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映画『トイレのピエタ』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『トイレのピエタ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『トイレのピエタ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『トイレのピエタ』の結末までのストーリー
  • 『トイレのピエタ』を見た感想・レビュー
  • 『トイレのピエタ』を見た人におすすめの映画5選

映画『トイレのピエタ』の作品情報

トイレのピエタ

製作年:2015年
上映時間:120分
ジャンル:ラブストーリー、青春、ヒューマンドラマ
監督:松永大司
キャスト:野田洋次郎、杉咲花、リリー・フランキー、市川紗椰 etc

映画『トイレのピエタ』の登場人物(キャスト)

園田宏(野田洋次郎)
冷めた雰囲気の青年。画家を目指していたが諦め、窓拭きのバイトをしながら生活していた。胃がんが見つかり、入院することになる。検査結果を聞くため、ロビーでもめていた真衣に妹のふりを頼んだ。
真衣(杉咲花)
感情の起伏が激しい女子高生。制服を破かれ、サラリーマンに1万円払えと騒いでいたところ、千円で宏に妹のふりを頼まれる。認知症の祖母の世話と家事をしながら学校に通っている。
横田(リリー・フランキー)
食道がんで入院している中年男性。宏の隣のベッド。飄々としていて、カメラを手放さない。

映画『トイレのピエタ』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『トイレのピエタ』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『トイレのピエタ』のあらすじ【起】

絵描きになる夢を諦め、窓拭きのバイトをして生活している園田宏。
バイト中に、元カノ尾崎さつきと再会する。
同じ美術学校に通っていたさつきは、賞を受賞したり個展を開くなど、有名な画家になっていた。

倒れて病院で検査を受けた宏は、家族と一緒に検査結果を聞きに来るようにと言われる。
そして、さつきに姉のふりをしてほしいと頼む。
絵の話になると、自分には絵を描き続ける才能だけはあったと吐き捨て、さつきは帰ってしまう。

ロビーで、制服が破けたからお金を払えとサラリーマンに絡む少女を見かける。
お金を払うから妹のふりをしてくれと頼み、検査結果を聞く。

胃に悪性の腫瘍があり、余命3ヶ月だと言われる宏。
少女は宏に、今から死んでしまおうと持ち掛ける。
少しバイクを走らせると、宏は少女を降ろして去っていった。
その後、朝まで飲んで倒れた宏は病院に運ばれる。

地元に戻ってくるように言う両親をあしらい、宏の入院生活が始まる。
隣のベッドの横田は、食道がんで入院しているらしい。

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映画『トイレのピエタ』のあらすじ【承】

抗がん剤の副作用に苦しむ宏は、病院から抜け出した。
バイトに戻るが、抗がん剤の副作用ですぐに調子が悪くなる。
やがて町中で騒ぎを起こした宏は、病院に連れ戻される。

再び入院生活が始まり、横田に連れられて院内学級を見に行く。
院内学級にいた拓人から、ケーキと塗り絵の紙をもらうが、宏は捨ててしまった。
間違えて渡したと拓人が戻ってくるが、ケーキのついた塗り絵を見てショックを受ける。
それでも「お兄ちゃん」と慕ってくる拓人。

宏は偽の妹・真衣に連絡して、ノートと戦隊ものの本を買ってきてもらう。
それを見てノートに絵を書き、拓人にプレゼントした。

母から家事と、認知症の祖母の世話を任されている真衣。
彼女は気まぐれに宏の元を訪れ、外出に付き合わせるようになった。

真衣に付き合って外出していた宏は、さつきと偶然会う。
個展で世話になったという男性を紹介されるが、絵を止めた宏は嫌味を言われる。
言い返せない宏に代わり、真衣が嫌味を返した。

映画『トイレのピエタ』のあらすじ【転】

横田の退院が決まる。
宏が横田に生きている意味を聞くと、死にたくないからだという。

拓人に頼まれ、拓人の母と3人で教会に行った宏。
拓人は余命半年と言われたが、治療の甲斐あって、手術がうまくいけば退院できると言われていた。
ピエタという、死んだ我が子を穏やかな顔で抱えた母の像の前で、それを聞いた宏。
拓人の母は、自分たちにとって必要な時間なのだと語った。

帰り道、自転車で逃げる真衣と水着姿で真衣を追う男子生徒を見かけた宏。
それを見て、拓人に自分も手術することを打ち明け、頑張ろうと励ましあった。

しかし拓人は死んでしまった。
拓人の母から、拓人の絵を描いてほしいと頼まれる宏だったが、それを断ってしまう。

病院に来た真衣と、外で何か食べようという話になり、喧嘩する宏。
病気はずるい、自分だけがつらいと思うなと言う真衣に、苦しいものは苦しいと答える宏。
喧嘩の末に、お互いに死ねと言って別れる。

