映画『トールガール』の概要:187センチというクラス一の身長がコンプレックスで、イマイチ自分を出し切れずに育ってしまったジョディ。スウェーデンから来た交換留学生に初めて恋をしてしまい、不器用ながらに奮闘する様を追う。
映画『トールガール』の作品情報
上映時間:102分
ジャンル:コメディ、ラブストーリー、青春
監督:ンジンガ・スチュワート
キャスト:エヴァ・ミッシェル、グリフィン・グラック、サブリナ・カーペンター、パリス・ベレルス etc
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映画『トールガール』の登場人物(キャスト)
- ジョディ(エヴァ・ミッシェル)
- 小さいころから背が高いことがコンプレックスで内気になってしまっている。初めて自分よりも背の高い男性と出会い、一目惚れをするが理想通りにはいかず奮闘する。
- ジャック(グリフィン・グラック)
- ジョディの幼馴染。7年間ジョディ一筋で猛アタックし続けている。交換留学生のスティグのホームステイ先となり、複雑な心境で二人を見守っている。
- スティグ(ルーク・アイズナー)
- スウェーデンからの交換留学生。地元では地味で目立たない存在だったが、留学先ではもてはやされ浮かれきってしまう。ジョディの気持ちを知りながら、弄ぶような態度を取る。
- ハーパー(サブリナ・カーペンター)
- ジョディの姉。ミスコンで賞を取るのが大好きで、自分磨きに目がない。女っ気のない妹を心配していたため、恋をして変わろうとするジョディを目いっぱいに応援する。
- キミー(パリ・ベレルク)
- ジョディと小さいころから同じ学校に通うお嬢様。誰より目立ちたがりで、ジョディを鬱陶しく思っている。スティグにすぐに目を付け付き合い始める。
映画『トールガール』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『トールガール』のあらすじ【起】
小さい頃から長身長であることがコンプレックスのジョディ。図書館で向かいに座った初対面の男子生徒に、連絡先を聞かれそうになり期待するも立ってしまうと尻込みされてしまう始末。同級生たちから「雲の上の天気はどう?」とからかわれる毎日にうんざりしていた。そんなジョディを気にかけてくれるフェリーダ。我が道を行くタイプのフェリーダは、人目を気にせずノリノリで踊り歩くのである。
内気なジョディに猛烈なアピールをする男子生徒が一人だけいた。それは幼馴染のジャックである。ジャックの気持ちは周りにもバレバレで、いつ付き合うのかと茶化されているのだった。とある朝、スウェーデンから交換留学生がクラスにやってきた。ルックスも抜群、頭も良いスティグはすぐに注目の的となる。初めて自分よりも長身の男性を見たジョディも一目惚れしてしまう。初めて「人に見られたい」という感情を抱いたのだ。小さい頃からジョディをからかい続けてきたキミーももちろんスティグを狙っていた。積極的なキミーの様子を見守るしかできないジョディ。嫉妬が止まらないジャックは必死に気を逸らせようとするが、ジョディの気持ちは固まっていた。落ち込むジャックが帰ろうとすると、母親の車にはスティグが乗っていた。実はジャックの家はホストファミリーであったのだ。
初めての感情をどうしていいかわからないジョディは姉のハーパーに相談した。ようやく妹が女性として新たな感情を持ったことをとても喜ぶハーパー。しかし相手がだと交換留学生だと聞いた時に顔色が変わった。一度苦い思いをしていたのだ。「男に見られたいなら覚悟を持て」と厳しい助言を与えた。
映画『トールガール』のあらすじ【承】
ジャックの嫉妬は大きくなるばかりだった。完璧なスティグと一緒に居ると自分の評価が下がると心配するジャック。友達がいないスティグはジャックと過ごそうとするが、拒否してしまう。独りぼっちになったスティグを女子たちは見逃すわけがなく、まるで総合格闘技のように無言の戦いが始まるのだった。リングにも入れないジョディ。勝者となったキミーとスティグが移動教室をする様子を見守るしかできないのだった。
なんとかしなければならないと焦るジョディは、ハーパーに自分改革の依頼をする。母親も同行で、メイクアイテムや服を買いに出かけるが二人の熱量に押され気味のジョディ。ようやく自分らしく着飾る方法が見えてきたジョディは初めての感情を覚え始めていた。その矢先、スティグと名乗る男子から電話がかかってくる。疑心暗鬼になりながらも嬉しさを抑えきれないジョディだったが、誰から連絡先を聞いたのかと聞くとすぐにボロは出た。キミーの悪戯だったのだ。ひどい言葉を並べられジョディは一気に自信喪失してしまう。翌朝、変身っぷりを期待する両親とハーパーの前に現れたのは、いつも通りのジョディだった。
嫌々スティグと一緒に登校するジャック。すっかり有名人となったスティグに嫌味を言うと、「なんでもてはやされるか意味がわからない」とスティグは戸惑っていた。スウェーデンではスティグは「地味」な存在だというのだ。スティグは案外自信がないということを知り驚くジャック。
