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映画『ディヴァイン』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『ディヴァイン』の概要:ロマ・キャンプと呼ばれるパリ郊外のバラック街で生活する少女が、底辺の生活から脱するためにもがき苦しむ姿を追う。第69回カンヌ国際映画祭、カメラドール(新人監督賞)受賞作品。

映画『ディヴァイン』の作品情報

ディヴァイン

製作年:2016年
上映時間:105分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ、青春
監督:ウーダ・ベニャミナ
キャスト:ウーヤラ・アマムラ、デボラ・ルクムエナ、ケヴィン・ミシェル、ジスカ・カルヴァンダ etc

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映画『ディヴァイン』の登場人物(キャスト)

ドゥニア(ウーヤマ・アマムラ)
裕福ではない環境で育ち、だらしない母親を見切りたいと思っている。最低の生活から抜け出すため、ひたすらにお金を求めている。
マイムナ(デボラ・ルクムエナ)
ドゥニアの親友。信仰深い親の元、厳しい教育を受けているが目を盗んでドゥニアと盗みを重ねている。強気な言葉で繕うドゥニアの良き理解者。
レベッカ(ジスカ・カルバンダ)
町の悪い若者たちのリーダー的存在の女性。お金の稼ぎ方を教え、ドゥニアに大きな影響を与える。過去に裏切られた経験があり、その男に復讐する手立てをドゥニアに教える。
ジグイ(ケビン・ミシェル)
バレエダンサーの男性。高級スーパーの警備員として働きながら、夢を追っている。ドゥニアと互いに惹かれ合うが、仕事と天秤にかけられてしまう。

映画『ディヴァイン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ディヴァイン』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ディヴァイン』のあらすじ【起】

母親と教会に通う親友のマイムナを呼び出しては、夜な夜な遊びに出るドゥニア。お金が欲しいドゥニアは社会の底辺から抜け出すことを目標に、盗品を売りさばいては小銭を稼いでいた。高級車を乗り回すサミールたちを見かけ、よりお金への執着を深めていくのだった。

不満ばかり募る日々を送る同世代の友人たち。それでも学校に通うことはできるが、飲んだくれの親を持つドゥニアは経済的に余裕がなく、大学にも進学はできずにいる。学歴が無いドゥニアはビジネススクールで社会に出る勉強を積んでいるが、口ばかりが達者になり講師にも反抗を続けていた。ある日の授業でも講師を侮辱し、教室から追い出されてしまった。

反省を知らないドゥニア。母親が勤めているクラブで仕事を手伝っていたが、酔いつぶれた母親と共に店から追い出されてしまう。同じような日々の繰り返しに飽き飽きしているドゥニアは、タイで大儲けすることができるとレベッカが話しているのを聞いた。夢を抱くドゥニアだったが、恋人に捨てられた母親が泣きじゃくっている姿を見て現実に引き戻されるのだった。

ドゥニアはサミールのドラッグを盗んだ。それはレベッカとなら大儲けができるのではないかと思い、仕事をもらうためのアピールに使うつもりなのだ。マイムナを誘って交渉に行くと、行動力をかわれ翌日会いに来るように声をかけてもらうことができた。

映画『ディヴァイン』のあらすじ【承】

二人はお気に入りの天井裏でひっそりと祝杯をあげた。その下ではたくさんのダンサーが熱心に練習をしている。講師に反抗的な態度を取るジグイに目を奪われたドゥニア。酔ったマイムナが唾を吐きかけたことで二人の存在は見つかってしまった。天井裏まで追いかけてきたジグイだが、手を滑らして落ちそうになってしまう。咄嗟に助け上げたドゥニアは、ジグイと見つめ合い時間を忘れそうになるのだった。

レベッカから仕事をもらい始めたドゥニア。スクーターに乗る練習をしたドゥニアは、ガソリン係として認められ携帯電話とiPhoneを託された。これまで唯一の相棒だったサミールは、その様子を見ていい気分ではない。ロマのキャンプで暮らすドゥニアを見下しているのだ。

最初の報酬で贅沢をしようとしたドゥニアとマイムナだが、ショッピングセンターの警備に入店を拒まれてしまった。警備員の一人がジグイだと気づいたマイムナは「踊らないのか?」とからかうが、ドゥニアは目を奪われていた。その夜も、一人で踊るジグイの姿を見に行くのだった。

仕事にも慣れてきた頃、受け渡しの際に客の男に暴行を受けた。仕事のため、お金のために強くなろうと決めたドゥニアは格闘技を始める。次第に関わる仕事もシビヤな案件が増え、収入も大きくなる。嫌いだった母親にブランド品をプレゼントするまで余裕ができ始めていた。

