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映画『コールドマウンテン』あらすじ&ネタバレ感想

この記事では、映画『コールドマウンテン』のあらすじをネタバレありで解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『コールドマウンテン』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『コールドマウンテン』の結末までのストーリー
  • 『コールドマウンテン』を見た感想・レビュー
  • 『コールドマウンテン』を見た人におすすめの映画5選

映画『コールドマウンテン』 作品情報

  • 製作年:2003年
  • 上映時間:155分
  • ジャンル:戦争、ラブストーリー、ヒューマンドラマ
  • 監督:アンソニー・ミンゲラ
  • キャスト:ジュード・ロウ、ニコール・キッドマン、レニー・ゼルウィガー、ドナルド・サザーランド、ナタリー・ポートマン etc…

映画『コールドマウンテン』 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『コールドマウンテン』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『コールドマウンテン』のあらすじを紹介します。

1864年、ノース・カロライナ州コールドマウンテン。大工のインマン(ジュード・ロウ)は、地主の娘エイダ・モンロー(ニコール・キッドマン)と出会う。2人は次第に惹かれ合うが、まもなく南北戦争が始まり若い男は皆、戦地へと旅立ってゆくのだった。

出立の日。エイダはインマンに手紙と本、自身の写真を渡す。思いが高まった2人は激しく口づけを交わした。こうしてインマンも戦場へ。2人は互いに手紙を交わすが、その手紙も滞るようになり、エイダは不安な日々を過ごしていた。

エイダの父はそんな娘を優しく慰めます。そして、エイダのピアノが聴きたいと言う。エイダはピアノを弾くが、少し経ってから父の様子がおかしいと感じた。エイダのピアノを聴きながら、静かに父は亡くなったのだった。

エイダは父の死後、1人寂しく過ごしていたが、隣に住むサリー家と食事をした。
そして、未来が見えるというサリー家の井戸でエイダはインマンの姿を見たのだった。その後、サリー家から頼まれたという女性ルビー・シューズ(レニー・ゼルウィガー)が来て一緒に住むことに。

ルビーは、学はないが生活力のある女性。エイダに冬を越すためしないといけない事を書き出せという。家事をしたことがなかったエイダもルビーに感化されて、家畜の世話などもできるようになってゆく。

一方、エイダへの愛を胸に、インマンは脱走兵として戦地から逃げた。脱走兵は見つかれば殺されてしまう。それでも故郷へ帰りたい。同じく脱走兵の境遇である男に出会い、川越えをしたりと過酷な旅が続く。

やがて捕まるが、また逃げようとして瀕死の重傷を負ってしまう。そんなインマンを助けたのは、羊飼いの老婆だった。老婆の治療で傷の癒えたインマンは再び故郷を目指す。

大雨の夜。一夜の宿と食べ物を求めてインマンは、戦場へいった夫の帰りを待つセーラ(ナタリー・ポートマン)とその赤子と出会う。主人と背格好が似ているからと隣で眠ってほしいと言う。彼女の悲しみを包み込むようにインマンは寄り添う。

しかし、翌朝、脱走兵を殺すために追っ手がセーラの家へ。インマンはセーラと赤子を守るため闘う!インマンは故郷コールドマウンテンへ戻ることが出来るのか?エイダとの恋の結末は?

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映画『コールドマウンテン』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『コールドマウンテン』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

最後に微笑むのは女たち

女性の社会進出が進み、時に男性と対等であるかの様に語られるがそうではない。女性が社会で活躍しようとするたびに旧態然とした会社構造や性差別の中に押し込められてしまう。戦争は、一時的にだが男性優位の社会を破壊し、女性を目覚めさせてくれると思う。

本作では、主人公を故郷コールドマウンテンで待つ女性の視点から考えてみたい。ニコール・キッドマン演じる、地主の娘エイダは多くの使用人にかしずかれ、父と共に優雅な生活を送ってきた。エイダはピアノを弾く時、1番幸せそうに見えます。そんな彼女を変えたのは、戦争とレニー・ゼルウィガーが演じる、ルビー。

学はないが、生活力があるルビーの助けを得て大きく成長します。対照的な2人の女性の生き方が本作の魅力です。ただ、ニコール・キッドマンは顔や存在感が現代的すぎて歴史物のヒロインにはやや合わないと感じました。「アイズワイドシャット」(99)のイメージが強いせいか、ジュード・ロウとのラブシーン以外では存在感が薄いのです。

