2012年にアメリカで製作上映されたミュージカルコメディ映画『ピッチ・パーフェクト』に続いて、2015年『ピッチ・パーフェクト2』のその後のストーリーがついに登場。学生から大人になったアカペラ合唱団バーデン・ベラーズのメンバーたち。だが、大人の女性には人生イージーモードばかりじゃない!?目まぐるしく仕事をこなしている日々の彼女たちに、再びベラーズ結成のチャンスが訪れる。
映画『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』の作品情報
- タイトル
- ピッチ・パーフェクト ラストステージ
- 原題
- Pitch Perfect 3
- 製作年
- 2017年
- 日本公開日
- 2018年10月19日(金)
- 上映時間
- 93分
- ジャンル
- コメディ
ヒューマンドラマ - 監督
- トリッシュ・シー
- 脚本
- ケイ・キャノン
マイク・ホワイト - 製作
- エリザベス・バンクス
マックス・ハンデルマン
ポール・ブルックス
スコット・ニーマイヤー - 製作総指揮
- デビッド・ニックセイ
ジェイソン・ムーア - キャスト
- アナ・ケンドリック
レベル・ウィルソン
ヘイリー・スタインフェルド
ブリタニー・スノウ
アンナ・キャンプ
ハナ・メイ・リー
エスター・ディーン
アレクシス・ナップ - 製作国
- アメリカ
- 配給
- パルコ
シンカ
映画『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』の作品概要
2015年上映『ピッチ・パーフェクト2』で、世界大会優勝という有終の美を飾った、当時大学生だったアカペラグループ「バーデン・ベラーズ」のメンバー。彼女たちは大学卒業後、それぞれの就職先でそれぞれの人生を歩んでいた。しかし、ひょんなことからベラーズ再結成の兆しが見える。ベッカ・ミッチェル役のアナ・ケンドリックを始め、当時のメンバーが再び舞台に登場する。『ピッチ・パーフェクト』の監督・ジェイソン・ムーアが、今作でも2作品目と同様製作総指揮を担当する。
映画『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』の予告動画
映画『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』の登場人物(キャスト)
- ベッカ・ミッチェル(アナ・ケンドリック)
- バーデン・ベラーズのリーダー。類稀な歌声で、チームを競合に育て上げ、世界大会優勝まで導いた。現在は夢である音楽プロデューサーとして働いている。
- パトリシア・“ファット”・エイミー(レベル・ウィルソン)
- 小太りエイミーの愛称で親しまれているベッカと同期の元ベラーズのメンバー。幼い頃にいなくなってしまった父親は、現在国際指名手配犯。
- エミリー・ジャンク(ヘイリー・スタインフェルド)
- ベッカやエイミーが在学中は新入生だったが、現在バーデン・ベラーズのリーダーを務めている。
映画『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』のあらすじ(ネタバレなし)
女学生だった頃は、ひたすら大好きな歌を歌って、仲間たちと騒いで楽しんで、輝いた日々を送っていた。しかし、大人の女性は楽しいことばかりじゃない。大学を卒業して3年後、バーデン・ベラーズの元メンバーは就職をして仕事に追われる日々。しかし、どこか満足できない気持ちを持て余している。
そんな折、バーデン大学4年生で現バーデン・ベラーズのリーダー・エミリーは、卒業したベッカやエイミーたちにパフォーマンスを一緒にしたいと打診し、元メンバーはエミリーのところへ。ところが、集まったベッカたちは現在のバーデン・ベラーズを見せつけられただけで終わってしまう。
集まった元メンバーは、再びこうして会えたことでやっぱりもう一度歌を歌いたいと強く思い始める。そこへ丁度運よく、米軍慰問団でパフォーマンスコンペティションがあることを知る。3年のブランクがある中、元ベラーズメンバーは再びあの輝かしい舞台に上がるためにグループを再結成するのだった。
映画『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』の感想・評価
学生時代とは違う、単調な日々の繰り返しに困惑する女性
最高の仲間に出会い、大好きな歌を歌って、一緒に励まし合い高め合い、2度と戻ることのない青春を全力で謳歌する日々。10代とは、日本人であってもアメリカ人であっても関係なく、全ての人たちにかけがえのない一瞬のキラメキ。
しかし、大人になるにつれ人はいつしかそんな輝かしい時代があったことを忘れて、忙しい日々に忙殺されてしまう。20代前半ならまだ学生だった頃のことを思い出して、懐かしむこともできるかもしれない。けれど、20代後半30代と年月を過ごしていくうちに、段々とあの頃の輝きはかすんでいくのだ。
ベッカたち元ベラーズメンバーは、そんな輝かしい日々を辛うじてまだ覚えており、忙しい日々にどこか不満を漏らす。しかし、あの頃のような感動的なことは起きないし、能動的に何かをすることもない。女生徒から大人の女性になっていくとは、楽しいことばかりではなくむしろ恋も仕事も上手くいかない。人生って、本当にこんなものだった?とため息が出てしまう。この映画を観ている若き女性たちも、どこか共感する場面がありはしないだろうか。
でもやっぱり最高のメンバーと最高の人生を送りたい!
