映画『出口のない海』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「出口のない海」のネタバレあらすじ結末と感想

出口のない海の概要:太平洋戦争末期、日本海軍の特攻兵器人間魚雷「回天」に乗り込むことになった、六大学野球、明治大学のピッチャー並木の生き様を通し、戦争の悲惨さを描く、横山秀夫の同名小説を原作とした映画。

出口のない海の作品情報

出口のない海

製作年:2006年
上映時間:121分
ジャンル:ヒューマンドラマ、歴史、戦争
監督:佐々部清
キャスト:市川海老蔵、伊勢谷友介、上野樹里、塩谷瞬 etc

出口のない海の登場人物(キャスト)

並木浩二(市川海老蔵)
日本海軍少尉であり、回天搭乗員。明治大学野球部ピッチャーでもある。回天出撃命令が出るも、機械の不調により出撃は叶わず、一度帰還する。その後、訓練の最中に回天ごと海底に沈み絶命。
北勝也(伊勢谷友介)
回天搭乗員。並木より早く軍へ志願をしたため、階級は並木より一つ上の中尉。並木と同じ明治大学で陸上部に所属していた。北も機械不調のため、特攻することはできなかった。
鳴海美奈子(上野樹里)
並木の恋人。軍事機密のため並木が特攻要員であることは知らない。最後の別れとなる日、並木からは「また会える」と言われ、彼を待ち続ける。
伊藤伸夫(塩谷瞬)
回天隊整備員。並木のことを慕っており、訓練場で一緒にキャッチボールをする。そのキャッチボールの中で、並木の魔球を受け止める。
沖田寛之(伊崎充則)
回天搭乗員。回天出撃前、潜航中に敵艦からの攻撃を受け、自分が乗るはずだった回天4号艇が損傷してしまい、他の3人の出撃を見送る立場になる。

出口のない海のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『出口のない海』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

出口のない海のあらすじ【起】

回天を積んだ伊号潜水艦は、敵艦に発見をされ、爆雷攻撃を受けていた。敵艦に探知されないように動力系を切り、持久戦に入る伊号潜水艦。明治大学で野球をしていた並木と、陸上をしていた北は、回天搭乗員としてその伊号潜水艦に乗船していた。

膠着状態は三時間続いていた。艦内の気温は上がり、酸素も薄くなっていた。敵艦をやり過ごしたと思った瞬間、再び爆雷攻撃が始まる。艦長は、爆雷の爆破設定水深を読み、伊号潜水艦の水深をあげて、何とか逃げ切るのだった。

並木は、学徒出陣式の日のことを思い出していた。世間の風潮は、戦争へ傾いていた。野球よりも国のために志願することの方が、良きこととなる風潮だった。並木が自宅に帰ると、美奈子が訪ねてきていた。美奈子も含め家族で食事をする並木。そして、海軍に志願することを父に打ち明けるのだった。美奈子は、志願を決意した並木の写真を欲し、それを見ながら、並木を応援するために歌うと言う。そんな美奈子を家まで送る途中、空襲警報がなるのだった。戦況は悪化する一方だった。

出口のない海のあらすじ【承】

敵艦を撒き、海面に浮上する伊号潜水艦。並木たちは回天の点検のために甲板に出る。しかし、沖田の4号艇が破損していた。沖田は整備班に泣きながら、自分の回天を修理して欲しいと訴えるのだった。

並木は海軍に入隊した時のことを思い出す。並木たちは、講堂に集められ講和を聞いていた。特攻兵器が開発されたことが告げられ、志願するものは二重丸と名前を書いて提出するように言われる。並木は二重丸を書いて提出するのだった。

志願者を集め、訓練が始まる。特攻兵器回天を見せてもらい、説明を受ける並木たち。回天は、魚雷に操舵装置をつけただけのものだった。複雑な起動操作の手順を覚える必要があった。訓練中、六大学野球を見ていたと、整備士の伊藤が声をかけてくる。夜、キャッチボールを伊藤とする並木。並木は、久しぶりにボールを握るのだった。そして、北が同じ訓練場に配属されてくる。北はすでに回天での出撃を経験しているのだった。そして、並木は訓練で、回天に初乗船する。しかし、実際の回天は想像以上にコントロールが難しく、大失敗してしまう。フラフラになり、回天から出て来た並木は、教官に殴られるのだった。

出口のない海のあらすじ【転】

並木は出撃前最後の休暇を取り、東京の実家に帰ってくる。日々の空襲が激しくなっており、恋人の美奈子も焼け出され八王子にいる。並木は、大学野球部のマネージャーだった小畑が戦死していることを聞き、形見のグローブを受け取るのだった。美奈子には、会わない方が良いという並木に、妹の幸代は、何としても美奈子に会うべきだと言い、八王子にいる美奈子に電報を打つのだった。

並木は、国のために行くことを父に告げる。父はから「国とは何だ?」と問われるのだが、並木はまだその答えを持っていなかった。休暇も終わり、駅での最後の別れ、走り出す列車に美奈子は何とか間に合った。並木は彼女に、「安全だ、また会える」と嘘をついて別れるのだった。

回天を積んだ伊号潜水艦は、つかの間の休息をとっていた。艦内では沖田が歌う。皆も声を合わせて歌う。その時、敵艦発見の知らせが入り、沖田を残して、3人は出撃準備をする。並木も回天に乗り込む。北の乗る1号艇の発進許可が出るが、トラブルが発生し、発進ができない。続いて2号艇が発進する。2号艇が敵艦を沈没させ作戦は終了、伊号潜水艦は、戦闘海域を離れるのだった。

出口のない海の結末・ラスト(ネタバレ)

伊号潜水艦は、別の海域で敵艦を発見、回天搭乗員に出撃命令が下る。回天に乗船する並木。発進直前、操縦席に持ち込んだボールを見つめる並木。家族、恋人、野球部の仲間たちの顔が頭をよぎる。そして、3号艇は発進しようとするが、再びトラブルが発生し、発進ができない。そうこうしている間に、伊号潜水艦は敵艦に発見され、攻撃は中止となる。出撃できなかった並木は、艦内に戻ってくる。その並木を笑顔で出迎えた整備兵伊藤を、並木は殴るのだった。

伊号潜水艦は基地に戻ってくる。陸に上がった伊藤は、並木をキャッチボールに誘う。キャッチボールをしながら二人は、戦争が終わった後のことを話す。そして、並木は回天を伝えるために死ぬと伊藤に告げるのだった。並木は伊藤に向かって、「次、変化球だ」と言って自分の考案した握りで投球を行う。並木の投げたボールは、伊藤の手元でスッと落ちたのだった。

翌日、訓練中に並木は回天ごと海底に沈んでしまう。そしてそのまま終戦。終戦後、その回天は引き上げられる。伊藤は、占領軍の検分に同行させられ、回天のハッチを開ける。伊藤は、並木の死体を見つけ、泣き叫ぶのだった。

回天の中に残された遺書には、伊藤への謝罪が書かれていた。本当は死ぬのが怖かった、自分自身を殴りたかったと。更に、家族への遺言、美奈子へ遺言が書いてあった。

現代、回天の訓練施設があった大津島を訪れる一人の老人の姿あった。記念館で写真に写るあの日のみんなの姿を見るこの老人は、伊藤だった。伊藤は、あの日並木が変化球を投げたボールを海へ投げる。そして、東京では今年も六大学野球が行われているのだった。

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