映画『完全なる飼育 愛の40日』の概要:監禁された女子高生と、犯人の中年男との愛欲の日々を描く『完全なる飼育』シリーズの第2作目。主演は、数百人の中からオーディションで選ばれた、当時18歳の元グラビアアイドルで新人の深海理絵。
映画『完全なる飼育 愛の40日』の作品情報
上映時間:89分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:西山洋市
キャスト:緋田康人、深海理絵、野田よしこ、徳井優 etc
映画『完全なる飼育 愛の40日』の登場人物(キャスト)
- 津村晴香(深海理絵)
- UFOが、ここではない何処かへ連れていってくれるかもしれないと願っていた高校2年の時に、住川によって誘拐監禁される。彼の狂気に怯えながらも、次第に住川に対し、恋愛によく似た感情を抱いてしまう。
- 住川達明(緋田康人)
- 予備校で講師をしている中年男性。たった一人の肉親だった母を5年前になくしてしまい、孤独に暮らしている。晴香を誘拐監禁し、40日間、生活を共にする。
- 赤井誠一(竹中直人)
- 心理カウセラー。自分のオフィスから見える橋に佇む晴香を見て、心配になり声をかける。援助交際を申し込まれるが、それを断り、彼女のカウンセリングを行う。
映画『完全なる飼育 愛の40日』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『完全なる飼育 愛の40日』のあらすじ【起】
赤井誠一は、自分のオフィスから橋の欄干に佇む女を見ていた。少し目を離した次の瞬間、川の水面が大きくさざめく。飛び込んだのか?と心配をして、橋へ向かう赤井。女は飛び込んではいなかった。そして、その女、津村晴香から赤井は、援助交際を申しこまれる。赤井は、それを断り、自分のカウンセリングにこないかと言うのだった。
翌日、晴香は赤井の元を訪れる。赤井から、橋で何をしていたかを問われ、UFOを探していたと答える晴香。晴香は、UFOを見たことがあると話すのだった。赤井は数日後、晴香に催眠療法を試みる。高校2年の秋にUFOを見た晴香。その頃、彼女はひとりぼっちだった。友達はいたが親友はいなかった。そんな時、河原でUFOを見て、晴香は「連れてって」と呟くのだった。そして、その姿を見つめる男の姿があった。
深夜、晴香はもう一度、UFOを見た河原へ行く。しかし、UFOは見えない。その時、ナイフを持った男に晴香は脅され、その男の部屋に連れていかれるのだった。口をガムテープで塞がれ、服を脱ぐように強要される晴香。そして後ろ手に手錠をかけられ、写真を撮られる。男は「ごめんね」と謝りながら、晴香を監禁するのだった。
映画『完全なる飼育 愛の40日』のあらすじ【承】
監禁され一人部屋に残された晴香は、隣の部屋からの物音に、助けを求める。しかし、助けは来ない。そして、そのまま睡魔に襲われ眠ってしまう。夜になるまで、男は帰ってこなかった。
赤井は過去の新聞を取り出し、ある過去の事件を確認する。晴香を誘拐したのは住川達明という男だった。
住川は、晴香が大人しくしていれば、優しかった。しかし、晴香が逃げ出そうとすると怒り、罰として、彼女に自分のイチモツを握らせ、自慰の手伝いをさせるのだった。
住川は、晴香に服を買ってくる。服についているタグを切るために、ハサミを渡される晴香。そのハサミで住川を刺すこともできたのだが、晴香はそうしないのだった。住川は、晴香のために彼女の欲しがるものを買ってくるのだった。
晴香は、部屋の中で手錠はつけられたままだったが、口を塞がれることはなくなっていた。そんな時、新聞屋が勧誘にやってくる。声を出し、助けを呼べる状況だったのに、彼女は声を出さなかった。なぜ、声を出さなかったのか彼女にもわからなかった。
住川は、晴香好みの部屋にするため模様替えをする。模様替えが終わった時、晴香は住川のことをパパと呼ぶのだった。
映画『完全なる飼育 愛の40日』のあらすじ【転】
ある日の夜、住川の働く予備校の事務員の女性が部屋を尋ねてくる。住川は、酔っている彼女を追い返し、駅まで送りにいく。部屋に帰ってくると、晴香の機嫌がよくない。晴香は、ジェラシーを感じているのだった。そんな晴香に愛しているという住川。翌朝、晴香は昨晩のことを謝り、そして「いいよ」と言い、身体を許すのだった。初めて身体を重ね、一つになる二人。さらにその日の夜、晴香は住川に身体を洗ってもらっているうちに欲情してしまう。そして、そのまま交わる二人。住川は、その声を録音し、晴香に聞かせるのだった。
晴香は、住川に外に出して欲しいと頼む。それは無理という住川だったが深夜、晴香を連れ出し公園へ向かう。公園では、青姦をするカップルが多くいた。そんなカップルを横目に見ながら家に帰ると、晴香は住川にズボンを脱ぐように言う。「同じことしてあげる」そう言って、晴香は住川のモノを口に含むのだった。
別の日、二人はスーパーに買い物に行く。スーパーの入り口には、「探しています」という晴香の顔写真が乗ったポスターが貼られていた。ニュースでも行方不明の晴香のことを報じていた。
映画『完全なる飼育 愛の40日』の結末・ラスト(ネタバレ)
晴香との外出は、日中にも行われるようになっていた。二人で買い物に出かけ、部屋に帰ってくると、隣の部屋に警察官が来ているのだった。捜査の手が迫って来ていた。住川は、晴香を連れて、かつて母と一緒に住んでいた家に行く。売家になっている家に入り込み、ガランとした部屋を見つめ、ここにこんなものが有ったら良いなと、生活を想像する二人。その想像の中で、二人は愛し合っていた。そして、現実の二人もお互いに求めあうように交わるのだった。愛し合った二人は裸で余韻を感じていた。そこへ売り物件の下見に、不動産屋と客がやってくる。慌ててクローゼットに隠れる二人。晴香は、新婚の夫婦らしきカップルを見て羨ましがるのだった。その家を出て車で走る二人。しかし、警察が後を追いかけていた。そして住川は捕まるのだった。
数年後、晴香は住川の死亡のニュースをテレビでみる。そのニュースを見てから、晴香はUFOを再び探すようになったのだった。赤井はUFOに見立てた電球を割り、彼女を現実に引き戻す。赤井のオフィスを出た晴香は、UFOを見たあの河原に再び向かい、空を見上げるのだった。
映画『完全なる飼育 愛の40日』の感想・評価・レビュー
前作『完全なる飼育』では女子高生を監禁する犯人として出演していた竹中直人が、今作では「心理カウンセラー」として出演しています。前作を見ている私としては、名前は違っても同一人物なのでは無いかと変な憶測をしてしまいましたが、今作の赤井は前作に出てくる犯人とは無関係の別人のようです。
前作ほどエロティックなシーンはありませんでしたが、深津絵里のぎこちなさがとてもリアルで映像だけでは感じられない、エロティックな「空気感」を更に醸し出していたような気がします。(女性 30代)
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前作 完全なる飼育
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