映画『凛 りん』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし) | MIHOシネマ

「凛 りん」のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

2007年に又吉直樹が舞台用に制作した長編サスペンスが映画化。今やすっかり売れっ子作家となった又吉。まだ芥川賞を受賞していない頃だが、その頃から類いまれなる文才を秘めていることが分かる脚本。

凛 りんの作品情報

凛 りん

タイトル
凛 りん
原題
なし
製作年
2018年
日本公開日
2019年2月22日(金)
上映時間
83分
ジャンル
サスペンス
監督
池田克彦
脚本
渡邉真子
製作
藤原寛
製作総指揮
片岡秀介
キャスト
佐野勇斗
本郷奏多
須賀健太
亀田侑樹
櫻井圭佑
大沢ひかる
平祐奈
椿鬼奴
製作国
日本
配給
KATSU-do

凛 りんの作品概要

2015年、芸人として初めて芥川賞を受賞したことで大きな話題を呼んだ又吉直樹。そこから小説家として大きな注目を集めるようになった又吉だが、実は彼はそれよりも前から脚本を手がける機会があった。それが今作。今作は2007年、舞台のために又吉が書き下ろした脚本が元となっている。当時はそれほど大きな話題となることはなかったが、今や又吉直樹のネームバリューは大きい。改めて振り返ってみると、その類稀なる才能が当時から迸っていたことがよく分かる。又吉が持つ唯一無二の世界観。この機会に是非楽しもう。

凛 りんの予告動画

凛 りんの登場人物(キャスト)

野田耕太(佐野勇斗)
田舎の高校に通う男子高校生。平凡な毎日を送っていたが、とある事件から生活が一変する。
天童(本郷奏多)
野田の通う高校にある時転校してきた男子生徒。どこか不思議な空気を醸し出しており、すぐ野田達の輪に馴染む。

凛 りんのあらすじ(ネタバレなし)

どこにでもいる普通の高校2年生である野田。そんな野田が通う高校に、東京から一人の転校生がやってきた。転校生である天童は、どこか不思議な空気を醸し出す少年だったが、すぐにクラスの雰囲気に打ち解けた。野田もそんな天童と楽しい毎日を過ごしていたが、ある時彼らが通う学校で事件が起きる。野田の友人が一人、突如として姿を消したのである。実は、野田達が暮らす村には昔からとある言い伝えがあったのだ。「100年に一度、村から子どもが消える」。そんな噂を裏付けるように、再び消える子供達。一連の事件は、天童がこの村にやってきてから起こり始めた。そのことに気がついた村人達は、嫌疑の目を天童に向け始める。

凛 りんの感想・評価

芸人、又吉直樹の才能

近年、センスのある芸人の代表格として名前が真っ先に挙がるのが又吉直樹。その才能が着目され始めたのは比較的最近であるが、実はその才能は近年急に発揮されたわけではない。今や相方、綾部のアメリカ進出など世間を騒がせ続けている、又吉が組んでいるお笑いコンビ、『ピース』。まだ、そんなピースがテレビに出始める前、世間一般の知名度がなかった頃にも、出演しているライブで又吉の才能は高く評価されていた。特に又吉が得意としていたのは大喜利。独自の世界観から生み出される斜め上をいく解答が、常に観客を楽しませてきた。そんな又吉が送り出す渾身の脚本が面白くないはずがない。これをきっかけに又吉ワールドへの第一歩を踏み出そう。

怪演、本郷奏多

本作の主演の一人である本郷奏多。若干28歳という若さでありながら、近年ドラマや映画に引っ張りだこの若手俳優である。元々子役出身であるため、芸歴も長く演技もうまい本郷奏多。しかし、彼の魅力は演技力の高さだけではない。彼の真の魅力は、そのキャラクターにある。人見知りであり、共演者との会話を「無駄」と一蹴する、極度の潔癖症など、本郷奏多はとにかくクセが強いのである。そんな一風変わった性格故か、本郷奏多はどこか癖のあるつかみ所のないキャラクターを得意としている。本作で彼が演じているのは転校生の天童。彼もまた捉えどころのない不思議な雰囲気をまとったキャラクターであり、彼の登場が物語を大きく動かしていくことになる。まさに本郷奏多にとってはハマり役と呼ぶべきキャラクター。まだ彼の演技を見たことがあまりないという人は、是非彼の持つ魅力を体感してみよう。

凛 りんの公開前に見ておきたい映画

映画『凛 りん』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。『凛 りん』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

火花

言わずと知れた又吉直樹の代表作。又吉直樹が作家として確固たる地位を確立するキッカケになった作品であり、勿論芸人で芥川賞を受賞したのは今回が初。爆発的なヒットを博し、これまでドラマ化などのメディア展開を果たしてきた作品が、とうとう実写映画化を迎えることとなった。メインキャストに菅田将暉、桐谷健太を迎えるという豪華体制。中々芸人として目が出なかった徳永は、ある日先輩芸人である神谷と衝撃的な出会いを果たす。神谷に弟子入りをすることとなった徳永。二人は互いの才能に惹かれ合いながら、笑いという厳しい世界に立ち向かっていく。原作に中々手を出せないという人も、映画であれば見やすいかもしれない。

詳細 火花

舟を編む

元々は2011年に三浦しをんが発表した小説である『舟を編む』。松田龍平と宮崎あおいが主役を演じ、本屋がオススメする本としても有名になった今作。一見最新作と全く関係がないように思える今作だが、実は原作担当の又吉直樹が、脇役ではあるものの映画に俳優として登場しているのだ。出版社、玄武書房。そんな玄武書房では、新たな国語辞典、『大渡海』を刊行しようとする動きが出ていた。一方、その頃営業部に勤めていた馬締光也は、ベテランの編集者に引き抜かれる形で辞書編集部へ移動することとなった。そして、馬締は元々こだわりのあった『言葉への執着心』と、持ち前の粘り強さで、辞書編集部員として類稀なる才能を発揮していくのだった。

詳細 舟を編む

タバコイ タバコで始まる恋物語

本作は、2012年に開催された第4回沖縄国際映画祭「Peace」部門にて上映された作品。そして、本作でもまた、又吉直樹が関与しているのである。又吉直樹は数々の名作を生み出した今や一流の作家だが、実は映画にも立て続けに出演している。前述した『舟を編む』もそうであるが、今作ではなんと又吉が主演。又吉が演じるのは、人の感情の機微に疎く、相手に言われたことを全て鵜呑みにしてしまう純粋な男。それが故に恋愛も仕事も空回ることが多かった彼だが、ある日彼は不思議なタバコを手にする。なんとそのタバコを持つことで、相手の本音を全て見透かすことができるようになるのだ。相手の気持ちを全て感じ取ることで、果たして人は幸せになれるのか。

詳細 タバコイ タバコで始まる恋物語

凛 りんの評判・口コミ・レビュー

凛 りんのまとめ

芸人は観客を笑わせるため、日々コントや漫才などのネタを書き続けている。そんなネタの数々を書き上げるためには、想像力、創造力が必要不可欠。芸人はある意味で、一流の脚本家なのである。その中でもトップレベルの才能を発揮するのが又吉直樹。芥川賞を受賞した、構成力、創造力共にトップの芸人である。そんな又吉直樹が手がけた脚本を楽しめる舞台。平凡な日常の中で、何かが少しずつ狂い出していくその表現し難い違和感は、見ている者を少しずつ虜にしていく。又吉直樹ワールドに是非酔いしれよう。

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