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映画『ポエトリーエンジェル』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ポエトリーエンジェル』の概要:玉置勤は実家の梅農家で働いていたが、やる気はなかった。そんなある日、「詩のボクシング教室」の存在を知る。玉置は自分の妄想をいかんなく発揮できる場所ができたことに喜び、足しげく教室に通った。

映画『ポエトリーエンジェル』の作品情報

ポエトリーエンジェル

製作年:2016年
上映時間:95分
ジャンル:ヒューマンドラマ、青春
監督:飯塚俊光
キャスト:岡山天音、武田玲奈、鶴見辰吾、美保純 etc

映画『ポエトリーエンジェル』の登場人物(キャスト)

玉置勤(岡山天音)
実家の梅農家で働いている。仕事に対してのやる気はない。妄想癖があり、小説を書いている。
丸山杏(武田玲奈)
女子高生。吃音症で、人前で話すことを苦に思っている。ボクシングを行い、ストレスを発散している。中島甚次郎の孫。
玉置靖(鶴見辰吾)
勤の父。真面目で頑固な人物。仕事を適当に行い、小説を書いている息子に苛立っている。
林俊太郎(角田晃広)
市役所職員。町の活性化プロジェクトの一環で、「詩のボクシング教室」の先生役を務める。熱血で明るい性格。
板屋智恵子(山田真歩)
「詩のボクシング教室」の参加者。普段は地味な服装を着ているが、実は女の子らしい可愛い服が好きで偶に着ている。
土井浩二(芹澤興人)
「詩のボクシング教室」の参加者。自称ラッパー。本当はキャバクラのボーイ。見栄っ張りな一面がある。
中島甚次郎(下條アトム)
「詩のボクシング教室」の参加者。おっとりとした優しい性格。目が悪い妻と暮らしており、風景の詩を語って聞かせている。

映画『ポエトリーエンジェル』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ポエトリーエンジェル』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ポエトリーエンジェル』のあらすじ【起】

玉置勤は実家の梅農家で働いていたが、やる気がなかった。そんな彼には妄想癖があった。玉置は思い浮かんだことを小説として書き留めていた。ある日、東京に就職が決まった友人が訪ねてきて、一緒に飲みに行くことになる。友人は恋人もできて幸せそうだった。

飲みに行った帰り、友人が夜道を歩いていた女子高生(丸山杏)に絡み始めた。玉置はランニングをしている丸山を見かけたことがあった。玉置は友人を止めようとして、丸山に殴られてしまう。丸山は驚き、その場を走り去った。

丸山はある理由から口を閉ざしており、授業中の音読もしなかった。周囲からは理解されず、クラスメイトの林原さとみからはちゃんと授業を受けるように注意される。丸山は溜まった鬱憤を、ボクシングのトレーニングで発散させた。

玉置は「ミス・わたしの街」というタスキをかけた綺麗な女性から、助けを求められる。その女性は「詩のボクシング教室」に参加するよう頼み去っていった。玉置は訳が分からないまま席に座った。

詩のボクシングとは赤コーナーと青コーナーに分かれて戦う、声と言葉のスポーツだった。勝敗は観客と審査員によって決定される。玉置は詩のボクシングに興味を持ち、教室に通った。玉置の他にはラッパーの土井浩二、地味で暗そうな板屋智恵子、年金暮らしの中島甚次郎、そしてやたら明るくて熱血な林俊太郎先生がいた。

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映画『ポエトリーエンジェル』のあらすじ【承】

玉置は自分の妄想癖をいかんなく発揮できることを喜び、「詩のボクシング教室」に足しげく通った。そんなある日、高校生と強化試合を行うことになる。チームは5人必要だったため、林もメンバーに加わって高校生と対戦を行った。一番初めに試合を行った林は負けてしまい、皆に謝罪してその場を立ち去った。玉置達も負けてしまった。勝利したのは中島だけだった。試合終了後、玉置は校内で丸山の姿を見かける。

