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映画『ウエスト・サイド物語』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ウエスト・サイド物語』の概要:『ロミオとジュリエット』の物語をベースに、1950年代ニューヨークの移民問題に置き換えて描いた傑作ミュージカル。ポーランド系の不良集団とプエルトリコ系移民の不良集団の対立に、敵同士の恋人達が巻き込まれていく。

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映画『ウエスト・サイド物語』の作品情報

ウエスト・サイド物語

製作年:1961年
上映時間:152分
ジャンル:ラブストーリー、ミュージカル
監督:ロバート・ワイズ、ジェローム・ロビンス
キャスト:ナタリー・ウッド、リチャード・ベイマー、ジョージ・チャキリス、リタ・モレノ etc

映画『ウエスト・サイド物語』の登場人物(キャスト)

トニー(リチャード・ベイマー)
ポーランド系アメリカ人の青年で、元ジェット団のリーダー。今は悪ふざけから卒業し、ドクの店で働いている。弟分のリフに頼まれて行ったダンス場で、マリアと恋に落ちる。
マリア(ナタリー・ウッド)
プエルトリコ系アメリカ人で、シャーク団のリーダー・ベルナルドの妹。ダンス場でトニーと出会い、恋に落ちる。アメリカには移住してきたばかり。
ベルナルド(ジョージ・チャキリス)
プエルトリコ系アメリカ人の不良集団・シャーク団のリーダー。妹のマリアをとてもかわいがっている。
アニタ(リタ・モレノ)
ベルナルドの恋人。マリアにとってもお姉さん的存在で、マリアの恋を応援してくれている。
リフ(ラス・タンブリン)
ポーランド系アメリカ人の不良集団・ジェット団のリーダー。トニーを兄貴分として慕っており、家に居候させてもらっている。
チノ(ホセ・デ・ヴェガ)
プエルトリコ系移民で、マリアの許嫁。大人しい青年だったが、ベルナルドを殺したトニーを殺そうと、銃を手に探し回ることになる。
ドク(ネッド・グラス)
トニーが働くバー兼薬屋の老店主。争いを繰り返す青年達を憂いている。
シュランク警部(サイモン・オークランド)
街の警部で、ジェット団とシャーク団の小競り合いを取り締まっている。プエルトリコ系移民を差別している。

映画『ウエスト・サイド物語』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ウエスト・サイド物語』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ウエスト・サイド物語』のあらすじ【起】

ニューヨークのウエスト・サイド。ここには2つの不良集団の派閥があった。リフ率いるポーランド系アメリカ人のジェット団と、ベルナルド率いるプエルトリコ系アメリカ人のシャーク団だ。彼らは日々小競り合いを繰り返していた。

双方の仲を取り持つねらいで、ポーランド系、プエルトリコ系両方が集まるダンスパーティーが企画される。リフはダンス場でシャーク団に挑戦状を突きつける計画を立てた。箔付けのために、元シャーク団のリーダーで兄貴分のトニーにも来てくれるよう頼む。トニーは悪ふざけを辞め、ドクの店でまじめに働いていた。

一方、ベルナルドの妹・マリアはアメリカに移住して初めてのダンスパーティーにわくわくしていた。許嫁のチノには心惹かれず、素敵な恋の予感に胸を膨らませる。

ダンスパーティーでは主催者の目的に反して、ジェット団とシャーク団がダンスで対抗し始める。そんな中、リフにダンス場へ呼ばれたトニーは、マリアと運命の出会いをする。一瞬で2人は恋に落ちた。その様子を見たベルナルドはトニーに激怒し、マリアを家に帰してしまう。ジェット団の元リーダーとシャーク団リーダーの妹。それは許されない恋だった。

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映画『ウエスト・サイド物語』のあらすじ【承】

ジェット団とシャーク団は、決闘の打ち合わせをするため深夜ドクの店で落ち合うことになった。しかしトニーはマリアの事で頭がいっぱいだ。その日の晩、マリアの元へトニーがやってきた。2人は人目を忍んで愛を語り合い、明日マリアの働く婚礼衣裳店で会う約束をする。

ジェット団とシャーク団はドクの店で決闘の日時を決める。決闘は明日の夜だ。そこへトニーがやってきた。トニーは戦いがひどくならないよう、双方に武器を使わず素手で戦うよう約束させる。トニーがシャーク団の身内に恋をしたと知ったドクは、争いの種になるのではと心配する。