反対にルビーのたくましさや行動力に共感します。ただピアノは売ってほしくなかった。音楽はどんな時でも必要不可欠なものだから。

イケメン俳優は神をもだます?!ジュード・ロウの魅力

ジュード・ロウは、あまり感情を大きく爆発させるような役柄を演じることが少なく、身のこなしがいつも優雅です。本作では、脱走兵として過酷な旅を続けるうちにヒゲも伸び、一見するとジュード・ロウに見えません。しかし、一夜の宿と食べ物を提供してくれたナタリー・ポートマン演じる、セーラと子供を守るために必死に闘います。

その容赦ない闘いっぷりがいい!またセーラに戦場から帰ってこない夫の代わりに一緒に寝てほしいと頼まれ、セーラを優しく包むようにして眠るシーンが心に残っています。男らしさと優しさがほどよく重なり、まるで甘いお酒みたいに酔わせるんです!そんな彼の魅力はラブシーンに集約されるのではないでしょうか。
エイダと再会した夜の、大胆な2人のラブシーンに注目です。


ジュード・ロウが大好きな私が何度も見ている今作。推しが出ている作品は贔屓目で見てしまいますが、今作は特にジュード・ロウの美しさと男らしさ、力強さなど魅力が大爆発していて、これに興味がなかった人でも好きになってしまうと思います。
愛する女性のために脱走兵となって帰ってきてしまうというのは、褒められた行動では無いかもしれません。しかし、今作はインマンとエイダの愛の姿にだけ注目して見るのが1番だと思います。
余計なことは考えずに女性たちの逞しさと、美しい愛を感じて欲しい作品です。(女性 30代)


若かりしジュード・ロウが時々ゾッとするくらい美しかった。がっつり恋愛ものかと思いきや、戦争によって引き裂かれた男女が、お互いを想いながらも懸命に時代を生き抜くお話なので、ラブストーリーが苦手な自分でも観やすった。切なかったり、やるせなかったり、色んな感情でごちゃまぜになるが、そんな中でも、ルビーとエイダの友情や、インマンを助けてくれる老婆など、人間の優しさに救われる瞬間も多かった。
重苦しいと言えば重苦しいので観るのになかなか気合がいるが、その重厚なストーリーは一見の価値ありだと思う。(女性 30代)


戦争の残酷さと、それに引き裂かれる愛を描いた壮大な叙事詩でした。ジュード・ロウ演じるインマンが、傷を負いながらもアダを目指して何百キロも歩く姿は、まさに「愛の旅」。一方で、残されたアダも強くなっていく過程が丁寧に描かれていて、ただ待つだけの女性像ではないのが良かった。再会を果たした瞬間は涙が止まらなかったけれど、まさかその直後に別れが来るとは…哀しくも美しい物語です。(30代 女性)


アメリカ南北戦争を背景に、男と女の再会をかけた壮絶な旅路が描かれていて、非常に引き込まれました。インマンの旅はただの帰還ではなく、彼自身の内面の葛藤や生存本能との戦いでもあって、人間としての本質に迫るものでした。ラストでようやく再会を果たしたと思った矢先にインマンが命を落とすシーンには胸が張り裂けそうになりました。(40代 男性)


戦争映画でありながら、そこに流れるのは極めて個人的で静かな愛の物語でした。アダとインマン、それぞれの視点で進行する構成が巧みで、観る者に2人の孤独と葛藤をリアルに伝えてくれます。ニコール・キッドマンの演技がとにかく美しくて強くて、彼女の変化が物語の核にあると感じました。最後の別れはつらすぎましたが、印象に残る作品です。(50代 女性)


ジュード・ロウの演技が圧巻。無口だけど内面に深い愛を秘めたインマンが、過酷な旅を通じて少しずつ壊れていく様子に心を打たれました。そしてやっとアダと再会できた瞬間の温かさからの、銃声ひとつで全てが終わってしまうあの展開は本当に衝撃的。ラストでアダと娘が穏やかに暮らしているシーンに救いがあって良かったです。(20代 男性)


ニコール・キッドマンとレニー・ゼルウィガーのコンビが素晴らしかったです。特にレニーの役は重苦しい物語の中で一服の清涼剤になっていて、彼女の明るさと実直さがアダの心を支えていたことがよく伝わってきました。戦争が個人に何を奪っていくかという点で、とても静かに、でも重く訴えてくる作品でした。(30代 女性)


