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映画『ムーンライト』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ムーンライト』の概要:貧困地域に育ったシャロン。いじめやゲイ、ネグレクト等、決して平穏とは言えない環境の中でも悩み葛藤しながら生き抜くシャロンの人生にフォーカスした社会派ムービー。2017年、『ラ・ラ・ランド』を抑え、アカデミー賞作品賞を受賞した珠玉の作品。

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映画『ムーンライト』の作品情報

ムーンライト

製作年:2016年
上映時間:111分
ジャンル:ヒューマンドラマ、フィルムノワール
監督:バリー・ジェンキンズ
キャスト:トレヴァンテ・ローズ、アンドレ・ホランド、ジャネール・モネイ、アシュトン・サンダーズ etc

映画『ムーンライト』の登場人物(キャスト)

シャロン(幼少期:アレックス・ヒバート / 10代:アシュトン・サンダース / 大人:トレバンテ・ローズ)
貧困地域で育った黒人の少年。学校ではいじめられ、家では母親からの愛情に飢え、自分自身はゲイであることに悩む。
ケビン(アンドレ・ホランド)
シャロンの幼馴染。シャロンが心を開ける数少ない人の1人。
フアン(マハーシャラ・アリ)
父親のいないシャロンの父親代わりをする存在。ヤクの売人だが、情に厚いところがあり、幼少期のシャロンの面倒を見る。
テレサ(ジャネール・モネイ)
フアンの彼女でシャロンの母親的存在。シャロンを幼少期からずっと見守り続けている。
ポーラ(ナオミ・ハリス)
シャロンの母親。シャロンのことを愛してはいるが、ヤク中のためシャロンの心に傷をつける。

映画『ムーンライト』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ムーンライト』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ムーンライト』のあらすじ【起】

麻薬の売人でリーダーのフアンはある日、いじめっ子から逃げるため麻薬地区に足を踏み入れたシャロンと出会う。麻薬地区は危ないため、シャロンを家に帰そうとするが、何も語らないシャロンを見かね、フアンは彼女のテレサの家にシャロンを連れ帰る。家に帰りたがらないシャロンはテレサの家で夕食を食べ、その日はそのまま泊まることにする。

翌朝、フアンはシャロンを自宅まで送り届ける。だが、シャロンの母親ポーラは、フアンを警戒し、シャロンに触れさせないような態度を示す。

家の中に入ったシャロンを母親のポーラは厳しく接する。ポーラはシャロンに対し、テレビを見させず読書を強要する。自由な生活がないことにシャロンは窮屈に感じ、母親と会話せずにそのまま自室へ行く。その後、学校に戻ったシャロンだが、再度いじめを受け、再びテレサの家に行くことにする。

フアンはシャロンを海に連れていき、泳ぎ方を教える。シャロンの心の悩みを察しているフアンは、他人からの指図ではなく、自分がどう生きたいか決めることが大切なことだとシャロンへ伝える。

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映画『ムーンライト』のあらすじ【承】

フアンは売人としての仕事をしにマイアミの郊外にやってきた。フアンが取り仕切っている売買で麻薬を吸うことは禁止されている。だが、付近に1台の車が駐車しており、麻薬を吸っている可能性を疑ったフアンは怪しく思い様子を見に行く。その車にはシャロンの母親と男が乗っており、フアンのところから買った麻薬を吸っていた。彼女は息子のシャロンを父親代わりのように接するフアンが気に食わず、あえてフアンのところから麻薬を購入していた。

フアンは自分が売人として麻薬を売っていることで結果的にシャロンを傷つけていることに罪悪感を覚える。

シャロンは再びテレサの家に来て、母親が吸っている麻薬をフアンが売っていることを知り、ショックでその場を去る。

それから数年後、シャロンは高校生になっていた。幼少期と変わらず、シャロンは学校でいじめられる生活をしていた。誰も相手をしてくれない状況だが、幼馴染のケビンだけは彼に優しく声をかけてくれる。そんなケビンに対し、淡い恋心を持っていることを自覚したが、それは同時に自分がゲイであるという誰にも言えない悩みをまた1つ抱えることになる。

映画『ムーンライト』のあらすじ【転】

家に帰ったシャロンだが、相変わらずそこにはヤク中で正常な判断ができない母親がいた。これから遊び相手の男が来るから家に帰ってくるなと追い出されたシャロンはテレサの家へ行く。

フアンは既に他界しているが、テレサはシャロンのことをずっと気にかけており、泊まらせてあげる。シャロンにとってもテレサは本当の母親のように感じていた。

学校や自宅に居場所がないシャロンは、かつてフアンと一緒に行った海辺へ行く。そこには、偶然ケビンもいた。2人はハッパを吸いながら話していく内に気持ちを通い合わせキスをする。そのままシャロンは初めて情事を重ねる。

事を終えケビンは、車でシャロンを送り届ける。家に着いたシャロンはどこか幸福感に満たされたような表情を浮かべそのまま眠りにつく。

翌朝、ケビンのもとへ行こうとしたが、ケビンはシャロンをよくいじめている男と話していた。男は自分が選んだ人間を殴れとケビンに要求する。ケビンは自分を守るため仕方なくその要求を呑むことにする。

