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映画『パージ』あらすじネタバレ結末と感想

映画『パージ』の概要:2013年に製作された、ホラーサスペンス映画。監督はジェームズ・デモナコ、主演はイーサン・ホーク。2014年には続編「パージ アナーキー」が製作され、3作目の製作も決定している。

映画『パージ』 作品情報

パージ

  • 製作年:2013年
  • 上映時間:85分
  • ジャンル:サスペンス、ホラー
  • 監督:ジェームズ・デモナコ
  • キャスト:イーサン・ホーク、レナ・ヘディ、アデレイド・ケイン、マックス・バークホルダー etc

映画『パージ』 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

映画『パージ』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『パージ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『パージ』 あらすじ【起・承】

2022年、犯罪率が1%以下になったアメリカ。
それを可能にしたのが「パージ」だった。
年に一晩だけ全ての犯罪が合法となり、安全を求める住民はセキュリティシステムを完備した自宅に籠もる。

1時間後にパージを控えたその日、セキュリティシステム会社に勤めるジェームズ・サンディンは売り上げ1位の記録達成に喜んでいた。
妻メアリーは、近所の主婦グレースから自宅増築の嫌味を言われ、娘ゾーイは交際を反対されている年上の彼氏ヘンリーに夢中。
弟チャーリーは、暗視カメラを搭載させた改造おもちゃティミーでふざけていたが、パージに疑問を抱いている様子。

やがてパージの夜が始まる。

ゾーイの部屋に忍び込んでいたヘンリーは、2人の仲を認めさせるためにジェームズを殺そうとする。
監視カメラを覗き見ていたチャーリーは、家の外で助けを求めていた黒人男性を発見し、家に引き入れてしまう。
ジェームズとヘンリーは撃ち合いになってヘンリーは死んでしまい、その隙に黒人男性は姿を消す。

そしてサンディン家には、逃げ込んだ黒人男性を引き渡さないと、一家全員をパージすると脅す集団がやってきた。
家族の安全を守ろうとするジェームズとメアリーは黒人男性を探すが、チャーリーはティミーを使って、黒人男性を自分の秘密の場所に匿っていた。
しかし、ヘンリーの行動と死にショックを受け、チャーリーの部屋に隠れようとしたゾーイが黒人男性の人質になってしまう。

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映画『パージ』 結末・ラスト(ネタバレ)

サンディン一家を道連れにしようとする黒人男性と、黒人男性を追い出して、家族を守ろうとするジェームズ。
黒人男性を拘束したジェームズだったが、メアリーは自分たちの行動にショックを受け、チャーリーはその場から逃げ出し、ゾーイは自分たちは家族には戻れないとジェームズを拒絶。
そんなジェームズを見かねた黒人男性は、自分から出て行くと言い出す。

ジェームズは家族と共に、セキュリティを突破して家に侵入してきた集団と、徹底的に戦うことを決意する。
しかし、ジェームズは隙をつかれて刺されてしまい、その男はゾーイに撃たれて命を落とす。
侵入者に捕まって殺されそうになったメアリーは、武器を持って現れた近所に住むハルヴァーソン夫妻に救われる。
ジェームズを失ったものの、家族の絆を確認しあうメアリー、ゾーイ、チャーリーの前に、グレースたち近隣住民が集まってきた。
感謝するメアリーに向かい、ずっと憎んでいたからパージすると告げる近隣住民たち。

絶体絶命のメアリーたちを救ったのは、匿っていた黒人男性だった。
メアリーはグレースたちをパージする事なく、おとなしく一晩過ごすことを強要する。

そしてパージの夜が明けた。

映画『パージ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『パージ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

密室状態をうまく使ったスリラー作品

近未来のアメリカで、1年に一晩だけどんな違法行為も合法化され、警察、消防、医療サービスはストップするというパージの日に、危険にさらされる人々を描いたシリーズ1作目。
本作では、警備システム会社に勤める父ジェームズを中心としたサンディン家が、ホームレスを匿ったことから、恐怖の一夜を過ごすことになるというストーリー。

家という密室空間が舞台なので、息の詰まる閉塞感やその中で起こる出来事も濃密。
逃げ込んだホームレスを追い探す分には良かったが、自分たちが徹底抗戦すると決めてからの一家の緊張感の描き方やハラハラドキドキ感は素晴らしい。

息子チャーリーが作った暗視モード付カメラを搭載したリモコンで動くオモチャの映像で、まったく別の視点から撮影される映像は斬新だが、画面が暗すぎてよく見えないという欠点もある。

粗削りだが不気味なストーリー

ストーリーの詰めの甘さが残る作品で、ゾーイの彼氏ヘンリーが勝手に忍び込めるセキュリティを、万全というにはどうかという疑問が残る。
また、チャーリーがホームレス男性を招き入れて匿ったのも、意味が分からない。
パージ開始前のシーンでは、反対ではないが疑問を持っているという少年が、危険を承知で他人を匿う真似をするほどの心境の変化くらいは表現してもよかったと思われる。

家の増築によって近所から嫌われているという伏線はあるものの、侵入者たちとの抗戦でハラハラドキドキしてしまい、助けに現れたと思った隣人たちがサンディン一家をパージしようとする展開には驚かされる。
終盤でメアリーが、パージをあきらめないグレースを叩くシーンは、痛そうだと思うと同時に爽快感も感じてしまう。

仮面を付けた集団の行動や言動がとにかく不気味で、本編が終わっても後味の悪さが残る。


パージシリーズ一作目の作品。ひとつの家族を中心に描かれており、2作目、3作目に比べてあまりパッとしない印象。一作目ということもあり仕方ない部分もあるのだろう。
どんな犯罪も許されてしまう日、そんな響きだけでも恐ろしすぎる一日にもかかわらず、セキュリティー、そして家族の意識が甘すぎる気がしてならない。
パッケージの不気味さとは裏腹に、比較的観やすい作品になっていると思う。シリーズものと言っても、物語が続いているわけではないので、気軽に観たい方にはオススメ。(女性 20代)

映画『パージ』 まとめ

パージの意味は「浄化」で、ストレスの溜まった国民の感情を年に一度開放、浄化するという意味でつけられたとされているが、「政治的な不穏分子を粛清、排除する」という意味でも使われる単語。
サンディン家のような裕福な家庭は、警備システムを導入して閉じこもるが、ホームレスや貧困層は命を落としてしまうという差が顕著に出ていて、不気味な背景が見え隠れしている。

シリーズ2作目も発表され、3作目の製作も決定しているだけに今後が楽しみなシリーズになった。

関連作品

次作 パージ アナーキー

みんなの感想・レビュー

  1. たいぞ より:

    私もすきな作品です。

    侵入者のリーダー不気味でプロっぽくなく、すき

    ヘンリーはセキュリティーセット前に忍び込んだとゾーイに言っていたような気がします。

    近所の奥様殺さない妻の判断最高!
    そして朝7時まではらはら!

    娘に理解されたイーサンには、生きていてほしかったです。

    パージの日に、自分ならどうするか、かんがえちゃいますね!