累計部数250万部を突破した、話題の衝撃漫画がついに2019年1月25日に実写映画化。『呪怨』や『リアル鬼ごっこ』を手掛けたスタッフが、禁断のタッグを組み「ラストアイドルファミリー」の4人が観客を恐怖に陥れる。
映画『がっこうぐらし!』の作品情報
- タイトル
- がっこうぐらし!
- 原題
- なし
- 製作年
- 2019年
- 日本公開日
- 2019年1月25日(金)
- 上映時間
- 101分
- ジャンル
- ホラー
- 監督
- 柴田一成
- 脚本
- 柴田一成
- 製作
- 山口敏功
- 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 阿部菜々実
長月翠
間島和奏
清原梨央
おのののか
金子大地 - 製作国
- 日本
- 配給
- REGENTS
映画『がっこうぐらし!』の作品概要
原作・海法紀光、作画・千葉サドルによって描かれたホラー漫画『がっこうぐらし!』が、『呪怨』や『リアル鬼ごっこ』のスタッフの手によって実写映画化。2012年から連載された漫画は、ゾンビホラー作品ではよくある「ゾンビによって社会が崩壊し、主人公の女子学生たちが学校に立てこもる」という内容をコミカライズに表現し、キャラクターのかわいさも相まって人気を博している。映画化に当たっては、「ラスアイ」の愛称で親しまれている「ラストアイドル」のメンバー4人が登場する。
映画『がっこうぐらし!』の予告動画
映画『がっこうぐらし!』の登場人物(キャスト)
- 丈槍由紀(長月翠)
- 学園生活部のムードメーカーで、天真爛漫な少女。クマのぬいぐるみが大好き。
- 恵飛須沢胡桃(阿部奈々実)
- 元々は陸上部に所属していた高校3年生。学園生活部を支えている頼れる存在で、シャベルを愛用している。
- 若狭悠里(間島和奏)
- 学園生活部の部長を務めるしっかり者で、生活に欠かせない掃除や料理を請け負っている。
- 直樹美紀(清原梨央)
- 学園生活部の唯一の高校2年生で、部内でも頼りにされているクールな女子高生。
映画『がっこうぐらし!』のあらすじ(ネタバレなし)
私立巡ヶ丘学院高等学校の学園生活部に所属する4人の女子高生、胡桃・由紀・悠里・美紀は、学内で寝泊まりし、24時間生活を共にしている。その名も“がっこうぐらし”である。
めぐねえこと保健の先生である佐倉慈の授業もあり、みんなと一緒にご飯を食べておしゃべりをして授業を受ける。とても楽しい女子高生ライフである。
だが、この学校には明るい学園生活とは裏腹に、血にまみれた恐ろしい部分が存在している。窓ガラスは割れ、机や椅子が散乱し、床や壁、カーテンや黒板などにもべったりと染み付いている血の跡。そして、中庭や校舎内をうろついている“かれら”の姿。
極限状態の中、頼れる大人であるめぐねえと、天真爛漫な由紀の支えによってみんなはなんとか辛くも楽しい学園ライフをエンジョイする。だが、そんな状態は長くは続かない。彼女たちの元に、最大の危機が今まさに迫ろうとしているのだった。
映画『がっこうぐらし!』の感想・評価
『呪怨』と『リアル鬼ごっこ』のスタッフが贈る、本格派パニック映画
説明するまでもなく、日本ホラー映画のビッグネームと言えば『呪怨』である。2003年に劇場公開され、今もなおその衝撃を上回る作品には出会わないとさえ言われている、『リング』にも匹敵する衝撃ホラー映画である。
その『呪怨』シリーズを手掛けたプロデューサーの山口敏功と、人気ホラー小説家・山田悠介原作の映画『リアル鬼ごっこ』をヒットさせた柴田一成監督が禁断のタッグを組む。柴田監督自身、『がっこうぐらし!』の一ファンであり、『リアル鬼ごっこ』で見せたスピード感溢れるキレのあるアクションや、リアルなゾンビ演出を信条に、映画作りに一切の妥協を許さない。
人気コミックの映画化というプレッシャーをものともしない、ホラー映画制作への情熱が溢れる、生きるパワー満載の新感覚ホラー映画である。
映画初出演にして、初主演「ラストアイドル」
