雷宮光は同じ学校の後輩である水無月日向に、思いを寄せるようになる。だが、日向はある出来事から女性恐怖症になっており、光の思いを受け入れようとはしなかった。光がめげずに日向を追い駆け回していたある日、学校内で事件が起きる。
映画『階段下は××する場所である』の作品情報
- タイトル
- 階段下は××する場所である
- 原題
- なし
- 製作年
- 2021年
- 日本公開日
- 2021年9月11日(土)
- 上映時間
- 91分
- ジャンル
- コメディ
ミステリー
ラブストーリー - 監督
- 神谷正智
- 脚本
- 神谷正智
神谷正倫 - 製作
- 佐藤哲哉
- 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 平岡かなみ
安慶名晃規
河野知美
藤入鹿
杉尾優香
小松樹知
中村優里 - 製作国
- 日本
- 配給
- 不明
映画『階段下は××する場所である』の作品概要
本作は小説投稿サイト『小説家になろう』に掲載されている、羽野ゆずの同名小説の中の4つの短編小説を元に制作された作品である。青春映画『11月19日』(17)を手掛けた神谷正智が監督を務めた。学校を舞台に、日常の中で巻き起こる事件と主人公達の恋愛が描かれた異色のミステリー作品。山形でロケが行われており、自然豊かな風景も見所の一つ。公開期間は2021年9月11日(土)から3週間(レイトショー)。公開場所は東京の池袋シネマ・ロサ。
映画『階段下は××する場所である』の予告動画
映画『階段下は××する場所である』の登場人物(キャスト)
- 雷宮光(平岡かなみ)
- 水無月日向に思いを寄せており、追い駆け回している。武道に優れている。
- 水無月日向(安慶名晃規)
- 雷宮光と同じ学校の後輩。好奇心が強い。ある出来事から女性恐怖症になった。運動はあまり得意ではない。
映画『階段下は××する場所である』のあらすじ(ネタバレなし)
第一章『階段下は××する場所である』
雨の日、雷宮光は傘を貸してくれた男子生徒に心を奪われる。その男子生徒の名は水無月日向。光と同じ学校の後輩の男の子だった。光は日向に告白するが、嫌がられてしまう。日向はある出来事から女性が苦手になっていた。
光は逃げられてもめげずに日向を追い駆け回していた。そんなある日、人の叫び声を耳にする。光達が現場に向かうと、階段下と踊り場に二人の男子生徒が倒れていた。目撃者はおらず、彼らの身に何が起きたのか誰にも分からなかった。しかも、二人の男子生徒は何かを隠している様子で、真実を話そうとはしなかった。日向は好奇心を抑えることができず、真実を解き明かすために生徒達に話を聞いて回った。二人の男子生徒は一体誰に襲われたのだろうか?
映画『階段下は××する場所である』の感想・評価
『小説家になろう』掲載作品
本作品は羽野ゆずの同名小説の中の4つの短編小説を元に制作されている。羽野ゆずの同名小説は、株式会社ヒナプロジェクトが運営する小説投稿サイト『小説家になろう』に掲載されている。
小説投稿サイト『小説家になろう』とは、インターネット上に無料で小説を公開することができるサイトである。小説を投稿する人はプロ・アマ問わず、ユーザー登録をすれば誰でも簡単に利用することができる。2004年4月2日から運営が開始され、2021年7月月時点で89万以上の作品が掲載されている。
サイトの傾向としては、「異世界転生」や「異世界転移」などのファンタジー作品が人気を博している。掲載されている作品は書籍化、アニメ化されることもある。『小説家になろう』の主な掲載作品として、最近話題の伏瀬原作の小説『転生したらスライムだった件』やリゼロの愛称で親しまれている長月達平原作の小説『Re:ゼロから始める異世界生活』などが上げられる。
異色のミステリー作品
上記にも書いたように、小説投稿サイト『小説家になろう』で人気を集めているのは「異世界転生」などのファンタジー作品が多い。本作のようにミステリーを題材にしている作品は非常に珍しい。しかも、ただ事件を描いているだけではなく、学校の中という日常を舞台に、登場人物達の恋愛も描かれている異色のミステリー作品と言える。「異世界転生」や「異世界転移」などのファンタジーももちろん好きだけれど、ちょっと違うのが見たかった。全く新しい作品に出会いたかった。という方には非常におすすめしたい作品だと言える。
映画は3つの章から構成されている。第一章は『階段下は××する場所である』。第二章は『心当たりのあるモノは』。第三章は『戻るには遅すぎる』。いずれも日常の中で起きた事件が描かれており、雷宮光と水無月日向が真実を解き明かすために奔走する姿が楽しめる。
アニメ化ではなく、敢えて実写映画化に
監督を務めたのは、青春映画『11月19日』(17)を手掛けた神谷正智。兄の神谷正倫と共に本作の脚本も手掛けている。新型コロナウイルスの流行などもあり、完成までに2年の歳月がかかっている。今回、満を持して作品が公開されることになった。公開期間は2021年9月11日(土)から2021年10月1日(金)のレイトショー。場所は東京の池袋シネマ・ロサ。
登場人物達の独特な言い回し、テンポの良いストーリー展開など、原作の小説を読んだ多くの人は、実写映画化よりもアニメ化の方が相応しいと思ったかもしれない。けれども、実写映画だからこそ、リアリティが生まれるのだと思う。アニメではなく敢えて実写映画として制作された『階段下は××する場所である』を、ぜひ楽しんで欲しい。
映画『階段下は××する場所である』の公開前に見ておきたい映画
11月19日