マリアは仕事中もうかれ通しだ。ベルナルドの恋人・アニタは、マリアの恋の相手がトニーだと知る。マリアにとってお姉さん的存在の彼女は、マリアを心配しながらも、ベルナルドには黙っていてくれることになった。婚礼衣裳店で落ち合ったトニーとマリアは結婚式のまねごとをする。兄を心配するマリアは、トニーに決闘をやめさせるよう頼む。

それぞれの思いが交錯する中、決闘の時間が刻一刻と迫っていた。

映画『ウエスト・サイド物語』のあらすじ【転】

ジェット団とシャーク団が決闘場所に集まった。お互い代表を決めて、素手で一騎打ちを始める。そこへケンカを止めるためトニーがやってきた。ベルナルドの挑発にのらず、トニーはケンカをしようとしない。しかし、ふとしたはずみでリフの手がベルナルドにあたってしまい、激昂した2人はナイフを取り出した。トニーはリフを止めようとするが、そのせいでリフがベルナルドに刺されてしまう。弟分を殺されたトニーは、かっとなってベルナルドをナイフで刺してしまった。

ひどい事態を迎えているとも知らないマリアは、1人アパートの屋上でトニーを待っていた。そこへチノがやってきて、トニーがベルナルドを刺し殺したことを伝える。兄の死、その犯人が愛するトニーであるということを信じられず嘆くマリア。そこへトニーがやってきた。2人は自分達の恐ろしい運命を嘆き、2人で逃げようと誓う。2人は改めて愛を誓い合う。

チノがトニーを殺すため、銃を持って街中を探し回っていた。

映画『ウエスト・サイド物語』の結末・ラスト(ネタバレ)

トニーとマリアがいる部屋にアニタが戻ってきた。トニーはドクの店で落ち合う約束をし、窓から逃げ出す。2人が一緒にいたことを知ったアニタは怒る。彼女にとってトニーは恋人の命を奪った敵だった。しかし、マリアが真にトニーを愛していると知ったアニタは、マリアの気持ちをわかってくれた。シュリンク警部に足止めされたマリアは、アニタに「少し行くのが遅れる」とトニーへの伝言を頼む。

ドクの店にはジェット団がいた。トニーは地下室に隠れており、ドクは外出していた。そこへアニタがマリアのメッセージを伝えにやってくる。しかしベルナルドを恨むジェット団は、アニタに乱暴を働こうとする。ドクがその場を止めたが、アニタはジェット団への憎しみを募らせ嘘の伝言をする。それは「マリアはチノに殺された」というものだった。

ドクからアニタの伝言を聞いたトニーは、マリアが死んだと思い込んでしまう。トニーは自分も殺せと叫びながらチノを探しに出る。その時、マリアがやってきた。2人は抱き合う。しかし時を同じくしてチノが現れ、トニーを撃った。銃弾を受け、トニーはその場に崩れ落ちる。ジェット団とシャーク団が見守る中、マリアの腕の中でトニーは亡くなった。マリアの剣幕に両団は戦いを収めるのだった。

映画『ウエスト・サイド物語』の感想・評価・レビュー

不良軍団のジェット団とシャーク団が対立し、元リーダーのトニーと敵のリーダーの妹マリアが恋に落ち、お互いの置かれている状況や抑えきれない恋心との葛藤が描かれており、とても分かりやすい内容であった。ミュージカルの素晴らしさが全面的に出ており、次々とストーリーが展開されていくため、目が離せなく釘付けになっていた。恋人を亡くしたアニタの気持ちや、目の前で愛する人が撃たれる姿を見ていたマリアの悲しさが、残酷であり悲しい気持ちになった。(女性 20代)


大好きなミュージカル映画の一つです。冒頭から、流れてくる有名な音楽とセリフもなく跳ねまくるダンスにテンションが上がります。マリアとトニーが出会うシーンでは、運命的な出会いを表現するためのボカシの使い方が衝撃的で、個人的に一番記憶に残っています。

音楽とダンスだけでなく、演技に演出、カメラワークや衣装など全てがこだわり抜かれており、やはりこの熱量と洗練さが本作を名作とたらしめる所以なのだなと思いました。最初から最後までエネルギーに満ち溢れている作品です。(女性 20代)


アカデミー賞10部門受賞のミュージカル作品。ミュージカル作品が苦手な私はかなり抵抗がありましたが、とても見やすく感情移入できるストーリーに苦手意識が少し覆されました。
『ロミオとジュリエット』を元にした悲しい恋愛のストーリーなので、キャラクターの設定は違えど、大まかなストーリーは想像が着きます。しかしその想像を超えてくるダンスと歌唱力。素晴らしすぎました。
純粋な気持ちが結ばれないと分かっている「悲恋」ですが、ストーリー以上に、観客をわくわくさせる魅力がたくさんありました。(女性 30代)