人気アイドルグループ「AKB48」などのプロデューサーでもある秋元康がプロデュースする、“究極”のアイドルグループ「ラストアイドル」は、2017年にテレビ朝日系列で放送が開始されたオーディションバラエティー番組から誕生したグループである。
限られたアイドルメンバーの座を賭けて、番組内で様々なパフォーマンスバトルが繰り広げられ、そのバトルに勝ち残ったメンバーがデビューすることができるという、過酷なもの。更に、今回はそのメンバーの中からオーディションにより、4名の出演者が決定する。
映画初出演にして初主演を務めるのは、阿部奈々実・長月翠・間島和奏・清原梨央の4名。4人とも一期生のメンバーで、阿部と長月は「LaLuce」で阿部はリーダーを務めている。間島と清原は「Someday Somewhere」のメンバーで、このチームでは間島がリーダーである。
映画初出演を果たした4人は、普通の女子高生が過ごすような日常をエンジョイしながら、極限状態にある学校でのサバイバルを懸命に生き抜く。仲間を大切にし、自分の命も大切にし、助けが来るまでの間“かれら”から気付かれず、逃げ切るミッションは、普通の女子高生が体験するどんな経験よりも過激である。
若きアイドルたちが、自分の持てるパワーを出し切り挑むホラー映画は、必見である。
映画『がっこうぐらし!』の公開前に見ておきたい映画
呪怨
2000年に発表されたオリジナルビデオ『呪怨』と『呪怨2』の、余りの怖さが口コミで広がり、2003年に「総毛立つ快感」をキャッチコピーに『呪怨』が劇場公開され、更に同年「身の毛もよだつ絶頂」がウリの『呪怨2』が発表される。印象的な青白い表情の子供がポスターを飾ると、その衝撃的な恐ろしさが話題となり、瞬く間に日本ホラー映画界で最凶と言われるまでになる。
映画は、劇場版『呪怨』、『呪怨2』ともストーリーが繋がっているので、ぜひ続編の鑑賞もお勧めするが、もし監督のファンや作品のファンであるのなら劇場版だけでなく2000年発表の劇場未公開ビデオ版『呪怨』、『呪怨2』もお勧めする。この作品は、ビデオ版・劇場版でストーリーが全て繋がっているのだ。
話の内容としては、思い込みが激しく妄想癖のあるDV旦那に殺された妻と、その妻に道連れにされた息子の物語である。日本のホラー映画では、直接的な「幽霊」の存在を避ける傾向にあるが、この映画では監督の清水氏が認めるほどに幽霊を「出しまくっている」映画としても知られている。
詳細 呪怨
リアル鬼ごっこ
ホラー小説家・山田悠介が2001年に自費出版で発表したデビュー作品である。発売から話題となり、発行部数は100万部を突破し、コミックス版の刊行やゲームの発売なども行われた。2008年には、シリーズをスマッシュヒットに導いた柴田一成の監督・脚本により映画化。オリジナル要素も普段に取り入れた、新たな『リアル鬼ごっこ』の世界を描き出した。
その後、シリーズの人気は衰えることを知らず、監督が変わりながらも『リアル鬼ごっこ5』まで作品は続く。柴田一成監督が手掛けた映画は『リアル鬼ごっこ』とその続編『リアル鬼ごっこ2』なので、まずはこちらをお勧めしたい。
時は西暦3000年、日本は医療・科学・ロボット工学においても全世界でトップを走り続けていた。王制が敷かれ、建国以来特に目立つ争いもなく平和に過ごしてきた日本に、ある日訃報が舞い込む。先代王が亡くなり、新しく若い息子が王に即位すると、全国で500万人ほどいる佐藤さんを抹殺する計画を思いつく。理由は、「佐藤」が自身と同じ名字であり、日本で1番多い名字であることに腹を立てたから。
と、ここまでが原作の内容だが、映画では現実世界と並行して存在している別の世界「パラレルワールド」を利用して、更に内容が濃密に描かれている。
詳細 リアル鬼ごっこ
江ノ島プリズム
『呪怨』シリーズのプロデューサーである山口敏功が仕掛ける、幼馴染の3人が織りなす青春ドラマ映画。人気俳優・福士蒼汰や本田翼が主演を務めることでも話題となり、監督・脚本が新鋭の吉田康弘であったが、注目された作品である。
高校2年生の修太(福士蒼汰)は、親友を亡くしてからまるで時間が止まったような日々を過ごしていた。仲の良かった親友・朔と、活発な女の子・ミチルとの3人の関係は、今ではもうどこにもない。
