映画『タイムトラベラーの系譜 ルビー・レッド』の概要:グウェンは平凡な少女で、一族から疎まれていた。一方、彼女のいとこのシャーロットは、タイムトラベルの能力があると言われており一族から大切にされていた。しかし、タイムトラベルの能力が発動したのは、グウェンだった。
映画『タイムトラベラーの系譜 ルビー・レッド』の作品情報
上映時間:121分
ジャンル:ファンタジー、ラブストーリー
監督:フェリックス・フックシュタイナー
キャスト:マリア・エーリッヒ、ヤニス・ニーヴーナー、ヴェロニカ・フェレ、ウーヴェ・コーキッシュ etc
映画『タイムトラベラーの系譜 ルビー・レッド』の登場人物(キャスト)
- グウェンドリン(マリア・エーリック)
- 通称グウェン。タイムトラベルの能力の能力があることが、16歳の誕生日のときに発覚する。タイムトラベラーとしての名前は「ルビー」。意思が強く、気が強い性格。
- ギデオン・ド・ヴィリエ(ヤニス・ニーヴナー)
- タイムトラベラーとしての名前は「ダイヤ」。タイムトラベルの能力があり、監視団の下で訓練をしてきた。プライドが高い。監視団のことを心から信頼している。
- ルーシー(ヨゼフィーネ・プロイス)
- グウェンのいとこ。17歳の頃にポールと駆け落ちする。「クロノグラフ」について詳しく知っている模様。
- ポール・ド・ヴィリエ(フロリアン・バートロメイ)
- ギデオンの遠縁。ルーシーと駆け落ちする際、「クロノグラフ」と呼ばれる装置を盗んでいる。
- シャーロット(ローラ・ベルリン)
- プライドが高く、自己中心的な性格。ギデオンの元相棒。ギデオンに思いを寄せている。
- サンジェルマン伯爵(ペーター・ジモニシェック)
- 監視団の創設者。不死身だと言われている。人の心を読んだり、不思議な力を使って攻撃することができる。
映画『タイムトラベラーの系譜 ルビー・レッド』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『タイムトラベラーの系譜 ルビー・レッド』のあらすじ【起】
グウェンドリン(通称グウェン)のいとこのシャーロットは遺伝子に異常があるらしく、貴重な存在であった。タイムトラベルができる遺伝子を持っているのだ。グウェンはその話を、迷信好きのマディ大おばさんから聞いた。シャーロットが一族から大切にされている一方で、平凡なグウェンは厄介者扱いされていた。
グウェンはシャーロットの誕生日パーティーに現れた、青年ギデオンに目を奪われる。しかし、ギデオンは召使いのように、グウェンにシャンパンを取りに行かせた。グウェンはギデオンの態度にショックを受け、お酒を持っていたメイドにぶつかってしまい、ギデオンにお酒をかけてしまう。
シャーロットの具合が悪くなり、ギデオンと共に監視団の元に向かうことになった。マディ曰く、監視団は自己中心的な考えを持つ年老いた陰謀家が集まる集団だった。ギデオンもシャーロットと同じ遺伝子に異常があり、タイムトラベルの能力を持っていた。
シャーロットがタイムトラベルの遺伝子を持っているのは、誕生日によって分かっていた。シャーロットとギデオンはタイムトラベルの能力が開花したときに備え、訓練を受けていた。しかし、タイムトラベルの能力が開花したのは、グウェンだった。グウェンは過去の世界に行き、泥棒と間違えられて投獄されそうになる。現実世界に戻ったグウェンは母のグレイスに相談しようとした。だが、家族がグウェンのためにサプライズ誕生日パーティーを準備してくれていたので、話すタイミングを逃してしまう。
誕生日パーティーの最中、マディが突然幻を見た。マディが見たのは「サファイアの卵、黒い鳥、時計台」だった。さらに、ルーシーの姿を見ていた。ルーシーとはグウェンのいとこで、17歳のときに駆け落ちをした人物だった。
グウェンはタイムトラベルの力によって過去に飛び、亡くなったおじいちゃんと再会する。おじいちゃんはタイムトラベルをする者には宝石の名が与えられると語り、グウェンに「ルビー」と名付けた。おじいちゃんはグウェンに手紙を残したことを伝えた。おじいちゃんはグウェンがタイムトラベルの遺伝子を持っていることに気づいていた。その時、2人の人物が部屋を訪ねてきたため、グウェンは物陰に隠れた。部屋にきた人達は、グレイスが逃亡の手助けを行い、ルーシーとポールが「クロノグラフ」を盗んで過去に飛んだことを話した。