そうは言っても、一緒に切磋琢磨した仲間が集まれば、もう一度舞台に立って脚光を浴びたい、あの輝かしいスポットに当たりながら、最高のパフォーマンスをしたいと思うのは当然のことだろう。
妊娠していたメンバーを覗き、グループが再結成できたのはやはり当時の結束が強かったからにほかならない。いくら独身でも、仕事が忙しく卒業して3年も務めていたら早い人ならそれなりの仕事を割り当てられる年ごろになってきている。
それらを全てそっちのけで、全力でやりたいと思えることがあるのは、何の邪推もなく純粋に羨ましいと思う。自分にも、自分の仲間にも、絶対の自信があるからこそ成し遂げられるとさえ思えるのだ。一度きりの人生でやり直しがきかないからこそ、やりたいことをやりたいときにやりたいだけ全力でやり切る。
エネルギッシュな女性と言うのは、時としてそういうパワーを秘めていると感嘆する。
パフォーマンスをしたいだけなのに、なぜか大騒動!?
現役女子大学生エミリーの計らいで、ベッカたち元メンバーはせっかく久しぶりに集まったのに、一緒に歌うどころかエミリーのまとめ上げた現ベラーズのパフォーマンスを見せつけられただけと言う無駄な一日を過ごしてしまう。
そこからベッカたち元ベラーズメンバーは、ただ「パフォーマンスをもう一度やりたい!」という執念だけで奔走することに。しかし、コンペティション会場に着けば他グループと自分たちのグループとで対応が違ったり、指名手配犯のエイミーの父親の登場によって事態が収拾着かない方向に行ってしまったり、ベッカの歌声に惹かれた音楽プロデューサーと出演に関して揉めてしまったり。
この辺りはさすが映画ならではと言うところもあるだろうが、この演出がなおさらベッカたちのチームワークや歌を歌うことについての純粋な執着、本物の家族以上の絆を垣間見ることができます。歌が紡ぐ女性たちの熱いハートは、コメディ映画とは言え涙なくしては見られないかもしれない。
映画『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』の公開前に見ておきたい映画
ピッチ・パーフェクト1・2
前3部作で構成される、アカペラ合唱グループ・バーデン・ベラーズの軌跡。音楽プロデューサーを夢見るベッカを中心に、大学内で出会った仲間たちと音楽を通じてチームワークを育み、立ちふさがる強豪たちを倒して全国大会を目指す。
2012年に上映された『ピッチ・パーフェクト1』では、大学に入学したばかりのベッカが、流れで参加したアカペラグループ「バーデン・ベラーズ」で、先輩たちの指導を受けながら全国大会を志し、同大学の男性アカペラグループ「トレベルメーカーズ」と対戦する物語。
続編の『ピッチ・パーフェクト2』は2015年に製作され、2003年に上映されたミュージカルコメディ映画『スクール・オブ・ロック』の興行収入を超える記録を持つ。大学4年生になったベッカやエイミーたちは、オバマ大統領の生誕記念式典でパフォーマンスを行うが、エイミーが失態を犯してしまい彼女は出場停止に。なんとかエイミーを含めた全メンバーで世界大会に出場したいと思っているベッカたちベラーズメンバーは、ひたすら練習に明け暮れ、ベラーズOGメンバーにもその力を見せつけることになる。悲願の世界大会に出場を果たした彼女たちは、全メンバーの全力の力で栄光を勝ち取る。エンドロールでのパフォーマンスが忘れられない感動のストーリー。ラストステージを見る前に、彼女たちの軌跡は必ず辿っておきたいところ。
詳細 ピッチ・パーフェクト1
詳細 ピッチ・パーフェクト2
マンマ・ミーア!
2008年に上映されたロマンティック・ミュージカルコメディ映画。全世界に現在も多くのファンを持つスウェーデンのポップグループABBAの曲をベースに構成されたブロードウェイミュージカル『マンマ・ミーア!』の実写映画化。
主演をメリル・ストリープが務め、相手役には『007』でもおなじみピアース・ブロスナンが抜擢される。シングルマザー・ドナ(メリル・ストリープ)の娘・ソフィ役には、数多くの強豪が集まるオーディションを勝ち抜いた美少女・アマンダ・サイフリッドが担当。興行収入6億ドルを超えるメガヒットとなり、イギリスでは『タイタニック』を凌ぐ人気ぶり。
20歳の誕生日を迎えたソフィは、一目ぼれして付き合っているスカイと結婚をすると式の準備で大忙し。自分を育ててくれた母親のドナに恩返しがしたくて、母親の日記に登場する自分の父親らしき男性3人に、ドナにもスカイにも内緒でこっそり結婚式の招待状を送る。するとなんと、3人からの返信は「出席」!誰が自分の父親なのか、「普通」の家族に憧れるソフィと、ソフィの幸せのために式を盛大にさせたいドナと、何も知らない3人の父親候補が出会ったとき、ドタバタ騒ぎの1日が始まる。
詳細 マンマ・ミーア!
