この記事では、映画『鉄道員(ぽっぽや)』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『鉄道員(ぽっぽや)』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『鉄道員(ぽっぽや)』の作品情報

上映時間:112分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:降旗康男
キャスト:高倉健、大竹しのぶ、広末涼子、吉岡秀隆 etc
映画『鉄道員(ぽっぽや)』の登場人物(キャスト)
- 佐藤乙松(高倉健)
- 幌舞駅の駅長。幼い娘と愛する妻を亡くし、孤独に生きる人物。定年間近で、廃線が決まっている幌舞駅の小さな街で、静かに暮らしている。
- 佐藤雪子(-)
- 乙松と静江の娘。17年前、生後2ヶ月で亡くなってしまう。
- 佐藤静枝(大竹しのぶ)
- 乙松の妻。彼女もすでに亡くなっている。
- 3人の少女(幼少期:山田さくや、小学校6年生:谷口沙耶香、高校生:広末涼子)
- 幌舞駅にやってきた少女たち。近所の住職の娘だと言うが、本当は雪子の幽霊で、乙松に17年間の成長を見せていた。
- 杉浦仙次(小林稔侍)
- 美寄駅の駅長を務める乙松の同僚。駅が廃止されたあと、ともにホテルで働こうと乙松を誘うが、断られてしまう。
映画『鉄道員(ぽっぽや)』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『鉄道員(ぽっぽや)』のあらすじ【起】
北海道、幌舞駅。駅長の佐藤乙松は、雪が降り頻る中、今日も駅のホームに立っていた。乙松は来年の春に定年を迎える予定だ。そして、乙松が駅長を務める幌舞駅も、同じ頃に廃止になることが決定していた。寡黙に、そして実直に職務をこなす乙松に、家族はいなかった。17年前、幼い娘はわずか2ヶ月で病死。最愛の妻にも先立たれ、孤独に暮らしていた。2人が亡くなった日も、乙松は職務をこなし、最期を看取ることができなかった。それほど、乙松にとって、鉄道員の職務は、使命にも近いものだった。
正月、同僚の杉浦仙次が幌舞駅にやってきた。彼は美寄駅の駅長で、長年一緒に働いている同僚だった。彼は、幌舞駅が廃止になったあとの乙松を心配し、一緒にホテルへ再就職しようと持ちかける。しかし、乙松はその誘いを断った。今まで鉄道員として職務をこなしてきたため、それ以外の職業に就く自分など想像できなかった。
映画『鉄道員(ぽっぽや)』のあらすじ【承】
正月、いつも通り業務をこなす乙松の元へ、ひとりの少女がやってくる。少女は人形を抱え、駅にやってきた。正月休みのためこの街にやってきたと話す。しばらくして、少女は帰っていった。しかし、少女は抱えていた人形を置き忘れてしまったのだ。乙松は、その人形を見て、不思議に思った。最近のものではないし、見たことがある。かつて乙松が娘にプレゼントした人形と酷使していたのだ。
その日の午後、少女の姉だという小学6年生の少女が現れた。先ほど、妹が置き忘れた人形を取りに来たという。彼女は人見知りをせず、不器用な乙松に対しても、気さくに話しかけた。彼女は帰り際、乙松の頬にキスをして帰っていった。その様子を見ていた杉浦は、乙松を茶化すが、乙松は嬉しそうにしていた。
映画『鉄道員(ぽっぽや)』のあらすじ【転】
杉浦も帰り、ひとり駅に残っていた乙松。そこへ、高校生くらいの少女が現れた。乙松は「また姉さんかい」と話しかける。彼女によれば、これまで尋ねてきたのは自分の妹達で、彼女らは、近所の住職の孫だという。彼女は鉄道が好きだといい、他に誰もいない駅舎の中で、2人は会話を弾ませていった。さらに、彼女は乙松に鍋を作り、ふるまったのだった。その様子に感極まった乙松は、思わず「このまま死んでもいい」と口にする。
その時、電話が鳴った。乙松が電話を取る。電話の主は、近所の住職だった。乙松は住職に「孫が遊びに来ている」と告げる。しかし、住職は、孫は帰ってきていないという。ではこの少女たちは一体だれなのか。乙松は驚きを隠せなかった。
映画『鉄道員(ぽっぽや)』の結末・ラスト(ネタバレ)
