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映画『ファーナス 訣別の朝』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ファーナス 訣別の朝』の概要:アメリカの田舎町を舞台に製鉄所で働いてまっとうな道を歩もうともがく兄と違法な拳闘に関わって転落していく弟の姿を追った犯罪ドラマ。『クレイジー・ハート』のスコット・クーパー監督作。

映画『ファーナス 訣別の朝』の作品情報

ファーナス 訣別の朝

製作年:2013年
上映時間:116分
ジャンル:ヒューマンドラマ、フィルムノワール
監督:スコット・クーパー
キャスト:クリスチャン・ベイル、ウディ・ハレルソン、ケイシー・アフレック、フォレスト・ウィテカー etc

映画『ファーナス 訣別の朝』の登場人物(キャスト)

ラッセル・ベイズ(クリスチャン・ベール)
製鉄所で真面目に働いているが、酒気帯び運転で事故を起こしてしまったことで刑務所に収監されてしまう。
ロドニー・ベイズ・Jr(ケイシー・アフレック)
ラッセルの弟で、イラクに何度も出征している。ジョンから借金をしたことが縁で違法の賭け拳闘にのめり込んでいく。
ハーラン・デグロート(ウッディ・ハレルソン)
警察が近づくことを恐れる程の山奥の不法地帯で闇拳闘を仕切る元締め。麻薬の売買にも手を染めている。
ジョン・ペティ(ウィレム・デフォー)
バーの経営者で闇社会に通じており、ロドニーに闇拳闘の世界を紹介する。ハーランに金の貸しがある。
リナ・テイラー(ゾーイ・サルダナ)
ラッセルの恋人。ラッセルが収監され、保安官と付き合い始める。保安官の子を身籠もっている。

映画『ファーナス 訣別の朝』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ファーナス 訣別の朝』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ファーナス 訣別の朝』のあらすじ【起】

ラッセルは製鉄所で真面目に働く労働者で恋人のリナと幸せな生活を送っていた。ラッセルはロドニーが競馬に賭けているところに遭遇する。ロドニーはジョンから借金をしていた。ラッセルは病気の父親を見舞い、ジョンの経営するバーに行く。ジョンはハーランから金の貸しについて取り立てられているところだった。ラッセルはその後にジョンと会い、ロドニーの借金を肩代わりする。その帰り道、ラッセルは交通事故を起こし、相手を死なせてしまう。

ラッセルは収監され、ロドニーが面会にやって来る。ロドニーはイラクに従軍するところだった。ラッセルは刑務所で別の囚人に暴行されながらも厳しい生活に耐える。ジョンが面会に来て、父親が亡くなったことをラッセルに報告する。ジョンも戦争の影響で陰鬱な顔をしており、ラッセルは涙を浮かべる。ラッセルは教会に真面目に通い、刑期を終える。出所したラッセルはロドニーの出迎えを受け、早速車を運転して自由を満喫する。そして2人で父親の墓参りをする。

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映画『ファーナス 訣別の朝』のあらすじ【承】

リナは保安官と付き合い始めていた。ラッセルはリナを尾行しながらその様子を観察する。一方、ロドニーは賭け拳闘に参加して金を稼いでいた。しかし、ジョンの指示通りに負けなかったために怒られてしまう。ラッセルはロドニーが拳闘をしているのを見抜き、一緒に製鉄所で働くように誘うが、ロドニーは拒む。そして、ロドニーは大金を手に入れたいので山奥で行われている拳闘に参加させてほしいとジョンに頼む。ジョンは渋々ハーランに連絡を入れる。

ラッセルはリナに会いに行き、復縁したいと告げる。しかし、リナは保安官との子供を身籠もっていることを打ち明ける。ラッセルは事故現場に花を手向け、叔父と一緒に鹿狩りに出掛ける。ラッセルは鹿を見付けても引き金を引くのをためらい、鹿をそのまま逃がす。一方、ロドニーはジョンに連れられて山奥に行き、ハーランに会う。ハーランは指示通りに負けられるかロドニーに確認するが、ロドニーは高圧的なハーランの態度に反発する。ジョンはハーランとの商談をまとめ、ロドニーに負けるように念押しをする。

映画『ファーナス 訣別の朝』のあらすじ【転】

ロドニーは試合で思わず相手をぶちのめしそうになる。しかし、ジョンの呼び掛けで我に返り、約束通りに負ける。ボロボロに殴られたロドニーをジョンが助け出し、試合は終わる。ジョンはこれで借りは帳消しだとハーランに告げ、帰ろうとする。だが途中でハーランの仲間に道を塞がれ、ジョンとロドニーはハーランに撃ち殺されてしまう。一方、ラッセルは自宅でもう足を洗うと書かれたロドニーの置き手紙を読む。

翌朝、保安官がやって来て、ラッセルにロドニーが殺された可能性のあることを告げる。ジョンの携帯電話がバーテンダーにつながっていて、殺人のやり取りが記録されていたのだ。ラッセルはバーテンダーと記録を調べ、ロドニーが山地での闇拳闘に参加していたとの目星をつける。ラッセルは叔父と共に山地に向かい、ハーランの居場所を探そうとする。そして麻薬を買う振りをしてハーランの家を突き止めるが、保安官から連絡を受けた地元警察に追い返されてしまう。街に戻ったラッセルはロドニーとの子供時代を思い出しながら苦悩する。

映画『ファーナス 訣別の朝』の結末・ラスト(ネタバレ)

保安官がラッセルにロドニーの遺体が見付かったことを告げる。警察はハーランを捕まえようとするが、自宅にはおらず空振りに終わる。その報告を受けたラッセルは怒り狂い、自ら手を打つことにする。ラッセルはジョンの帳簿を探し、ハーランに連絡を入れる。そして自分が帳簿を引き継いだので、バーに来れば借金を返すと告げる。その日を境にラッセルはバーの前でずっと張り込みをする。

ハーランが乗ったバンがバーの前に止まり、ハーランが中に入る。ラッセルはバンのエンジンが掛からないように細工すると、猟銃を手にバーに飛び込む。ラッセルに気付いたハーランが発砲し、バーテンダーが殺されてしまう。ラッセルは逃げるハーランを廃工場まで追い詰める。ラッセルとハーランは殴り合いとなり、ラッセルはハーランの足を撃つ。そして逃げるハーランとの間合いを徐々に詰めていき、倒れ込んだハーランに自分がロドニーの兄であることを告げる。パトカーで駆け付けて来た保安官がラッセルを止めようとするが、ラッセルは慎重に銃を構えてハーランを撃ち殺す。

映画『ファーナス 訣別の朝』の感想・評価・レビュー

クレイジー・ハート』や『ブラック・スキャンダル』でも感じたことだが、スコット・クーパーの演出は手堅過ぎて、題材のポテンシャルを活かし切れていない。決して駄作と言っている訳ではないが、抑揚がないために登場人物達の浮き沈みが感じられず、ドラマ性が希薄なのだ。同じく山奥の不法地帯に暮らす白人貧困層を描いた『ウィンターズ・ボーン』と比べるとその差は歴然だ。物語自体が興味深いだけに残念だ。(MIHOシネマ編集部)

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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