この記事では、映画『プロメテウス』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『プロメテウス』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『プロメテウス』の作品情報
上映時間:124分
ジャンル:SF、ミステリー、アドベンチャー
監督:リドリー・スコット
キャスト:ノオミ・ラパス、マイケル・ファスベンダー、シャーリーズ・セロン、イドリス・エルバ etc
映画『プロメテウス』の登場人物(キャスト)
- エリザベス・ショウ(ノオミ・ラパス)
- プロメテウス号に乗り込んだ考古学者。人類の創造主“エンジニア”が地球外にいると考え、研究を続けてきた。強い精神の持ち主で、エイリアンを妊娠してしまうという状況に陥っても、冷静に対処する。
- デヴィッド(マイケル・ファスペンダー)
- プロメテウス号に乗っているアンドロイド。異星の言語を解し、道の宇宙船の操縦法などもすぐに習得してしまう能力の持ち主。
- メレディス・ヴィッカーズ(シャーリーズ・セロン)
- プロメテウス号を派遣したウェイランド社社長の娘。ウェイランド社代表としてプロメテウス号に乗り込んだ。冷徹で、クルーよりも自分の命を重んじている。
- ヤネック(イドリス・エルバ)
- プロメテウス号の船長。ばらばらのクルーをまとめ上げる縁の下の力持ち。最後には、“エンジニア”から地球を守るため、自らの命を賭して阻止する。
- ピーター・ウェイランド(ガイ・ピアース)
- プロメテウス号を派遣したウェイランド社の老社長。今回の探索を企画した張本人。しかしその真の目的は、自分が死を逃れる方法を知ることにあった。クルーに内緒で、プロメテウス号に乗り込んでいる。
- チャーリー・ホロウェイ(ローガン・マーシャル=グリーン)
- プロメテウスに乗り込んだ考古学者。人類の創造主を“エンジニア”と呼び、ずっとショウと2人でその存在を探し続けていた。デヴィッドによってエイリアンの種子を体内に埋め込まれ、謎の病気に感染してしまう。
- ファイフィールド(ショーン・ハリス)
- プロメテウス号に乗り込んだ地質学者。任務に非協力的で、エンジニアの宇宙船を探索中に道に迷ってしまう。黒い物質に感染し、帰還後クルーを殺し始める。
- ミルバーン(レイフ・スポール)
- プロメテウスに乗り込んだ生物学者。エンジニアの宇宙船を探索中に、ファイフィールドと一緒に道に迷ってしまう。謎の生物に襲われ死亡する。
映画『プロメテウス』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『プロメテウス』のあらすじ【起】
太古の地球に似たとある惑星。人に似た形の宇宙人が、黒い物体を飲み、川に落ちてDNAに分解された。そのDNAは再構築され、惑星に生命が誕生する。
時は経ち、2093年。ウェイランド社の派遣した宇宙探査船プロメテウス号が、目的地に接近した。アンドロイドのデヴィッドが、冷凍睡眠からクルーを目覚めさせる。プロメテウス号には、各分野の科学者たちが集められ、考古学者のエリザベス・ショウ、チャーリー・ホロウェイもそのうちの1人だ。他に、ウェイランド社長令嬢で役員のメレディス・ヴィッカーズ、地質学者のファイフィールドと生物学者のミルバーン、ヤネック船長以下操縦担当者が乗り込んでいた。一同は今回の探索の立案者であるピーター・ウェイランド社長から、ホログラムによって調査についての説明を受ける。ショウとホロウェイは古代の壁画から“エンジニア”と呼ぶ異星人が人類を創ったという説を打ち立て、その壁画が示す星まで解明していた。
プロメテウス号は目的の星に着陸した。人工のものらしき建造物を見つけ調査チームが向かうこととなった。

映画『プロメテウス』のあらすじ【承】
建造物の中は星の大気とは違い無害だった。デヴィッドが壁を押すと、記録ホログラムが作動した。そこにはエンジニアとみられる2足歩行の異星人が走っていく映像が映っていた。そのあとを追ってドアに辿り着いた調査チームは、死後2000年のエンジニアを発見した。ホロウェイたちはドアを開けるが、ファイフィールドとミルバーンは調査に嫌気がさし2人で船に戻ることにする。