男はシャロンを連れてきた。ケビンは殴ることを最初抵抗するも逆らえずシャロンを殴ってしまう。シャロンはその場で不良達の追撃も受けてしまい傷を負う。

翌日、学校に登校したシャロンは、昨日の恨みを晴らすため、いじめた男に対し椅子を使い暴行を加える。だがその結果、シャロンは警察に連行されてしまうのであった。

映画『ムーンライト』の結末・ラスト(ネタバレ)

大人になったシャロンは麻薬の売人になっていた。10代の頃とは異なりがたいが良く、歯はすべて金歯になり高級車で移動するなど裏社会としての生き方に変わっていた。

ある日、シャロンのもとへ母親ポーラから電話がくるも無視をする。だが、しばらくして再度電話が鳴ったため取ると、相手はケビンであった。ケビンは過去シャロンにしたことを謝り自分が経営しているレストランに来てほしいと言う。

翌朝、ケビンのもとへ行く前にポーラのもとを訪れる。ポーラは現在更生施設に入っており、シャロンにしてきたことを懺悔する。シャロンはポーラを許し、2人は和解する。

その後、シャロンはケビンのレストランへ行く。2人はレストランで話した後、ケビンの自宅に行く。ケビンは昔と違い金銭的には厳しいが、自分に正直な生き方ができているから満足していると言う。シャロンはその言葉を受けゲイであることを自分自身が受け入れ、ケビンに昔と同じように慰めてほしいとお願いする。ケビンはシャロンを受け入れ、孤独ではない一夜を2人は共に過ごした。

映画『ムーンライト』の感想・評価・レビュー

母子家庭、貧困、いじめ、差別、ドラッグ、LGBTなど、アンダーグラウンド的な要素があまりにも多く詰まっていて、もう少しテーマを絞って映し出して欲しいなと感じました。主人公の少年が成長していく様子が淡々と描かれており、ストーリーに強弱があまりないので、まるでドキュメンタリー作品を観ているようでした。
エンターテイメントとしての要素は皆無で、分かりやすい盛り上がりも無かったので、あまり作品に没入することは出来ませんでしたが、主人公が初めて自分の思いを語ったラストシーンは、とても綺麗でした。(女性 20代)


『ムーンライト』というタイトルには、様々な意味が込められているように感じる。作品を見終わったとき、とても静かに心の中に残るものがあり、タイトルとポスターにとても強い感情を感じた。また、音楽や映像の打ち出し方が印象的で、人種、性別、家族など、この作品で取り上げている様々な問題について、とても静かに考えさせるような作品であると感じた。

「シャロン」を演じた3人の演技は本当に素晴らしく、違和感なく「シャロン」の人生をひとつの線として鑑賞することができた。(女性 30代)


実に静かで聡明な作品。
内容的にはいくらでも派手にできる要素が詰まっているにも関わらず、タイトルのごとく月明かりの下のような静けさが漂う。淡々としすぎているかもしれないが、実際人の日々は淡々としてるものだし、社会問題ネタ多過ぎかもしれないが、貧しい地域の黒人ゲイの生活としては特別な方ではないかもしれない。
しかしこの作品はそういった社会問題に物申すものではない。それらはただそこにあるだけなのだ。そしてそんな世界の中で主人公がほのかに抱えた純愛のようなものが月明かりに照らされる。そういう作品。(男性 40代)


LGBTを正面から切り込んだ作品。自分の求めているものは社会とずれている。隠すと満たされない、でも表に出しても認められない。貧困、薬に蝕まれた環境で成長した主人公は、ひたすら自身を押し殺す。そんな彼が守るために鍛え、男らしさを装ったと告白する場面には考えさせられるものがあった。とはいえ、唐突なキスシーンは目を反らしそうになったのも事実。作品を観ていた自分自身にとっては理解できない心情であるが、こういった人の内面の多様性は受け入れなければならないと思った。(男性 20代)


LGBT、貧困、ドラッグ…昨今の映画界では特に目新しくもない題材だが、これらをすべて黒人の少年が背負うというのはなかなかにセンセーショナルであり、否が応でも自分の中の偏見と向き合わされた作品だった。
登場人物たちの演技がすごく自然で、良い意味で映画らしくなかった。特に、ヤク中の母親を演じたナオミ・ハリスの演技が妙にリアルで生々しく、印象的だった。
淡々と描き出される少年の苦しみや悲しみに胸が痛くなる場面も多いが、それでも人と向き合うことを諦めなかった主人公に温かな拍手を送りたい。(女性 30代)


シャロンを始め友人のケビン、親代わりのフアンとテレサ、母親のポーラ、みんなそれぞれに魅力のあるキャラクターなのだろうが、あまりにあっさりと描かれているので少し残念な気がした。しかし、それもこの作品の意図かもしれないとも思う。
黒人社会の中での貧困、いじめ、ネグレクト、LGBT。シャロンの抱える苦悩はかなりヘビーだ。淡々と描かれていなかったら生々しくて見ているのが辛いかもしれない。
シャロンの人生は物哀しく感じるが、その中でもささやかな幸せが静かに描かれている物語だった。(女性 40代)

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