映画『タイムトラベラーの系譜 ルビー・レッド』のあらすじ【承】
グウェンの友人のレスリーは、1745年に監視団を設立したサンジェルマン伯爵のことを調べていた。サンジェルマン伯爵は不死身だと言われていた。監視団がなぜ世界を救っていると言っているのかは分からなかった。グウェンはレスリーと授業に出ようとするが、タイムトラベルの能力が発動して過去に飛んでしまう。そこには、貴族の衣装に身を包んだ自分がいた。過去のグウェンはタイムトラベルしてきたグウェンに向けて、彼らは嘘吐きだから惑わされず自分を信じるよう語りかけた。
グウェンは母と共に秘密結社に行くことになった。亡くなったおじいちゃんは監視団の総長をしており、タイムトラベルについて研究していた。グレイスは監視団やシャーロット達の前で、グウェンの誕生日を誤魔化したことを話した。グレイスは娘にタイムトラベルの能力が遺伝しないことを願っていた。
おじいちゃんの友人だったジョージは、グウェンに監視団の証である指輪を渡し、タイムトラベルについて説明した。タイムトラベルの能力は人によって異なるため、いつ発動するかは分からなかった。しかし、監視団は「クロノグラフ」と呼ばれる装置を使い、予期せぬ旅を制御して設定した時間と場所へ送ることができた。「クロノグラフ」はタイムラベルの能力者の血を利用して発動させていた。タイムトラベルの能力者は11人おり、グウェンは12人目だった。
ジョージの前でタイムトラベルの能力が発動した。グウェンはそこで、おじいちゃんが自分に宛てた手紙を発見する。そこには「血で鍵を開けると、お前に纏わる文献がある」と書かれていた。グウェンは再び現代の世界に戻ってくる。彼女の力を見た監視団の者は、グウェンが「ルビー」だと認めた。グウェンはギデオンの相棒として行動を共にすることになる。ギデオンは歴史や教養など、過去の出来事について何の勉強もしていないグウェンを相棒にすることに不満を抱く。
グレイスは監視団のエリート主義な影響を受けて欲しくなくて、グウェンの誕生日を誤魔化したのだった。おじいちゃんは監視団の方向性を変えようと奮闘していた。グレイスは娘に誰も信じないよう忠告した。ルーシーが「クロノグラフ」を盗んだ理由については全ては知らなかったが、「クロノグラフ」に12人の血が集まれば何か巨大な力が動き出すからだと聞いていた。
映画『タイムトラベラーの系譜 ルビー・レッド』のあらすじ【転】
ルーシーは「クロノグラフ」と10人の血を盗んでいた。これまでにギデオンが過去へと飛び、12人中6人の血を集め直していた。後は、「翡翠」「オパール」「サファイア」「トルマリン」だった。ギデオンは「翡翠」であるマーガレット・ティルニーに会いに行っていた。だが、マーガレットはグウェンと交渉することを望んでおり、血が貰えずにいた。
ギデオンとグウェンはマーガレットに会うため、衣装を着替えて1912年4月16日にタイムトラベルした。グウェン達がマーガレットの家に行くと、ポールとルーシーがいた。ルーシー達はグウェンのことを知っている様子だった。監視団の指示に忠実なギデオンは、ポール達がグウェンに接触することを嫌がった。ギデオンはルーシーを人質に取り、グウェンを連れて屋敷を離れた。その途中、ルーシーはグウェンに危機が迫っていること、預言の書を読むこと、サンジェルマン伯爵がグウェンを生贄にしようとしていること、カラスの魔法を信じることを話した。預言の書とは各トラベラーに対して預言された文書のことで、内容を知るのは監視団の総長だけだった。
グウェンは学校で時代錯誤の貴族の衣服を着ている男性を見かけ、声をかけた。その男はジェームズ・オーガスト・ピンプルボトムと名乗った。しかし、友人のレスリーにはジェームズの姿が見えていなかった。グウェンはジェームズに、サンジェルマン伯爵のことを尋ねてみた。ジェームズはサンジェルマン伯爵のことを知っており、人の心が読めたらしいと答えた。
映画『タイムトラベラーの系譜 ルビー・レッド』の結末・ラスト(ネタバレ)
グウェンはギデオンと一緒に、サンジェルマン伯爵の元に向かった。グウェンはサンジェルマン伯爵に「クロノグラフ」に12人の血が集まればどうなるのか尋ねた。だが、サンジェルマン伯爵はグウェンの生意気な態度に腹を立て、自分のルールに従うよう強要した。サンジェルマン伯爵は心の中で会話することができ、不思議な力で攻撃することもできた。サンジェルマン伯爵に首を絞められたグウェンは怯えた。