映画『ディヴァイン』のあらすじ【転】

天井裏に貯め込んだお金を隠していたドゥニアだが、ある日全て無くなっていた。自分の存在に気付いていたジグイの仕業だと確信したドゥニアは、問い詰めるが逆に迫られ抵抗できずにいた。

レベッカの指示でヒールを履いて歩く練習を始めたドゥニア。それは過去に裏切られたレダという男から10万ユーロを盗むための仕込みである。大金に目がくらんだドゥニアは、着飾ってクラブへ向かった。目当てのレダの視界に収まったドゥニアだったが、店を出ても迎えに来ているはずのサミールが見当たらない。仕方なくタクシーで帰宅したが、自宅から出てくるサミールと鉢合わせてしまった。すぐに母親とサミールに何があったのか察したドゥニア。仕返しにサミールの母親の車を燃やすのだった。

燃え盛る炎を前に、テンションが抑えきれないドゥニアは警察を挑発する。手が付けられない状態になり、一緒に居たマイムナも共に逮捕されてしまった。その日を境に、マイムナに会うことができなくなったドゥニア。迎えに来てくれた母親よりも、レベッカを選ぶのだった。

喪失感からお金への執着が強くなったドゥニア。ジグイに懇願してお金を返してもらった。その日、オーディションに合格したというジグイは、土曜日の夜に踊る姿を見て欲しいとドゥニアを招待するのだった。ようやく素直に心を交わした二人だったが、レダに気に入られたドゥニアは同じ日程で誘いを受けてしまう。

映画『ディヴァイン』の結末・ラスト(ネタバレ)

ジグイがステージで舞う中、ドゥニアはレダの自宅に居た。レダがシャワーを浴びている隙に現金を探そうとするが、その姿を見られてしまった。ジグイのステージはクライマックスを迎えるが、用意した席にはドゥニアの姿はない。レダに襲われ必死に抵抗したドゥニア。頭を殴打し、動かなくなった隙に家中を探し回るのだった。

浴室の天井から大金を見つけたドゥニア。血まみれになりながらも、マイムナの部屋に潜り込み分け前を置いて去った。マイムナに留守電にメッセージを残し、町を去ろうとしたドゥニア。偶然にも駅でジグイを見かけた。その時、マイムナが拘束された映像が送りつけられ、ドゥニアは急いでレベルの元へ向かうのだった。

持ち逃げしようとした金をレベッカに渡したドゥニアだったが、金額が少なく許してはもらえなかった。ガソリンをかけられたドゥニアは命の危険を感じるが、金のありかは口にしなかった。母親の元を探そうというサミールの言葉に反応したドゥニア。移動しようとしたレベッカの手をドゥニアが引いたことでライターが床に落ち、ガソリンに引火してしまう。勢いよく閉まった扉は外からしか開けられず、出入りできるのは小さな窓しかなかった。

ドゥニアとレベッカは小屋から抜け出せたが、ふくよかなマイムナは通ることができない。消防車が到着するも、治安の悪いエリアでは警察の応援が車では単独で動くことができず誰も助けてはくれない。必死に訴えるドゥニアだったが、小屋で大きな爆発が起こりマイムナの命の終わりを察した。

駆けつけたマイムナの両親から問いただされるが、放心状態のドゥニアはただ祈ることしかできなかった。

映画『ディヴァイン』の感想・評価・レビュー

まだ見ぬ「パリ」の姿がここにはあった。フランス映画と聞いた限り、想像するのは洒落た恋愛映画だった。映像作品の奥行きは永遠に掴めないだろう。テーマは日常に溢れているのだ。パリ郊外の貧困地域を舞台とした今作。「マネー!マネー!」と繰り返す主人公の姿からは下世話さが溢れているが、10代ならではの純朴な表情も時折見え隠れする。罪を犯しても、何をしても抜け出したい環境とは。救いはどこにあるのだろうか。(MIHOシネマ編集部)


誰も知らないパリのお話。フランス・パリと言えば観光客が多く訪れる美しくて、風情のある都市のイメージしかありませんでしたがパリにも貧困にあえぎながら暮らす人々が居て、犯罪の多い治安の悪い場所があるのだと初めて知りました。
苦しい生活から抜け出そうともがく主人公の姿は、自然と手を差し伸べたくなってしまうほど生きることに一生懸命で、その純粋さのせいで悪いことに巻き込まれてしまうのが可哀想で仕方ありませんでした。
幸せの形は様々ですが、どうか平穏で誰かに寄り添ってもらえる人生を送って欲しいと感じてしまいます。(女性 30代)

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