33歳の高畑寿々男はいい加減なダメ男であった。しかし、家族のことは人一倍愛していた。ある日、寿々男は交通事故で亡くなり、あの世の「関所」を訪れる。その結果、猫として現世に戻ってくることになった。
映画『トラさん 僕が猫になったワケ』の作品情報
- タイトル
- トラさん 僕が猫になったワケ
- 原題
- なし
- 製作年
- 2019年
- 日本公開日
- 2019年2月15日(金)
- 上映時間
- 91分
- ジャンル
- コメディ
ヒューマンドラマ - 監督
- 筧昌也
- 脚本
- 大野敏哉
- 製作
- 不明
- 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 北山宏光
多部未華子
平澤宏々路
飯豊まりえ
富山えり子
要潤
バカリズム - 製作国
- 日本
- 配給
- ショウゲート
映画『トラさん 僕が猫になったワケ』の作品概要
アイドルグループ「Kis-My-Ft2」に所属する北山宏光の映画初出演&初主演作品。コミック雑誌『ココハナ』に連載中の板羽皆原作の人気漫画、『トラさん』を元に制作されている。北山が演じたのは、猫の姿であの世から家族の元に戻ってくることになったダメ男である。『Sweet Rain 死神の精度』(07)で長編映画監督デビューを果たした筧昌也が監督を務め、ドラマ、アニメ、舞台など幅広いジャンルで活躍している大野敏哉が脚本を担当した。
映画『トラさん 僕が猫になったワケ』の予告動画
映画『トラさん 僕が猫になったワケ』の登場人物(キャスト)
- 高畑寿々男 / トラさん(北山宏光)
- 33歳。かつては売れっ子漫画家だったが、現在はスランプに陥っている。能天気な性格。家族のことは深く愛している。
- 奈津子(多部未華子)
- 寿々男の妻。家族のことを支えるしっかり者。
- 実優(平澤宏々路)
- 寿々男と奈津子の娘。猫が好き。父に対して辛辣な言葉を言いながらも、大切に思っている。
- 裁判長(バカリズム)
- あの世の「関所」の裁判長。寿々男を裁き、猫として現世に戻す。
映画『トラさん 僕が猫になったワケ』のあらすじ(ネタバレなし)
33歳の高畑寿々男はいい加減なダメ男であったが、家族愛だけは人一倍あった。昔は売れっ子漫画家として活躍していたが、自分の描きたい漫画にこだわるあまりスランプに陥っていた。妻の奈津子はそんな寿々男を支え、娘の実優はそんな父親に呆れていた。
寿々男が競輪で大勝ちしたある日、交通事故によって亡くなってしまう。奈津子達は突然のことに驚き、悲しみに暮れた。あの世の「関所」に行った寿々男は、今までの愚かな行為を挽回するよう命じられる。寿々男は再び現世に戻ることになった。ただ、彼の姿は猫だった。
寿々男は猫の姿で家族の元に戻り、トラさんと命名される。言葉が通じない状態をもどかしく思いながらも、寿々男は家族を助けようと奮闘した。
映画『トラさん 僕が猫になったワケ』の感想・評価
Kis-My-Ft2・北山宏光、映画初出演&初主演
主人公の高畑寿々男を演じているのは、アイドルグループ「Kis-My-Ft2」に所属する北山宏光である。「Kis-My-Ft2」はローラースケートでのパフォーマンスを得意としている。今まで発売したシングルCDは全てオリコン1位を獲得しており、女性だけではなく幅広い年代に人気のアイドルグループである。
北山は本作が映画初出演&初主演である。しかし、舞台『美男ですね』(11)や舞台『あんちゃん』(17)で主演を務めており、演技の経験は十分にある。今回演じている主人公は、猫として生き返るという特殊な設定がある。難しい役どころだが、ドラマや舞台、コンサート、バラエティなど多岐に渡って活躍している北山だからこそ演じられる役だと言える。
板羽皆原作の人気漫画『トラさん』
本作品は板羽皆原作の漫画『トラさん』を元に制作されている。『トラさん』は2013年からコミック雑誌『月刊YOU』で連載されていた。『月刊YOU』は20代から50代と幅広い人気の層から支持されていたが、デジタル志向・雑誌離れが進んだことなどを理由に休刊することになった。
『トラさん』は『月刊YOU』から場所を移し、コミック雑誌『ココハナ』で2019年1月号(11月28日発売)から連載が再開されている。『ココハナ』もまた幅広い読者層に支持されている雑誌である。そのため『トラさん』を元に作られた本作品も、幅広い層の人が楽しめる内容になっている。コメディ要素も盛りだくさんだが、家族の絆や愛なども描かれているため、友達同士だけでなく親子で観賞するのもお勧めである。
ダメ男・高畑寿々男の心の成長物語
主人公の高畑寿々男は妻と子供がいながらも、売れない漫画家であることを全く気にしていない能天気な人物である。しかも、ギャンブルを行い、人生を楽しく謳歌している。寿々男の唯一の長所とも言えるところは、家族を深く愛しているところである。そんな寿々男は交通事故で亡くなり、猫(トラさん)として現世に戻ってくることになる。
主人公を演じた北山宏光が、猫の着ぐるみを着てトラさんを演じている場面もある。それを見ると、ただのコメディ作品だと思うかもしれない。しかし、本作品はただおもしろおかしくダメ男を描いているわけではない。寿々男は猫として家族の傍にいることになるため、もどかしい思いを抱えることになる。冒頭とラストで寿々男の心情にどんな変化が生まれるのか、注目しながら見て欲しい。
映画『トラさん 僕が猫になったワケ』の公開前に見ておきたい映画
Sweet Rain 死神の精度
筧昌也の長編映画監督デビュー作品。伊坂幸太郎原作の小説『死神の精度』を元に作られた。NHK-FM放送の番組『青春アドベンチャー』でラジオドラマ化もされたことがある。主演を金城武が、ヒロインを小西真奈美が務めた。小西は役柄の藤木一恵名義で主題歌も担当している。
その「男」が地上に現れるときは、いつも雨が降っていた。彼の任務は人間を7日間観察し、生か死の判定を下すことだった。「男」の正体は、ミュージックをこよなく愛する死神であった。死神・千葉の今回の対象者は、苦情処理係として働く27歳のOL・藤木一恵。千葉は人の死に興味がなく、いつもと同じように死の判定を下すつもりだった。しかし、藤木と関わる内に彼にある変化が生まれる。千葉がいつもとは違う判定を下したことで、時を超えて運命の輪が動き始めた。
それいけ!アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険!
