映画『タイムトラベラーの系譜 サファイア・ブルー』の概要:タイムトラベルの遺伝子を持っているグウェンは、「監視団」の指示で相棒であり恋人のギデオンと共に過去へと飛んでいた。だが、「監視団」のことを信頼することはできなかった。グウェンは「監視団」から逃げているルーシーの行方を追った。
映画『タイムトラベラーの系譜 サファイア・ブルー』の作品情報
上映時間:116分
ジャンル:ファンタジー、ラブストーリー
監督:フェリックス・フックシュタイナー、カタリーナ・シェード
キャスト:マリア・エーリッヒ、ヤニス・ニーヴーナー、ペーター・ジモニシェック、ヨゼフィーヌ・プロイス etc
映画『タイムトラベラーの系譜 サファイア・ブルー』の登場人物(キャスト)
- グウェンドリン・シェパード(マリア・エーリッヒ)
- 通称グウェン。タイムトラベルの遺伝子を持っており、ルビーの称号が与えられている。タイムトラベラーを管理している「監視団」に不信感を抱いている。意思が強い女性。
- ギデオン・ド・ヴィリエ(ヤニス・ニーヴーナー)
- タイムトラベルの遺伝子を持っている。グウェンの相棒であり恋人。グウェンと出会うまでは、「監視団」に絶対の信頼を置いていた。文武両道。傲慢なところがある。
- サンジェルマン伯爵(ペーター・ジモニシェック)
- 「監視団」の創設者。過去の世界から「監視団」を操っている。心を読むことができる。不気味で傲慢な人物。
- ルーシー(ヨゼフィーヌ・プロイス)
- グウェンのいとこだと言われていたが、本当は実の母。タイムトラベルの遺伝子を持っている。「監視団」を裏切り、「クロノグラフ」と呼ばれる装置を奪って逃亡する。
- ポール(フロリアン・バートロメイ)
- ルーシーの恋人。タイムトラベルの遺伝子を持っている。グウェンの父親。ルーシーと共に「監視団」から逃亡する。
- ウィリアム・ド・ヴィリエ(ロルフ・カニース)
- シンガポール在住。「監視団」の経済面を仕切っている。ギデオンの伯父。ギデオンの名付け親。
映画『タイムトラベラーの系譜 サファイア・ブルー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『タイムトラベラーの系譜 サファイア・ブルー』のあらすじ【起】
1609年ロンドン。ルーシーとポールはシェイクスピアを見るために酒場を訪れ、「監視団」の創設者であるサンジェルマン伯爵と最初の時間旅行者のランスロットが話している現場を目撃する。ランスロットは時の法則を軽んじるなとサンジェルマン伯爵に苦言を呈していた。しかし、サンジェルマン伯爵は聞く耳を持たず、ランスロットを刺殺してしまう。
モントローズ家とド・ヴィリエ家では、タイムトラベラーの遺伝子が受け継がれてきた。最近、一族から厄介者扱いされていたグウェンドリン・シェパード(通称グウェン)が、その遺伝子を受け継いでいたことが判明する。グウェンは「クロノグラフ」と呼ばれる装置を使い、定期的に時を超えるようになった。「監視団」は「クロノグラフ」を管理し、グウェンを監視していた。グウェンの相棒となったのは、長年時を超える訓練を受けてきたギデオン・ド・ヴィリエである。
グウェンは過去へ行きサンジェルマン伯爵と会うが、信用できる男ではないと感じた。「クロノグラフ」はタイムトラベラーの血を使い起動させていた。グウェンのいとこのルーシーは「監視団」に逆らい、恋人のポールと共に過去へ逃亡していた。その時、彼女は血の輪の完結を防ぐため、「クロノグラフ」を盗んでいた。現在、「監視団」は別のクロノグラフを使い、血の輪の完結を目論んでいた。最大の謎は、ルーシーが逃亡した理由とグウェンの役目だった。
グウェンにとって「監視団」で信頼できるのは、亡き祖父の親友だったジョージだけだった。グウェンはジョーンの助けを借り、ルーシー達に会うためにギデオンと共に1921年のハイド・パークへと飛んだ。ルーシーは「クロノグラフ」を盗んだ理由を、グウェンを守るためだと話し、血の輪が完結すれば特別な力が生まれることを教えた。しかし、なぜグウェンのことを命懸けで守ろうとしているのかは語ろうとしなかった。ルーシーは「緑の騎士」がグウェンを導くと教えた。
