クリスマスに子供達に夢を配るサンタクロース。しかし、サンタクロースは実は二人いた!?日本ではあまり知られていない伝説に着目したコメディ作品。福田雄一ワールド、再び。
映画『ブラックナイトパレード』の作品情報
- タイトル
- ブラックナイトパレード
- 原題
- なし
- 製作年
- 2022年
- 日本公開日
- 2022年12月23日(金)
- 上映時間
- 108分
- ジャンル
- コメディ
- 監督
- 福田雄一
- 脚本
- 鎌田哲生
福田雄一 - 製作
- 不明
- 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 吉沢亮
橋本環奈
中川大志
渡邊圭祐
佐藤二朗
若月佑美 - 製作国
- 日本
- 配給
- 東宝
映画『ブラックナイトパレード』の作品概要
皆が熱望する、福田雄一監督の最新作がいよいよ誕生。後述する『荒川アンダー ザ ブリッジ』を始めとして、『銀魂』や『今日から俺は』、『勇者ヨシヒコ』シリーズなど数々のヒット作を生み出し続けている。出せばヒットする。今の福田雄一はまさにそんな状態。今や、日本映画界を牽引する監督の一角を担っていると言っても過言ではないだろう。福田雄一監督の真骨頂は何と言ってもコメディ。中村光と福田雄一、両者がタッグを組むのはこれが初めてではない。唯一無二の世界観を持つ中村光と、コメディの天才福田雄一。この両者が組み合わさることで、一体どのような化学変化が起こるのだろうか。
映画『ブラックナイトパレード』の予告動画
映画『ブラックナイトパレード』の登場人物(キャスト)
- 日野三春(吉沢亮)
- 人生に失敗した冴えないコンビニバイト。ある日突然北極へと連れて行かれてしまう。
- 北条志乃(橋本環奈)
- 高いハッキング能力を持つ美少女。その腕前で、悪い子供を発見している。
- 田中皇帝(中川大志)
- 日野と同じコンビニで働いていた。DQNで苦労人。
映画『ブラックナイトパレード』のあらすじ(ネタバレなし)
日野三春は冴えない人生を送っていた。受験、就職、恋愛、全てに失敗した彼は、現在はコンビニバイトに身をやつしていた。世間はクリスマスムード。リア充達が浮き足立つその日も、三春はバイトに勤しんでいた。しかし、そんな彼の前に一人の男が現れる。その男はなぜか黒いサンタクロースの格好をしており、そして三春に言い放つ。「今日から君は正社員だ」と。その謎の男に連れられ三春が向かったのは何と北極。北極に聳え立つその会社の名前は『サンタクロースハウス』。なんと、そこでは本当のサンタクロースのために、たった一夜で世界中の子供達にプレゼントを配るという激務を行っていて…?そして、その会社にはとある秘密があった。
映画『ブラックナイトパレード』の感想・評価
子供厳禁!?
本作はあまり幼い子供にはオススメできないかもしれない。サンタクロースは、子供にとって非常に大きい存在。クリスマス・イヴにはその一年を良い子で過ごした子供の元に、サンタクロースが沢山のプレゼントを持ってやってくる。なんとも魅力的な話である。年齢を重ねるにつれ、サンタクロースの『正体』とその背景に込められた深い愛情について知ることとなる。しかし、それを夢見る子供に告げてしまうのはあまりにも無神経。本作では、また違った意味で子供にショックを与えかねない。プレゼントではなく臓物をぶちまけて歩くサンタクロース、間違いなくトラウマものだろう。福田雄一は子供にも非常に人気の高い監督。本作が多くの子ども達の夢を壊すことがないよう願おう。
黒いサンタクロース
サンタクロースと言われて思い浮かべるものはなんだろうか。真っ赤なコスチュームに立派な髭、朗らかな笑い声。トナカイを連れ夜の街を駆け巡る。これが一般的なサンタクロースのイメージではないだろうか。確かにそのイメージは間違いではない。しかし、日本ではあまり馴染みのない話ではあるが、実はサンタクロースは2人いるのだ。その名も『クネヒト・ループレヒト』。黒く悪魔のような姿をしたそのサンタクロースは、『普通』のサンタクロースがプレゼントを配る一方で、悪い子供に臓物や鞭などを置いていくのだ。なんとも恐ろしい存在。ドイツなどではクリスマスイベントにも登場するほど浸透しているその存在が、最新作の重要なキーとなる。果たして主人公がなるのは『赤』か『黒』か。
サンタ=ブラック業務!?
