映画『いつも月夜に米の飯』のあらすじ・感想・評価(ネタバレなし) | MIHOシネマ

「いつも月夜に米の飯」のあらすじ・感想・評価(ネタバレなし)

2017年に制作された『最低。』で映画出演を果たした山田愛奈が初主演を務めた映画。一介の女子高校生が、突如蒸発した母に代わり居酒屋を経営することになる。人と人との関わりを温かく描いたヒューマン・ドラマ。

いつも月夜に米の飯の作品情報

いつも月夜に米の飯

タイトル
いつも月夜に米の飯
原題
なし
製作年
2018年
日本公開日
2018年9月8日(土)
上映時間
104分
ジャンル
ヒューマンドラマ
監督
加藤綾佳
脚本
加藤綾佳
製作
和田紳助
製作総指揮
不明
キャスト
山田愛奈
和田聰宏
高橋由美子
渡辺祐太郎
春花
MEGUMI
西山宏幸
森下能幸
製作国
日本
配給
SPOTTED PRODUCTIONS

いつも月夜に米の飯の作品概要

ネット社会と化し、昔と比べ人と人の関係性が希薄になった現代。中には、時折人間関係に疲れてしまい、一人の方が楽だと感じる人もいるだろう。主人公である千代里も、自由奔放な母に振り回される内に、いつしか一人で生きるようになっていた。しかし、本当に自分が困った時、助けてくれるのもまた、周囲の人の暖かさなのである。やはり人は誰かと繋がっていないと生きてはいけないこと、周囲に人がいることの有難さを改めて教えてくれる一本。

いつも月夜に米の飯の予告動画

いつも月夜に米の飯の登場人物(キャスト)

千代里(山田愛奈)
東京の高校に通う女子生徒。母親が失踪したという話を聞きつけ地元に帰るが、成り行きから母が経営していた居酒屋を引き継ぐことになる。
麗子(高橋由美子)
新潟で居酒屋を営む千代里の母。自由奔放な人物で、男癖が悪い。ある日突然失踪する。
アサダ(和田聰宏)
麗子の営む居酒屋で働いていた料理人。母親の店を引き継ぐこととなった千代里をサポートする。

いつも月夜に米の飯のあらすじ(ネタバレなし)

千代里は、東京の学校に通う普通の高校生。毎日の学生生活をそれなりに楽しんでいた千代里だったが、そんな彼女の元にある日一件の連絡が入る。それは、なんと母である麗子が失踪したという知らせだった。千代里は元々新潟生まれで、高校に進学するにあたり母を地元に残し東京に出てきていたのだ。そして、麗子は少々変わっているところのある母親だった。男癖が悪く、自分の人生を謳歌し自由に生きている麗子のことを、千代里は娘として何とも言えない気持ちになることも多かった。そんな思いを抱えながらも、千代里は新潟へと戻ることになる。そして、千代里は成り行きから、母が営んでいた居酒屋を、残された料理人アサダと共に経営することになるのだった。

いつも月夜に米の飯の感想・評価

強さに年齢は関係ない、少女の生き様

もし、母親が突然失踪したと突然聞かされれば、あなたはどうするだろうか。驚き、戸惑い、今後どうしようかという深い不安に襲われるのではないだろうか。それが、まだ高校生という若さの少女ならば尚更である。しかし、この映画の主人公、千代里は違う。勿論驚きや不安もあった千代里。勿論元々の千代里と母親との関係性も大いに影響はしているものの、彼女はそこで立ち止まらず、なんと母親の店を引き継ぐ決心をしたのである。突然大人の世界に身を投じ、一人で逞しく生きていく決心をし、さらには経営者になる。そんな決心、普通中々できるものではない。勿論そんな彼女をサポートする存在も大きい。屈強に立たされた時、人はどうやって這い上がるか。人間の強さを教えてくれる一作。

誰かと繋がっていたい、人の暖かさを知る映画

日々を生きていて、人間関係に悩んだことのない人は恐らく一人もいないのではないだろうか。相手の気持ちを推し量り、日々のコミュニケーションを通じて関係性を構築していく。その過程に躓き、人との付き合いをやめたくなった人も少なくないだろう。しかし、やはり最終的に人は誰かと繋がっていなければ生きてはいけないことを教えてくれるのがこの『いつも月夜に米の飯』である。とある事情から大人の世界で一人生きていかなければいけなくなった主人公、千代里。元々しっかりしている彼女ではあるが、そんな波瀾万丈な人生からかどこか冷めたところがある少女だった。しかし、多くの人々との出会いやエピソードを通して、そんな彼女の心が少しずつ溶けていく。人を救うのは、最終的にはいつだって人の優しさなのである。

