映画『青鬼 ver.2.0』の概要:フリーのホラー脱出ゲーム「青鬼」の映画化2作目。前作の続編ではなく、世界観が同じだけの全く別のストーリー。バージョンアップによって登場する、小さくて可愛い青鬼の存在も話題となった。
映画『青鬼 ver.2.0』 作品情報
- 製作年:2015年
- 上映時間:70分
- ジャンル:ホラー
- 監督:前川英章
- キャスト:中川大志、平祐奈、松島庄汰、久松郁実 etc
映画『青鬼 ver.2.0』 評価
- 点数:45点/100点
- オススメ度:★★☆☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★☆☆☆
- 設定:★★☆☆☆
映画『青鬼 ver.2.0』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『青鬼 ver.2.0』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『青鬼 ver.2.0』 あらすじ【起・承】
化け物が出ると噂の廃墟ジェイルハウスに肝試にやって来た不良の卓郎、彼女の美香、友人のタケシ。
3人は転校してきたばかりのシュンをいじめていた。
委員長の杏奈とヒロシは、学校に来なくなったシュンの家に向かっていたが、珍しい蝶を追ってヒロシもジェイルハウスに入ってしまう。
屋敷の中で急に逃げ出したタケシを追う卓郎と美香だったが、ブルーベリー色の化け物“青鬼”に遭遇して美香が犠牲になる。
状況を察知したヒロシは、偶然拾ったネット中継をしたままのタケシのスマホからSOSを出す。
それはシュンのパソコンに送られ、ヒロシたちはシュンのゲームの中に入り込んでしまったとわかる。
ジェイルハウス内と連動しているゲームを傍観することしか出来ずに、落ち込むシュンを励ます杏奈。
彼女は、かつていじめられていたクラスメイト、直樹を助けられなかった事を後悔している、とシュンに告げる。
ジェイルハウス内では、ロッカーに隠れていたタケシが直樹の亡霊に怯え、精神的に追い詰められていた。
全身を青く塗って青鬼に仲間だと思わせようとし、卓郎は嫌われ者だと罵倒して一人で行動するが、青鬼に捕まってしまう。
バグのせいで隠された4階があるとシュンから聞いていたヒロシは、卓郎と共に全てをやり直せる“ゲームリセット”を目指そうとしていた。
映画『青鬼 ver.2.0』 結末・ラスト(ネタバレ)
ゲームで遊んだ事のあるヒロシが先導して4階への鍵を探すが、ヒロシの助言でシュンはゲームの難易度を上げ、バージョンアップが行われていた。
見た目は可愛いが、合体して大きくなる青鬼を協力して倒し、4階への鍵を見つけたヒロシと卓郎の間には、いつしか友情が芽生え始めていた。
しかし、逃げる途中で怪我をしていたヒロシは傷がひどくなり、卓郎を逃がすために犠牲になる。
いてもたってもいられなくなったシュンと杏奈は、ジェイルハウスに駆け付ける。
卓郎、美香、タケシは絶対に助からないように作られているシュンのゲームだったが、バグのせいか、パソコンの中のゲームは続いていた。
青鬼に追い詰められ、2つのドアの選択を迷う卓郎に、リセットに通じるドアの目印を叫んで伝えるシュン。
リセットに通じるドアを開いた卓郎は、ジェイルハウスに入る前の時間に戻っていた。
全てが終わった後、ジェイルハウスでの記憶が無いタケシがの卓郎の悪口を言っていると、目の前に直樹の亡霊と青鬼が現れる。
映画『青鬼 ver.2.0』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『青鬼 ver.2.0』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
前作を見ていなくても大丈夫なストーリー
前作「青鬼」と世界観は同じだが、続編ではなく、バージョンアップ版と銘打って作られた映画化2作目。
前作を見ていなくても楽しめるストーリー。
ストーリーもキャストも変更されたが、卓郎、美香、タケシの3人にシュンがいじめられていて、シュンを心配する杏奈というような基本的な立場は変わっていない。
直樹は亡霊として登場するが、亡くなっているのか、タケシの罪悪感が見せる幻覚なのかは明らかになっていない。
卓郎たち3人組の凶悪さはナリを潜め、卓郎がヒロシと一緒にリセットを目指す事になるが、精神的に成長した2人が「バージョンアップした卓郎」「バージョンアップしたヒロシ」と呼び合うのは取ってつけたようなセリフで面白味が無い。
また、青鬼に追われる2人の間に緊張感が少なく、どこか間の抜けた印象を受ける。
現実がゲームと連動して動くという発想は面白いが、それが見えるゲーム画面が少ししか映らないのと、連動しただけでそれを生かした展開が全くないのはツッコミどころ。
CG以外は適当な印象
CGで作られた青鬼、バージョンアップによって登場した“フワッティー”と呼ばれる可愛らしい青鬼のクオリティは高い。
しかし、フワッティーが合体して巨大化していくという、見せ場とも思える場面で登場するフワッティーの数が、あまりにも少なすぎる。
2~3匹でそこまで大きくなるのか、というツッコミどころもある。
ラストに登場する2つの扉や、地下での鍵の保存の方法、その取り出し方などはゲーム寄り過ぎるのか、リアリティが全く無い。
使われている効果音も、それぞれの場面に合ったものではなく、ズレたイメージが強い。
『青鬼』のバージョンアップ版とされる今作。続編ではないので前作を見ていなくても問題なく楽しめます。個人的にはやっぱり怖かったです。廃墟という設定がもう既に嫌なのですが、青鬼のビジュアルには慣れず、見終わったあともあの顔が浮かんでくるのが本当に不快です。
世界観は同じですが、前作とは違ったストーリーなので見比べてみるのも面白いかもしれません。唯一、フワッティーが可愛らしいので私は今作の方が好きです。(女性 30代)
映画『青鬼 ver.2.0』 まとめ
異例のヒット作となり、フリーホラーゲームの映画化の先駆けともなった前作「青鬼」のバージョンアップ版として作られた映画。
ストーリーや設定に前作とのつながりはなく、本作だけで1本の作品として成り立っている。
前作に引き続き、「デスノート」などのCG作成にも携わったスタッフが作る“青鬼”は、完成度が高い。
友情や仲間の本音など、青春要素が入っているが、白けてしまうような急展開が多い。
キャストの知名度や演技力は悪くないが、ストーリーや演出が穴だらけで、ハラハラドキドキ感はあまり楽しめない。
関連作品
- 青鬼 前作
みんなの感想・レビュー
すみません、手違いで無印の「青鬼」と同一の内容になっておりました。
記事を修正しましたので、ご確認いただければと思います!
コメントありがとうございました。
この内容、「青鬼 ver.2.0」ではなく、無印の「青鬼」だと思いますよ。
ぜひ、「青鬼 ver.2.0」をご覧になっての感想も書いてくださいね!