自信喪失したジョディはキミーから逃げて過ごしていた。廊下ですれ違うのを避けるため音楽室に逃げると、偶然スティグが一人でいた。ピアノは唯一の特技だったジョディは、こっそりと練習していたスティグの練習相手になった。お互いにミュージカルが好きであるとわかり一緒に歌っていたところに、タイミング悪くキミーが現れてしまう。自称ガールフレンドであるキミーはジョディにきつく助言をするのだった。
映画『トールガール』のあらすじ【転】
落ち込んで自宅に帰ったジョディを待ち構えていたのは「トールクラブ」のメンバーたち。コンプレックスを抱える娘のために、父親が集めたのである。ジョディの機嫌は悪くなる一方。そんなジョディにまた非通知で電話があった。スティグだという相手にまたイタズラだと思い暴言を並べるが、今度は本物のスティグだった。一緒に家でミュージカルを見ないかという誘いだったのだ。もちろん喜んで招かれるジョディ。ハーパーと母親に見繕ってもらった服とメイクでスティグがホームステイしているジャックの家に向かうのだった。
これまで見たことのないジョディの姿に驚くジャック。しかし目的は自分ではないとわかり、ジョディとスティグが一緒に居るのを懸命に邪魔するのであった。雰囲気が壊れてしまい、ジョディは帰ることにした。スティグが家まで送ってくれている道中、ジョディはコンプレックスを正直に打ち明けた。すると全てを受け止めてたスティグ。ジョディは思わずキスしていた。そしてスティグもキスし返すのだった。その夜、スティグはジャックに自分の気持ちを相談した。もちろんジャックが応援するわけもなく、スティグはジョディとは友達でいると宣言した。
翌日、スティグとの関係に変化がると期待していたジョディ。NEWジョディの姿に、散々からかってきた同級生たちも驚きを隠せずにいた。しかしスティグの態度は素っ気なく期待外れだった。放課後、ジャックを送りスティグと話す機会を得たジョディだったが、「友達でいよう」と言われてしまうのだった。挙句の果てに、別の男子生徒が好意を持っているからと、キミーにデートのセッティングをされてしまうのだった。スティグに固執することないと慰めるフェリーダの言葉も聞こえない状況のジョディは、デートに行くことにした。
映画『トールガール』の結末・ラスト(ネタバレ)
キミーがセッティングしたパーティーにはジャックも一緒だった。3組のカップルとして謎解きをするが、「貸し切り状態だから楽しもう」とキミーが提案し始め、キスする流れとなってしまった。スティグを嫉妬させようと、目の前の同級生とキスするジョディ。思惑は見事にハマり、翌朝ロッカーにはスティグからの手紙が入っていた。キミーとは別れるというスティグを信用したジョディは、翌日控えている姉のコンテストに一緒に行こうと誘った。しかし、ハーパーが出るコンテスト会場にスティグは来なかった。連絡もつかない状況で、別のパーティーに参加していたのである。呆れかえったジョディは、何も信じられなくなってしまった。
翌朝、ハーパーに入れてもらいジャックがジョディの部屋を訪ねていた。「親友」として何もできていないと自分を責めるジャックはハイヒールをプレゼントしにやってきたのだ。今ではなく先を見て欲しいというジャックは顔に大きなあざを作っていた。ジャックを見送ったジョディの携帯に、同級生から動画が送られてきた。それは前日のパーティーでスティグが都合のいいように話すのを聞いて、ジャックが殴り掛かった様子を収めたものだった。上手く二股をかけようとしていたスティグの本性を知ったジョディ。自分の本質を見てくれる存在がいることに気付いたジョディは勇気を出すことにする。
その日は、年に一度のホームカミングの日であった。ジャックにプレゼントされたヒールを履き、最大限にドレスアップをしてジョディは会場へ向かう。人目を避けて生きてきたジョディが、ステージに上がり気持ちをスピーチしたのである。「自分を受け入れる」と。そして、ようやくジョディの真の美しさに気付いたスティグが追いかけてきた。もう一度チャンスが欲しいというスティグに対してジョディは「ぜひやり直したい、だけどあなたとではない」とはっきり答えを出した。そして向かった先はジャックの元である。ようやく気持ちが通じ合った二人。ジャックは木箱に乗り、ジョディよりも高い目線でキスをするのだった。
映画『トールガール』の感想・評価・レビュー
コンプレックスは誰にでもあるもの。身長は生まれながらに持つ財産であって、変えようがない。この物語は下を向きそうになった時に、少し顔を上げる勇気をくれる。そして「受け入れることを」教えてくれ、堂々とした笑顔をもたらしてくれるだろう。思春期の悩みのように見えるテーマだが、心を動かされるのに世代は関係ないと思われる。共感できるのは、ヒールとなるキミーたちいじめっ子と、クズ男のスティグが居てくれるからである。良い人ばかりではない現実と闘う前に、この作品に触れてパワーを蓄えるのもいいであろう。(MIHOシネマ編集部)
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