サンタクロースは、子供にとってまるで夢のような存在だ。沢山のプレゼントを持ってトナカイと共に空を駆け、多くの子供達に愛と笑顔を届ける。そんなサンタクロースに好意を向けるだけでなく、自らがサンタクロースになりたい、と願ったことのある子供もいるのではないだろうか。しかし、主演の吉沢亮はこう告げる。「サンタクロースこそ、この世で最もブラックな職業である」と…。考えてもみて欲しい。サンタクロースは、たった一晩で世界中の子供達の元に向かわなければいけないのだ。それも、各々の欲しいプレゼントを事前にリサーチし、更にはどのように家に侵入するかの調査も必須。まさに神業。そんなサンタクロースの神業がどのように成立しているか、本作でとうとう明かされる(!?)
映画『ブラックナイトパレード』の公開前に見ておきたい映画
荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE
唯一無二の世界観を誇る中村光の作品。そんな彼女の作品は非常に高い人気を誇り、過去に何度も映画化プロジェクトが行われてきた。『荒川アンダー ザ ブリッジ』は、そんな中村光の代表作の一つ。本作は2012年にまさかの実写映画化を果たしており、出演者は山田孝之や小栗旬、桐谷美玲や林遣都といった超豪華メンバー。キャスト陣の並びを見て分かる人には分かるだろう。そう、本作は最新作同様、福田雄一監督作品なのだ。市ノ宮行は、トップ企業の御曹司として幼い頃から英才教育を受けてきた。しかし、ある日、荒川で暮らすという少女ニノに命を救われ、彼の人生が変わっていく。本作を見れば、最新作の雰囲気は必ず掴めるはず。
ナイトメアー・ビフォア・クリスマス
臓物をぶち撒けて歩くサンタクロースなんて最悪だ。誰に聞いてもそう答えるだろう。サンタクロースは、夢と希望を分け与える存在であるべき。しかし、本作も最新作も、そんな『常識』を打ち破る一風変わったサンタクロースが登場する。本作の主人公は、ジャック・スケリントン。その名の通り、骸骨の姿をしたキャラクターである。非常に人気の高いキャラクターで、ペットのゼロ共々多くのグッズが展開されている。本来彼は『ハロウィンの世界』の存在。ハロウィンの王様として君臨していたジャックだが、ふとしたことからクリスマスに心惹かれ、自身こそがサンタクロースに相応しいと思い込むようになってしまう。ハロウィンの価値観しか知らないジャックが演じるサンタクロースはどこかズレていて…?
エルフ サンタの国からやってきた
数多く存在するクリスマス映画。友情、愛、プレゼント、単語だけでも心が躍る。それがクリスマスの持つ不思議な魅力である。ラブストーリーやヒューンドラマが非常に多いクリスマス映画の中でも、最新作のようなコメディ作品も勿論存在する。本作は評価も高く、見たことがある人も多いのではないだろうか。主役はサンタではなく、サンタの下で働くエルフ達。しかし、主人公のエルフは明らかに他のエルフ達とは違う。そう、彼は幼い頃エルフの国に迷い込んでしまった普通の人間なのだ。笑って泣けて、全員がハッピーになれる最高のクリスマス映画。
映画『ブラックナイトパレード』の評判・口コミ・レビュー
#ブラックナイトパレード 感想。もっとぶっ飛び映画なのかと思ったら、思ってたよりもストーリーがしっかりしていたので普通に楽しく観られた。中川大志さん、こういう役もめちゃくちゃいい〜ちゃんと裏側もある、だからこの人なのか、と。クリスマス終わっても楽しめる。肩の力を抜きたいときにぜひ。 pic.twitter.com/QVCR92yKcZ
— あまのさき ⌚️ (@amnsnma_) December 26, 2022
映画『ブラックナイトパレード』鑑賞。
これは、明確な悪意に優しさで立ち向かう物語だ。どんな状況でも腐らなかった主人公のサンタとしての決意に熱い想いが込み上げた。
献身的な行動はいつか身を滅ぼす。それでも幸せを配る選択をした彼の物語はここからだ。続編もぜひ見たい!とても楽しかった‼︎ pic.twitter.com/ilzaYiKRId— かいちょー (@kaicho_nandana) December 27, 2022
映画『ブラックナイトパレード』のまとめ
クリスマスは誰と過ごすだろうか。恋人、家族、友人。一人で過ごすといった人もいるかもしれない。いずれにせよ、穏やかで心温まるひと時が過ごせることを願っている。しかし、安らぎのひと時を迎えることは勿論素晴らしいが、ワイワイと楽しいクリスマスを過ごすのもまた一興。そんな時には、まさに本作は完璧な一本だろう。これまでの福田雄一作品を見れば一目瞭然。福田監督とギャグ作品の愛称はずば抜けている。長年福田雄一作品に出演し続けている豪華俳優陣が、他作品ではあり得ないような自由気ままな演技を見せる。演者が心から楽しんでいる作品は、その楽しさが視聴者にも伝わるものだ。本作を見て、心躍るクリスマスを過ごそう。
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