映画『チキン・リトル』の概要:『チキン・リトル』は、2005年に公開されたディズニーの長編アニメーション映画。イギリスの寓話がモチーフで、小さな鶏のチキン・リトルの成長を描く。一部では3D上映もされた。
映画『チキン・リトル』 作品情報
- 製作年:2005年
- 上映時間:81分
- ジャンル:コメディ、SF、アドベンチャー、アニメ
- 監督:マーク・ディンダル
- キャスト:ザック・ブラフ、ゲイリー・マーシャル、ドン・ノッツ、パトリック・スチュワート etc
映画『チキン・リトル』 評価
- 点数:55点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★☆☆☆
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映画『チキン・リトル』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『チキン・リトル』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『チキン・リトル』 あらすじ【起・承】
いろんな動物が暮らす街、オーキー・オーク。この街に住むチキン・リトルは、野球選手のバック・クラックの息子だが、父親とは全く違い小さな体でさえない子供だった。
リトルは一年前、頭の上に落ちて来たものに驚き、「空の欠片が落ちて来た」と騒いで街中を惑わした。街中はこの話題でもちきりになり捜査されるが、空の欠片はどこにも見当たらない。人々はどんぐりが落ちて来たのを勘違いしたのだと思い、騒ぎは落ち着く。
街の人々には呆れられ、実の父親であるバック・クラックでさえ、リトルをどう扱っていいかわからずにいた。リトルが何か身の丈に合わないことをしようとする度、無理だと決めつけて困った顔をした。
それがリトルにとっては悔しく、悲しかった。
さえないリトルには、これまたさえない友人がいた。出っ歯の鳥の女の子・アビーや、陸で生活するためにヘルメットを着けているフィッシュ、そして臆病なブタのラント。この四人はさえないが、仲はとても良かった。
ある日、リトルはいじめられているアビーを庇って問題を起こしてしまう。バック・クラックには幻滅され、弁解もさせてもらえなかった。リトルは何か名誉挽回できるチャンスはあるはずだと思う。
そしてその日はやってきた。野球大会で、補欠だったリトルに代打が回ってきたのだ。誰もがこの小さな鶏に務まるはずがないと思っていた。しかし、リトルはヒットを打ってチームを勝利に導いた。お騒がせチキン・リトルは一躍ヒーローとなった。
映画『チキン・リトル』 結末・ラスト(ネタバレ)
バック・クラックもリトルの活躍には大喜び。リトルにとって父が喜ぶ姿が一番うれしかった。
その日の夜、リトルは星空を見上げていた。すると、あの「空の欠片」がまた落ちて来たのである。リトルは驚き、今度は慎重に、仲間だけに話すことにした。三人を呼んで相談していると、フィッシュが欠片の何かのスイッチを押してしまう。すると、フィッシュは空の欠片と一緒にどこかへ飛んで行ってしまった。
慌てて追いかけたリトルたちは、宇宙船を見つける。それに乗り込むことに成功し、フィッシュの救出を試みる。宇宙船の中には当然エイリアンが乗っており、リトルたちは危険な目にあう。しかし、仲間で協力してフィッシュを助け出し、さらに地球侵略を企てていたエイリアンを追い出すことに成功する。
この日の出来事で、リトルが嘘をついていたわけではないと証明された。リトルはヒーローになったが、何よりも父バック・クラックの信頼を取り戻したことが一番の喜びだった。
映画『チキン・リトル』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『チキン・リトル』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ディズニーらしくない作品
CGアニメなので、ピクサー作品かと思われるかもしれないが、これはウォルト・ディズニー・フィーチャー・アニメーションによるアニメーション。ディズニーがピクサーに頼らずに作った作品である。初めて3Dが導入されるなど、今までにない作品ではあるが、やはりピクサーには及ばなかった。結果として、興行収入も知名度もかなり低い作品となってしまった。
ピクサー作品は『トイ・ストーリー』シリーズや『ファインディング・ニモ』など、毎回新しい驚きと夢中になれる魅力があるが、この作品にはそれがないように思う。
どれをとっても、新しさがない。平均以下の主人公がヒーローになる、というのは感動的ではあるが、そんなストーリーは掃いて捨てるほどあるし、いろんなシーンがどこかの映画で観たことがあるような感じなのだ。
しかし、これ以降、ピクサー作品ではない純粋なディズニーのCGアニメーションが『塔の上のラプンツェル』や『アナと雪の女王』、『ベイマックス』などの作品で成功していることをみると、この映画の失敗は無駄ではなかったと思える。
キャラクターはかわいかった
主人公のチキン・リトルは特に、見た目も可愛らしくキャラクターも立っていてよかった。リトルをはじめとする仲良し四人が、ヒエラルキーの底辺にいるという設定など、もう少し生かして独自性を出せば成功したのかもしれない。キャラクターが可愛いだけではどうにもならないのが映画。ピクサー作品は車やロボットにも命を吹き込み、キャラクターとして魅力あるものにしている。ヒットしたどの作品も「そうきたか」と唸る設定をしているので、キャラクターと設定を生かせばよかったと思う。
自分も冴えない方の人間なので、冴えない鶏のチキン・リトルには感情移入ができた。
チキン・リトルはやることなすこと失敗ばかりなのだが、見た目が可愛くてなんだか微笑ましく感じた。問題を起こしてばかりいる息子にちょっとお疲れ気味のバック・クラックの気持ちは理解できるが、チキン・リトルが可哀そうに感じたのでもっと優しく接してあげて欲しいなと思った。最後はチキン・リトルの行いが評価されて、親子の絆がぐっと深まったのが良かった。親子で楽しめる作品だと思う。(女性 30代)
チキン・リトルのような冴えないタイプって人間の世界にもいますよね。一生懸命やっているのに空回りしてしまったり、本当のことを話しているのに変わり者だと一蹴されてしまったり。
人にはその人なりの生き方があるので、他人にどう思われていようと自分の好きなように生きれば良いと思いますが、チキン・リトルは自分のやり方を変えずに最終的には大好きな父親にも認められて、ヒーロー的な存在になれるので爽快感がありました。
リアルでは無いかもしれませんが、自分らしさを忘れないことの大切さやピュアな気持ちを思い出させてくれたような気がします。(女性 30代)
映画『チキン・リトル』 まとめ
全く面白くない、というわけではないが、夢中になれるほどの作品ではなかった。イギリスの寓話の「チキン・リトル」と、童話の「オオカミ少年」を合わせたような話で、展開は読みやすい。「オオカミ少年」と違うのは、最後はヒーローになるというところか。
可愛いキャラクターなので、子供が観る分には面白いのかもしれない。とくに仲良し四人組のキャラクターは良かった。諦めずに努力すれば、身の丈に合わないと思われていたことも成し遂げられるというメッセージは良かった。
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