映画『追憶(2017)』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ
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映画『追憶(2017)』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『追憶(2017)』の概要:幼少期のある事件から離ればなれになった少年たちが、25年後に再会する。そして、ある殺人事件が起こり、彼らは自分たちの過去と向き合わなくてはならなくなった。木村大作の素晴らしい撮影と、降籏康男による独特の演出が冴えわたる感動作。

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映画『追憶』の作品情報

追憶

製作年:2017年
上映時間:99分
ジャンル:ヒューマンドラマ、ミステリー
監督:降旗康男
キャスト:岡田准一、小栗旬、柄本佑、長澤まさみ etc

映画『追憶』の登場人物(キャスト)

四方篤(岡田准一)
幼い頃、母親に、半ば捨てられるようなかたちで喫茶店“ゆきわりそう”に辿り着いた。ヤクザの殺害計画を言いだした張本人。25年後には富山県警の刑事となっている。母親とは確執があり、今になって母親面しながら、金を無心してくることに苛立ちを覚えている。妻とも流産がきっかけですれ違う毎日。
田所啓太(小栗旬)
“ゆきわりそう”の少年の一人。25年後には土建屋の社長になる。大人になってからも、川端悟とよく会っていた。そのため、篤から悟殺害の疑いをもたれる。何かを知っていそうなのだが。
川端悟(柄本佑)
“ゆきわりそう”にいた三人目の少年。足が悪く、左足を引きずるように歩く。25年後は東京の硝子店の娘と結婚し、婿養子となって店を継いでいる。小学生の娘がいる。家族思いだが、会社の経営は思わしくない。以前から、啓太に金を借りている。
仁科涼子(安藤サクラ)
“ゆきわりそう”の女主人。行き場の無くなった三人の少年を養う。昔の男であったヤクザを殺害後、監獄に入り、ヤクザの子供を出産。子供は里子に出される。出所後は山形光男と結婚するが、数年前に事故に遭い、記憶障害と車椅子生活を患う。
山形光男(吉岡秀隆)
電気店を営む“ゆきわりそう”の常連。涼子を好いており、25年後には結婚して夫となっている。障害を持つ涼子を支えながら、そばにいられることに喜びを感じている。
田所真理(木村文乃)
啓太の妻。妊娠9ヵ月。幼いころ養子に出されており、本当の親については、名前しか知らない。

映画『追憶』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『追憶(2017)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『追憶』のあらすじ【起】

四方篤、田所啓太、川端悟の三人の少年たちは、ある男を殺す計画を実行しようとしていた。三人は皆、幼いながらも行き場を無くしており、それぞれの事情で、喫茶店“ゆきわりそう”の女主人、仁科涼子の元で暮らしていた。涼子と、彼女に想いを寄せる電気屋の山形光男と共に、幸せな時間が流れていた。だが、涼子の昔の男だったヤクザが現れ、事態は一変する。三人は涼子をヤクザから救うため、ヤクザを殺そうと考えたのだ。計画は成功し、啓太はヤクザをナイフで刺した。だが、涼子はすぐさま啓太を突き飛ばし、自らの手でとどめを刺す。涼子は、自分が刺殺したのだと言い張り、三人は何もしていないと強い口調で言った。そして、“今、起こったことは全て忘れ、これからは皆、赤の他人として暮らす。二度と会わない”という涼子の言葉を最後に、三人は“ゆきわりそう”を後にし、別々の人生を歩むことになった。

25年後、三人はそれぞれに成長を遂げていた。悟は東京で硝子店の婿養子となって店を継いでいた。来年には中学になる娘が一人いる。啓太は富山で土建屋の社長となり、妻の真理は妊娠9ヵ月。そして、篤は富山県警の刑事になっていた。

ある日、篤と悟は偶然に富山で再会を果たす。篤は動揺するが、悟は再会を喜ぶ。硝子店の経営が困難なため、悟は啓太のところに金を借りに来たという。悟と啓太がよく会っていたことを知って、篤の心はざわついていく。

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映画『追憶』のあらすじ【承】

翌日、富山の漁港で悟が死体となって発見された。物取りと怨恨の線で調査が始まる。篤は複雑な心境だ。自分の過去が露呈してしまうかもしれない。そんな不安の中で捜査をしなくてはならなかった。篤は東京を訪れ、悟が経営していた硝子店へとやってきた。そこで、“あんどの里”と電話番号が書かれている銀行の封筒を見つける。

啓太は新聞で悟の死を知るが、そっけない態度だった。篤は啓太の元を訪れ、悟に会ったのかと問い詰めるが、啓太は会っていないと答えた。その言葉を信じきれない篤は、啓太に捜査に協力しろと言い寄るが、啓太は黙って立ち去っていった。

篤は“あんどの里”の住所を調べ、足を運んだ。そこで見たのは、車椅子生活となった涼子と、彼女を支える光男の姿だった。驚いた篤は、物陰に隠れ、二人の姿をじっと見つめるばかりだった。

