映画『マイ・スパイ』の概要：元特殊部隊でCIAエージェントのJJは潜入捜査で大失敗をし、民間人の母子を監視するという地味な任務に回された。ところが、ターゲットである9歳の女の子に監視活動を見破られ、学校イベントへの参加をお願いされる。
映画『マイ・スパイ』の作品情報
上映時間：100分
ジャンル：アクション、コメディ
監督：ピーター・シーガル
キャスト：デイヴ・バウティスタ、クロエ・コールマン、クリステン・シャール、パリサ・フィッツ＝ヘンリー etc
映画『マイ・スパイ』の登場人物（キャスト）
- JJ（デイヴ・バウティスタ）
- 元特殊部隊の兵士で現在はCIAのエージェント。腕っぷしは強くてもスパイ活動のセンスは無い、いわゆる筋肉馬鹿。重要な任務をしくじり、民間人女性の監視という物足りない任務を任される。ブルーベリーと名付けた青い金魚を飼っている。
- ソフィー・ニュートン（クロエ・コールマン）
- ケイトの娘で9歳の小学生。一年前にパリからシカゴに引っ越すが友達ができず、ひとりぼっちで遊んでいる。JJの監視活動をすぐ見抜くなど、スパイのセンスに長けている。父が大事にしていた犬のオジーを飼っている。
- ボビー・ウルフ（クリステン・シャール）
- CIAでIT担当。オタク風中年女性で、修士号を持つプロのハッカーであるが、いつも裏方ばかりで現場に出たことがない。今回初めてJJとコンビを組んで現場の捜査を経験する。
- ケイト・ニュートン（パリサ・フィッツ＝ヘンリー）
- JJとボビーの監視対象。死んだ夫は武器商人ビクターの弟で、一年前にビクターに殺された。夫の死後は娘のソフィーとシカゴで暮らしている。看護師の仕事が忙しく、娘の行事に出られていない。
映画『マイ・スパイ』のネタバレあらすじ（ストーリー解説）
映画『マイ・スパイ』のあらすじ【起】
元特殊部隊の凄腕で、今はCIAのエージェントをしているJJ。ロシアでプルトニウムの闇取引に潜り込むが、下手な芝居で素性がバレて潜入捜査が台無しになる。開き直ったJJは大暴れをし、その場にいた者をほぼ皆殺しにした。CIAの本当の狙いは、組織壊滅に必要な情報を引き出すことであったため、JJは上司から潜入捜査に向いていないと呆れられる。
CIAは大物武器商人ビクター・マルケスに的を絞って捜査をすることにした。JJにはビクターの追跡ではなく、ビクターに殺害された彼の弟デイビッドの遺族を監視するという地味な任務が回される。しかも、オタク風中年女性のボビーという、現場未経験のIT担当とコンビを組まされることになった。
JJとボビーはデイビッドの遺族、ケイトとソフィーが住むシカゴへ飛んだ。ケイトは看護師で多忙な毎日で、9歳のソフィーは小学校に馴染めず、ひとりぼっちで過ごすことが多かった。JJたちは母子のアパートの上階に拠点を構え、留守中に監視カメラを取り付けた。
ところが、ソフィーは9歳とは思えない勘の良さで、おもちゃに仕込まれていた監視カメラに気付き、Wi-Fiの電波を辿ってJJがいる監視部屋をあっさり見つける。ずらりと並んだ監視カメラのモニターをスマホで撮影しながら、ソフィーはJJにある取引を持ち掛けた。それは次の休日に、一緒にスケートに行くことだった。
映画『マイ・スパイ』のあらすじ【承】
次の休日、JJは嫌々ながらソフィーをスケートリンクへ連れて行った。ソフィーは友達を作ろうとして女の子たちに声を掛けるが相手にされず、男の子からはいじわるをされた。それを見たJJは男の子に仕返しをし、係員に見つかりリンクを追い出される。2人がアパートに戻り指切りをしていると、ケイトはそれを見てJJは不審者と間違え思わず殴ってしまう。
こうしてJJは、監視ターゲットであるケイトとソフィーとすっかり顔見知りとなってしまった。ケイトから水道管の修理を頼まれたJJは夕食に招かれた。ボビーは監視カメラを通して、なぜターゲットの家でワインを飲んでいるのかとJJを問い詰める。JJは早く切り上げよとしたが、ソフィーに参観日の出席を約束させられる。