しかし、親友の三回忌を迎えた修太は、あるきっかけで朔が亡くなる前日にタイムスリップしていた。親友を2度も無くさないため、修太は過去を変えて3人で笑い合える未来を取り戻そうと奔走する。
ラストはとても切なく、男女の幼馴染3人の関係がとても美しく描かれている。ホラー映画鑑賞で恐怖に満ちた心を、運命に抗う青年たちの物語が癒してくれる。
詳細 江ノ島プリズム
映画『がっこうぐらし!』の評判・口コミ・レビュー
実写版がっこうぐらし、絶対に誉めるべき要素として、
原作であまり描写されてないせいで謎だった空白期間に対するアンサーが多く、各キャラの原作で置かれてた状況に対する説得力が増してたりしたことです。約五巻分の内容を取捨選択しつつ、掘り下げまでやって映画一本にまとめたのはマジでスゴい。— ランナイ (@Lankni) 2019年1月25日
そういえば、上映後30分しないうちに出ていったお客さんがいました。それはそれでわかる気がします。絶賛したい部分もありつつ、そういう側面があるというのも事実です。
観客にとってどちらの面が重要か。それによって評価が割れる…そんな映画かと。#がっこうぐらし pic.twitter.com/HtbNTaS48S— 背骨 (@sebone1126) 2019年1月27日
『がっこうぐらし!』
ゾンビに関しては不満点が大いにありますが、学園生活部のキラキラした青春な日常に混同し蔓延る非日常という点では原作同様に良く、アニメの全話を違和感なく濃縮して綺麗に詰め込んだ纏まりある一本の作品として仕上がっていて良かったです。あとスコップ殴りが素晴らしかった pic.twitter.com/KlSismzxA4— 共食いゾンビ (@MOGUMOGU_shark) 2019年1月27日
がっこうぐらし!の実写版。超駄作って言われてるわけでもないのに座席数6位で売上数は暫定20位という結果に。
客はもう実写化に抵抗がある。なんでもかんでも実写化すればいいというわけではない。昔は出せばヒットすると言われた実写化ももうマンネリ化したってことを証明した形になってしまたね…。 pic.twitter.com/C0p1yFTFzS— 🎬まったりタロイモ♪ (@eigarankingnews) 2019年1月27日
『#がっこうぐらし』
やられた❗️こりゃ、面白い😄原作のアレをOPに持ってきたのは上手い、登場人物の少なさを逆手に取った舞台設定が功を奏して緊迫感有るシーンと等身大の女子高生のキャッキャウフフ❤️の濃密さに魅入る。学園物の鉄板、卒業シーンも見事…ジーン😭としてしまったよ。青春賛歌👍 pic.twitter.com/m9vLkQDamM
— 舞台挨拶が好きなのよ。 (@5vVbQ5oMwtTXfpm) 2019年1月27日
『がっこうぐらし!』鑑賞。荒唐無稽な作品になりそうなところを、逃げずにホラーとアクションをやりつつ、青春映画的テーマを軸に据えることで、しっかり単体作として観られる作品になっている。ただ、あくまで「観られる」作品。色々制限があることは承知の上で、ディテールはもっと詰めて欲しかった pic.twitter.com/cVl5IQ7XcU
— しの (@mouse15278) 2019年1月25日
映画『がっこうぐらし!』のまとめ
小説や漫画などが原作で映画化する際に必ず出てくる問題が「原作との相違」である。この点は、映画の出来が良くも悪くも必ず湧き上がる話題である。原作通りでなかったために不評となった作品もあれば、原作通りでなくても話題となった作品も多く残っている。その点で言えば、監督の柴田一成氏が手掛けた『リアル鬼ごっこ』などは、原作と多くの相違点がありながらも、オリジナルのストーリーがとても印象的で好感が持てた映画と言える。そんな監督が手掛ける今回の『がっこうぐらし!』は、期待を持っても良さそうである。
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