そして宏はガンの転移が見つかる。
死ぬまでの時間をどう過ごすか、選択を迫られる宏。

映画『トイレのピエタ』の結末・ラスト(ネタバレ)

宏は実家に戻り、地元の病院に転院しようと考えていた。

東京に戻り、真衣を呼び出した宏は、田舎の病院に移ると言って別れを告げる。
暇かと尋ねられ、死ぬほど暇だった宏は、真衣と一緒に夜の学校のプールで泳ぐ。
ひたすらに苛立ちをぶつける真衣に、自分の辛い気持ちを伝える宏。
真衣は宏にキスをして、ファーストキスだから責任を取れと言う。

東京のアパートで最後の時を生きることにした宏。

横田は再入院していた。
横田を連れてアパートに戻り、準備をした宏は、トイレに絵を描き始める。
なぜトイレに描くのかと聞かれた宏は、浄化と昇天がテーマだからと答える。

手伝いに来る横田はいつもふざけていたが、一度だけ弱音を吐いた。
そして絵は完成し、トイレの中に描かれた真衣の腕の中で目を閉じた宏。

その後、病院の受付で、宏の転院先を教えろと騒ぐ真衣の姿があった。
それを見かけた横田は、宏の死を教えて絵を見せる。

横田に死ぬ方法を尋ねる真衣だったが、わからないと言われるだけだった。

映画『トイレのピエタ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

野田洋次郎も杉咲花もリリー・フランキーもとても良かった。
杉咲花の感情をイライラとぶつける姿は見ていて苦しくなる。
トイレに絵を描いていく洋次郎のまっすぐな瞳がまた悲しい。
美しくて悲しくて素敵な作品。
「僕、今、生きていますよ」死がリアルに近づいてきて初めて生について真摯に向き合えるのかな。単純に日々生きている自分が恥ずかしくなる。
エンディングに流れる「ピクニック」がとても胸にしみる。(女性 40代)


死にたい女子高生と病気の青年というよくありそうな設定だったが主演の野田洋二郎さんの演技が素晴らしかった。
正直、歌手である野田洋二郎さんが主演という事であまり期待せずに見ていましたが、独特の世界観が上手に出ていて逆にとても良い作品になっていたと思う。
テーマとしても生と死という重いものになっているが他の役者さんの雰囲気などもあり変に重苦しく見えなくてよかったなと思う。

生きるという事について考えていきたい時にこの作品を見るとより考えさせられるのでおすすめの作品。(女性 20代)


主演の野田洋次郎はとても良かったと思う。彼は普段歌手として活動しているが、彼の作る歌は彼の世界観を表現している。つまり普段から表現者であるが故に、俳優としての活動も苦ではないのだと思う。
ストーリーもそこまで複雑ではなくわかりやすかった。野田洋次郎の歌のように感情が複雑に絡み合ったストーリーも見てみたかったが、今作はこれで良かったのかもしれない。次回の彼の作品に期待したい。
ついでに語る程度ではもったいないくらいにリリー・フランキーも良かった。病人なのに主演を食うほどの存在感は彼ならではである。(男性 20代)


感情をむき出しにしてぶつかり合う宏と真衣の姿に、心が引っ張られるような作品だった。余命宣告を受ける辛さだけではなく、生きることへの苦しさや辛さについても考えさせられる物語だった。
苦しい現状から脱却できず感情を爆発させる真衣の姿が、痛々しくもあったが理解できる気持ちもあった。宏も真衣も種類は違えど、同じようにどうにもならない苦しい気持ちを抱えていたからこそ、通じ合うことができたのかなと思った。(女性 30代)


余命宣告を受けた男が、少女との出会いによって生の輝きを取り戻していく様が、美しくも切なく描かれていて涙が止まりませんでした。野田洋次郎さんの演技が想像以上に繊細で、死を前にした無力感と、芽生えてしまう恋心の交錯に胸が締め付けられました。なぜ「トイレのピエタ」なのかというタイトルも、終盤には強く意味を持ってきて、その静かな余韻に圧倒されました。生と死、愛と孤独を見事に描いた傑作です。(20代 男性)


人生の終わりを目前にした男と、奔放で破天荒な少女の関係性が、どこか母性的であり、恋愛とも違う独特な感情を描いていたのが印象的でした。青春映画のようでいて、死を背負った男の視点で進むので、常に切なさが漂っています。特に病院でのシーンや、少女がふと見せる寂しさが心に残りました。映像も静かで美しく、日常の中にある小さな輝きが丁寧に描かれていたと思います。観る人の心にじんわり沁みる作品です。(30代 女性)