部屋の内部には無数のカプセルが並べられ、その中にはどろりとした黒色の有機物が入っている。外が嵐となり、調査隊は異星人の頭部を持って船に帰らなければならなくなった。デヴィッドは皆に内緒でカプセルの1つを持ち帰る。
持ち帰った頭部のDNAは人間のものと一致した。デヴィッドは別室でカプセルを調べ、そこから採取した黒い物体を酒に混ぜ、ホロウェイに飲ませる。その夜、ショウとホロウェイは一夜を共にする。
一方、ファイフィールドとミルバーンは道に迷い、まだ建造物の中にいた。生命反応を受信した2人はカプセルの群れに辿り着くが、先ほどとは違い、黒い液体がカプセルから流れ出ていた。突如液体の中から蛇のような生物が飛び出し、ミルバーンに巻き付いた。その生物は、彼の口から体内に入り込んだ。ファイフィールドは体液でヘルメットを溶かされ、黒い液体の中に倒れてしまう。
映画『プロメテウス』のあらすじ【転】
ホロウェイの体に異変が生じ始めていた。嵐が止み捜索隊が組まれるが、ミルバーンの死体しか見つからなかった。デヴィッドはまた単独行動をし、ホログラムから宇宙船と冷凍睡眠されている1体のエンジニアの存在を発見する。ホロウェイの体調が悪化、捜索隊は船に戻るが、ヴィッカーズは感染の恐れがあるとしてハッチを開けようとしない。ホロウェイは焼き殺されてしまった。ショウはそれを見て気絶する。
目覚めたショウに、デヴィッドは彼女が妊娠3か月で、しかもその胎児が人間の姿ではないことを告げる。つい昨夜の性行から、すさまじい速さで胎児は成長していた。ショウは冷凍睡眠させようとするデヴィッドたちから逃げ、自動医療装置を使って胎児を体内から取り出した。その姿は、白く4つ足の軟体動物だった。ショウはその生物を医療装置に閉じ込めて、船内をさまよう。
ショウは船内にウェイランド社長がいることを知る。彼は地球で死んだと思われていたが、死から逃れる術をエンジニアに聞くため、プロメテウス号に乗り込んでいたのだ。一方、姿を醜く変化させたファイフィールドが船に帰還、クルーを殺し始める。ヤネック船長は彼を焼き殺した。ヤネック船長は、この星がエンジニアたちの軍事基地で、自分たちの創り出した生物兵器によって全滅したのではないかという仮説を立てていた。
建造物だと思われていたものはエンジニアの巨大な宇宙船だった。ウェイランド社長はデヴィッドに伴われ、宇宙船の操縦室へと向かう。デヴィッドを通訳に、ウェイランド社長は目覚めたエンジニアに不死の術を尋ねる。しかし、エンジニアはデヴィッドの頭部をもぎ取り、ウェイランド社長を殺してしまった。エンジニアは操縦席に座り、離陸しようとしていた。
映画『プロメテウス』の結末・ラスト(ネタバレ)
かろうじて機能を保っていたデヴィッドは、エンジニアが例の黒い物質を積んで地球へ向かおうとしていることをショウに伝えた。ショウはプロメテウス号に、地球に死をもたらすエンジニアの宇宙船を止めてほしいと頼んだ。ヴィッカーズは反対したが、ヤネック船長は自らの命を賭して船ごとエンジニアの宇宙船に突っ込んだ。ヴィッカーズだけは船から脱出するが、落下してきた宇宙船に押しつぶされてしまう。
唯一生き残ったショウは、プロメテウス号に入って酸素を得るが、そこには急激に成長したショウの胎児が、医療装置に閉じ込められていた。さらにエンジニアもショウの前に現れ襲いかかってくる。ショウは医療装置を開け、エンジニアと生物を戦わせる。エンジニアは生物に襲われ、倒れ込んだ。ショウはプロメテウス号から逃げ出す。
デヴィッドから、エンジニアの宇宙船がまだあり、この星から脱出できそうだという通信が入る。ショウは自分で動けないデヴィッドを助け、残された宇宙船に乗り込んだ。しかし、ショウは地球ではなく、エンジニアたちの母星へ向かうことを決意していた。なぜ人類を創り、滅ぼそうとしたのか答えを知りたかったのだ。ショウは「この星へは来ないように」という内容の信号を残し、この星を去った。
プロメテウス号。生物に寄生されたエンジニアの体内を突き破って、さらに進化した、とがった頭を持つ生物が生まれる。「エイリアン」の誕生だった。
