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映画『王様のためのホログラム』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『王様のためのホログラム』の概要:リーマンショックで家も妻も失った男。娘の学費を稼ぐためにも必死に働いていた男は、突然サウジアラビアへの出張を言い渡される。そこで目の当たりにする現実に悪戦苦闘しながら、男は大切なものを見つけていく。

映画『王様のためのホログラム』の作品情報

王様のためのホログラム

製作年:2016年
上映時間:98分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:トム・ティクヴァ
キャスト:トム・ハンクス、アレクサンダー・ブラック、サリタ・チョウドリー、シセ・バベット・クヌッセン etc

映画『王様のためのホログラム』の登場人物(キャスト)

アラン・クレイ(トム・ハンクス)
セールスマン。リーマンショックで家も妻も失った男。娘の学費にも困っている。出張で訪れたサウジアラビアで悪戦苦闘しながらも、新しい職とパートナーを見つける。娘思いの良い父親。
ユセフ(アレクサンダー・ブラック)
ドライバー。アランをホテルから仕事先まで送り届ける。私情でドライバーを辞め、故郷へと帰る。アランとは仲良くなり、一緒に故郷で時間を過ごす。無神経で、初対面のアランを乗せた車の中でタバコを吸い出したりする。
ザーラ・ハキム(サリタ・チョウドリー)
サウジアラビアの女医。離婚が成立し、独り身。アランの背中にできたコブを取り除く手術を担当する。普段はしっかりしているが、時折涙を流すなど弱い一面も持っている。
ハンナ(シセ・バベット・クヌッセン)
サウジアラビアの国王の会社で働く女。アランを誘惑するも断られてしまう。明るく、よく喋る。

映画『王様のためのホログラム』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『王様のためのホログラム』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『王様のためのホログラム』のあらすじ【起】

リーマンショックで家と妻を失ったアランは、上司からサウジアラビア行きを命じられる。それは、サウジアラビアの国王に自社のホログラム技術を売り込むためだった。

考える余裕のないままに飛行機に乗り、サウジアラビアについたアラン。到着したホテルで一泊を過ごしたが、寝坊してしまい出社時間に間に合いそうにない。アランは仕方なくレンタカーを頼むが、国際免許証を持ってないことから断られる。仕方なくアランはドライバーを頼む。

やってきたドライバーはユセフという名前の陽気な男。彼は車の中で自分のプライベートなことを語ったり、タバコをいきなり吸い出したりと自由奔放。アランはそんな彼に辟易する。

国王のいる建物に到着したアラン。それは砂漠の中にポツンと建てられた建物で、そこは将来大きな都市になる予定の場所なのだ。建物に入ったアランだが、国王はすでに出てしまっていると言われる。仕方なく提供された仕事先に向かうが、そこはテントが張られただけの場所。アランを迎えた三人の同僚は、Wi-Fiも使えない状況で仕事に四苦八苦していた。

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映画『王様のためのホログラム』のあらすじ【承】

再び国王の建物に向かったアランだが、明日なら都合が良いと言われる。仕方なくホテルへと帰るアラン。お酒を頼むが、アルコールは禁止されていて飲めない。さらに、自分の背中に謎のコブができているのに気づく。

再びユセフの運転で仕事先へと向かうアラン。しかし、国王はまたしても不在だと言われる。受付の女性の隙をみて社内に潜り込むが、そこで働く社員のハンナはしばらく国王を見ていないと言う。

アランは娘の学費のことで頭を抱えていた。仕事にプライベートに疲れ果てたアランは、背中のコブにナイフを刺す。翌朝目を覚ましたアランの背中は、血だらけになっていた。

その日もユセフの車で会社へと向かうアランだが、新聞記事で今日も国王がいないことを知ってしまう。ユセフはアランをレストランへと連れて行く。

ユセフはアランの背中に染みを発見する。ユセフはアランに、病院へ行くように言う。

病院で治療を受けるアラン。治療をする女医のハキムにアランは、日々の不安や悩みを打ち明ける。心配のしすぎだというハキムは、診察結果は後日に出るから再びくるようにと名刺を渡す。

映画『王様のためのホログラム』のあらすじ【転】

その日の夜、ハンナから電話がかかってくる。ハンナに誘い出されてクラブへと足を運んだアラン。そこでハンナから誘われるが、アランはそんな気分ではないとそれを拒否する。

翌日、再び国王のいる建物を訪れるアラン。担当者のカリームは今ニューヨークにいると受付に言われたアラン。怒ったアランはハンナを探すが、そこにカリームが姿を現す。

カリームと共に建設現場へと向かうアラン。アランは道中に、Wi-Fiが使えないこと、食事もまともに摂れないこと、スタッフが疲弊してしまっていることなどをカリームに訴える。カリームは、すぐに改善しますとアランに伝える。しかし、国王にいつ会えるかは分からないとカリームは言う。

ホテルへと戻ったアランは発作を起こしてしまう。目が覚めると、隣にはハキムがいる。アランは知らないうちにハキムに電話をかけていたのだ。するとそこへ、ユセフが駆けつけてくる。ユセフはアランを心配していたのだ。ユセフはどこか様子がおかしい。人妻に手を出したと疑われてその旦那に追われていたユセフは、仕事を辞めて地元に帰ることにしたのだ。

映画『王様のためのホログラム』の結末・ラスト(ネタバレ)