必ずどこかで聴いたことのある名曲の数々だけでも楽しめる。
「ロミオとジュリエット」を下敷きにしているので救いのないストーリー展開だが、それがかえって彼らをとりまく状況の過酷さと悲惨さを引き立たせている。そしていつの時代も差別や争いはなくならないのだなと人間の無力さを感じてしまう。当然ながら歌やダンスのレベルも高く、ミュージカル好きはもちろん万人にとって見応えある作品だと思う。(女性 20代)


1962年のアカデミー賞を総嘗めにしたミュージカル映画の代表作。
序盤から息の揃ったダンスシーンは迫力があり、時にはコミカルでロマンチックなところもいいエンターテイメントなのだが、インターミッション含む若干の長さと明るい雰囲気からは想像しにくい展開に少し疲れてしまった。

それでもアメリカならではの民族的なバックグラウンドを織り交ぜていたり、若者社会を考える上でとても重要な作品だと思う。スティーヴン・スピルバーグによるリメイク版も公開されるらしいのでそれも楽しみである。(女性 20代)


『ロミオとジュリエット』を現代アメリカ版にしたミュージカル映画で、対立する子どものグループ争いに影響された少年と少女の恋愛物語です。全体的に暗い映像ですが、「ダンスパーティー」や「America」のシーンはエネルギッシュで見ごたえがあります。個性的な役者のキレイのあるダンスは今見てもおしゃれだと感じ、作品中に何度も出てくるフィンガースナップが印象的です。
子どもたちのやり場のないエネルギーが無意味と思える争いに発展し、取り返しのつかない結果となりますが、ラストシーンで和解への一歩が期待できるのが救いでした。(女性 40代)

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みんなの感想・レビュー

  1. 匿名 より:

    若いエネルギーを持てあました街のチンピラたちの抗争を、名作「ロミオとジュリエット」に反映させたストーリー。ニューヨーク・ウエストサイドの下町に巣喰うプエルトリコ移民とポーランド系移民の確執を描いた、従来からあるようなミュージカルの華やかさとは縁遠い設定である。しかし出演者全員が怒りのやり場を失った若者という爆発寸前のキャラクターで、フレームからはみださんばかりのダイナミズムを演じ、若さという勢いがなければ演じられないナチュラルな美しさに満ちている。そしてこの映画がヒットした最大の理由は、従来のミュージカルにあった華やかなイメージを払拭し、映画のネタにしては陳腐過ぎる街のチンピラの抗争というところが相俟って、あり得ない設定のミュージカルという斬新さが功を奏したというところだろう。「理由なき反抗」のイメージと「ロミオとジュリエット」の物語性を合体させてミュージカルに仕立てたといった感じだろうが、時代背景から考えるとヒットする要因は大きかったのだろう。
    音楽に関してもダイナミックなアクセントとメリハリの効いたリズムが特徴であり、若者の躍動感ある動きに大きな効果をもたらせている。元々舞台で本作の音楽を書いていたレナード・バーンスタインが担当しており、映画のために書き下ろした音楽ではないという理由でアカデミー賞の作曲家賞を取り逃がしたが、サウンドトラックは大ヒットした。

  2. 匿名 より:

    いつの時代も若さというものは無謀な反逆をしてしまうものだが、この映画には若さゆえの美しさと躍動感は比類のない魅力に満ちている。しかしながらこの映画には、従来あった「希望」というミュージカル映画のお約束が排除されている。音楽にしても1950年代後半からはエルビス・プレスリーやバディ・ホリー、ジーン・ビンセントなどのロックンロールが大流行し、暴走する若者の文化がムーブメントになりつつある時代背景があった。それからは若者の多くが興味の対象を音楽に向けて行き、夢を見させてくれる豪華絢爛なミュージカル映画は衰退していったのかも知れない。

  3. 匿名 より:

    この映画の後からも「サウンド・オブ・ミュージック」や「メリー・ポピンズ」「マイ・フェア・レディ」などのミュージカルはヒットしたものの、それらの映画にしても、従来のハリウッド映画の豪華さやダンスを強調する作品が撮られることもなく、ストーリー重視の大作指向へと移項して行き、長い低迷期を迎えてしまった。映画の内容とは全く関係ないのだが、この作品を観終えると「ニュー・シネマ・パラダイス」を観た後のような、言いようのない無常観に襲われてしまう部分もある。