神谷正智が監督&編集を務め、神谷正倫と脚本を手掛けた作品。神奈川県の西湘地域で開催されている映画祭「2018年Seisho Cinema Fes・コンペティション中長編部門・ベストロケーション賞」受賞作品。
高校生の田中陽子役を務めたのは、女優の中村優里。連続テレビ小説『花子とアン』(14)や、三島有紀子監督が手掛けた映画『Red』(20)などの作品に出演している。田中陽子の同級生である小林亮太役を務めたのは俳優の兵藤大地。
女子高生の田中陽子は、自転車で帰宅していた。その途中、タイヤがパンクしてしまう。どうすることもできずにタイヤを見ながら困り果てていたとき、一人の男子学生に声を掛けられる。彼の名は小林亮太。陽子とは同級生だった。しかも、亮太の実家は自転車屋を営んでいた。
詳細 11月19日
屍人荘の殺人
ジャンル:ミステリー。今村昌弘原作のデビュー小説を元に制作されている。原作の小説は「第27回鮎川哲也賞」や「第18回本格ミステリ大賞」など様々な賞を受賞しており、高い評価を受けた。「奇想天外の密室ミステリー」という謳い文句が付けられている通り、一風変わったミステリーが楽しめる作品。
神紅大学に通う葉村譲は、ミステリー愛好会に所属していた。その愛好会の会長は、明智恭介。自称ホームズで、事件と聞くと放っておくことができない人物だった。ある日、剣崎比留子という名の女性が訪ねてくる。彼女はある事件を調査するために、ロックフェス研究会の合宿に参加して欲しいと二人に頼んだ。ロックフェス研究会の女子部員が行方不明になっただけでなく、謎の脅迫状が届いたのだ。明智は事件を調査することを決め、葉村、剣崎と湖畔にあるペンション「紫湛荘」を訪れた。
詳細 屍人荘の殺人
謎解きはディナーのあとで
ジャンル:コメディ×ミステリー。東川篤哉原作の推理小説を元に制作された作品で、映画オリジナルストーリーが楽しめる。本格的なミステリー要素を踏まえつつ、くすっと笑える登場人物達のコミカルな言動が人気を博した。テレビドラマ化もされており、2011年10月~12月にフジテレビ系列にて放送された。
宝生家の一人娘である麗子は刑事として働いていたが有能とは言えず、執事の影山に助けられていた。ある日、麗子は旅行を楽しむため、影山と共に豪華客船に乗り込んだ。そこで、投資家のレイモンドが殺害される事件が起きる。また、事件はそれだけでは終わらなかった。次々と事件が起きる中、麗子が何者かに誘拐されてしまう。乗員乗客は3000人。果たして、犯人は一体誰なのか?影山は麗子を救うために奔走した。
詳細 謎解きはディナーのあとで
氷菓
ジャンル:青春×ミステリー。米澤穂信原作の小説『〈古典部〉シリーズ』の第一作目を元に制作された作品。原作の小説は「第5回角川学園小説大賞内・ヤングミステリー&ホラー部門 奨励賞」を受賞している。2012年にはテレビアニメ化、漫画化もされている人気作。山﨑賢人×広瀬アリスが主演を務めた。
折木奉太郎はのんびりとした性格で、不必要なことはしないと心に決めていた。ある日、姉からの命令で、廃部寸前の部活を救うため「古典部」に入部することになる。そこで出会ったのは、お嬢様の千反田える。彼女は「私、気になります」が口癖の好奇心旺盛な人物だった。えるは奉太郎にある調査を頼んだ。それは、叔父の関谷純から何を聞いたのか思い出させて欲しいというものだった。関谷は10年前に失踪してから行方が分からなくなっていた。
詳細 氷菓
映画『階段下は××する場所である』の評判・口コミ・レビュー
『階段下は××する場所である』
独特だがセンスある語り口が心地いい青春ミステリーロマンス。快活な態度と物言いがステキなヒロイン・雷宮光を演じる平岡かなみさんがベストマッチで魅力的、パートナーとなる日向とのバディ感も楽しくまだまだ2人の活躍が見たいと思った。
不思議な空気感の舞台挨拶 pic.twitter.com/mjYHOvL8TN
— ひだっちょ (@hidatcho) September 11, 2021
9/11「階段下は✗✗する場所である」
ミステリーに恋愛を絡めたオフビートなテイスト。ゆるい展開ながら、ツボにハマるとなかなか面白い。平岡かなみさんのドS演技が素晴らしい。安慶名晃規さんも好演。異色のバディムービーでした。
♯平岡かなみ ♯安慶名晃規 ♯中村優里 ♯河野知美 ♯杉尾優香 pic.twitter.com/3VFjYmKgVD— itou noritomo (@DaDarumaotoshi) September 11, 2021
本日9/11から池袋シネマ・ロサで3週間限定のレイトショー上映となる自主制作映画『階段下はxxする場所である』、おすすめです。3話のオムニバスの学園ミステリーでちょっとラブコメ。監督がアニメ『氷菓』が好きなことも大いに伝わる内容でした。登場人物がみんなかわいい。https://t.co/WO9juggIyB
— ヒナタカ@映画 (@HinatakaJeF) September 10, 2021
映画『階段下は××する場所である』のまとめ
学校を舞台に、日常で起きる事件が描かれている。事件を解き明かしていくのは、武道に優れている女の子・雷宮光と後輩の水無月日向。また、本物語にはラブコメ要素もあり、一風変わったミステリー作品となっている。事件を調査しながら雷宮光と水無月日向の関係はどのように変わっていくのか、ぜひ注目しながら見て欲しい。
本来ならアニメ化が相応しい作品ではあるが、実写映画だからこそ感じられるリアリティと違和感に心が惹きつけられるはずである。
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