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映画『胸騒ぎのシチリア』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『胸騒ぎのシチリア』の概要:それぞれに複雑な関係性を秘めた4人の男女がイタリアのパンテッレリーア島で休暇を過ごす様子を描くドラマ作品。芸達者のティルダ・スウィントンやレイフ・ファインズら豪華キャストが顔を揃えている。

映画『胸騒ぎのシチリア』の作品情報

胸騒ぎのシチリア

製作年:2015年
上映時間:125分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ルカ・グァダニーノ
キャスト:レイフ・ファインズ、ダコタ・ジョンソン、マティアス・スーナールツ、ティルダ・スウィントン etc

映画『胸騒ぎのシチリア』の登場人物(キャスト)

マリアン(ティルダ・スウィントン)
著名なロックスター。喉の治療をしたために、声を出せずにいる。ツアー予定をキャンセルして、パンテッレリーア島でポールと一緒に療養していた。
ポール(マティアス・スーナーツル)
マリアンの恋人で映像作家。ハリーの紹介でマリアンと出会った。1年前に自殺未遂を起こしている。水入らずの時間をハリーに邪魔されて気分を害する。
ハリー(レイフ・ファインズ)
音楽プロデューサー。裸で騒いで、踊り狂うお調子者、かつてマリアンと付き合っており、未練を引きずっている。
ペン(ダコタ・ジョンソン)
ハリーの娘。母子家庭で育ち、1年前に父親がハリーだと突き止めたばかり。イタリア語を流暢に話せることや未成年であることを隠している。

映画『胸騒ぎのシチリア』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『胸騒ぎのシチリア』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『胸騒ぎのシチリア』のあらすじ【起】

パンテッレリーア島の別荘で過ごしていたマリアンとポールは海に向かい、浜辺でくつろぐ。そこにハリーから島に向かっているとの電話が入る。2人は空港でハリーを出迎える。ハリーは娘のペンを連れて来ていた。ハリーはお気に入りのレストランに皆を案内し、そこで飲食を楽しむ。日が完全に暮れ、マリアンは別荘に泊まるようにとハリーとペンを誘う。マリアンに部屋に案内されたペンは自分が22歳だと説明する。ハリーはプールに飛び込んではしゃぐ。しかし、ポールは彼らを泊めることが不満でならない。

翌朝、ハリーは台所で魚料理をする。その後マリアンはハリーの髪の毛を切ってあげる。そこにハリーの女友達2人がやって来る。ハリーがマリアンらに無断で呼んでいたのだ。全員でくつろぎながら話し込むが、話題が自殺未遂に及んでしまう。それが気に入らないマリアンはわざとグラスを割って話を中断させる。ハリーはかつてポールをインタビューしたことがあり、それで2人は知り合った。そしてポールをマリアンに紹介したのもハリーだった。

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映画『胸騒ぎのシチリア』のあらすじ【承】

ハリーとポールはプールで泳いで競争をする。ハリーはソファでくつろぐマリアンとポールを嫉妬深い視線で見つめる。その後ハリーはローリング・ストーンズのレコードをかけて大はしゃぎで踊り狂う。皆でハリーの魚料理を食べ、島のフェスティバルに行くことにする。ハリーはマリアンと散歩しながら、マリアンをポールに奪われた後悔を口にする。一方、ポールはペンの横で夕日を撮影する。ペンはポールにアルコール依存症から自殺未遂をした話題を振ってみる。マリーとマリアンはカラオケを始め、島民と盛り上がる。途中からポールとペンも合流する。

マリアンとポールはハリーの女癖の悪さについて話し、ペンとの関係性を疑う。ハリーが車で事故を起こし、ポールが助けに向かう。車は崖から落ちそうになっており、ハリーとポールは車を押して戻そうとするが、手に負えず諦める。ペンはハリーが本当の父親か疑っていることをマリアンに話す。ハリーはポールが作品を完成させずにいることを批判し、ポールは気分を害する。ハリーは更にマリアンと別れた後悔をポールにも話す。

映画『胸騒ぎのシチリア』のあらすじ【転】

ハリーとマリアンは食料品を買うために2人で出掛ける。一方、ポールとペンは島の散策に出掛ける。その途中で移民と遭遇する。その後、2人は海辺の岩場に行く。ペンは裸になって横になり、ポールのことを誘う。ハリーとマリアンは別荘に戻るが、ポールとペンは留守のままだった。ハリーはマリアンにキスをし、関係を迫ろうとする。しかし、マリアンはポールを思い拒む。ポールとペンが戻ってきて夕食を共にするが、お互いを探り合うような微妙な空気が流れる。ペンはもう帰りたいと言いだし、ポールはマリアンの首筋にアザがあるのに気付く。

夜中にハリーが酔っ払って帰ってきて、全裸で泳ぎ出す。そこにポールが現れる。ハリーはポールにペンと関係を持ったかと聞き、ポールはマリアンについて同じ質問を返す。2人は口論となり、ハリーはポールを平手打ちする。怒ったポールはハリーをプールに突き落とす。ハリーもポールをプールに引きずり込み、2人は水中で揉み合いとなる。そしてポールはハリーを溺死させてしまう。ポールは動揺しながらこっそりと部屋に戻る。

映画『胸騒ぎのシチリア』の結末・ラスト(ネタバレ)

翌朝、マリアンは家政婦からハリーが死んでいることを告げられる。その時にマリアンはポールの脇腹に傷があるのに気付く。ハリーの遺体を見たマリアンは大声を上げて叫ぶ。警察が呼ばれ、警察署長は就寝時間などを聞こうとするが、イタリア語が通じずに困る。そのため聴取を署でやり直すことにする。ポールが聴取されている間にマリアンは散歩に行った時にポールが怪我していたかをペンに確認し、ペンは肯定する。ペンは署長とイタリア語で言葉を交わし、マリアンを驚かせる。次にマリアンが聴取を受け、署長は他殺の可能性を指摘する。マリアンは移民の犯行を示唆する。

署長は、ペンが未成年なことを明らかにし、ペンだけ旅立つことを認める。その夜、ポールはマリアンに真実を打ち明け、マリアンはポールを抱きしめる。翌日、マリアンとポールはペンを空港まで見送る。マリアンはペンが嘘をついていたこを責める。マリアンとポールは帰り道で、警察署長に呼び止められる。署長は実はマリアンのファンでサインをもらいたかったのだ。2人はそのことに笑って安堵する。

映画『胸騒ぎのシチリア』の感想・評価・レビュー

ルカ・グァダニーノ監督作品は難解なイメージが強く、今作でもその苦手意識は克服できなかった。前半のだらだらした展開に飽きてしまい、ハリーの死でようやく物語が面白くなってきたなと思ったら中途半端に終わってしまった。ポールとペンの関係やペンの言動など、謎が残ったままですっきりしない。ただ、『ミラノ、愛に生きる』や『君の名前で僕を呼んで』もそうだったが、イタリアの美しい景色を捉えている点は魅力だ。(MIHOシネマ編集部)

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