改めて少女の顔を見た乙松は、それまでにやってきた姉妹も含め、その既視感に確信を持った。「雪子か?」乙松がそう言うと、少女は雪子であることを認めた。死んだ雪子が幽霊となって、乙松に17年間の成長過程を見せに来たのだった。少女が持っていた人形も、乙松が雪子にプレゼントしたものだった。乙松は感極まり、雪子を抱きしめる。雪子もそっと微笑み、抱き返した。
やがて雪子は乙松を残して、駅から去っていった。乙松は、毎日書いている日誌を開く。「異常なし」それ一言だけを綴っていた。翌日の朝。駅のホームには、冷たくなった乙松の亡骸が雪に埋もれていた。
映画『鉄道員(ぽっぽや)』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
雪が降り頻る寒い街で、孤独な男性の身に起こった小さな奇跡。寡黙で、あまり表情を変えない高倉健の演技は、乙松の哀愁を見事に表している。駅を訪れた少女が雪子だと分かった時の、なんとも言えない表情は、乙松の孤独な心を慰めてくれているのがよく分かる。乙松と、彼を支える人達の交流は、人間味溢れる暖かさがあり、感動せざるをえない。(MIHOシネマ編集部)
不器用で物静かに、鉄道員としての仕事をこなす。娘、奥さんを失うことの悲しみは計り知れない。それでも駅に立つ。高倉健さんの醸し出す哀愁は演技を超えています。最愛の人、同僚、知人との関係一つ一つが感動的であり心温まります。ラストは少し神秘的。本当に感動して泣けました。そして、前調べせずに観たので志村けんさんの登場に驚きました。演技というよりコント、でもそれで良いのです。本当に亡くなったんだなぁと寂しさもこみ上げました。いろいろな気持ちで観れる、素敵な作品です。(男性 20代)
大人のファンタジー、鉄道ファンにも響く一本。主役の高倉健は口数少ない実直な仕事人といった「らしい」役どころで王道感が漂う。しかしそれだけで終わらないのが今作。一つ間違うと下世話なファンタジーになってしまうところが嫌みなくまとまっていて好感が持てた。また親友役の小林稔侍の友を思うまなざしの優しさに愛情を感じ温かい気持ちになった。
廃線寸前の駅と定年間近の駅長は日本から消えていく何かを示唆しているのかもしれない。(男性 40代)
乙松を演じた高倉健が彼のイメージにぴったりすぎて、乙松は高倉健なんじゃないかと錯覚してしまうほどでした。
寡黙で不器用な乙松ですが、愛する家族や友人に対する心はとても温かく、雪の降る街の景色と相まってまっさらな気持ちで作品に入り込めた気がします。
雪子が現れたことは、奇跡のようなことですが彼のこれまでの功績や勤勉さを考えると人生のご褒美のような出来事だったのかなと胸が熱くなりました。多くの人に見てほしい日本が誇る傑作です。(女性 30代)
仕事一筋で生きてきた主人公の人生が静かに胸に迫る作品だった。家族よりも鉄道を優先してきた過去が、娘と妻の死という形で残酷に突きつけられる。それでも駅を守り続ける姿には強い誇りが感じられた。ラストで現れる少女たちが実は亡くなった家族だったと分かる展開は切なく、涙が止まらなかった。(30代 男性)
北海道の雪景色と主人公の孤独が重なり、とても印象的だった。頑固で不器用な生き方ゆえに、大切なものを失ってしまったことが伝わってくる。最後に娘と再会するような描写があり、悲しいだけでなく救いも感じられるラストだった。(20代 女性)
ストーリー自体はシンプルだが、主人公の人生の重みがしっかり伝わってくる。家族を犠牲にしてまで仕事に尽くしたことへの後悔がにじみ出ていて、見ていて苦しくなる場面も多い。ラストの幻想的な再会シーンが強く心に残った。(40代 男性)
高倉健の演技がとにかく素晴らしく、言葉少なでも感情が伝わってくる。鉄道員としての誇りと、人としての後悔が同時に描かれていて深い作品だと感じた。最後に娘が現れるシーンは涙なしでは見られなかった。(30代 女性)
派手な展開はないが、その分じわじわと心に染みる映画だった。仕事に生きた男の人生が、最後に少しだけ報われるような結末に救われた気がする。家族との再会の描写がとても優しく、余韻が残った。(20代 男性)
不器用な男の生き様がここまで胸に響くとは思わなかった。家族との時間を犠牲にしたことへの後悔と、それでも仕事に誇りを持つ姿が印象的。ラストの再会シーンは現実ではないが、だからこそ救いに感じられた。(50代 女性)
映画『鉄道員(ぽっぽや)』を見た人におすすめの映画5選
幸福の黄色いハンカチ
この映画を一言で表すと?