映画『プロメテウス』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
あの有名SFモンスター映画、エイリアンの監督であるリドリー・スコット監督がエイリアンの誕生を描いた作品となっている。とはいえ、エイリアン自体がかなり未来の話である為、この時点でもテクノロジーは進んでいる様子。エイリアンという割に、登場するモンスターはフォルムからして、まったく別の生命体のように見える。最後の最後で、あのエイリアンのフォルムがようやく登場するが、前フリがとても長く、正直退屈に感じてしまった。(男性 30代)
『エイリアン』の監督リドリー・スコットが新たな続編として手がけた新章シリーズ。
それまでずっと謎にされてきたスペース・ジョッキーの正体だけじゃなく、人類の起源まで解き明かす作品である。
長年に渡って気になっていた部分をシリーズに埋め込んだ事で多くのファンから絶賛の声がありました。
どうしても「戦うヒロイン」というイメージは強いシリーズだが、本作ではアンドロイドの言動によって物語が動かされます。
そこには人間じゃないからこそ、合理的に行動するアンドロイドの強み、同時に怖さを描いている点でも面白い。
ただ、本作でも強い女性主人公が登場するも、お腹を手術した後であれだけ動く状態は些かやり過ぎだという印象を持った。(男性 30代)
リドリー・スコット監督の壮大なビジョンに圧倒されました。特に「エンジニア」と呼ばれる存在の神秘性と恐怖感が素晴らしく、SF好きにはたまらない世界観です。後半、乗組員たちが次々と命を落とす展開には心臓がバクバクしました。ただ、謎が多すぎてモヤモヤする部分もあり、続編が気になる終わり方です。映像美と緊張感は一級品ですが、万人向けではないかも。(20代 男性)
謎解き要素と哲学的な問いかけにワクワクしました。「私たちはどこから来たのか?」というテーマが、エンジニアの存在でさらに深みを増していました。特にショウ博士の出産シーンは衝撃的で、映画館で固まってしまいました…。ただし、キャラクターの行動に疑問を感じる場面もあり、そこだけ残念。(30代 女性)
とにかく映像が素晴らしく、巨大な宇宙船や異星の風景に没入できました。しかし、エイリアンシリーズの前日譚として期待しすぎたせいか、「怖さ」が物足りなかったのも事実です。プロメテウス号の最期には絶望感もあり、個人的には好きな結末でした。続編も見たいと思える作品でした。(40代 男性)
未知への探求心と人間の傲慢さを痛烈に描いた映画だと思いました。科学者たちの純粋な好奇心が、皮肉にも滅びを招くという展開に胸が痛みました。エリザベス・ショウの信念と絶望を行き来する演技に引き込まれ、終盤では涙がにじみました。考察しがいのある映画でした。(50代 女性)
最初から最後まで緊張感が途切れず、ドキドキしながら観ました。特に、デヴィッドというアンドロイドの存在が怖すぎる!彼の無機質な優しさと裏切りのギャップにゾクゾクしました。ただ、ラストの展開はやや駆け足で、もう少し掘り下げてほしかったかなと思います。(10代 男性)
映像、音楽、世界観すべてが一級品でした。特に、エンジニアの生態系や文明の描写は、もっと掘り下げて見たかった!ストーリーには多少の矛盾も感じましたが、それを補って余りある迫力と哲学的テーマが心に残りました。リドリー・スコット節が全開で満足です。(30代 男性)
エイリアンシリーズにハマっていたので期待して観ましたが、良い意味で裏切られました。『プロメテウス』は単なるホラーではなく、人間存在への問いかけを深く描いていて、思った以上に重厚でした。恐怖シーンもきちんと怖いので、SFホラー好きにはオススメです。(20代 女性)
「人類の起源」という壮大なテーマに挑んだ意欲作。エンジニアが人間を創ったという設定には驚きましたが、それが悲劇を招く構成はとても皮肉的で考えさせられました。映像表現も圧巻で、あの巨大な宇宙船が崩れ落ちるシーンは今でも忘れられません。(40代 女性)
映画『プロメテウス』を見た人におすすめの映画5選
エイリアン(ALIEN)
この映画を一言で表すと?
