映画『世界にひとつのプレイブック』あらすじとネタバレ感想

世界にひとつのプレイブックの概要:世界にひとつのプレイブックは二人の傷ついた男女が互いに交流するなかで再び立ち上がる姿をコメディ要素たっぷりに描いたヒューマンドラマ。アカデミー賞にて8部門にノミネートされた作品。

世界にひとつのプレイブック あらすじ

世界にひとつのプレイブック
映画『世界にひとつのプレイブック』のあらすじを紹介します。

教師のパットは帰宅した際に家で妻の浮気を目撃し、浮気相手に対して暴行を行ったことから仕事も家庭も失い、病院に入院していた。やっと退院し、迎えに来た両親の家で過ごすものの、妻を忘れることは出来ないまま、心のバランスは崩れ、夜中に奇声を上げ、悲劇的なストーリーの小説に対して大声で泣き狂い、朝はゴミ袋をかぶってランニングしてという奇行のオンパレード。パッドの様子に振り回される両親とはぎすぎすとした関係に。職場には戻れず、友人の妻からは邪険に扱われてしまい、警官からは危険人物として睨まれるという毎日を過ごしていた。

そんなある日、パットと同じくらい奇妙な女性であり、夫を亡くした後にセックス依存症に陥ったティファニーと出会う。ティファニーも親の家で住み、家ではなぜか小屋で過ごすという変わった行動をしていた。お互いに愛する人を忘れることが出来ず、心を壊した二人。最初は距離感も奇妙な出会いだったが、次第に会話していくうちに、二人でダンスコンテストへの出場を決める。

猛特訓の毎日の中で、二人の仲は少しずつ縮まっていく。様々な出来事を経て周囲からも理解され始めた二人、そんな彼らにいよいよダンスコンテストの本番が近づいてきた。

世界にひとつのプレイブック 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★★

作品概要

  • 公開日:2002年
  • 上映時間:122分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:デヴィッド・O・ラッセル
  • キャスト:ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス、ロバート・デ・ニーロ、ジャッキー・ウィーヴァー etc

世界にひとつのプレイブック ネタバレ批評

映画『世界にひとつのプレイブック』について、感想批評です。※ネタバレあり

ボロボロの二人の姿に心打たれる

日常に過ごしている上で、誰もが時には辛い経験をして傷つき、ボロボロになってしまうことがある。この物語の二人もそんな経験の持ち主だ。一人は妻が浮気していたことから、浮気相手への暴力へ。もう一人は亡くなった夫へのショックから、職場の同僚全員と寝てしまうという始末。受けた傷も、それへの行動も全く違う二人だけれども、一つ共通するのは愛する誰かを失ったという事。この物語はそんな二人の傷が少しずつ癒えていく姿を描いた作品です。

といっても、登場する二人の姿はとってもパワフル。傷ついたことによるショックやダメージは周りから見たら訳が分からない奇行やコミュニケーションに発展しています。そんな二人の姿は見ている観客にとって「傷ついて可哀想」「辛いよね」という同情の気持ちではない共感を得ます。

二人も、周りの人もみんなおかしい

主人公のパッドは心の傷から、双極性障害という病気に。ティファニーはsex依存症という病気になる。医者からは薬を処方され、運動することでバランスを保とうとし、時にハイテンションに、時に悲観的な状態を繰り返していったり、警察を呼ばれたり、そんな心の病からのおかしさだけを描くのがこの作品ではないし、心の病の暗さを描くような作品でもない。パッドの父親は友人とギャンブルばかりにはまっていて、病的なほど賭けている。パッドの男友達は妻の尻にひかれっぱなしで、家では全然自由に振る舞えない。パッドのカウンセリングを請け負う医師も、真面目で誠実な人と思っていると、思わぬ一面も。

心の病だからと言って、それを抱えている人だけがおかしいのではない、皆それぞれにおかしさを持っていて、それが人との関係の中で許され合っているのだ、そう思えます。二人を取り巻く周りの人々全てに特徴があって、登場人物の生きている
主演の二人を演じきった俳優の思い

パッドを演じたのは、「ハングオーバー」シリーズや「アメリカンスナイパー」といった映画で有名なブラッドリー・クーパー。ティファニーを演じたジェニファー・ローレンス
はこの映画がきっかけでアカデミー主演女優賞を受賞。

映画の中で描かれる奇行や珍妙な二人のやり取り、怒りや悲しみといった幅が広い感情のぶつけ合い、そして二人で行うダンスシーン。それらを演じきった二人の活躍無くして、この映画の面白さはなかっただろうと感じる。

二人の演技をぜひ、実際に映画を見て楽しんでください。

世界にひとつのプレイブック 感想まとめ

主人公が心の病を抱えている設定や、ダンスコンテストに参加するというストーリーを聞くと、暗い話やスポ根物のイメージを感じたのですが、ダンスはあくまでも二人の共同の成果として描き、映画の中では二人の心の状態を丁寧に描写していました。主人公の感情も、病によって起きる状態も、それらに振り回される周りの人々達の感情も、人の感情というものに対して正面から向き合い、描写した作品でした。二人が少しずつ前へ向かっていく姿を映画全体を通して描いてくれています。

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