映画『マンイーター』の概要:「マンイーター」(原題:Rogue)は、2007年のオーストラリア映画。監督は「ウルフクリーク 猟奇殺人谷」のグレッグ・マクリーン。出演は「サロゲート」のラダ・ミッチェル、「アバター」のサム・ワーシントン、「永遠の僕たち」のミア・ワシコウスカ。
映画『マンイーター』 作品情報
- 製作年:2007年
- 上映時間:92分
- ジャンル:サスペンス、ホラー
- 監督:グレッグ・マクリーン
- キャスト:ラダ・ミッチェル、マイケル・ヴァルタン、サム・ワーシントン、バリー・オットー etc
映画『マンイーター』 評価
- 点数:50点/100点
- オススメ度:★★☆☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★☆☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★☆☆☆
- 設定:★★☆☆☆
[miho21]
映画『マンイーター』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『マンイーター』のあらすじを紹介します。
オーストラリア北部のカカドゥ国立公園は、広大な自然を有するオーストラリア屈指の美しい観光地。しかしその美しい自然に巨大なイリエワニが生息している事も有名であった。公園内でガイドを務めるケイト(ラダ・ミッチェル)が舵を取り小型船クルーズが始まる。乗客はケイトのアシスタント犬ケヴィンと9人の観光客。アメリカ人のライター、ピート(マイケル・ヴァルタン)の目的はリバー・クルーズの体験取材。アレン(ジョフ・モレル)は、余命宣告された妻エリザベス(ヘザー・ミッチェル)のために、娘のシェリー(ミア・ワシコウスカ)を伴い最後の想い出を作る旅。エヴェレット(ロバート・テイラー)とメアリー(キャロライン・ブレイザー)夫妻は観光。サイモン(スティーブン・カリー)は写真撮影。ラッセル(ジョン・ジャレット)は、愛妻の遺灰を川に撒くことを目的に訪れ、中年女性のグウェン(セリア・アイルランド)は一人旅を楽しんでいた。やがて一行が折り返し地点に到着した際、救命信号弾が空に打ち上げられる。その付近に向かった一行が目撃したのは、沈没した小型ボートの残骸だった。そして次の瞬間に何者かがボートに衝突し船底に穴が開くが、ケイトの機転によって一同は川の中央にある小さな島に避難する。船は沈没し救助を待つことになる。船に穴を開けた正体はすぐ明らかになる。目の前で体長8メートルほどもある巨大な陰がエヴェレットを瞬時に水中に引き込んだ。島は数時間もすれば満潮で沈む。そこへ通りかかった地元の若者ニール(サム・ワーシントン)のボートも、巨大な水しぶきに吹き飛ばされてしまう。必至で小島に泳ぎ着いたニールは、ボートにあったロープを両岸の木に縛り、それを伝って移動することを皆に提案するが、生き残りを賭けたサバイバルの中で、巨大な陰が再び彼らに忍び寄る。
映画『マンイーター』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『マンイーター』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
この手の映画には正直期待できない
アニマルパニック系の映画はスピルバーグ監督の「ジョーズ」以来、ことごとく外れにしか巡り会えなくて、これも同じようなものだろうと思っていたがそこそこの仕上がりにはなっている。この手の作品はB級だという先入観で臨むのがお約束であり、ドキュメントに敵う事はないというのが定石だろう。わざわざCGを使用してまで撮影する必然性はないと思うのだが、は虫類を調教してこのような作品は撮れないというところが売りなのだろう。スカパー!で放映している、ナショナル・ジオグラフィックチャンネルの人気番組、「バー教授アワー」みたいな番組の方がリアリティがあり、出演する教授のキャラクターも相俟って面白いのである。しかしながらクライマックスで全貌を露わにする巨大イリエワニが信じられないほど巨大である。横たわる姿はシャチくらいあるのではないかという驚きの姿なのであるが、まぁその辺はご愛敬という受け取り方でなければこのような映画は楽しめない。評価としてはこの手の映画の中では及第点といった感じである。
意外といえば意外なラスト
オープニングの酒場のシーンで壁一面に貼られた記事や写真が大写しにされ、クローズアップされるのがワニに飲み込まれた少年のグロテスクな写真。ホラー映画にありがちな導入部であり、グロ系のスプラッターかと思っていたがそうでもなく、ワニの登場は最初から陰のシーンが多く、緊迫感を煽っている展開になっている。少し登場人物が多いところで話が散漫になってはいるが、最初からのシナリオとして犠牲者が何人かでるというのが見え見えである。うーーーーむ。多くを期待していないだけに予想外の展開とかのひねりが欲しかった。ここまで巨大になったワニの最後も本来なら爆弾でふっ飛ばすなどの展開でなかったのは、ある意味意外と言えば意外だろうか。
映画『マンイーター』 まとめ
冒頭のシーンで壁中に貼られた写真が、最後は一枚増えたというところも取って付けたような辻褄合わせである。ワニが迎えた最後もほとんど自爆的で緊迫感に欠けるのだが、途中ワニの陰におびえる人間の恐怖感というところはきっちりと描けている。しかしそれぐらいの事が出来なければ映画としては成り立たないので、かろうじて可もなく不可もなくという映画である。今の時代ではよほどのアイデアでもない限り、アニマルパニックの映画で良作は出ないだろう。特にこのようなパニックホラーにおいては作る方も限界を感じていると思うのだが、いかがなものだろうか。
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