映画『レッド・ドーン』の概要:海兵隊に所属しているジェドは、休暇を利用して家へと帰っていた。すると、突然兵士達が現れ、町が襲撃されてしまう。兵士達は町の人達を収容所に連行していた。ジェドは弟のマットと逃げ延びた者達を連れ、山小屋へと避難した。
映画『レッド・ドーン』の作品情報
上映時間:96分
ジャンル:アクション、青春、戦争
監督:ダン・ブラッドリー
キャスト:クリス・ヘムズワース、ジョシュ・ペック、ジョシュ・ハッチャーソン、エイドリアンヌ・パリッキ etc
映画『レッド・ドーン』の登場人物(キャスト)
- ジェド・エッカート(クリス・ヘムズワース)
- レジスタンス“ウルヴァリンズ”のリーダー。母が亡くなった後、逃げるように家を出て、海兵隊に所属した。厳格で真面目な性格。
- マット・エッカート(ジョシュ・ペック)
- 高校生。ジェドの弟。アメリカンフットボール部に所属している。チーム名は“ウルヴァリンズ”。北朝鮮と戦うレジスタンスにも、この名前が付けられた。レジスタンス“ウルヴァリンズ”の一員。
- ロバート・キットナー(ジョシュ・ハッチャーソン)
- レジスタンス“ウルヴァリンズ”の一員。家族思いの優しい少年。初めは銃の扱いにも不慣れで人を撃つことも怖がっていたが、故郷や仲間を守るために立ち上がる。
- トニ・ウォルシュ(エイドリアンヌ・パリッキ)
- レジスタンス“ウルヴァリンズ”の一員。ジェドの幼馴染。マットとエリカと仲が良い。ジェドに恋心を抱いている。
- エリカ・マーティン(イザベル・ルーカス)
- マットの恋人。始め北朝鮮の兵士に連行され収容所に入れられていたが、マットに救出され、レジスタンス“ウルヴァリンズ”の一員として活躍するようになる。
- ダリル・ジェンキンス(コナー・クルーズ)
- レジスタンス“ウルヴァリンズ”の一員。父は市長。ロバートの友人。
- チョウ指揮官(ウィル・ユン・リー)
- 北朝鮮軍に所属しており、アメリカの制圧を指揮する。レジスタンス“ウルヴァリンズ”を倒そうと、あらゆる手を尽くす。
- ピート(スティーヴ・レンツ)
- 始めはジェド達と共に逃げていたが、ジェドと揉めたことをきっかけに北朝鮮側に寝返る。
映画『レッド・ドーン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『レッド・ドーン』のあらすじ【起】
北朝鮮が環太平洋連携機構に加入した。これは、内政干渉は許さないという、米国とその同盟国に対しての強い警告を表していた。韓国テレビ局が、金正日総書記が脳卒中で倒れたことを報道した。そして、息子の金正恩が後継者に就いた。
ジェドは海兵隊に所属しており、休暇を利用して弟のマットが出場している、アメリカンフットボールを観戦しに行った。だが、マットが所属するチーム(ウルヴァリンズ)は負けてしまう。ジェドは試合会場を後にすると、バーにお酒を飲みに行った。すると、子供の頃の知り合いである、トニに声を掛けられる。2人は昔を懐かしんで話をしていたが、母親の話をされたジェドは表情を強張らせた。
ジェドとマットは激しい物音が聞こえたため、目を覚ました。外を見ると、無数の戦闘機が上空を飛行しており、兵士達がパラシュートを使って地上へと飛び降りていた。ジェドはマットを連れ、警察官である父を探しに行くことにした。無事に父と合流すると、父の誘導で町の中を走って逃げようとした。しかし、兵士達が攻撃を仕掛けて来ており、逃げることは容易ではなかった。父はジェドにマットのことを頼み、山小屋に避難させることにした。
マットが恋人のエリカも連れて行きたいと言ったため、ジェドは車を走らせてエリカの家まで急いだ。しかし、エリカは既に銃を持った兵士に捕まっており、助けることは不可能だった。ジェドは近くにいた少年達を車の荷台に乗せると、急いでその場を逃げ出した。後ろから兵士に追跡されるが、ジェドは必死に車を走らせた。しかし、追って来た兵士の車にぶつかってしまう。兵士達の車が動かない隙に、ジェドはエンジンを急いで掛けて逃走した。
映画『レッド・ドーン』のあらすじ【承】
