橘詩織は農業大学で醸造学を研究していた。将来の夢はワインソムリエになることで、研修先もワイナリーを希望していた。だが、詩織が研修に行くことになったのは、東広島市西条にある老舗の酒蔵だった。
映画『恋のしずく』の作品情報
- タイトル
- 恋のしずく
- 原題
- なし
- 製作年
- 2018年
- 日本公開日
- 2018年10月20日(土)
- 上映時間
- 117分
- ジャンル
- 青春
ヒューマンドラマ - 監督
- 瀬木直貴
- 脚本
- 鴨義信
- 製作
- 内海直大
鴨義信
瀧川元気 - 製作総指揮
- 中西康浩
泉英次
松本剛志 - キャスト
- 川栄李奈
小野塚勇人
宮地真緒
中村優一
蕨野友也
西田篤史
東ちづる
津田寛治 - 製作国
- 日本
- 配給
- ブロードメディア・スタジオ
映画『恋のしずく』の作品概要
アイドルグループのAKB48に所属していた川栄李奈の初主演作品。ワインソムリエになることを夢見ている女子大生が、様々な出会いを通して日本酒のおいしさに気づく様子が描かれている。主人公の実習先の酒造の蔵元役で、大杉連が出演している。大杉にとって本作品が遺作となった。主題歌を担当したのは、「第57回輝く! 日本レコード大賞・企画賞」を受賞した「和楽器バンド」。「和楽器バンド」の『細雪』は繊細で美しくも重厚さを感じられる曲で、慣れない場所で必死に頑張る主人公の姿にピッタリと合っている。
映画『恋のしずく』の予告動画
映画『恋のしずく』の登場人物(キャスト)
- 橘詩織(川栄李奈)
- 21歳。21年間彼氏なし。農業大学で醸造学を研究している。夢はワインソムリエになること。日本酒が嫌い。
- 乃神完爾(小野塚勇人)
- 西条にある老舗の酒蔵の息子。父と折り合いが悪く、喧嘩ばかりしている。
- 高宮美咲(宮地真緒)
- 米農家の娘。詩織を手助けしてくれる優しい女性。
映画『恋のしずく』のあらすじ(ネタバレなし)
21年間彼氏なしの橘詩織は、農業大学で醸造学を研究していた。将来の夢はワインソムリエになることで、今でもワインのことはかなり詳しかった。詩織はワイナリーで研修を行うことを希望していたが、実際の研修先に決まったのは西条にある老舗の酒蔵だった。ワイナリーへの希望者が多く、先生が抽選で決めたのだ。
東広島市西条は、日本三大酒処として有名だった。詩織は日本酒が苦手だったので、不安な気持ちを抱きながら実習先に向かった。しかし、蔵元から実習を断られてしまう。実は、蔵元の息子が父への反抗心から、勝手に実習生の受け入れ手続きを行っていたのだ。詩織は単位が必要なこともあって、実習をさせて欲しいと必死に頼み込んだ。
詩織は実習を行うことになるが、分からないことも多く失敗ばかりしていた。だが、酒造りや色んな人との出会いを通して、日本酒のおいしさに気づき、西条の街に愛おしさを感じるようになる。そんな中、蔵元の体調が急変し、倒れてしまう。
映画『恋のしずく』の感想・評価
日本三大酒処
日本三大酒処は東広島市の「西条」の他に、兵庫の「灘」と京都の「伏見」がある。「灘」は江戸時代に物資輸送の本拠地だったことと、名水百選にも選ばれている六甲山から水が得られることで酒造りが盛んになっていった。また、「伏見」は稲作の始まりである弥生時代から酒造りが行われてきたと言われており、「灘」同様名水が得られることから酒造りが盛んになっていった。「灘」と「伏見」は古くから酒造りが行われてきて、日本酒が好きな人にとっては馴染みの深い街である。
「西条」は他の2つの街よりも比較的新しく、明治時代から酒造りが盛んになっていった。「西条」で得られる水は軟水で酒造りに向かないと言われていたのだが、三浦仙三郎という人物が研究を行い、軟水での酒造り方法を編み出したのである。そんな「西条」が物語の舞台になっている。「西条」ののどかでどこか懐かしい気持ちにさせてくれる温かい町並みを、物語と一緒に楽しんで欲しい。
日本酒
日本酒には2通りの種類があり、米・米麹・水で作られた「純米酒」と、醸造アルコールで風味を調整している「醸造酒」がある。そして、日本酒のタイプに「本醸造酒」・「純米酒」・「吟醸酒」・「大吟醸酒」などがあるが、それらは主に精米歩合が異なっている。精米歩合とは、米の精白の程度を示す割合のことである。