グウェンは石像の空飛ぶ悪魔を目撃する。悪魔のセメリウスのことが見られるのは、グウェンだけだった。セメリウスは11世紀に召喚されてから永遠にこの世を漂っており、久しぶりに話せるグウェンの存在に喜んでいた。グウェンはセメリウスと共に、「監視団」の謎を解き明かすことにした。
映画『タイムトラベラーの系譜 サファイア・ブルー』のあらすじ【承】
グウェンは「監視団」のホイットマンの指示でタイムトラベルを行い、若かりし頃の祖父に出会う。緑の騎士のことを尋ねるが、祖父にも分からなかった。ただ、血の輪が完結すれば、どうなるかは知っていた。力を得た「鷲」が人類を病や死から救うと言われていることをグウェンに教えた。一方、ギデオンは「監視団」の議長であり伯父のウィリアム・ド・ヴィリエに呼び出され、グウェンを危機に晒すなと苦言を呈される。なぜグウェンだけ特別扱いするのか尋ねるが、ウィリアムは何も答えなかった。ウィリアムはグウェンに影響されつつあるギデオンの動向に注意を向けていた。
ギデオンはグウェンに会いに行き、ウィリアムのことを話した。その過程で家族のことを話すことになり、12歳のときに母が恋人と弟を連れて出て行ったことを教えた。グウェンは思いも寄らない話に衝撃を受け、ギデオンの気持ちを慮った。そこにグウェンの母のグレイスが現れる。グレイスは監視団に忠誠を誓っているギデオンのことを信じすぎるなとグウェンに忠告した。
その日の夜、マディおばさんの声に驚き、グウェンは目を覚ました。マディおばさんはルビーの心臓を獅子が脚で壊してしまうという預言を見ていた。ルビーとはグウェンのことで、獅子とはギデオンの可能性が高かった。一方、ギデオンはグウェンの役目を聞くため、1783年のパリにいるサンジェルマン伯爵に会いに行った。しかし、サンジェルマン伯爵は詳しく話そうとはせず、グウェンの恋心を利用して操れとギデオンを諭した。そして、ブロンプトン卿の夜会に連れて来るよう命令した。
グウェンはギデオンがサンジェルマン伯爵に会ったことを知る。ギデオンに会話の内容を尋ねた。ギデオンは話をはぐらかせ、グウェンとダンスの練習を行った。2人はキスをして体を求め合った。現代の世界に戻ってくるが、ギデオンが素っ気ないように感じグウェンは不安に感じた。
映画『タイムトラベラーの系譜 サファイア・ブルー』のあらすじ【転】
「緑の騎士」の本が祖父の本棚にあり、中には数字が書かれていた。グウェンは意味を考えるが、さっぱり分からなかった。グウェンはギデオンからの連絡を待つが、なかった。そんな中、ギデオンの弟のラファエルが学校に転校してくる。
ギデオンは1912年のパリに行き、グウェンとポールが会っている現場を目撃する。グウェンを連れ戻そうとして、何者かに襲われて気を失ってしまう。ギデオンはグウェンに対して不信感を募らせた。
グウェンはジョージの助けを借り、1955年の祖父に会いに行った。「緑の騎士」の本に書かれた数字の件を尋ねるが、未来の祖父が書いたため1955年の祖父には分からなかった。しかし、祖父の元にルーカス達が会いに来ており、サンジェルマン伯爵が先祖のランスロットを殺害したことの報告を受けていた。さらに、サンジェルマン伯爵の望みが叶うかは、ルビーの称号が与えられたグウェン次第だと教えられていた。
ギデオンは1912年の件を持ち出し、ポールとキスしそうだったとグウェンを非難した。グウェンには何のことか分からなかったので否定するが、ギデオンは信じてくれず口論になってしまう。
グウェンと親友のレスリーは、「緑の騎士」の本に書かれた数字の謎を読み解いた。2人はセメリウスの助けを借りて、家にある隠し部屋を発見する。しかし、いとこのシャーロットに見つかりそうになったため、中を調べることができなかった。一方、ギデオンはラファエルがウィリアムに呼ばれてきたことを知る。ラファエルはギデオンとグウェンの距離を取らせるよう指示されていた。
グウェンとギデオンは1783年に飛び、ブロンプトン卿の夜会に参加した。そこにはサンジェルマン伯爵もいた。サンジェルマン伯爵には心を読む力があった。サンジェルマン伯爵はグウェンの心を読み、ギデオンに心を奪われていることに満足する。ギデオンにグウェンの心を操り、忠誠を尽くさせるよう指示した。