「死を知った人間が、ようやく生を愛おしく感じる」そんなテーマが胸に刺さりました。主人公が最初は投げやりだったのに、少女との関係を通して少しずつ変化していく姿に心打たれました。派手な展開はないけれど、セリフや間に含まれる感情の濃さがリアルで、息をのむような時間が続きます。最後に彼が彼女に見せた微笑みが、今でも忘れられません。静かに泣ける、素晴らしい人間ドラマでした。(40代 男性)


何気ない日常の中にある「死」の気配と、それに寄り添うように芽生えていく不思議な関係性がとても心に残りました。余命宣告を受けた主人公が、他者との関わりによって再び人間らしい感情を取り戻していく過程が痛々しくも美しい。特にトイレのシーンは衝撃的で、死と愛の両方が静かに交差する象徴のようでした。野田洋次郎さんの演技が詩的で、全体的に文学作品のような味わいがありました。(50代 女性)


この映画は、誰にも届かない感情を抱えた者同士の、ほんの一瞬の交差を描いた作品だと思います。主人公が余命を知りながらも、自暴自棄になりきれず、少女の存在にどこか救いを求めてしまう姿が人間らしくて、心を揺さぶられました。静かで寂しい空気が全編を覆っていて、観終わった後はしばらく立ち直れませんでした。「生きるとは何か?」という問いを突きつけてくるような作品です。(30代 男性)


はじめは暗く重たい映画かと思っていたのですが、むしろ「死を前にした者が見出す生の希望」のような感覚がありました。野田洋次郎さん演じる主人公が少女との出会いで少しずつ変わっていく様子が繊細で、ラストに向かっての流れがとても自然で美しかったです。少女もただのヒロインではなく、抱えているものがあり、それが物語をより深くしています。人生の儚さをしみじみと感じました。(20代 女性)

映画『トイレのピエタ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『トイレのピエタ』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

世界の中心で、愛をさけぶ

この映画を一言で表すと?

死にゆく少女と少年の淡くも切ない恋を描いた、永遠に語り継がれる純愛映画の金字塔。

どんな話?

白血病に侵された少女・アキと、彼女を愛する少年・サク。高校時代の淡い思い出と、喪失から立ち直ろうとする現在のサクの姿が交錯しながら描かれる、涙なくしては観られない青春恋愛ドラマ。

ここがおすすめ!

余命を知る若者が、それでも誰かを愛し、懸命に生きようとする姿は『トイレのピエタ』と共鳴します。詩的な映像美や心に響くセリフが満載で、静かな涙を誘う名作です。

君に読む物語

この映画を一言で表すと?

記憶を失ってもなお続く、本物の愛を描いた奇跡のラブストーリー。

どんな話?

老人ホームで女性に読み聞かせをする男性が語るのは、戦争や身分の壁を越えて結ばれた若い恋人たちの物語。徐々に明かされる“語り手”と“聴き手”の正体に、観る者は心を震わされる。

ここがおすすめ!

人生の終末期における愛のあり方を、美しく、切なく描いています。『トイレのピエタ』のように、限られた時間の中で芽生える絆と愛の尊さを感じられる作品です。

リリィ・シュシュのすべて

この映画を一言で表すと?

思春期の孤独と痛みを、音楽と共に映し出した衝撃の青春映画。

どんな話?

ネット掲示板と音楽「リリィ・シュシュ」を通じて交錯する中学生たちの心の闇。いじめ、家庭崩壊、性の目覚めなど、救いのない現実に翻弄されながら、それでも何かにすがる若者たちの姿を描く。

ここがおすすめ!

感情の繊細な揺れや静けさの中にある痛みが『トイレのピエタ』と非常に近い空気感。映像と音楽の融合が美しく、観る者の心に深く残る作品です。

余命1ヶ月の花嫁

この映画を一言で表すと?

限られた時間を精一杯生きる女性の姿に、日本中が涙した実話ベースの感動作。

どんな話?

乳がんで余命1ヶ月と宣告された女性が、最愛の恋人と過ごす最後の時間を綴った実話。結婚式、闘病、日常の幸せ…命の儚さと希望をリアルに描いた愛の記録。

ここがおすすめ!

「限られた時間」の中で何を残すか、誰とどう生きるかというテーマが、『トイレのピエタ』と深く重なります。心に染み入る感動と、生きる意味を考えさせられる作品です。

ジョゼと虎と魚たち

この映画を一言で表すと?

不器用な男女が織りなす、リアルで切ない“愛と現実”の物語。

どんな話?

足が不自由な少女ジョゼと、彼女に興味を持った大学生ツネオ。おとぎ話のようでいて、現実の厳しさと向き合う二人の関係が、儚くも鮮烈に描かれる。

ここがおすすめ!

不完全な人間同士の関わり合いの中に生まれる“優しさ”と“痛み”が、『トイレのピエタ』と通じ合います。生々しいのにロマンチック、そんな感情の波が心に残る名作です。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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