ハイスクール・ミュージカル
ディズニーが送る、2006年に放送されたアメリカの架空の高校、イースト高校を舞台に生徒たちが織り成すミュージカル映画。
バスケット青年トロイの通うイースト高校に、理数系の天才少女ガブリエラが転校してくる。2人はガブリエラが転校してくるよりも前に、大みそかのとあるパーティーでデュエットした経験があった。まさに運命の再会!すぐにトロイとガブリエラは意気投合するが、そこにはトロイを狙った強力なライバル・シャーペイが存在していた。
学校で行われるミュージカルの出演を巡って、トロイとガブリエラとシャーペイの三つ巴の争いが周りを巻き込む騒動となり大波乱に。元々歌うことが苦手だったトロイと、人前で歌うことに極度の緊張を示すガブリエラ、そして幼稚園の頃から演劇やミュージカルで常に主役を張って来たシャーペイの3人。果たして学校のミュージカルは誰が出演することに!?そして、ガブリエラとトロイの恋は上手く成熟するのだろうか。青春真っただ中のハイスクールで起きる、音楽を通じたロマンス・ミュージカル映画は、『ピッチ・パーフェクト』とはまた違った感動を与えてくれる。
詳細 ハイスクール・ミュージカル
映画『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』の評判・口コミ・レビュー
『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』を観た。前2作好きで楽しみにしてたけど、前2作ほど心動かされず、何だろ、3というよりも番外編っぽいと感じてしまった。ファンアイテムというか。まあ観る人はだいたい前2作観てるだろうから楽しめるだろうけど…楽しめるだろうけどさ、っていう。感じです。
— 仗桐安 (@jokirian) 2018年10月20日
『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』結構1と2の内容忘れてたけど、やはりこの作品楽しいよと再確認。1と2で確立したベラーズの信頼関係に展開のためだけの楔を打ち込まずラストに相応しい皆の成長ぶりを描き、ベッカの話としての決着で本当に最後だなと感涙。ゲストのルビー・ローズも素敵。
— べし_酒(東京) (@besi_sake) 2018年10月20日
『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』📽
家で毎日サントラ流すほど好きなシリーズ!このまま閉幕後に打ち上げしたいわ〜とか初めて思ったw
映画館の音響で歌声を浴びる幸せ。アンコールに全力で応えます!って感じのステージに心も体も震える。はちゃめちゃでごった煮の展開もベラーズらしい。 pic.twitter.com/nkiLTlsDR2— すやまさとし (@st4_sym) 2018年10月20日
「ピッチ・パーフェクト ラストステージ」
女の子のパワー溢れるハッピー青春ミュージカルシリーズ 3作目にして最終章。社会人になりそれぞれの道に進むベラーズが再集結。アクションも織り込まれ予想外の展開…!劇場で観れて本当に良かった(涙)
最高な時間をありがとう!
ベラーズは永遠に不滅! pic.twitter.com/JyngdM72K3— ライ (@loststars00s) 2018年10月20日
『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』鑑賞。
ライバルのガールズバンドが後半空気。
また、完全に現実離れした展開にいまいち入り込めず。(乳首攻撃は吹き出してしまったが)
しかし、ラストステージからエンディングに至るまでの感動は凄まじい。
思わず目頭を押さえた。
終わり良ければ全て良し。 pic.twitter.com/vuQMwY7Ysc— CHOCOMONKEY (@_chocomonkey) 2018年10月20日
映画『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』のまとめ
「あの頃に戻りたい」なんてセリフは、大人になった誰しもが一回は言ったことがあるだろう。自分の記憶の中にある「あの頃」は、とても懐かしくて輝いていて何もかもが楽しかった。だけど、現実を振り返ると仕事に明け暮れて、結婚していたら相手や相手の親や自分の子供に振り回される毎日。そんな毎日がつまらないと感じている人にこそ、この映画はぜひ見て欲しい。あなたが忘れてしまっているだけで、いつだって楽しめる、いつだって輝ける日常がそこにはあるから。この映画が、自分の日常を変えようと思えばいつでも変えられるんだよと、背中を押してくれるはず。
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