宇宙の深淵で出会う、恐怖とサバイバルの原点。
どんな話?
宇宙貨物船ノストロモ号の乗組員たちは、謎のSOS信号を受けて不時着した惑星で未知の生命体と接触します。乗組員の体内に寄生したエイリアンは急速に成長し、彼らを恐怖のどん底に突き落とします。絶望の中での生存劇が描かれます。
ここがおすすめ!
圧倒的な緊張感と、未知の存在に対する恐怖を極限まで描いたSFホラーの金字塔です。特にリドリー・スコットの演出による静かな恐怖がじわじわと迫ってきて、最後まで目が離せません。『プロメテウス』に感動したなら必見です!
オデッセイ(THE MARTIAN)
この映画を一言で表すと?
絶望的な状況でも人間は生き抜く、科学と希望の物語。
どんな話?
火星での探査中に嵐に襲われたマーク・ワトニーは、クルーに死亡したと誤認されて置き去りにされてしまいます。限られた物資で生き延びながら、地球への帰還を目指す彼の奮闘とサバイバルを描く感動のSF映画です。
ここがおすすめ!
絶体絶命の状況でも諦めない科学者の姿に、勇気と希望をもらえます。リドリー・スコット監督による映像美と、科学的なリアリティが両立した物語は、SF好きなら間違いなくハマります。ポジティブなサバイバルドラマを求める方におすすめ!
サンシャイン2057(SUNSHINE)
この映画を一言で表すと?
滅びゆく太陽を救うために、人類が挑む最後の希望の旅。
どんな話?
近未来、太陽の活動低下による地球寒冷化を防ぐため、乗組員たちは核爆弾を太陽へ送り届ける任務を託されます。しかし、旅の途中で様々な事故と未知の脅威に見舞われ、次第に精神的にも肉体的にも追い詰められていきます。
ここがおすすめ!
美しくも不気味な宇宙映像と、究極の選択を迫られる人間ドラマが見どころです。哲学的な問いかけと、サスペンスフルな展開が見事に融合しており、息を呑む体験ができます。『プロメテウス』好きならきっと刺さる一作!
アライバル(ARRIVAL)
この映画を一言で表すと?
言葉の力が世界を変える、静かで壮大なファーストコンタクト映画。
どんな話?
突如地球に現れた巨大な宇宙船と未知の存在。言語学者ルイーズは、彼らとコミュニケーションを取るための任務に就きます。時間と記憶、そして人間の選択をめぐる深遠なドラマが静かに展開されていきます。
ここがおすすめ!
単なるSFではなく、言語・時間・感情をテーマにした深い人間ドラマが魅力です。観る者の価値観を揺さぶるようなラストに、きっと心を打たれるはず。未知との遭遇を哲学的に描く『アライバル』は、『プロメテウス』後にぴったり!
インターステラー(INTERSTELLAR)
この映画を一言で表すと?
愛と科学で宇宙を超える、壮大な旅路。
どんな話?
地球環境が悪化し、人類存続のため新たな居住地を探すために宇宙に旅立つクーパーたち。異次元空間をも越える彼らの旅の先には、愛と希望、そして別れが待っています。科学と人間ドラマが融合した超大作SFです。
ここがおすすめ!
圧倒的な映像美と音楽、そして心に迫る人間ドラマが融合した一作です。科学的考証にもこだわりつつ、感情を揺さぶる展開に涙必至。『プロメテウス』の壮大なテーマが好きだった人には絶対に刺さるでしょう!
みんなの感想・レビュー
あのエイリアンの前日譚だと聞いていたのですが、それらしきものが全く登場しなかったため、ラストを観るまでそのことをすっかり忘れていました。ショウ博士を襲ったエンジニアの体から孵化したものがエイリアンらしいフォルムだったのを見てやっとその事を思い出しました。
最初に白い人が飲む黒い液体とホロウェイ博士達が口にしたものは同一のものだったのかもしれません。一方はDNAまで破壊、もう一方はゾンビのように変化するという体に何らかの変化をもたらすものであることは間違いありません。色々突っ込みどころ満載で(容器の中の化け物って言っていましたが、私は誰がエンジニアたちを殺したのかが全く分かりませんでした)賛否両論ある映画ですが、こういう細かい所を見てみるとかなり楽しむことができる映画だと思います、早く続編が観てみたい。