映画『ソウル・サーファー』の概要:プロサーファーになる事を夢見た、サーフィンの申し子を襲った突然の悲劇。彼女の復帰を支えたのは何よりも強い家族の愛だった…。実在する片腕の女性サーファー・ベサニー・ハミルトンの半生の映画化。
映画『ソウル・サーファー』 作品情報
- 製作年:2011年
- 上映時間:106分
- ジャンル:青春、ヒューマンドラマ、ラブストーリー
- 監督:ショーン・マクナマラ
- キャスト:アナソフィア・ロブ、ヘレン・ハント、デニス・クエイド、ロレイン・ニコルソン etc
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映画『ソウル・サーファー』 評価
- 点数:80点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『ソウル・サーファー』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『ソウル・サーファー』のあらすじを紹介します。
ベサニー(アナソフィア・ロブ)は、サーファー一家の末娘としてハワイのカウアイ島で育った、サーフィンの申し子。時間を見つけてはサーフィンに行く娘を母シェリー(ヘレン・ハント)は『マーメイド』と呼んでいた。
サーフィンのアマチュア大会でも常勝無敗。ベサニーは幼馴染のアラナ(ロレイン・ニコルソン)と共にプロサーファーになる事を夢見て練習に励んでいた。
そんな彼女を突然悲劇が襲う。
今までの業績が認められスポンサーが付く事になったベサニーは、アラナとアラナの父ボルト(ケヴィン・ソーポ)と共に練習に励む為、沖に出た朝、鮫に襲われサーフボードごと片腕をもがれてしまう。
ボルトの応急処置でベサニーは一命をとりとめたものの片腕を失ったベサニーは以前の様にサーフィンを続けられなくなり、自暴自棄になってしまうのだが…。
映画『ソウル・サーファー』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ソウル・サーファー』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ベサニーが片腕を失った理由
コンテストでも無敗を誇り、公私共々充実した生活を送る彼女は、リップカールというスポンサーを得て自由にサーフィン出来る時間を確保する。それは逆に今までサーフィンをする為に努力してきたボランティアなどの活動をおざなりにする事となってしまう。
ベサニーは宣教師のサラ(キャリー・アンダーウッド)から、ブラジル行きのボランティアを薦められていたにも関わらず、すっぽかして、サーフィンの時間にあててしまう。そんな彼女の行動にサラが失望した矢先に、ベサニーは片腕を失う事となるのだ。
これは、お金では買えないものを、ないがしろにした報いと言えるのではないだろうか。彼女にとってサーフィンは生きる喜びでありお金にはかえられない。彼女は片腕をなくしたことで、一度人生を違う視点で歩まざるを得なくなる。
それが結果として彼女の人生の幅を大きくしていくのだ。
勝負や楽しみ以外に、サーフィンをする意味
ベサニーは、腕を失い1か月後復帰したものの、地区大会で惨敗し、誰にも見せなかった涙を初めてサラの前で見せる。その時サラは彼女にタイへボランティアに行くように示唆する。
津波で両親を失い、海に対するトラウマを抱えた子供たちに泳ぎやサーフィンを教えるボランティアが、現地でのベサニーの役目だった。ベサニーは、ここでサーフィンをする事はコンテストで勝ち抜くことでも、自分や仲間同士の喜びというものでもなく、傷ついた人の心を救う事も出来る事だと知る。
しかし片腕を失った彼女をメディアは、以前の様に扱ってはくれない。そんな娘をみてベサニーの母シェリーが伝える言葉が秀逸である。『ミロのヴィーナスは何世紀にも渡り美の象徴でしょう』と。ベサニーは、母親の一言で背中を押され、タイから戻ってきて再びコンテストに挑むのである。
自分自身に向き合い勝つ事を教えてくれる
クライマックスは、ライバルのマリーナ(ソーニャ・パルモレス)との一騎打ちになるベサニー。彼女は『ビックウェンズデイ』を思わせる何十年かに一回の大波をものにするが、結果はマリーナが勝つ。
しかしマリーナは本物の勝者は、試練を乗り越え自分に向き合ったベサニーと認めるラストがすがすがしい。
マリーナ役のソーニャ・パルモレスは、カウアイ島生まれでハワイが舞台のサーフィンドラマ『ビヨンド・ザ・ブレイク』に出演しているだけに、キャスティングとして説得力がある。
映画のモデルとなったベサニー・ハミルトン自身もスタントダブルとして出演しているだけでなく、映画のエンドロールに出演しているので、見逃せない。
サーフィンというスポーツは迫力があって、かっこよくて見る人を虜にするような魅力がありますが、常に危険と隣り合わせのハードなスポーツなのだと感じました。
片腕を失ってしまった彼女が、家族の支えによって腐らずに復活する物語はとても良かったのですが、片腕を失ったことにより、自分のそれまでの行動を反省したり、周囲の人を思いやらなかったことを後悔するのが人間味があってとてもよかったです。
誰かのせいにするのは簡単ですが、自分に原因があったかもしれないと思うのは簡単なことではありません。
復活した彼女にも、彼女を支え続けてくれた人たちにも大きな拍手を送りたくなるような作品でした。(女性 30代)
映画『ソウル・サーファー』 まとめ
この映画のプロデューサのダグラス・シュワルツが、ベサニー本人に映画化をアプローチしたのは、なんと事故から半年後の話なのだそうだ。
よくベサニー自身が快諾してくれたのだと思う。プロデューサー曰く、30年以上業界に居て、これだけ心揺さぶられた物語はなかったというのだから、よほどのことなのだろう。
それだけモデルとなった本人の心が強かったのだろうと考えると観る価値はある映画なのだろうし、試練を乗り越えたい人にお勧めの映画でもある。
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