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映画『リバー・ランズ・スルー・イット』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『リバー・ランズ・スルー・イット』の概要:幼い頃からフライ・フィッシングに親しんできた兄弟ノーマンとポールは、それぞれの事情を抱えながらも釣りをすることで心を通わせる。モンタナの美しい自然と、兄弟の釣りへの愛情の繊細な描写が印象的。

映画『リバー・ランズ・スルー・イット』の作品情報

リバー・ランズ・スルー・イット

製作年:1992年
上映時間:124分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ロバート・レッドフォード
キャスト:ブラッド・ピット、クレイグ・シェイファー、トム・スケリット、ブレンダ・ブレシン etc

映画『リバー・ランズ・スルー・イット』の登場人物(キャスト)

ノーマン・マクレーン(幼少期:ジョゼフ・ゴードン=レヴィット / 青年期:クレイグ・シェイファー / 老年期:アーノルド・リチャードソン)
モンタナ州ミズーラ出身の青年。幼い頃から文章を書くことが好きで、父親から作文の指導を受けて育った。誠実かつ生真面目で、弟から『教授面』とからかわれているが、見かけによらず実は腕っぷしが強い。弟と同じく、釣りを愛している。
ポール・マクレーン(幼少期:ヴァン・グラベージ / 青年期:ブラッド・ピット)
ノーマンの弟。兄と共に、小さい頃から父親から釣りを教えられてきた。天才的な釣りの技能をもっている。陽気で無鉄砲な好青年で、周囲の人々を明るい気分にさせる。次第に賭けにのめり込んでいく。
マクレーン牧師(トム・スケリット)
ノーマンとポールの父親。長老会派の牧師。キリスト教の教義と釣りの精神性を息子たちに説く。厳格だが、穏やかで深い慈愛に満ちている。
マクレーン夫人(ブレンダ・ブレッシン)
ノーマンとポールの母親。家族思いの心優しく控えめな女性。
ジェシー・バーンズ(エミリー・ロイド)
ノーマンの恋人。モンタナ州ハンナで一番の雑貨屋の娘。朗らかで勇敢。思ったことをはっきり口にする。
ニール・バーンズ(ステファン・シェレン)
ジェシーの兄。アメリカ西海岸の大学に通っている。横柄なナルシスト。
ローハイド(スーザン・トレイラー)
10年前の美人コンテストの優勝者。現在は酒浸りの日々を送っている。
メイベル(ニコール・バーデット)
ポールのかつての恋人。インディアンの若い情熱的な女性。

映画『リバー・ランズ・スルー・イット』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『リバー・ランズ・スルー・イット』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『リバー・ランズ・スルー・イット』のあらすじ【起】

1910年代、モンタナ州ミズーラ。ノーマンとポールの兄弟は、父親のマクレーン牧師から、キリスト教長老派の教えと、釣りの技法を教えられる。マクレーンは、釣りは神聖な行為だと息子達に説く。

幼い頃から、ノーマンとポールの性格は正反対である。ノーマンは落ち着いており、文章を書くことを好むが、ポールは明るくいたずら好きである。マクレーンは、午前中は二人に勉強させるが、午後は自由時間としており、ノーマン達は、毎日、川へ釣りに出かけている。

第一次世界大戦後、各地で人手不足となり、16歳になったノーマンは材木局で働き始め、ポールはプールの監視員をしながら、毎夕、釣りをしている。

ある日、ノーマンとポールは、町の名声を得るため、友人達とボートで滝を下ろうと計画する。激しい急流を前に友人達は怖気付くが、ノーマンとポールは二人で挑戦し、無事に滝を下る。マクレーンは、帰宅した二人を叱り、盗んだボートを弁償するよう言い付ける。ノーマンは父に何も言い返さずに従うが、ポールは自分が悪いと言ってノーマンを庇おうとする。

翌朝、何も気に留めていないポールがノーマンに悪戯をしたことがきっかけで、二人は人生で一回きりの兄弟喧嘩をする。仲直りした二人は、いつものように釣りをする。

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映画『リバー・ランズ・スルー・イット』のあらすじ【承】

ポールは、類まれなる釣りの才能を開花させる。ノーマンはダートマス大学の寮に入り、ほとんど帰省せずに6年間を過ごす。学生生活の中で、ノーマンは人に教える楽しみを見出す。ポールは、釣りを続けながら地元の大学に通い、卒業後はモンタナ州ヘレナの新聞社に入社する。

6年後、卒業したノーマンは、将来の目標をはっきりと定められないまま故郷へ戻り、複数の大学の教職に応募する。ノーマンはヘレナの新聞社へ行ってポールに会い、再会を喜んだ二人は川へ釣りに出かける。ノーマンは、6年の間にポールが芸術的な釣りのセンスを身につけていたことに気付く。程なくして、ノーマンは、ポールが賭博に夢中になっていることを知る。

独立記念日の夜、町ではパーティーが催される。ノーマンは、パーティー会場で見かけたジェシーに一目惚れしてダンスに誘うが、曲が始まったところで花火が打ち上がり、ジェシーと離れ離れになる。後日、ノーマンはジェシーに電話をかけ、週末のデートの約束を取り付ける。

デート当日、ノーマンはジェシーと共にレストランへ行き、インディアンの女性メイベルを連れたポールと偶然会う。メイベルは白人達からあからさまな差別を受けているが、ポールは気にせずメイベルを連れ歩いている。4人は同じテーブルに着き、楽しいひと時を過ごす。ノーマンはジェシーにダンスを申し込み、二人は初めて一緒に踊る。デートの後、ノーマンは、美しい文章で綴ったラブレターをジェシーに送る。