悟殺害の調査は進み、事件当日、喫茶店で悟と誰かが会っていたことが分かる。東京に残った同僚から、何かに気がついたような含みのある言い回しをされ、不安を募らせる篤。そんな矢先、先輩の刑事に、事件発生前夜に篤が悟と会っていたことを突き止められてしまう。篤は、子供の頃の知り合いとだけ答え、疑われるのが怖かったと答える。先輩から、悟が喫茶店で会っていたという容疑者の男の似顔絵も渡された。そこに描かれていたのは、明らかに啓太だったが、篤は知らないと返事をしただけだった。

映画『追憶』のあらすじ【転】

再びあんどの里を訪れた篤は、光男に声をかけた。光男は、涼子は三年前に事故に遭い、体の障害だけでなく、後遺症で記憶障害にもなっており、過去のことはほとんど忘れているのだと言った。

啓太には警察の監視が付き始めていた。悟の携帯電話の通話履歴から啓太が割り出され、事件当日、銀行から400万円を引き出していたことから、重要参考人としてマークされ始めたのだ。

篤は監視を横目に、啓太に会いに行った。篤は啓太に、涼子に会いに行ったことを告げる。そして、“お前はあの人のことを守るために、嘘をついているのか”と言い寄った。だが、啓太は関係ないと一点張り。そのとき、啓太の妻・真理が倒れこんだ。二人は真理を連れて病院へと車を走らせた。

真理はそのまま、手術室へと運ばれた。やってきた刑事たちは、篤の勝手な行動に激怒。しかし、そこに掛かってきた電話で状況が変わった。犯人が逮捕されたというのだ。犯人は悟の妻と従業員だった。二人は関係を持っており、悟を殺害して保険金を手に入れようとしていたのだ。篤は啓太が犯人ではなかったことに安堵する。

映画『追憶』の結末・ラスト(ネタバレ)

啓太は三年前、事故に遭った涼子に会いに行っていた。啓太は、涼子がこんな姿になったのは自分のせいだと自身を責めるが、光男は首を横に振る。そして、光男から、あるお願いをされた。涼子のために憶えておいてほしいことがあると。それは、真理についてだった。真理は、涼子と死んだヤクザの間に生まれた子供だった。涼子が刑務所の中で産み、里子に出したのだそうだ。啓太が守りたかったのは、そのことだった。

真理は妊娠高血圧症候群になっていた。このままでは母子ともに危険と判断され、帝王切開手術が行われる。手術は無事に成功し、啓太と真理の間に女児が誕生した。篤は心からの祝福を贈った。

啓太は“ゆきわりそう”の跡地を買い取り、そこに新しい家を建てることにした。そこで、真理と新しい家族を築いていくのだと。篤は涼子の元を訪れ、一緒に夕陽を見に行った。ふいに涼子が篤を抱きしめた。篤はそのまま、涼子の腕の中に身を預けた。過去から解き放たれた篤の心は穏やかだ。夕陽が、ふたりを優しく照らし、労わるように包みこんでいた。

映画『追憶』の感想・評価・レビュー

泣けるほど感動はしないが切なく心温まる映画である。
出演する俳優の質が素晴らしいと感じた。どちらかというとミステリーではなく人情ものであり、ミステリーだと思って観に行ったので面食らった。しかし素直に良い映画だったと思う。
出演した俳優で下手な人は1人もいなかった。全員が自分の役割をはっきりと理解していて、素晴らしい演技の絡み合いを見る事ができた。ストーリー的には最高に満足したとは言えないが、この演技を見れただけでも満足である。(男性 20代)


本作は、ある殺人事件がきっかけとなって25年ぶりに再会を果たした幼馴染み3人の運命を描いた同小説原作のヒューマンドラマミステリー作品。
主演から脇役まで豪華俳優陣で、その熱演は期待以上に心を打つものだった。
特に、日本海の荒波や沈みゆく夕陽、富士山といった風景を映した映像が美しかった。
また、非常に暗くて重厚な内容のわりにあっさりとあっという間に終わったような印象だったが、鑑賞後に余韻の残る作品だった。(女性 20代)


四方篤、田所啓太、川端悟の三人とも、ずっと罪の意識を抱え、苦しみながら生きてきたのだろうなと思う。特に、計画を言い出した篤の罪の意識は、他の二人に比べても強かったのかもしれない。
血は繋がっていなけれども、三人と仁科涼子の親子以上の深い愛情を感じた。啓太が犯人ではなかったことは純粋に良かったと思うが、犯人が妻と従業員というのが切なかった。人の愛や思いについて、深く考えさせられる物語だったと思う。(女性 30代)


ゆきわりそうの3人が悲しみや苦しみを抱えながらずっと生きてきたのだと考えると、大人になって充実した人生を送っていたとしても過去の心の傷はずっと癒えることがないのだなと思いました。
3人を育てた涼子も娘を自分の手で育てあげることができなかった罪悪感や喪失感に苛まれながら生きてきたのだと思います。
悲しい過去、苦しい現実を抱えながら生きていくのはつらいことかもしれませんが3人が涼子に、涼子が光男に出会えたように全てを受け入れ包み込んでくれる人に出会えたことは本当に幸せなことだと感じました。(女性 30代)

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