日本酒の80%の成分を水が占めており、造られている場所によって日本酒の味は大きく異なっている。兵庫の「灘」はミネラルの多い硬水が使われていることから、辛口のお酒が多い。逆に東広島市の「西条」は甘口のお酒が多く、「灘」の男酒、「西条」の女酒と対で呼ばれている。
最近では、主人公のように日本酒は苦手という人も多い。だが、日本酒と一口に言っても種類が豊富にあり味も異なるので、自分の口に合う日本酒もあるはずである。この映画を見て、日本酒を飲んでみたくなる人も多いと思う。
川栄李奈の初主演作品。そして、俳優・大杉漣の遺作になった作品。
アイドルグループのAKB48を卒業後、数々の映画に出演し話題を集めてきた川栄李奈が初主演を務めている。川栄が演じたのは、ワインソムリエになることを夢見ている女子大生。初めは嫌そうに日本酒を飲んでいた主人公が、日本酒のおいしさを教えてもらい、酒造りを通じて日本酒の奥深さを知っていく様子が描かれている。
2018年2月21日に急逝してしまった大杉漣も出演している。大杉にとって、本作品が遺作となった。職人気質で無骨な男性だが、日本酒に深い愛情を持っている蔵元を演じている。そんな蔵元である父と対立する息子役は、劇団EXILEに所属している小野塚勇人である。小野塚は特撮テレビドラマ『仮面ライダーエグゼイド』で、九条貴利矢(仮面ライダーレーザー)を演じていた。
映画『恋のしずく』の公開前に見ておきたい映画
デスノート Light up the NEW world
川栄李奈はデスノート保持者の1人を演じている。この作品を通じて、女優としての「川栄李奈」が有名になった。原作・大場つぐみ、作画・小畑健の少年漫画『DEATH NOTE』を元に作られた作品。映画『DEATH NOTE デスノート the Last name』(06)から約10年後を舞台にしており、「デスノート」と呼ばれる、名前を書けば人を殺すことができるノートが6冊存在する世界を描いている。
かつて死神・リュークが落とした1冊のノート(デスノート)が、世界を恐怖に包んだ。デスノートの所有者となった秀才の高校生・夜神月が、犯罪者達の名前をノートに書き殺害していったのだ。夜神月の行いを止めるため、名探偵Lが立ち上がり尽力を尽くした。10年後、再びデスノートによる恐怖が、世界を深い闇に落とそうとしていた。
詳細 デスノート Light up the NEW world
カラアゲ★USA
瀬木直貴監督の代表作。元モーニング娘。の高橋愛が主演を務めている。からあげ専門店発祥の地である大分県宇佐市を舞台に、問題を抱える主人公が奮闘する様子が描かれている。ソフトバンクのCM「白戸家シリーズ」に出演しているダンテ・カーヴァーや、『釣りバカ日誌』シリーズに出演している浅田美代子など、個性的な俳優達が脇を固めている。
辛島彩音がアメリカから娘のシャーリーを連れて実家に戻ってきた。彼女の実家はから揚げ専門店を営んでいたが、彩音はから揚げが嫌いで食べられなかった。ある日、近所の弁当屋が、フライドチキンチェーン店のフランチャイズになることを決めてしまう。から揚げが売れなくなってしまうと困惑する中、彩音の父が倒れてしまった。しかも、彩音の父が出店を予定している、イベントの「カラアゲ☆カーニバル」の開催が迫っていた。
詳細 カラアゲ★USA
世界一美しいボルドーの秘密
ワインについて描かれているドキュメンタリー作品。ワインの中でも世界一と称されている、フランスのボルドーワインにスポットが当てられている。冒険コメディー映画『ヤング・アインシュタイン』(1988)で、脚本と制作に携わっていたデビッド・ローチとワーウィック・ロスが監督を務めている
フランスのボルドーワインは世界を魅了する美しさがあり、最上級の品質が保たれているワインである。テロワール(土地)や生産者が良いだけでは、素晴らしいワインはできなかった。ワインへの深い愛情が絶対的に欠かせないのである。現在、中国では多くの人がワインを好み、夢中になっていた。だが、ワインの需要に供給が全然追いついていなかった。この作品は作られた物語ではなく、ボルドーワインの実態やブドウ園の真実の姿が映し出されている。
映画『恋のしずく』の評判・口コミ・レビュー
今日から「恋のしずく」公開!