飾らない、心に染み渡る料理の数々

人々の生活を彩る美味しい料理の数々。美味しいものが食べたい、と時には自分へのご褒美として少し高級なご飯を食べに行くこともあるだろう。今作は料理が一つの主軸となっている映画ではあるが、登場するのはそういった高級料理ではない。とある街の片隅でひっそりと営業する、普通の居酒屋が舞台のこの映画。勿論、店で提供されるのは三つ星レストランで出てくるような豪華絢爛な料理ではなく、私達にとって馴染み深い料理ばかり。しかし、だからこそ傷つき悩んでいる人々の心を大きく動かすことができるのである。料理は豪華さが全てではないことを改めて教えてくれる一本。見ているだけで、なぜか泣きそうな気持ちになってくること請け合い。

いつも月夜に米の飯の公開前に見ておきたい映画

映画『いつも月夜に米の飯』の公開前に見ておきたい映画をピックアップしています。『いつも月夜に米の飯』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

深夜食堂

2006年に初めて発表され、現在でも連載が続いている人気コミックの実写版。新宿のとある路地裏にひっそりと構えられた食堂。その食堂は、なんと深夜0時から朝の7時までという深夜にしか営業していない少し変わった店で、周囲からは「深夜食堂」と呼ばれていた。そんな深夜食堂には、営業している時間もあって、様々な職種、様々な事情を抱えた人々が日々居場所を求めてやってくる。『いつも月夜に米の飯』と同様に、人間関係が気薄になった現代において、人と人の繋がりを感じることができる喜びを改めて教えてくれる一本。その温かさと独特の雰囲気が人気を博し、2016年には続編も製作されている。こんな食堂が近くにあるならば、是非毎日でも通いたくなること間違いなし。

詳細 深夜食堂

おんなのこきらい

『いつも月夜に米の飯』の監督、加藤綾佳が同じく2014年にメガホンをとった映画。主人公である和泉キリコは、その可愛らしい外見と計算したあざとさで、これまで多くの男子を手玉に取ってきた。そんな彼女の行動は同性からは不評を買うものも、男性人気さえ獲得できればいいキリコは全く意に介さない。しかし、そんな彼女の前に幸太という男が現れる。そして、幸太はキリコのアピールに対して全く反応を返さないのだった。これまで狙った男は必ず落としていたキリコの人生は、そんな幸太の登場によって大きく変化していくのだった。映画祭『MOOSIC LAB』に出品された作品であり、同映画祭において準グランプリ、最優秀女優賞、男優賞、観客賞を獲得した話題作。

詳細 おんなのこきらい

最低。

『いつも月夜に米の飯。』で主演を務めた、山田愛奈が初めて映画出演を果たした作品。同タイトルの小説が原作となっており、執筆者はなんと人気AV女優である紗倉まな。AV女優として活躍する25歳という若さの彩乃、母親との関係に問題があるが、絵という自分の世界を見つけたあやこ、平凡な日常に耐えかね新しい世界への一歩を踏み出した主婦、美穂。そんな3人の女性達の人生が交差し、大きく動き出す群青劇。山田愛奈はその中で、芸術に没頭するあやこを担当。元々ファッションモデルということもあり、その美しいプロポーションがスクリーンに映える。初めての映画出演とは思えない演技力が評価され、今回の主演に繋がったのではないだろうか。

詳細 最低。

いつも月夜に米の飯のレビュー・評判・口コミ

いつも月夜に米の飯のまとめ

人間、生きていれば楽ではないことばかり。主人公の千代里には、ある日突然母親が蒸発するという苦難が訪れる。そんなことがあれば、人間誰でも自暴自棄になってしまうものである。そんな中、千代里を救ったのは不器用でも暖かい人々との交流と、美味しい料理の数々だった。人間を試すように降りかかる試練の数々。それでも尚、力強く生きていこうと思わせてくれる一本。この映画を見終わった後、あなたはきっと普段周りにいてくれる人々との関係性に感謝することになる。

この記事をシェアする