「愛のために帰る」というシンプルな動機が、これほどまでに重く、深く描かれるとは思いませんでした。インマンの旅があまりにも過酷で、途中で何度も諦めそうになる様子には共感すら覚えました。そしてやっとの思いでたどり着いたアダとの時間があまりに短く、その儚さに涙。ラストの牧歌的な雰囲気に少しだけ救われました。(50代 男性)


原作小説も読んでいましたが、映像化されたことで情景の美しさと登場人物の感情がより深く伝わってきました。ニコール・キッドマン演じるアダが都会育ちから逞しい女性に変化していく姿が印象的で、戦争が変えたのは男たちだけではないのだと強く感じました。終盤の悲劇的な展開も、物語に重みを与える重要な瞬間でした。(40代 女性)


南北戦争の時代背景が詳しく描かれていて、歴史ものとしても見応えがありました。何より、インマンが出会う人々との交流が温かくも切なくて、人間の善と悪の両面が表現されていたのが良かった。インマンとアダが再会した時、これから幸せになるんだと信じていただけに、あのラストは本当に辛かったです。(20代 女性)

映画『コールドマウンテン』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『コールドマウンテン』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

イングリッシュ・ペイシェント

この映画を一言で表すと?

戦火に引き裂かれた男女の愛が、静かに胸を打つ壮大なラブストーリー。

どんな話?

第二次世界大戦末期、重傷を負った男と彼を看護する女性の間に芽生える静かな交流。そして明らかになっていく、かつての彼の燃えるような恋と悲劇の結末。時間軸を交差させながら紡がれる叙情的な物語。

ここがおすすめ!

『コールドマウンテン』と同じく戦争と愛を描いた作品で、美しい映像と音楽、繊細な人間関係が魅力。恋愛映画でありながら、人生の選択や贖罪が深く描かれていて、大人のラブストーリーとして必見です。

戦場のピアニスト

この映画を一言で表すと?

音楽を糧に過酷な戦争を生き延びた男の、静かなる闘いの記録。

どんな話?

ナチス占領下のワルシャワで、ユダヤ人ピアニストが音楽と記憶を頼りに逃げ延びる実話に基づく物語。家族を奪われ、絶望の中で希望をつなぐ姿が、痛切に胸に響く。

ここがおすすめ!

『コールドマウンテン』と同様に、戦争の非人道性とそこに生きる人々の静かな強さを描いています。極限状態における人間の尊厳や芸術の意味を描いた作品で、観る人の心に深く残ります。

遥かなる大地へ

この映画を一言で表すと?

自由と土地を求めて生きる若者たちの、西部開拓ロマン。

どんな話?

アイルランドからアメリカへ渡った若い男女が、理想の土地を求めて西部を目指す。互いに反発しながらも惹かれ合う2人が、過酷な運命と夢を共有しながら成長していく物語。

ここがおすすめ!

アメリカの壮大な自然を背景に描かれる恋と冒険、そして新天地への希望は、『コールドマウンテン』の旅と再会のドラマと通じるものがあります。スケールの大きな感動作としておすすめです。

ジェーン・エア(2011年版)

この映画を一言で表すと?

孤独と誇りを抱えた女性が愛と自由を手にするまでの、静かな闘いの物語。

どんな話?

孤児として育ったジェーンは、家庭教師として赴いた屋敷で、厳しくも魅力的な主人ロチェスターと出会う。しかし彼には大きな秘密が…。抑制された情熱と道徳の狭間で揺れる心理ドラマ。

ここがおすすめ!

『コールドマウンテン』のように、自己犠牲と内面の強さ、そして深い愛をテーマにした作品。映像も美しく、女性の生き方に焦点を当てた重厚な文芸映画として高く評価されています。

風と共に去りぬ

この映画を一言で表すと?

南北戦争と共に生きた、激動の女スカーレットの愛と波乱の一生。

どんな話?

アメリカ南北戦争下のジョージア州で、貴族階級の娘スカーレットが愛や富、誇りを求めて激動の人生を生き抜く。幾多の男たちとの愛憎、そして時代の変化に翻弄されながらも立ち上がる女性の姿を描く。

ここがおすすめ!

『コールドマウンテン』と同じく、戦争という時代背景と、それに抗う人間の生き様を重ね合わせた壮大なドラマ。女性の強さとしなやかさ、そして不完全さまでをも描き切った不朽の名作です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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