ジェドは一緒に山小屋に逃げてきた者達と共にテレビを確認するが、“許可なしの外出は事故に繋がる”という偽の情報が流れているだけだった。山小屋にいる者達は最悪な現状に表情を曇らせた。その日の夜、山小屋に近づく車の音が聞こえた。ジェドは自分が囮になり、その隙に山小屋にいる人達の隠れる時間を稼ごうとした。しかし、マットは自分も協力すると譲らなかった。ジェドはマットの意見を聞かず、指示に従うよう命令した。ジェドが銃を持って車を確認しに行くと、知人のダニーとトニが乗っていた。それに気づかず、逃げ延びた者の1人であるピートが車に向けて発砲してしまう。ジェドは急いで山小屋に戻り、撃たないよう声を上げた。そして、勝手な行動をしたピートから銃を取り上げた。
次の日、ピートが食料を持って逃げてしまう。ジェドは皆に荷物を車に積み込み、森に隠れるよう指示を出した。ピートが逃げたことで、居場所が割れる恐れがあったからだった。皆が荷物を運んでいる間に、ジェドはマットと共に町を確認しに行った。そして、攻めてきたのが、北朝鮮の兵士であることを教えた。町の人達は連行され、収容所に連れて行かれていた。
ピートが兵士側に寝返り、山小屋の情報を話した。そのせいで、多くの兵士達が山小屋に集まってきてしまう。ジェド達は離れたところからその様子を観察した。兵士達の傍にはジェンキンス市長とジェド達の父の姿もあった。兵士達を束ねているチョウ指揮官はジェンキンス市長を使い、ジェド達に投降を呼びかけた。ジェンキンス市長の息子のダリルは心を動かされるが、ジェドが罠だと言って動かないよう指示した。すると次は、ジェド達の父が投降を呼びかけることになった。だが、父は北朝鮮の兵士達と戦えと息子達に呼びかけた。そのせいで、チョウ指揮官に射殺されてしまう。マットは思わず飛び出そうとするが、ジェドが口を塞ぎ、抱きしめてマットの身を隠した。ジェド達は声を殺しながら涙を流し、父が殺されたことを悲しんだ。
映画『レッド・ドーン』のあらすじ【転】
ジェド達は森に隠れるが、頭上からは戦闘機の音が鳴り響いていた。森に隠れているのも限度があり、家族に会うために町に行きたいとロバートが言い出してしまう。ロバートはダリルと共に町に行こうとするが、それをトニが止めた。そして、ロバートの家族が既に殺されてしまっていることを教えた。ジェドは自分達の故郷と家族を守るため、兵士達と戦うことを皆に呼びかけた。仲間達はジェドの話を聞き、戦う覚悟を決める。ジェドは仲間達に銃の撃ち方、体術、手当の仕方、そして何より一致団結して戦うことの重要性を教えた。さらに、町に行って信頼できる人間を探し、反撃に必要な情報や物資を提供してもらった。
兵士達と戦うには、さらに多くの武器が必要だった。ジェドは仲間達と共に北朝鮮の兵士を襲撃し、武器や防弾チョッキを奪った。しかし、人など撃ったことがないロバートが、兵士の遺体を見て思わず吐いてしまう。ジェドは心配になり声を掛けるが、ロバートはめげることなく必死に兵士の遺体から銃を奪った。
ジェド達は“ウルヴァリンズ”と名乗った。市民達に戦っていることを知らせるため、町の壁に“ウルヴァリンズ”の名を書き、爆弾を使って兵士達を襲撃した。装甲車に設置した爆弾を利用して北朝鮮の作戦本部を爆破させるが、チョウ指揮官は部下に呼び止められたため、寸でのところで危機を脱してしまう。しかし、ピートは爆発に巻き込まれ、亡くなった。
マットはエリカの様子を確認するため、仲間達に内緒で収容所に行ってしまう。ジェドはそのことを知りマットを怒り、2人は口論になってしまう。ジェドは仲間の命を守るため、勝手なことをするなとマットに命令した。マットは腹立だしげに携帯をジェドに投げつけると、チョウ指揮官を倒せると言い捨てて去って行った。携帯には、北朝鮮が予定している式典についての写真が収められていた。ジェドは仲間を集め、式典を襲撃する算段を話し合った。
式典にはロシアの特殊部隊の姿もあったが、ジェドは構わず作戦を決行することを決める。だが、式典の下に設置した爆弾は爆発しなかった。敵に爆弾のことがバレており、撤去されていたのだ。ジェド達は兵士達の襲撃を掻い潜り、必死に逃走した。一方、マットは仲間達から離れ、1人でエリカを助けに行ってしまう。それを仲間のグレッグが止めようとして、撃たれてしまう。