ギデオンとグウェンは伯爵の家を離れた。ギデオンはサンジェルマン伯爵と話したことはあったが、血が集まればどうなるかは聞いたことがなかった。ただ、「ルビー」は特別だと言われており、その話を聞いたことがあっただけだった。2人が馬車で移動していると、何者かが襲撃してきた。ギデオンは襲撃者と戦い、怪我を負う。グウェンはギデオンを助けるために、襲撃者の1人を刺殺してしまう。ショックを受けるグウェンを、ギデオンは抱き締めた。
ギデオンは襲撃者についていた入れ墨を見て、監視団に敵対するフィレンツェ同盟だと気づいていた。しかし、なぜグウェンの命を狙ったかは分からなかった。グウェンは監視団が「善」か疑問を抱く。
グウェンとギデオンはルビーの預言の書の手がかりを求め、監視団の書庫に忍び込んだ。サンジェルマン伯爵が監視団に預言の書を託したこと、1943年に銀行に移したことが分かった。グウェン達は監視団に保管されている預言の書を見るため、ジョージに頼んで「クロノグラフ」を動かしてもらい、1942年の12月24日に飛んだ。
隠し部屋の鍵は、グウェンの血で開いた。そこには預言の書があり「カラスの魔法を操るルビーは血の輪に安泰をもたらし、死人の歌を聞くだろう。燃える太陽が沈む頃、カラスは終焉を迎える。ルビー色の血が白い雪を濡らすとき、カラスの死が光をもたらす」と書かれていた。グウェンは自分が死ぬという意味だと捕らえ、恐怖を抱く。預言の書の続きは破れていて分からなかった。その時、警備の者に見つかってしまう。グウェンは建物から落下し、ギデオンは警備の者に捕まった。
目を覚ましたグウェンは怪我をしており、雪の上に血が零れ落ちた。壁からサンジェルマン伯爵の顔が現れ、自分からは逃れられないと声高に笑った。建物のドアが開かず、グウェンは雪が降る中庭で凍えることになった。その時、少年が現れ、鍵を使えばいいことを教えた。その鍵とはルーシーが所有していた物で、母が誕生日にくれた物だった。気づいたときには、少年の姿が消えていた。グウェンは持っていた鍵を利用して、建物の中に入った。
2人は現代へと戻ってくるが、グウェンは低体温症を患い頭部に裂傷もあったため非常に危険な状態だった。ギデオンはグウェンの手を握り、目覚めて欲しいと願った。グウェンは目を覚ました。ギデオンは喜ぶが、グウェンは預言の書の続きについて不安を抱いていた。ギデオンがグウェンを励ましてキスをしようとしたとき、ジョージが部屋に入ってきた。
グウェンは家に飾られていた写真を見て、自分を助けてくれた少年が祖父の弟のロバートだと知る。ロバートは監視団の本部の窓から落ちて亡くなっていた。ロバートがカラスの魔法の正体だった。グウェンはルーシーのドレスを着て、ギデオンと一緒にプロムに参加した。2人はダンスを踊りながらキスをした。
映画『タイムトラベラーの系譜 ルビー・レッド』の感想・評価・レビュー
本作品は続編があるため、この作品だけでは物語は完結しない。なぜルーシー達は「クロノグラフ」を盗み出したのか、監視団の目的は何なのか、明らかにされていないことが多い。グウェン達は過去に飛ぶとき時代に合った衣装に着替えて行うため、色んなファッションを見ることができるのはとても楽しい。続編ではどんな衣装を着るのか、期待が上がるポイントである。ギデオンとグウェンの恋の行方も気になるため、注目すべきポイントが色んなところに散りばめられている作品だと思う。(MIHOシネマ編集部)
ドイツ発のタイムトラベルものなのですが、三部作の構成となっていて今作はその第1弾です。始まりの物語なのでキャラクターの説明的な部分が多くとても分かりやすかったです。
普通の女の子・グウェンがある日突然タイムトラベルしてしまうことからストーリーは始まり、彼女が持つ遺伝子や秘密結社との関係など謎めいた展開になっていきます。
色々な時代にタイムトラベルするのですが、行き先ごとにその時代にあったファッションをするのがとても可愛らしくて見ていて楽しかったです。
3作イッキ見しようと思います。(女性 30代)
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