時代のことを思い出し、結果、ビーンはレッドソックスからのオファーを断ってアスレチックスに残留する。

2004年、レッドソックスはビーンたちが用いた理論を使ってワールドシリーズを制覇。ビーンたちの理論の正しさを世に広めたのであった。

映画『マネーボール』の感想・評価・レビュー

ビリー・ビーンという有名なGMを題材にプロ野球の世界を経営の面から描いた作品。予算がない中で勝てるチームを作るために四苦八苦する主人公の姿が中心はあるが選手やコーチなどを裏側から見られる舞台裏モノとしても楽しめる。実話ベースの物語で派手な演出はないが、ビーン氏の行動自体が映画映えするために飽きることなく観ていられる。野球ファンでなくても観る価値の高い作品だ。(男性 30代)


快進撃という言葉が本当に似合う野球映画。
もともとの事実もそうですが、だんだんとひとつずつピースがはまっていく見せ方のうまさ、観客のテンションを上げていく熱のこもった実際のアナウンス。最後の最後までこの理論は間違っていなかったと証明してくれる映画の熱さに胸が踊らずにはいられません。
この映画を見れば、野球好きはもっと野球を好きになる、と思います。阪神ファンよりも広島ファンだったら、もっとひとしおかもしれません。(女性 30代)


もしフィクションだったとしてもよくできたストーリーなのだが、実話というのだから驚きである。主人公のビリー・ビーンが痺れるほど格好良い。野球の話だが野球に興味がなくても絶対に楽しめる作品である。
自分の仕事について考えるきっかけにもなった。自分が納得いくまで研究し、自分なりの理論を完成させる。そしてその理論で成功を収める。自分もこのように上手くいけばいいのだが、もっと努力が必要だと感じた。このように今作はモチベーションアップにも繋がる。(男性 20代)


実話を元にした作品。貧乏球団が金持ち球団に勝つ為に、選手獲得の際の視点を変えてみたという、これもまたある種のアメリカン・ドリームか。それは観ていて爽快だ。(現実としてはその後金持ち球団も同じ視点を取り入れていくのだが)
ブラッド・ピットのバディ役であるジョナ・ヒルの出世作としても見逃せないが、個人的に目が行くのはやはり名優フィリップ・シーモア・ホフマン。本当に役の幅が広いのだが、今回のように地味な役ではとことんオーラを消していて一瞬誰だか分からないのがまたすごい。惜しい人を亡くしたな…。(男性 40代)


派手さはないが、個人的にはブラッド・ピット主演映画で一二を争うくらい好きな作品である。
なんというか、沁みる。
主人公の野球にかける想いやひたむきさ、周囲とぶつかり合いながらも自分を曲げない頑固さや不器用さ、何とも言えない気持ちが溢れるラストや、娘が父親にそっと歌う歌、とにかくすべてが心に沁みる。
野球についてあまり詳しくなくてもここまで面白いのだから、野球が好きならきっともっと面白いだろう。だが、この映画を“野球に興味がないから”と敬遠してしまうのは絶対にもったいない。(女性 30代)

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