多部未華子が初めて劇場アニメの声優に挑戦しており、物語のキーパーソンとも言えるライオンの男の子・ブルブルの声を担当している。お笑い芸人・キャイーンのウド鈴木と天野ひろゆきもゲスト声優として参加している。映画『それいけ!アンパンマン』シリーズの29作目に当たる作品で、興行収入は5億円を超える。
アンパンマン達は宝探しをしているライオンの男の子・ブルブルと出会う。ブルブルは宝の地図に描かれた遠い南の島のジャングルに行こうとしており、アンパンマン達も同行することになった。ブルブルは本当は怖がりで臆病な男の子だった。しかし、カレーパンマンやアンパンマン達のサポートを受け、宝探しを頑張った。そんな彼らの前に、宝を狙うばいきんまんが立ちはだかる。
バカリズム THE MOVIE
バカリズムの代表作。バカリズムが「ほぼ」監督・脚本・主演を務めた作品。5つの短編映画で構成されているオムニバス娯楽大作。津田寛治や渡辺哲など、名俳優達が脇を固めている。エンディングテーマは『バカリズム THE MOVIE 音頭』で、バカリズムが担当している。その三『メンコバトラーM』ではメンコの戦いがアニメーションで描かれている。
その壱『魔スノが来たりて口笛を吹く』。転校生・魔スノは、内気な性格で目立たない少年だった。しかし、クラスのボス的な少年・ガマ山に目をつけられ、苛められてしまう。魔スノは超能力を使って復讐することにした。その弐『(株)ROCK』。その三『メンコバトラーM』。その四『トップアイドルと交際する事への考察』。その伍『帰ってきたバカリズムマン』で構成されている。
詳細 バカリズム THE MOVIE
映画『トラさん 僕が猫になったワケ』の評判・口コミ・レビュー
『トラさん~僕が猫になったワケ~』
期待してなかったが良い映画だった。
死んだ男が猫になって家族の元に帰るというありがちな物語だが、動物ではなく役者の着ぐるみによる演技が◎。
多部未華子さん演ずるお母さんも可愛い。
自分は家族に何を残せるだろう。#トラさん~僕が猫になったワケ~
— ミスターJのシネCINE団活動報告 (@Mr98181789) 2019年2月15日
これ最高です!北山宏光さん、多部未華子さん、子役の平澤宏々路ちゃんの演技良かったですよー。猫、子供、人の生き死、これだけで泣けますけど(笑)何よりも久しぶりに気持ちのいい家庭を見ました
映画『トラさん~僕が猫になったワケ~』北山宏光初主演作!大ヒット上映中! https://t.co/b0mO2DeRwc
— kobayakawaのブログ (@kobayakawablog2) 2019年2月15日
「トラさん~僕が猫になったワケ~」。まあ、結局、猫映画じゃなくて家族の物語なんで、本物の猫で描くより、猫のきぐるみで正解なのかも。主演の北山宏光くんも多部ちゃんも、子役の平澤宏々路も、みんな演技がよく気持ちよく観れた。あと、描きすぎないエンディングもなかなかよかった。
— まこ (@macogame) 2019年2月16日
トラさん〜僕が猫になったワケ〜
とっても温かい気持ちになりました❤︎
改めて、何気ない毎日を大切にしていかないといけないなと。そんな風に思わされる、心に響く映画でした。
素敵な映画に出逢えたことに感謝です。#トラさん〜僕が猫になったワケ~ #トラ泣き #北山宏光 #君を大好きだ— おもち (@Omochi_62512) 2019年2月17日
トラさん~僕が猫になったワケ~
監督も主演もロングランを祈ってます✨
2回観たけど何度も観たくなる作品です!
2回とも #トラ泣き しました。観終わって心苦しくなる涙ではなく、心温まる涙でした
沢山の人に長く愛される作品になりますように✨
パラレルワールド・ラブストーリーと一緒に観たい!!— i.Me (@aimittama) 2019年2月17日
映画『トラさん 僕が猫になったワケ』のまとめ
猫の着ぐるみを着て演技をする場面もあり、他ではなかなか見られない北山宏光の姿が見られる作品となっている。一見コントのようにも見られるが、主人公がしゃべれないもどかしさを感じながらも、家族のために奮闘する姿は思わずホロリと涙が零れるような感動を覚える。笑いあり感動ありの内容になっており、性別・年代問わず色んな人が楽しめる作品になっている。『舟を編む』(13)や『バンクーバーの朝日』(14)など数々の人気映画に携わっている渡邊崇が音楽を担当しているため、ぜひストーリーと合わせて音楽にも期待して欲しい。
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