アランはユセフと一緒にユセフの故郷へと向かう。そこは美しい大地の広がる場所で、アランはユセフに誘われて狼のハンティングに出かける。

ホテルに戻り、病院へと診断結果を聞きに行ったアランは医者からガンの疑いがあるからすぐに背中のコブを取り除くべきだと言われる。

会社に戻ると、テントの中にあらゆるものが運ばれていた。パソコンにWi-Fiに食事、おかげで同僚達は順調に仕事をこなすことができるようになる。

無事国王に自社のホログラム技術をプレゼンすることができたアラン。国王の反応も良く、無事に成功した。背中のコブも、ハキムの手術で無事に取り除くことができた。

その後、何度もメールを交わしたアランとハキムは仲良くなっていく。徐々に距離を縮めた二人は、病院の外で会うようになる。そして、二人は関係を持つようになる。

アランは娘にメールをする。結局国王へのプレゼンは、同じ技術を半額で提供する中国の会社が勝ち取ったために失敗に終わった。しかし、アランはそこで新たな仕事を得ることができた。それと、ハキムとのこともあってアメリカに帰るのはいつになるかわからないと娘に伝える。そして、アランの新しい生活が始まろうとしていた。

映画『王様のためのホログラム』の感想・評価・レビュー

サウジアラビアの国王にホログラム技術を売り込むといった突然の無茶ぶりから始まるストーリー。国王の所在も掴めず、ようやくヒントを掴んでも一切現れない国王。クーラーも効かないテントの中で何日も待ち続ける中で開き直った主人公の行動がカッコいい。又、その出張先で出会ったエキゾチックな医者との新しい恋があったり、エンディングも全てがうまくとはいかないまでも、希望を見出せるラストになっている。正直あまり期待はしていなかったが、思いのほか素晴らしい作品という印象。(男性 30代)


アクションもスリルもないストーリーだが、なぜか、最後まで引き込まれた。
トム・ハンクスの、王さまに会うための奮闘や現地人との触れ合いで可能性が開けていく様子に、勇気をもらえた。
脂肪腫を人生の「コブ」として煩わしく扱うシーンや、控えめな演技がストレスを抱えたセールスマンの姿にぐっとリアリティを与えている。
脂肪腫の切除をした後に海で泳ぐのは大丈夫なのか・・と余計な心配をしてしまった。(女性 40代)


よほどトム・ハンクスが好きで、彼が出ていればおおかた満足できる人以外にはおすすめできない。アメリカのセールスマンが気まぐれな石油王との交渉に臨むが、文化の違いと石油王の気まぐれに困らさられるというお話を、トムが演じればどう転んでも面白くなるはずだが、なぜだか全く面白くない。一筋縄ではいかないのは石油王だけでいいのに脚本もいろいろとやった結果、つかみどころのないお話になってしまった。設定と演者に面白さを丸投げしても良かったように思う。(男性 30代)


トム・ハンクス主演と言うだけで安心して映画を観ることが出来た。
ストーリーとしてはアップダウンが少ないので途中で飽きてしまう場面もあったがハッピーエンドな結末なので観終わった後は幸せな気持ちになれたので良かった。
ただの日常を映すだけの場面では、私もこういう毎日を送っているよなとなんだか切なくなりながら観た。

イスラム教を深く勉強する機会が今までなかったのでこの作品を通して少し知識を得られて良かったと思った。(女性 20代)


トム・ハンクスは、がけっぷちの主人公の役が嵌まっていて良かったと思う。何をしても上手くいかない感じに同情し、自然と応援したくなった。
始めは異文化に戸惑っていた主人公のアランが、様々な人との出会いを通じて自分を取り戻していく様子が素敵だなと感じた。顔つきも変わっており、これから幸せな未来が待っているんだろうなと思えるラストだった。
ユセフは少しイラっとする場面もあったのだが、何だか憎めないキャラクターで微笑ましかった。(女性 30代)


トム・ハンクス主演のヒューマンドラマ。思い描いていた「ハッピーエンド」では無くても、自分なりの「幸せ」を見つけることが出来る温かい作品でした。
リーマンショックで妻を失った主人公を演じるトム・ハンクス。彼の下がり眉は、悲しげな表情が際立って思わず感情移入してしまいます。
いきなりの転勤やなかなか会えない王様、過酷な職場環境など様々な困難に直面しながらも、逆境を跳ね除けて立ち上がる姿に感動しました。(女性 30代)


異文化に触れることで解決できる問題が、結構あるのかもしれません。全体的にゆったりとした流れで、後半からのラブストーリーが大変心地よいです。また、サウジアラビアの習慣や宗教等を、気楽に教えてくれる映画です。とりわけ、聖地巡礼のシーンは大いに勉強になりました。トム・ハンクス主演の作品にしては、伝えたいメッセージがあやふやだったように思います。しかし、ゆるい内容に癒されたのも事実です。人間らしい生活について考えたくなります。(女性 30代)

みんなの感想・レビュー

  1. 森田 より:

    予告編の印象とは大分違う内容な気がしたのは記憶違いだろうか。もっと「ホログラム」ががつんと前面に出てくるような印象を持っていた気がするのだが、実際のところはアメリカの良心トム・ハンクスならではの人間ドラマだった。西洋とは文化の異なる土地でのカルチャーギャップや中年男の悲哀がコメディタッチで描かれる。それほど大きな波のある話ではないが、緩やかな波だからこそトム・ハンクスの良い味が活きていてどこかほっとする。
    人生いつからでもどこからでも仕切り直せると思えると、未来は明るい。