映画『リバー・ランズ・スルー・イット』のあらすじ【転】

ある夜、ノーマンは警察から連絡を受け、メイベルを侮辱した男と殴り合いになって拘留されたポールを迎えに行く。ノーマンは、刑務所の所長から、ポールが賭場の常連になっており、喧嘩で何回も逮捕されていることを聞かされる。ノーマンはポールに失望し、二人の間に溝が生じる。

ジェシーの兄ニールが西海岸の大学から帰省する日、ジェシーはノーマンを家族に紹介する。ジェシーの家族に勧められ、ノーマンは次の金曜にニールと釣りに行く約束をする。ニールはノーマンを連れて密造酒を出す店へ行き、酔って近くにいたローハイドをナンパする。ノーマンは、店を出て離れてヘレナへ行き、金曜の釣りに一緒に来てくれるよう、ポールに頼む。

金曜日、泥酔状態のニールは、ローハイドを連れて約束の時間に遅れてやってくる。川辺に着くまでにニールはノーマン達とはぐれ、ローハイドと裸で日光浴を始める。ノーマンとポールは、ニールを放り出して思い思いに釣りを満喫する。

ノーマンは、真っ赤に日焼けしたニールを、ニールの車で自宅に送り届ける。ニールの様子を見たジェシーや家族は、ノーマン達の責任だと言ってノーマンを責める。足が無いノーマンは、ジェシーに家まで送ってくれるよう頼む。道の一部が川の増水のために通れなくなっており、ジェシーは、危険を顧みずに近くの線路に乗り入れて道を迂回する。ノーマンは、ジェシーの豪胆さに驚く。

別れ際、ノーマンはジェシーに想いを告白するが、ジェシーに素気無くされて落ち込む。

ある夜、久しぶりに家族四人が揃い、ノーマン達は一家団欒の夕食を楽しむ。ポールは持ち前の陽気さで場を盛り上げるが、突然に席を外して賭場へ行ってしまう。

映画『リバー・ランズ・スルー・イット』の結末・ラスト(ネタバレ)

ある日、ノーマンは、シカゴ大の英文科教授への採用決定の通知を受け取る。数日後、ジェシーからノーマンに、再会を望む手紙が届く。ノーマンはジェシーに会い、シカゴ大への就職が決まったことを告げ、一緒にシカゴへ来てくれるようジェシーに申し込む。

ノーマンは、ヘレナの酒場までポールに会いに行き、ジェシーへの想いが真剣であることを語る。ノーマンの恋の成就を祝して、二人は夜中まで上機嫌で酒を飲み交わす。

酔ったポールは、ノーマンを車で町外れの賭場へ連れて行く。ポールがギャンブル客達とトラブルを起こしたため、ノーマンはポールを連れて帰ろうとするが、ポールはまだ残ろうとする。ノーマンは、ポールが賭けが原因で借金まみれになっていることを責め、ポールをその場に置いて帰ろうとする。ポールはノーマンを呼び止め、翌日にマクレーンと三人で釣りに行こうと約束を取り付ける。

翌朝、ノーマンからシカゴ大の教授職を得たことを告げられ、ポールと両親は大いに喜ぶ。その後、ノーマンとポール、マクレーンは川に釣りに行く。ノーマンはポールに、ジェシーに求婚するつもりであることを打ち明け、ポールもシカゴに来るよう誘うが、ポールはモンタナを離れる気が無いと言って断る。

ノーマンとマクレーンが岸辺で語らっている間、ポールは釣りに熱中するあまりに急流に足を取られて流される。ノーマン達が心配する中、ポールは大きな鱒を抱えて戻ってくる。ノーマンは、ポールの美しい釣り姿を眺め、ポールこそがフライ・フィッシングの寵児だと確信する。

シカゴへ発つ前日、ノーマンは警察に呼び出され、賭けのトラブルが原因で殺されたポールの遺体と対面する。ノーマンは、ポールが惨たらしく殺されたことを両親に話す。ポールの死後、両親はポールについて何も話さなくなるが、ノーマンは、彼らがポールをずっと想っていることを知っている。

年老いたノーマンは、ジェシーに先立たれた後に故郷へ戻る。ノーマンは釣りを続けながら、何があっても絶えず流れ続ける川に万感の想いを寄せる。

映画『リバー・ランズ・スルー・イット』の感想・評価・レビュー

ある意味、この映画によって人生が変わりました。それほどまでに影響を受けた作品です。お酒の呑み方なんかもここから教わりました。
家族愛、自然美、監督、俳優、どこを切り取っても最高のヒューマンドラマです。
フライフィッシングというものは、数ある釣りの中でも大変難しい様ですが、これを観たらきっとやりたくなります。姿がとてもかっこいいですから。(女性 20代)

みんなの感想・レビュー

  1. Barbara Kock(ばーばら くっく) より:

    It was absolutely interesting story.
    I was faschinated with a strict father that was almost like my father.
    モンタナ州が凄く美しく、いつか訪れたら最高です。以前オクラホマ州に住んでいました。
    母親が他界後、ちょくちょくビザが切れるまで私に会いに来てくれた父親は最高でした。

  2. トウシュ より:

    男兄弟の絶妙な距離感が釣りによって表現された話。実際、性格の違う兄弟を持つ人間には胸に迫るものがある。二人の間を流れる時間は川の水と同じく過ぎていくが彼らの距離は変わらないまま。それは片方が死んでからも永遠に続いていくと思う。ブラッド・ピットの美しさが世に知られた映画でもあり、大きな鱒を抱えて笑いながら帰ってくる彼のシーンだけでも観る価値がある。構造や社会問題を意識せずにゆったりとした時間を感じるのも楽しい。