12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』

映画『アメリカン・スリープオーバー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『アメリカン・スリープオーバー』の概要:デトロイト郊外の静かな町で、夏休み最後の一週間を過ごす少年少女たち。「Sleep Over(お泊まり会)」を介して、少しだけ成長する過程を紡ぐ。デビッド・ロバート・ミッチェル監督長編デビュー作。

映画『アメリカン・スリープオーバー』の作品情報

アメリカン・スリープオーバー

製作年:2010年
上映時間:96分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ、青春
監督:デヴィッド・ロバート・ミッチェル
キャスト:クレア・スロマ、ジェイド・ラムジー、ニキータ・ラムジー、マーロン・モートン etc

映画『アメリカン・スリープオーバー』の登場人物(キャスト)

マギー(クレア・スロマ)
年上の男性に憧れが強い中学3年生。ダンスのレッスンに通う活発な女の子。とあるパーティーで高校生3年生の男子と恋に落ちる。
ロブ(マーロン・モートン)
惚れっぽい男の子。見栄っ張りで女性を知っているふりをよくしてしまう。何度も失恋を繰り返しながら、スーパーで見かけた少女に恋をして探そうと必死になる。
クラウディア(アマンダ・バウアー)
町に引っ越してきたばかりの少女。容姿端麗ですぐにショーンという恋人ができた。ジャネルに誘われスリープオーバーに参加するが、恋人のある秘密を知ってしまう。
スコット(レット・ジェイコブセン)
シカゴの大学に通う4年生。大失恋が原因で、大学を休学し帰省している。妹のジェンと話す中で、高校生の頃印象的だったアビー姉妹を思い返し探しに出る。

映画『アメリカン・スリープオーバー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『アメリカン・スリープオーバー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『アメリカン・スリープオーバー』のあらすじ【起】

肌寒くなり、泳ぎ収めた頃には「高校生」への進級が待ち構えている。プールサイドでビールを片手に、マギーはこの夏やり残したことがあると後悔した。そのままダンススタジオに向かったマギー。帰り際、スリープオーバー(お泊り会)があると知り、ベスと参加してみることにした。

スーパーで母親の買い物に付き合っていたロブは、ブロンドヘアの女の子に一目惚れをしていた。その子が手に取ったシャンプーの香りを確かめ、うっとりとしていると母親から館内放送で呼び出されてしまうのだった。惚れっぽいロブは、また彼女に会いたいと友達に話していた。実はその前にも一目惚れをしているロブ。写真をキーホルダーに入れて持ち歩いているほど、熱を上げていた矢先の出来事であった。

陸上の練習をするジャネルは、最近引っ越してきたクラウディアをスリープオーバー(お泊り会)に誘う。その様子を見ていた、クラウディアの恋人・ショーンは渋い表情で、ジャネルを見送る。決して止めるわけではないが、ショーンは「彼女の友達はいい子ばかりではない」とクラウディアを諭した。

スコットは失恋の痛手で大学を休学し、シカゴから帰省していた。母親に頼まれ妹・ジェンの迎えに行ったスコットは、偶然写真を見かけたアビー姉妹について話題を切り出した。卒業アルバムを引っ張り出し、徐に電話を掛けてみたが伝言メッセージは残す勇気は出なかった。

映画『アメリカン・スリープオーバー』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『アメリカン・スリープオーバー』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

映画『アメリカン・スリープオーバー』のあらすじ【承】

ジェンとロブは親の都合で一度一緒に夜を過ごしたことがある。お菓子に夢中なロブに呆れたと話すジェンと、良い夜だったと関係を濁すロブ。同じ夜の違う出来事を友達に話ながら、それぞれにスリープオーバーへと向かうのだった。

マギーは帰り道キャメロンの家に立ち寄った。煙草を分けて欲しいと大人ぶるマギーだが、キャメロンは長居しないように諭す。その夜、キャメロンがいく予定のパーティーの場所を聞き出したマギー。キャメロンの頬にキスをして、その場を去るのだった。

男子のスリープオーバーは、トムの家でセクシービデオを見て過ごす。ロブはトムの姉・ジュリーに目を奪われてしまう。入浴中のジュリーに話しかけ、キスがしたいと正直に伝えるが「弟たちと女の子でも探したら?」と拒絶されてしまった。外で遊ぶよりも、ジェンのいる集まりに行きたがっていた。

ジャネルの家に集まったクラウディアとジェン。トイレに立ったクラウディアは、ジャネルとショーンが仲睦ましく映った写真を見つけてしまう。気になったクラウディアは勝手にジャネルの部屋を漁り、日記を見つけ出した。そこには、ショーンと寝たことが書かれており、苛立ったクラウディアは「私ってあばずれ」と勝手に書き足すのだった。

キャメロンがいるパーティーを覗きに行ったマギー。美人と腕を組み歩くキャメロンの姿を見かけ気を落とすが、プールで見かけたスティーヴンに誘われ、一緒にプールに向かうのだった。