丸山はボクシングの練習を行い、対戦相手の女性からパンチを受けて動けなくなってしまう。悔しさを抱えながらランニングを行った。そんなある日、林原から詩のボクシングに誘われる。丸山はどもりながら、放っておいて欲しいと言って突っぱねた。

玉置の父は詩にのめり込む息子のことを理解できず、ただ仕事をしておけばいいのだと叱った。玉置はそんな父に反発するが、試合に負けたことに落ち込んでおり教室をサボってしまう。一方、林は皆の能力を伸ばすため、「人間なりきりトレーニング」を行うことを思いつく。

映画『ポエトリーエンジェル』のあらすじ【転】

「人間なりきりトレーニング」の一環で、玉置の家に中島が訪ねてくる。「人間なりきりトレーニング」とは、他人が日常を観察してその相手になりきって詩を作ることだった。中島は玉置の日常を観察し、詩を作ることになったのだ。

中島は玉置の父に会い、話を聞くことになる。父は玉置に一から梅の木を作らせ、愛情を持ってもらおうとしていた。しかし、玉置はやる気がなく、その計画ははかどっていなかった。

玉置は中島の日常を観察するため、家を訪ねた。中島は目の不自由な妻のために、景色を朗読して聞かせていた。玉置は中島に頼まれ、詩を朗読することになった。中島の詩を聞いた中島の妻は大笑いした。中島も玉置もその声に釣られて笑った。帰り道、中島は海に向かって必死にしゃべっている丸山の姿を見かける。

玉置達は観察したことを元に作った詩を披露し合った。そこにはありのままの皆の姿があった。土井は本当はラッパーではなく、キャバクラで働いていた。根暗だと思っていた板屋は、可愛い服を着るのが好きだった。林は嘘偽りが取れた皆の詩であれば勝利を掴めると確信し、高校生へのリベンジに燃えた。

映画『ポエトリーエンジェル』の結末・ラスト(ネタバレ)

中島は玉置の家で農家の手伝いを行い、具合を悪くして倒れてしまう。病院で診察を受けた結果、腰を悪くしただけで入院して安静にしていれば大丈夫だということが判明する。しかし、玉置は喜ぶことができなかった。中島に仕事をさせた父に怒りを向けた。だが、中島に会い、中島自ら進んで仕事を行ったことを知る。

玉置が中島の妻の様子を見に行くと、丸山がいた。丸山は中島の孫だった。玉置が中島の家に通っていたある日、丸山がどもりながら話している姿を見かける。丸山は吃音症だった。玉置は中島の代わりに、丸山にメンバーに加わってもらうことにした。丸山は必死に詩の朗読の練習を行い、玉置は緊張している丸山を励ました。

試合当日、玉置家の宝である梅が盗まれてしまう。玉置は何か手伝うことはないかと父に尋ねるが、父はそれに答えず息子を試合会場まで送った。父は詩を楽しんでいる息子を受け入れた。

丸山は試合で、吃音症で苦しんだこと、皆と仲良くしたいと思っている胸の内を話した。玉置は板屋に協力してもらい、丸山の朗読を中島夫妻に電話を通じて聞かせた。中島の番になった。中島は梅を大切に思っていることを話した。全ての詩の朗読が終わった。3勝2敗で玉置達のチームが勝利した。

玉置は父と共に一生懸命働いた。丸山はランニング中に玉置に会いに行き、朝の挨拶をした。玉置は微笑み、挨拶を返した。

映画『ポエトリーエンジェル』の感想・評価・レビュー

このまま梅農家として働いていていいのか、青年ならではの苦悩が描かれていた作品だった。そんな悩みを抱える主人公が、吃音症で悩む女子高生と出会い、共に成長する姿が素敵だった。ヒロイン役の武田玲奈が素朴で可愛く、意思の強そうな目が印象的だった。ヒロイン以上に強烈に印象に残っているのは、「詩のボクシング教室」の先生役を務める角田晃広だった。芸人だということもあり演技がとても上手く、熱血な男の役がハマっていた。(MIHOシネマ編集部)

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