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映画『サヨナラまでの30分』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『サヨナラまでの30分』の概要:新田真剣佑と北村匠海をダブル主演に迎えた一作。メジャーデビューを目前に命を落とした青年と、世の中が苦手な大学生が一つの体で入れ替わる青春映画。を監督は「東京喰種 トーキョーグール」でもメガホンを取った萩原健太郎。

映画『サヨナラまでの30分』の作品情報

サヨナラまでの30分

製作年:2019年
上映時間:114分
ジャンル:ファンタジー、ラブストーリー、青春
監督:萩原健太郎
キャスト:新田真剣佑、北村匠海、久保田紗友、葉山奨之 etc

映画『サヨナラまでの30分』の登場人物(キャスト)

宮田アキ(新田真剣佑)
ポジティブで自信家の青年。高校時代の友人とバンドを組み、順風満帆な日々を送っていたが大事なステージを目前にして交通事故で命を落としてしまう。大事にしていたカセットレコーダーを颯太に拾ってもらい、やり残した時間を取り戻していく。
窪田颯太(北村匠海)
人が苦手で、馴れ合いを避けるようにして日々を送る大学生。就職活動に苦戦している中、アキが落としたカセットレコーダーを拾い奇跡的な出会いを果たす。
村瀬カナ(久保田紗友)
アキの恋人であり、バンドメンバー。アキの死を受け入れられないまま1年を過ごし、忙しくすることでアキを思い返す時間をなくそうとしていた。

映画『サヨナラまでの30分』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『サヨナラまでの30分』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『サヨナラまでの30分』のあらすじ【起】

高校生のアキはとある音楽フェスで颯爽と駆け抜けるカナに一目惚れをする。音楽好きな友人たち健太・幸輝・涼介とECHOLL(エコール)というバンドを組んだ。アキはいつも曲を作ってカセットテープに録音している。カナを学校で見かけたアキは、カセットテープで曲を聞かせ親しくなるきっかけを作った。

在学中にカナと付き合い始めたアキ。そしてカナはピアノのメンバーとしてECHOLLに参加することとなる。カナと出会ったフェスに参加を決めたECHOLL。本格的にバンド活動に力を入れようとした矢先、アキは交通事故に遭い亡くなるのだった。

アキが他界してから1年後。人付き合いが苦手な大学生・颯太は、就職活動に苦戦していた。人を避けるように過ごす颯太は、唯一曲作りが趣味である。一人になりたいときは廃墟となったプールに向かい音楽を聞く。ある日、颯太はプールの近くでアキが落としていたカセットレコーダーを拾うのだった。

カセットを再生してみた颯太。そこには死んだはずのアキが出現した。颯太は見ず知らずの男性の存在に戸惑う。幽霊のアキはレコーダーを再生した30分だけ颯太の体を借りて身動きを取れることが次第にわかってきた。

アキは颯太の体を借りてカナに会いに行く。当然見ず知らずの颯太に馴れ馴れしく声をかけられているカナは、気持ち悪がり立ち去ってしまった。アキに体を貸している間、颯太もアキの記憶を味わうのだった。

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映画『サヨナラまでの30分』のあらすじ【承】

バンドの解散を知ったアキは、颯太が苦手な面接を代わりに乗り切ることを交換条件に体を貸して欲しいと申し出た。条件をのんだ颯太はアキの求めるタイミングで、テープを再生する。しかしオートリバーズ機能の壊れたカセットデッキは、30分の再生が終わるたびに巻き戻しテープを巻き取らないとならないのだった。

早速アキは颯太の体を借りてメンバーに会いに行く。カナと同様に颯太の外見では誰も信じようとしないが、アキは諦めなかった。颯太が一人で音楽をやっていることを知り、颯太の外見で再びメンバーとバンドをやろうと考えたのである。

ECHOLLのファンとしてメンバーにしつこく声をかけたアキ。勝手にライブの出演を決め、無理やりECHOLLをステージに上げたのである。カナはライブの出演を断り、ボーカルはギターの健太が努めることになったが、そう上手くはいかない。その様子を見ていたアキは、颯太の体を借りてステージに上がるのだった。

