映画『レンブラントの夜警』の概要:マーティン・フリーマン主演の、画家レンブラントの名画「夜警」を巡るミステリー。共演はエバ・バーシッスル。「英国式庭園殺人事件」(82)のピーター・グリナウェイ監督の2007年製作映画。
映画『レンブラントの夜警』 作品情報
- 製作年:2007年
- 上映時間:139分
- ジャンル:ミステリー、ラブストーリー、ヒューマンドラマ
- 監督:ピーター・グリーナウェイ
- キャスト:マーティン・フリーマン、エミリー・ホームズ、マイケル・テイゲン、エヴァ・バーシッスル etc
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映画『レンブラントの夜警』 評価
- 点数:60点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★★☆
映画『レンブラントの夜警』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『レンブラントの夜警』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『レンブラントの夜警』 あらすじ【起・承】
1641年、画家レンブラント・ファン・レイン(マーティン・フリーマン)は、悪い夢を見た。市警団の隊長や仲間たちに襲われ、光を奪われてしまうのだ。
レンブラントには、出産を控えた妻サスキア(エバ・バーシッスル)がいた。これまで子供は3人いたが、幼くして亡くなっていた。今度こそ、健康な子供を産みたいと夫婦は願っていた。
その年の8月、レンブラントは市警団の肖像画を引き受けるかどうか決めるために、市警団本部に来ていた。レンブラントには1つの考えがあった。それは、市警団のスキャンダルを告発する絵を描くことだった。
9月のある晩、妻サスキアは産気づいた。そのそばで、妻をスケッチし続けるレンブラント。やがて出産のため、部屋を追い出されたレンブラントは一抹の不安を感じた。
息子ティトゥスが誕生。レンブラントは、息子の誕生と重ねてキリスト降誕の構図を絵に取り入れたいと考えた。アトリエにエキストラを招き、絵のイメージを膨らませた。
ところが、出産から3ヶ月以上が経つのに妻サスキアは起き上がれなかった。レンブラントはサスキアから、市警団の絵は描かないで欲しいと言われます。画商をしている、サスキアのおじ、ヘンドリックが心配しているらしい。
赤いマントを被ったヤーコブ・デ・ロイからも、絵を描くなと忠告されますが、レンブラントは無視した。
その後、市警団長のピールス・ハッセルブルフが、演習中に右目を撃たれて死亡。市警団への疑惑は深まり、副隊長に未成年者への性的虐待が明らかなことをレンブラントは確信した。
映画『レンブラントの夜警』 結末・ラスト(ネタバレ)
1942年6月、出産の肥立ちが悪く臥せっていた妻サスキアが死んでしまう。嘆き悲しむレンブラントに、おじのヘンドリックは”お前の絵を見た。描き直さないと大変な事が起きるぞ!”と忠告します。
絵を勝手に見られたことに怒ったレンブラントは、市警団の絵を完成させた。公開された絵を見た市警団員たちは、不満をもらし、契約違反だと言い出す。絵には市警団以外の少女や犬も描かれていた。
そして、3人にしか光が当たっておらず、まるで夜景の様に見えるのだった。市警団員たちは、レンブラントへの報復を考え、家政婦のヘールチェ(ジョディ・メイ)にレンブラントを誘惑させるのだった。
すぐにヘールチェの肉体に溺れるレンブラント。だが、市警団員たちからの報復のために来たと知り、レンブラントは彼女を追い出した。
次にレンブラントは、20才も年下の家政婦ヘンドリッケ(エミリー・ホームズ)に心を奪われます。彼女といると安らぎを感じるようになります。やがて、ヘンドリッケとの間に女の子が誕生。
しかし、市警団の絵を描いたためにレンブラントの人気は落ち、ある夜、フランス・バニング・コック隊長らに押し入られ、暴力を受けるのだった。失意の中、レンブラントは63年の生涯を閉じた。
映画『レンブラントの夜警』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『レンブラントの夜警』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
絵画のような美しさ!「夜警」に秘められたミステリー
映画で美術鑑賞!?それが、ピーター・グリナウェイ監督の作品なら出来るんです。レンブラントの「夜警」をじっくり観たことはありますか?
本物は、アムステルダム国立美術館に所蔵されています。一般に「夜警」と呼ばれていますが、本当のタイトルは「フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・ラウンテンブルグ副隊長の市民隊」というそうです。
また、夜ではなく昼を描いた作品で、市警隊の隊員だけでなく、少女や犬、レンブラント自身の姿も描かれているんですよ。有名なレンブラント・ライトが輝いているのが、バニング・コッグ隊長、ウィレム・ファン・ライテンブルフ。
それから、2人の少女。なぜ、市警団と関係ないはずの少女にライトが当たっているのか?この絵に答えがあります。市警団の副隊長ライテンブルフの未成年者への性的虐待を告発したのではないか。
姿を消した市警団のエフレモントの行方も気になります。映画の中では、ミステリーというよりも絵画のような美しさに目を奪われます。人物が多すぎて、途中から分からなくなってしまいました。
それでも、レンブラントを彩る3人の女性、妻サスキア、家政婦のヘルーチェ、そして20才年下の家政婦ヘンドリッケとの関係性は見どころです。ただし、きわどいシーンにはご注意下さい。
マーティン・フリーマンの魅力
外見からは想像できないような、威圧感がマーティン・フリーマンにはあります。レンブラントの絵への執念がそうさせるかのように。ピーター・グリナウェイ監督が舞台演出にこだわるのも分かる気がします。
特にイギリスの俳優は舞台が、1番生かせる場所なのだと思う。レンブラントと関係する3人の女性たちもとても優雅です。
マーティン・フリーマンの魅力は、優しい雰囲気を一瞬にして変化させる演技や絵の中に溶け込んだような不思議な感覚です!舞台が現実の空間に見えてくる時、その演技力を発揮します。
ドラマ「SHERLOCK/シャーロック」シリーズのワトソン役にはない、ギラギラした男の色気を感じさせる演技に注目して下さい。
映画『レンブラントの夜警』 まとめ
レンブラントの「夜警」には、まだ多くの謎が隠されているらしい。映画を観て、レンブラントに興味を持ったなら、ぜひ本物を観て欲しい。
主役がマーティン・フリーマンというのが、1番衝撃的でした。きわどいシーンもたくさんあるので、彼のファンは気絶したりしないかしら?と心配になります。
たくさんの謎は皆さんにおまかせするとして、絵画のような美しさには一見の価値があります。ピーター・グリナウェイ監督は美術への造詣が深く、映画監督だけではなく美術館の学芸員としても活躍しています。
その深い洞察力や感性には果てがないように思います。この映画で絵画への見方が新しく変わりました。その体験をあなたにも!
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