映画『アメリカン・スリープオーバー』のあらすじ【転】

スコットはジャネルの家を訪ね、ジェンにアビー姉妹の居場所を聞いた。大学入学前のスリープオーバーへ参加していると聞いたスコットは、車を飛ばしてミシガンへ向かうのだった。到着するとそこには予想よりもはるかに大人数の女子生徒が集っていた。暗闇の中アビー姉妹を探したスコットは、偶然を装って声をかけた。姉妹二人と一緒に抜け出したスコットだったが、アディに貸したパーカーのポケットに入れていた姉妹の写真を見られてしまう。

ロブは女子が集まる家を訪ね、スーパーで見かけた少女は居ないか探そうとする。男友達にバカにされ、ふてくされながら帰ったロブは一軒の家の前を通り過ぎた。なんとその家からスーパーで見かけた少女が出てきた。しかし、逆方向に歩いて行ってしまい、二人は出会うことはなかった。

大胆にも水着になってプールに入ったマギー。スティーヴンと二人きりで話をしながら手を繋いだ。上機嫌のマギーは、大勢の高校生を前に堂々と踊るのだった。しかし自分の事でいっぱいになっていたマギーは、ベスがいないことに気付いた。急いで探しに行くと、キャメロンと寄り添ってボートに乗っているベスの姿を見つけてしまう。「新しい彼氏」だとベスに紹介され嫉妬したマギーだったが、空気に流されキャメロンとキスをしてしまった。

ショーンと浮気しておきながら、女子だけのスリープオーバーに恋人・アンディを連れ込んだジャネル。苛立ちが抑えられないクラウディアは、ジェンと協力して仕返しを企んだ。地下室でアンディと二人きりになったクラウディアはキスをした。タイミング悪くその様子をジャネルに見られてしまい、大喧嘩のきっかけを作ってしまうのだった。クラウディアはジャネルの家を出て、ショーンの家に向かった。はっきりと別れを告げ、最後の一晩を共にするのだった。

映画『アメリカン・スリープオーバー』の結末・ラスト(ネタバレ)

諦めきれないロブは最後の望みをかけてジャネルの家を覗きに来ていた。ビンタされるクラウディアを目撃し、女子の世界の怖さを痛感する。ちょうど出てきたジェン達と合流し、廃墟に向かった。偶然にも、一人で階段に座り込んでいるのはスーパーで見かけた少女だった。良い雰囲気になってキスをしようとしたが、腕に他の男子生徒の連絡先が書かれていることに気付き怖気づいてしまった。帰宅すると幼馴染のエマが待っていてくれた。ロブの見栄から出る嘘も全て気付いていたエマは、失恋の痛手を癒し寄り添ってくれるのだった。

アビー姉妹にどちらが目当てだったのか問い詰められるスコットは、「どちらも好きだ」と曖昧に返答した。アナがトイレに立った隙に、アディにだけ告白したスコット。帰宅しようと学校を出ると、アナに頼まれアディが連絡先を渡しに来た。アナには「二人とも好き」と伝えてもらい、アディにキスをしたスコット。少し晴れ晴れとしながら家路に就いた。

そのまま眠り込んでしまったマギーとベス。目を覚ましてすぐに、スティーヴンの家にメモを残してスリープオーバーに参加した。しかし、マギーの気持ちはスティーヴンに向いている。一人で煙草を吸いに外に出ると、そこへスティーヴンがやって来た。置いたメモの裏はスリープオーバーの招待状だったのだ。朝食を一緒に食べようと誘ってくれたスティーヴン。喜ぶマギーだったが、この日はここまでが良いとキスはしないで別れるのだった。

町では大きなパレードが開かれた。ショーンに黙って家を出たクラウディア。アンディを引っ張りながらパレードを見るジャネル。悠々と踊るマギーとベス。そしてその姿をスティーヴンは見守っていた。スコットはシカゴに戻る決心をし、ジェンに見送られていた。

映画『アメリカン・スリープオーバー』の感想・評価・レビュー

つま先立ちで「その先」を覗こうとする子供たちの一晩を見た。デビッド・ロバート・ミッチェル監督の作品は「イット・フォローズ」を先に鑑賞した。当作のまだ磨かれていない美しさの見せ方がなんともいじらしい。一目惚れ少年や日常に鮮度を求める少女。どこにでもいそうな、人の物を欲しがる女子。それぞれ青春の形は違えど、皆熟す前の揺らぎがとても愛おしかった。カンヌ国際映画祭の批評家週間で上映された一作と聞いて納得のいびつさであった。(MIHOシネマ編集部)


大人になりたいと夢見る少年少女の姿がものすごく可愛らしく描かれていて、愛おしく思えてしまうほど素敵な作品でした。多感な時期に目にしたもの、経験したことはその後の人生における大事な道標となると思います。良い経験をすればそれが自分の生き方に繋がると思うし、悲しい経験をすればそれを糧にして別の道を探したり、歩み出せるのだと思います。
登場する少年少女それぞれが、個性豊かで理解しやすいキャラクターなので、当時の自分と重ね合わせてみていると共感できるシーンが沢山ありました。(女性 30代)

みんなの感想・レビュー