早速観に行った☺️
日本酒についてだけじゃなく、恋の話もあってよかった😁
最後のシーンのりっちゃんにキュンとした😍#川栄タイム#川栄李奈#恋のしずく pic.twitter.com/aNgGEsqOJ6— ゆっちゃん (@MRM_101216) 2018年10月20日
本日から公開の「恋のしずく」を鑑賞。ストーリーは結構ベタな感じながらも、川栄ちゃんのラストシーンで涙腺崩壊。脇を固める宮地真緒さん、小市慢太郎さん、そして、この作品が遺作となった大杉漣さんも素晴らしい!まだ上映館数が少ないようだけど、機会があれば是非。 #恋のしずく #恋しず pic.twitter.com/iv75nZBmb2
— Shin (@hellhammer_shin) 2018年10月20日
本日公開の映画恋のしずく🍶
早速観に行ってきました🎬💕上映中りっちゃんが一番映る回数が多い作品という事もあり終始目が離せない素晴らしい映画でした✨
初主演作なのでレンタルでは無く映画館で観に行くことをオススメします💕👍#映画 #恋のしずく #恋しず#川栄李奈 #りっちゃん#川栄タイム pic.twitter.com/3Czr18U6Da— あきchan🍋10/27さや姉卒コン (@akingo48) 2018年10月20日
昔から好きだった #川栄李奈 主演の#恋のしずく
を見てきた。
東広島市が舞台の、酒造りを通じて、家族愛、働くということを描いた映画。
大杉漣の遺作?上映館少ないし、期待してたわけじゃないけど、好きな川栄李奈出演抜きにして、すごくいい映画だった。
お酒弱いけど、日本酒飲みたいぞ pic.twitter.com/2xSaOEc8qS
— フジMETAL (@FUJI__METAL) 2018年10月20日
今日は恋のしずくを観て来ました。温かくて切なくて、見終わったあともじんわり心にしみてくるとてもいい映画。映画のあとアンテナショップ行って命なりけりと鯉幟も買いました。飲むの楽しみ! pic.twitter.com/UKh0Qn97iy
— みずい (@mizui_opsino) 2018年10月20日
映画『恋のしずく』のまとめ
農業大学で醸造学を学んでいる橘詩織は、ワインソムリエを目指しているだけあって、ワインの知識は豊富にある。有名なワインポーターが詩織のことを認めているほどである。そんな詩織が実習に行くことになったのは、酒蔵である。しかも、詩織は日本酒嫌い。最初は、ワインに詳しく才能溢れる女の子なのであまり感情移入ができなかったのだが、詩織が周囲の助言を受けながら必死に日本酒造りを学ぶ姿は好感が持てるしカッコいいなと感じた。これから何かを頑張りたいと思っている人は、詩織の姿を見て勇気をもらえると思う。
みんなの感想・レビュー