再会に込められた希望と愛を描く、心震えるロードムービー。
どんな話?
刑務所から出所した男が、妻に手紙で再会の意思を伝え、旅の途中で出会った若者たちとともに彼女の元へ向かう物語です。もし許してくれるなら黄色いハンカチを掲げてほしいという約束が、彼の運命を左右します。
ここがおすすめ!
鉄道員のように、寡黙な男の人生と愛情が丁寧に描かれています。ラストの再会シーンは感動的で、言葉以上に伝わる想いが胸を打ちます。静かでありながら強い余韻を残す名作です。
駅 STATION
この映画を一言で表すと?
孤独な男の人生を静かに描く、重厚な人間ドラマ。
どんな話?
警察官として生きる男が、仕事と私生活の間で葛藤しながら人生を歩む姿を描く。愛する人との別れや再会、過去との向き合いを通じて、彼の内面が少しずつ浮き彫りになっていく。
ここがおすすめ!
鉄道員と同様に、男の孤独や不器用な生き方が深く描かれている点が魅力です。静かな語り口ながら、人生の重みを感じさせるストーリーが心に響きます。余韻のあるラストも印象的です。
雨あがる
この映画を一言で表すと?
誠実さが静かに心を打つ、温かな時代劇。
どんな話?
浪人の夫婦が旅の途中で宿に足止めされ、周囲の人々との交流を通じて人間関係を築いていく物語です。剣の腕は立つが出世に縁のない男の誠実な生き方が描かれます。
ここがおすすめ!
鉄道員のように、派手な展開はなくとも人の温かさが丁寧に描かれています。主人公の人柄や生き方に心が洗われるような感覚を味わえ、穏やかな感動が広がる作品です。
ALWAYS 三丁目の夕日
この映画を一言で表すと?
昭和の温もりと人情が詰まった、心温まる物語。
どんな話?
高度経済成長期の東京を舞台に、下町に暮らす人々の日常や家族の絆が描かれる。さまざまな事情を抱えた登場人物たちが支え合いながら生きていく姿が描かれる。
ここがおすすめ!
人と人とのつながりや温かさが丁寧に描かれており、鉄道員の持つ情感と通じる部分があります。懐かしさと優しさが詰まった世界観が魅力で、観る人の心をほっとさせてくれる作品です。
博士の愛した数式
この映画を一言で表すと?
記憶と愛が紡ぐ、静かで美しい人間ドラマ。
どんな話?
記憶が80分しか持たない数学者と、彼の世話をする女性、その息子との交流を描く。限られた記憶の中で築かれる関係が、やがてかけがえのないものへと変わっていく。
ここがおすすめ!
鉄道員のように、静かな日常の中で人の温かさや愛情が描かれています。大きな事件は起きないが、その分一つ一つのやり取りが心に残り、優しい余韻を与えてくれる作品です。



みんなの感想・レビュー
高倉健さんの鉄道員(ポッポや)がBSでやると…
ずっと気になっていた作品を前調べなく観ました。
哀しい結末だったけど、小林稔侍さんとのやりとりは、ほのぼのしていて心温まりました。
今は亡き高倉健さん、田中好子さん、志村けんさん、それぞれの個性が光った傑作でした。