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アンドリュー・ガーフィールドが出演するおすすめ映画5選

『アメイジング・スパイダーマン』で主演の座を射止めたアンドリュー・ガーフィールド。日本で公開されている作品数はそれほどありませんが、これから伸びていく俳優としてオススメ映画を5つを挙げていきます。

アンドリュー・ガーフィールドが出演するおすすめ映画5選

アンドリュー・ガーフィールドは、1983年8月生まれ。

作品数こそ少ないが日本での知名度が大きいのは、彼が『アメイジング・スパイダーマン』の主役に選ばれた功績が大きい。
それまでもデヴィット・フィンチャー監督作『ソーシャル・ネットワーク』で、フェイスブック創立者・ザッカーバーグに翻弄される元親友のエドゥアルド・サベリンを演じていた姿は印象に残っただろう。

だが映画通の間で、彼の名前が話題になったのは、素性を隠し出所してきた少年犯罪者を演じた『Boy A』を演じたときだった。
突然映画界に出てきた新人俳優の名に、驚いたのはこの時だった。

その後も一年に平均して1本映画に出演しているが、作品を慎重に選んでいるとも言える。
スパイダーマン』までは、感情を抑える事が多い青年や、鬱屈した思いを抱える青年が多かったが、リーマンショックに苦汁を飲み込まされ逆襲に出る男を描いた『ドリームホーム 99%を操る男たち』から、役作りが代わってきた様に思える。

今後が楽しみな俳優でもある。

ソーシャル・ネットワーク

注目ポイント&見所

世界最大のSNSとなった『フェイスブック』黎明期を、共同設立者で元親友のエドゥアルド・サベリンの目線から追うドラマ。
ファイトクラブ』などを成功させた鬼才・デヴィット・フィンチャーによるキレのいい展開が飽きさせる事無く観る者を惹きつける。

自分を認めてもらえれば手段を選ばなかった創立者のザッカーバーグと、有名になる為の手順を選び、周囲に利用されるエドゥアルドを対比させている所が見所。
普通の企業であれば、エドゥアルドの様な人間が出世し生き残り、ザッカーバーグの様なタイプは、島流しになるタイプである。

しかしフェイスブックが世界的飛躍を遂げた事で野心的であったはずのエドゥアルドが悲劇のヒーローに見えるようになっているのは、
一重にガーフィールドの演技力によるものが大きい。

詳細 ソーシャル・ネットワーク

BOY A

注目ポイント&見所

ソーシャルワーカーのテリーは、長い間刑務所に入っていたと思われる24歳の青年に『ジャック』という名をつけ、引取り手になる。
ジャックの前科は車泥棒と言うが、詳しい事は明らかにされないが、彼はまぁまぁ人に馴染み、仕事先の自動車工場ではクリスという相棒も出来、ガールフレンドも出来た。

だが、ジャックは写真を撮る時は、帽子を目深に被ったり、どこか素性を隠している様だった。
彼が職場や生活環境に馴染み始めた頃、街に『Boy Aが出所してきた』という噂が流れる。

ガーフィールド演じるジャックの正体が元車泥棒ではなく、殺人犯のBoy Aだと判った途端。周囲の人間の態度は激変する。
友人は絶好し、ガールフレンドが逃げていく。
テリーには、巧くいってない実の息子・セブが居るが、彼よりもジャックが大切にされている事が判った事がさらなる悲劇を呼ぶ所がこの映画の見所でもある。

人は他人が嘘に寛容になれないが、自分の嘘には甘い、それが時として人の人生を窮地に追いやる事もあるという事をおもいおこさせてくれる映画である。

詳細 BOY A

アメイジング・スパイダーマン

注目ポイント&見所

ミッドタウン・サイエンス高校に通うピータ・パーカーは、カメラ好きな内気な少年。
軍事化学企業オズコープ社に勤めていた父が、ピーターを叔父の元に預け失踪してから、人前では目立たない性格になっていた。

そんな彼の人生が一変したのは、父親の形見のカバンを見つけた事。
ピーターは、その中から父と共に細胞復活の研究をしていた研究員・コナーズをオズコープ社に訪ねる。
研修生のフリをして潜り込んだ社内には、ピーター憧れの生徒・グウェンも居た。