映画『レッド・ドーン』の結末・ラスト(ネタバレ)
エリカと共にアジトに戻ったマットは、自分のせいでグレッグが亡くなったことを知り、言葉を失くす。その後、エリカは仲間達にロシア軍が収容所に来て、ウルヴァリンズのことを知るために尋問されたことを教えた。ロシア軍は名簿を持っており、ウルヴァリンズの協力者達のことも探していた。
ジェド達は協力者を助けるため、再び町に行って兵士達を襲撃した。ロバートがウルヴァリンズの名を叫びながら銃を掲げると、協力者達も銃を掲げ、ウルヴァリンズの名を叫んだ。一方、チョウ指揮官はウルヴァリンズの制圧ができないことで、上官から叱責される。
ジェドはいつまでもグレッグの死を悲しんでいじけているマットを叱責するが、逆に母を亡くして軍に逃げたことを責められる。マットが兄を必要としているときに、いなくなったことに腹を立てていたのだ。ジェドはマットの言葉を受け取り、素直に謝罪した。そして、この戦いにお前が必要だから強くなれと声を掛けた。だが、マットは何も答えることができなかった。ジェドは失望するが、数時間後、マットが仲間の元に顔を出した。マットはグレッグの恋人であるジュリーと和解した。
アジトが襲撃され、ジュリーとダニーが亡くなってしまう。ジェドは仲間を連れ、森に身を潜めた。するとそこに、海兵隊員の3人がウルヴァリンズに協力を求めてやって来た。ジェド達はその中の1人であるタナー特務曹長から、国防が完全に停止していることを教えられる。強力なサージ電流を起こす新しい兵器により、全ての機械が修復不能状態にさせられてしまっているのだ。ロシア軍が東海岸を制圧し、北朝鮮はロシアの協力で北西部を制圧していた。しかし、ウルヴァリンズの影響で、必死に北朝鮮と戦っている州もあった。ジェド達はこれからのことを話し合い、北朝鮮側の通信手段である、閉鎖型のネットワークが入っている箱を奪うことにした。
ジェド達は北朝鮮側がアジトにしている警察署に忍び込んだ。しかし、敵に見つかってしまう。ジェド達は兵士達と戦い、必死に逃げた。その途中で、ジェドは通信機器が入った箱を発見する。マットと協力しながら、箱を奪った。するとそこに、チョウ指揮官が現れる。ジェドは箱をマットに託し、チョウ指揮官と戦った。チョウ指揮官に殺されそうになるが、ジェドは机の下に隠されていた銃を使って反撃し、チョウ指揮官を射殺した。その机は、ジェドの父親の物だった。
ジェドはアジトに帰り、トニと無事を喜び合った。その後、マットを呼び出し、照れくさそうに活躍を褒めた。マットは兄らしくない言葉に驚きながらも、嬉しそうだった。しかし、ジェドが立ち上がって歩いた瞬間、狙撃されて死んでしまう。敵がアジトを襲撃しに来たのだ。マットは兄の死を悲しみながら、必死に仲間に声を掛け逃走した。
敵がアジトに来たのは、ダリルの腹に追跡装置が埋め込まれていたからだった。ナイフで刺されたように感じたため、ダリル自身も気づかなかったのだ。その場で取り出すこともできず、マット達は途方に暮れた。すると、ダリルは自らその場に残ることを決める。
タナー特務曹長は通信機器が入った箱をヘリコプターに乗せた。マットに声を掛け、安全なところまで送るか尋ねるが、マットは人々を率いて戦うことを決める。ウルヴァリンズは収容所を襲撃し、捕まっていた人々を解放した。
映画『レッド・ドーン』の感想・評価・レビュー
大胆な設定に驚いてそれなりに好意的に見始めたが、中盤以降は凡庸なジュブナイル戦記のようで中途半端。そもそも彼の国にアメリカが負けて占領されるという設定に違和感があるためにどこかしらではリアリティを付加しないと物語がぼやけて曖昧になると思うが、味方が素人集団であるのに合わせてそのまま敵も弱い感じがして物語に緊迫感がない。もう一踏ん張りストーリーにシリアスさがあれば、低予算映画でもカルトな人気というところまで持っていけたと思うが。(男性 30代)
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