ライブは見事に成功し、音楽プロデューサー吉井からも注目される。こっそりと見に来ていたカナも驚きを隠せずにいた。打ち上げにも参加した颯太は、仲間ができる感覚が嬉しくなりアキとの約束を無期限にしてもいいと提案するのだった。

映画『サヨナラまでの30分』のあらすじ【転】

ECHOLLのメンバーとして受け入れられた颯太は、涼介に誘われカナの家に一緒に行った。アキの面影がある颯太の存在に戸惑うカナだったが、徐々に心を引かれていく。カセットレコーダーはアキの父親のものだった。その話をカナにするアキの記憶を体験した颯太はどこか切なくなる。

再び、カナはバンドへの加入の誘いは断った。颯太が忘れたスマホを届けたとき、涼介の店の奥で颯太が奏でていたピアノの音に惹かれ、カナはつい連弾していた。颯太の表情が変わっていくのをアキは見守るのだった。

吉井に面倒を見てもらいながら、バンド活動に熱が入る颯太たち。颯太の体を借りて歌うアキだが、ある日レコーダーにトラブルが起きてしまった。演奏を止めてしまった颯太に、健太はピアノで弾いてみることを提案する。メンバーは颯太の才能に感動し、息を合わせていく。その様子をアキは少し寂しそうに見ているのだった。

フェスへの出演が決まり、カナが戻ってきたくなるような曲を作ろうと颯太はアキに提案をする。二人はカナに向けた曲を作り、デートに誘いだしてカセットテープを渡すことにした。

代わる代わるカナとの時間を過ごすアキと颯太。テープの再生時間が前よりも短くなっていることにアキは気づき始める。さらにカナは新曲のテープを受け取らなかった。悲しそうなカナを目の当たりにした颯太は、カナを廃墟のプールに連れ出した。そこは母親を亡くしたとき「可哀そう」と話しかけられることが嫌になり一人になるために選んだ場所であると、颯太は心の内を明かす。カナもまたアキの死を乗り越えられていないことを明かし、颯太の胸を借りて泣き明かすのだった。

映画『サヨナラまでの30分』の結末・ラスト(ネタバレ)

カナの本心を知った颯太は、「聞かなくてもいいから」と新曲のテープを託した。帰宅したカナは、テープに添えられていた歌詞にアキがよく使っていたマークが書かれていることに気付く。颯太に感じていた懐かしさはアキがいるからだと確信したカナは、颯太に真相を問い掛けるのだった。

カナの存在を大切に思い始めていた颯太は、テープを上書きしてアキの存在を消すことが怖くなってしまった。最後にもう一度だけ体を貸して欲しいというアキの願いを断り、就職試験の最終面接を選んだ颯太。約束通りアキには面接をこなして欲しいと伝える。

最終面接日とフェスは同日だった。面接を選んだ颯太は、アキに頼らず自分の言葉で臨む。「これまで通り」に話して欲しいという面接官の言葉に、颯太は「僕じゃない」とアキとの出会いで感じた人間関係の大切さを語るのだった。

フェス会場では颯太とカナの到着を信じメンバー達が待機していた。吉井はカセットテープを好むアキと颯太の話を聞き、カセットテープは上書きしても前の録音と新たな音が実は重なっているのだと話していた。そこへ面接を終えた颯太が到着する。同時にカナも駆けつけた。

颯太はアキがいることを明かすために、テープをかけて体を貸した。しかしアキは「上書きしよう」とメンバーに告げ、真相は明かさずにステージにあがった。共にステージに立ったカナを見つめ、アキは次第に姿が消えていく。残された颯太は音楽を止めず、歌い続けるのだった。

映画『サヨナラまでの30分』の感想・評価・レビュー

実に爽快感溢れる一作であった。新田真剣佑、北村匠海という実力も周知の2人を主演に迎え、その他の主要キャストも登場シーンは少ないものの存在感はしっかり味わうことのできる物語である。ご都合主義と言われればそれまでだが、ファンタジーであり青春映画としてはとても見ごたえも余韻もある展開ではないだろうか。丁寧にセリフで心情を紡いでくれるため、わかりやすいのも人に勧めやすい点である。(MIHOシネマ編集部)

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