参観日当日。親が自分の仕事を紹介するという時間が設けられた。JJも教壇に立ち、世界中のゴミを片付ける仕事だと適当に誤魔化すが、ソフィーが悲しむ顔を見て、本当のことを話すことにした。ゴミとは人間のクズのことであり、自分は元陸軍特殊部隊で今はCIAで特殊任務に就いていると話すと、子供たちは態度を一変。興味津々でJJの話を聞き、何人殺したのかと質問攻めにした。
クラスの子供や母親たち、先生からも人気者となったJJのおかげで、ソフィーにも友達が一気に増えた。気を良くしたソフィーは、スパイになりたいとJJにお願いをする。
映画『マイ・スパイ』のあらすじ【転】
ソフィーは嘘発見器のかわし方を教わると、すぐにコツを飲み込み平然と嘘をついてスパイの素質を見せつけた。さらにJJが与えたミッション、10分以内に他人のマンションのベランダに立てという指示も、いとも簡単にクリアする。
ソフィーと楽しい一日を過ごして帰宅したJJは、ボビーから自分より先にソフィーにスパイの指導をしたことと、ターゲットに近づき過ぎていることを責められた。ソフィーから緊急事態だと絵の発表会に呼び出されたJJは、帰り道にケイトからディナーに誘われ、ますます親子のペースに巻き込まれていった。
ソフィーは2人のデートを成功させるため、JJの服のセンスの無さをどうにかしようと隣に住むゲイカップルに協力を求めた。おしゃれな服に着替えたJJは、ケイトとディナーを楽しみ、下手なダンスを踊って楽しい夜を過ごす。ケイトが夜勤の日は、JJは監視カメラを通してソフィーに勉強を教え、台所で一緒に料理もした。ケイトの中でJJの存在がどんどん大きくなっていった。
一方ベルリンでは、ビクターは小型核兵器の設計図のありかを探していた。CIAの捜査に気付き、爆破事件を起こして死亡を偽装すると、CIAはビクターが死んだと判断して捜査を終了する。本部に呼び出されたJJとボビーは、ターゲットと親しくなり過ぎたことを理由にクビを告げられた。
映画『マイ・スパイ』の結末・ラスト（ネタバレ）
JJはケイトに自分の正体を明かすと、予想通り彼女は激怒した。すっかり落ち込むJJをソフィーは慰めるが、ちょうどその頃、母子の部屋にビクターが侵入する。ビクターはソフィーの愛犬の首輪を切り裂いて、設計図のデータが入ったUSBメモリを見つけ出した。JJも捕まってビクターに銃を向けられているところに、隣のゲイカップルが偶然を装って訪問。ビクターの手下をやっつけた。彼らもまた、設計図を狙う請負人だったのだ。
監視部屋でその様子を見ていたボビーは、助けに行こうとして不慣れな機関銃を持つが、手を滑らせて親子の部屋に向けて乱射する。現場が大混乱となっている間に、ビクターはソフィーを人質にして逃走し、JJとケイトは後を追った。
カーチェイスの末、ビクターは飛行場でプロペラ機に乗り換えた。JJはジェット燃料のタンクを滑走路に横付けにして離陸を妨害する。JJはビクターと格闘しながら、ソフィーをプロペラ機から救い出し、ビクターを崖から突き落とした。JJは最後に、燃料タンクの爆破シーンを背景に振り返らず歩くという、ソフィーの念願を決めポーズを果たすのだった。
JJとボビーの解雇は帳消しとなり、JJはシカゴに住むことになった。スケートリンクには、JJとケイト、そしてソフィーの3人が、まるで家族のようにスケートを楽しむ姿があった。
映画『マイ・スパイ』の感想・評価・レビュー
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のドラックス役でお馴染みのデイヴ・バウティスタが主演する、ほっこり系スパイアクション映画。元人気レスラーでアクション俳優として開花し、脇役だけでなく『STUBER/ストゥーバー』や『ファイナル・スコア』など主演作にも出まくっている。
マッチョで強面なのに、笑顔の可愛い丸顔。このギャップが可愛い子供に振り回されるアクションスターというカテゴリーにぴったりはまっていた。こちらも笑顔になれるような明るく楽しいスパイ映画だった。（MIHOシネマ編集部）
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