そこでピーターは実験用の遺伝子操作をした蜘蛛にかまれた途端、一夜にして身体能力が向上。
その力を正義の為に使う事を確信したピーターは、自らをスパイダーマンと名乗る事にする・・・。

新シリーズになってから、キャスト、ヒロイン、監督を総入れ替えして望んだこのシリーズ。
どこにでもいる隣の男の子が、戦いを積み重ねる事で強くかっこよくなるというのがスパイダーマンの主役だが、どうもガーフィールドはオーディションで役を勝ち取ったとはいえ、最初から格好が良すぎるきらいもあった。

その分、敵役となるリス・エヴァンスやグウェンの父親ステイシー警部役のデニス・リアリーのリアル感が、映画に重みを加えているのでそこが見所になっている。

詳細 アメイジング・スパイダーマン

ドリーム ホーム 99%を操る男たち

注目ポイント&見所

リーマン・ショック後の不況により、低所得者向け住宅を追い出された青年ナッシュは、自分を追い出した不動産ブローカー・カーバーから思わぬ稼ぎ口を紹介される。
それは、かつてのナッシュと同じ様に、住宅ローンを理由あって滞納している人間から家を奪い、転売する方法だった。

悪徳かつ法の盲点をついた違法スレスレの仕事と判りながら、金の魅力に取り付かれていくナッシュ。
しかし彼がマイホームを取り返す代わりに失ったものは、もっと大きなものだった・・・。

ガーフィールドが新たな境地を開いた注目の作品。
本来憎むべき人間から仕事というよりも、手段を選ばず大金を稼げて、家を取り返せるてっとり早い方法を教わったナッシュが、この時点で人生最大の罠にはまっていると思えるところがポイント。
米国資本主義社会の闇を描き、なおかつ、行き過ぎた資本主義により、家族の絆までもが失われていく所を描いている所が良い。

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わたしを離さないで

注目ポイント&見所

自然に囲まれた寄宿舎の中で、外界から遮断された所で育てられている子供たちは、実は見ず知らずの人間に臓器提供をする為に育てられた『生ける媒体』だった。
彼・彼女らは貴重品の様に育てられ、ある日、臓器提供の前に、外界に出るチャンスを得る事が出来る。

寄宿舎で育ったトミー、キャリー、ルースは、同じコテージで共同生活を送ろうとするが、トミーとルースが仲良くなった為に、気まずくなったキャリーは寄宿舎に戻り、臓器提供後に体力が弱った者の介護人として生きる事にする。

日本でも民放ドラマ化されたカズオ・イシグロ原作の小説だが、映画の見所は幻想的な演出と視覚効果かもしれない。
臓器提供を受ける運命にあるもの同士が恋愛関係になれば、臓器提供期間に延長が設けられると信じているトミーの末路も、映画の中では見所となる。

横に居る『誰か』より自分が長く生きる、もしくは幸せになりたいと思う願望が現れている点が、現代特有競争社会に通じるものがあるのではと思う。

詳細 わたしを離さないで

まとめ

ここに紹介した作品は、タイプや、映画の規模こそ違えど、ガーフィールドの代表作ばかりだ。
出演した時の年齢も、設定も違うので、見比べてみるのも面白いと思う。

ガーフィールド自身は、スパイダーマンで共演したエマ・ストーンと交際していたが、ロスでパーティー三昧だった彼女とは生活パターンがあわず、’15年末に、円満に自然消滅という形になったらしい。

元々舞台畑のガーフィールド。映画に本格的に出演するまでは、育った英国で舞台に立ち賞を獲得していた。

彼は映画の他には舞台での活躍にも興味を示しており、もしも舞台に出演する事があれば暫く映画から遠ざかる事になるかもしれない。
現在のマーベルヒーローものに出演している若手俳優の多くが、映画出演の合間を縫って舞台の予定を入れている所を見ると、俳優としていい経験になるのではと思う。

これからの活躍が期待される俳優である。

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