「監視団」と敵対するフィレンツェ同盟が夜会を襲撃した。グウェンはギデオンの危機を救うため、スプレー缶を使って火を噴き放った。ギデオン達は無事に元の時代へと戻った。
映画『タイムトラベラーの系譜 サファイア・ブルー』の結末・ラスト(ネタバレ)
グウェンとレスリーは隠し部屋の中から、「クロノグラフ」を発見する。さらに、ルーシーからグウェンに宛てた手紙もあった。その手紙には命を懸けて「クロノグラフ」を守って欲しいこと、日曜日には礼拝に行っていることが書かれていた。その「クロノグラフ」は、グウェンとギデオンによって血の輪が完結した。
グウェンは1912年に飛び、ポールを見つける。2人が抱き合って再会を喜んでいると、ギデオンが現れた。ポールは仲間の男にギデオンを殴って気絶させ、その場所から運ばせた。そして、ポールとルーシーは、自分達の子供であることをグウェンに明かした。グウェンは酷くショックを受ける。
ポール達はグウェンに、サンジェルマン伯爵を止められるのはトラベラーの子供であるグウェンだけだと教えた。サンジェルマン伯爵は世界を牛耳ろうとしており、エリートだけが生きる世界を作ろうとしていた。ポールは1783年に飛んでフィレンツェ同盟に接触し、アレステア卿に伯爵の自伝を貰おうとしていた。そこには、伯爵の詳しい計画が書かれていた。
ウィリアムとホイットマンは産婆を尋問し、グウェンの母がルーシーだと知る。ギデオンもその話を聞いており、グウェンに会うためにレスリーに連絡を取った。グウェンは現代の世界に戻ってくるが、家族と思っていた人達と血が繋がっていないことに深く悲しみ身動きが取れなくなる。セメリウスはグウェンを助けるため、ギデオンを彼女の元に導いた。ギデオンはグウェンを慰めた後、自宅へと送った。グウェンはグレイスに会い、自分の母親はあなただけだと思いを伝えた。
グウェンはギデオンと共にサンジェルマン伯爵に会うことになった。グウェンとギデオンは思いを伝え合い恋人同士に戻るが、サンジェルマン伯爵からギデオンは自分の命令で動いていただけだと教えられる。グウェンはショックを受け、ギデオンを非難した。グウェンが落ち込んでいると、執事が1枚の古い写真を渡した。それはまだグウェンが経験したことがないもので、グウェンとギデオンが過去に飛び楽しそうにダンスを踊っている写真だった。
ポールはアレステア卿に会い、伯爵の自伝を手に入れた。だが、アレステア卿やフィレンツェ同盟に裏切られ殺されそうになる。偶然その場を通りかかったギデオンは、フィレンツェ同盟と戦って追い返した。怪我を負っているポールは、グウェンのことを心から愛しているかギデオンに確認した。ギデオンが頷くと、伯爵の自伝を託しタイムトラベルの力で去っていった。
映画『タイムトラベラーの系譜 サファイア・ブルー』の感想・評価・レビュー
1作目よりもグウェンに纏わる秘密が明らかにされたため、とても面白かった。グウェンとギデオンの周囲に翻弄される恋にヤキモキさせられながらも、お互いのことを大切に思っている気持ちが伝わってきた。波乱万丈な人生を歩むグウェンがこれからどうなってしまうのか、気になる終わり方になっている。悪魔のセメリウスはちょい役だが、マスコットキャラクターみたいな可愛さがあってよかった。悪魔なのにグウェンに優しいところも素敵だと思う。(MIHOシネマ編集部)
グウェンとギデオンの恋がメインに描かれるシリーズ第2弾。前作はグウェンの遺伝子やいとこのルーシーなど物語のきっかけとなるストーリーでしたが、今作では前作では語られなかった謎が少しずつ明らかになっていきます。
ルーシーがグウェンの母親だという展開には驚きましたが、そうなると色々な辻褄があってくるので謎解きのような気分で見られました。
グウェンとギデオンはもっと自由に、自分たちの好きなように恋愛したらいいのにと思ってしまうほど周りに翻弄されていて少し可哀想になってしまいました。(女性 30代)
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